~中野家~
その週の土曜日の夜。
「♪~♪~」
中野家の夕食の席。今日は久しぶりの五人での夕食なのだが、二乃が一人ご機嫌に夕食を食べていた。
「二乃ご機嫌だねぇ」
「そりゃあ、ご機嫌にもなるでしょ。なんたって明日は和にぃとデートなんだもの。そして、あわよくば……ふふふ…」
一花の言葉に二乃は楽しそうに明日の事を話していた。
「うーー…」
そんな中一人、いつもなら凄い早さで食べている五月なのだが、中々箸が進まなかった。理由は明白である。
「二乃!やはり考え直しましょう。先生とキ…キスなんて…!」
「またその話ぃ~?その話はこの間片がついたでしょ?」
「しかし!」
「五月…何を言っても無駄。それにキスをするかはカズヒコさん次第。カズヒコさんが拒めば二乃はキスできない…でも、カズヒコさんが受け入れれば…?五月はカズヒコさんを責めるの?」
「そ…それは……」
どうにか二乃の考えを留めようと五月が奮闘するも、三玖の言葉に何も答えられなかった。
(私は……お兄ちゃん…)
五月にはもう、和彦が二乃を受け入れないことを祈るしかなかった。
箸と茶碗を持ったまま下を向いて固まってしまった五月の姿を見て、二乃はため息しか出てこなかった。
「まあまあ。そういえば、四葉が撮ってくれた先生の空手姿には惚れ惚れしたね?」
ここで方向転換と言うことで、一花が話題を変えた。
この日、和彦と四葉がジョギングを朝に行ったのだが、以前訪れた公園で和彦が空手の型を行い、それを四葉がスマホで撮影していたのだ。
それを五つ子は皆で鑑賞していたのだ。
「本当よねぇ…普段の和にぃも良いんだけど、あの姿は反則よぉ」
「うん…!ギャップ萌えというやつ…」
「あはは…でも先生は自分では納得してなかったみたいだよ。軸がぶれてるとか、もっと下半身を鍛えないと、とか言ってたもん」
「へぇー、あれでも凄いのにまだまだなんだ。うーん、当時の先生の空手姿とか、ことりに聞けば観せてくれるかなぁ?」
四葉が公園で撮った和彦の空手の型の映像に、二乃と三玖はうっとりした顔でいた。
しかし、四葉がまだまだ和彦は納得していないことを言っていた事に、一花は驚きと同時に当時の和彦に興味を持った。
「どうでしょうね。話によれば和にぃって当時の事をあまり話したくなさそうなんでしょ?なら、そういった映像とかって、実家に置いてあると思うわよ」
「だよねぇ」
「実家……飛鳥は映像持ってるのかな?」
「「「「あ……」」」」
和彦がいるのでここには当時の映像とかは持ってきていないだろうという二乃の考えに、一花も同意するしかなかった。
そんな中、今実家にもっとも近い飛鳥の存在を口にした三玖の言葉に、他の姉妹はそれだ、という顔になった。
『なるほどね。それで私に連絡をしてきたんだ』
夕食も終わり、片付けまで終わらせた五人は早速飛鳥に連絡をした。今は二乃のスマホをテーブルに置きスピーカーで話しているところだ。
『そうねぇ…確か、スマホにデータ残してたはず……あー、あったあった。スマホのデータだから一試合分しか無いけどそれでも良い?』
「ええ、構わないわ」
『了解。ちなみに、和彦さんの高校時代の動画だよ♪』
「「「「「!!」」」」」
「和にぃの……」
「高校時代……」
和彦の高校時代の動画と聞いた五つ子は目を見開いた。
そこに、二乃と三玖が言葉を漏らした。
「へぇ~…先生の高校時代かぁ~…興味あるかも」
そこに一花が興味津々といった顔で話した。
『ふふっ…じゃあ、後で二乃のスマホに送っておくわ。そうそう、ゴールデンウィークにはそっちに行けそうだからまたみんなで遊びましょ』
「うん…!楽しみにしてる…」
飛鳥のゴールデンウィークに来る事には三玖は楽しみな声で答えた。
『じゃ、私はこれで。今から和彦さんに問い詰めないといけないことができたから』
そんな言葉を残して飛鳥は通話を切った。
「えっと……先生は大丈夫かな?」
「きっと大丈夫よ。むしろ電話をするきっかけができて喜んでるんじゃない……あ、来たわ」
一花の和彦を心配する言葉に対して二乃は大丈夫だろうと答えた。そこに飛鳥からデータが送られてきた。
「少しドキドキしますね」
「だね!先生の戦う姿どんな感じなんだろう」
「じゃあ、再生するわよ」
ドキドキとワクワクが入り交じった五月と四葉の言葉をよそに二乃は再生ボタンを押した。
画面中央には二人の人が立っておりお互いに礼をしたら試合が開始された。
「ヘルメット被ってるからどっちが和にぃかわかんないわね」
「うーん、右かな…この映像撮ってる人、右の選手を意識して撮ってるように感じるよ」
「きっとそうだよ。さっきチラッと吉浦って名前が見えたし」
「相変わらずの動体視力…」
「えぇーー!ということは、先生は攻められているということでしょうか!?」
五月が心配している通り、一方的に左の選手、つまり和彦の相手選手が攻めているのだ。
「いや、これは先生が誘ってる感じだね。相手選手の技をことごとく流してるもん」
一花の視点は正しかった。この試合和彦は相手の様子を観察するように全ての技を受け流しているのだ。
「凄い…」
三玖が固唾を飲んだ次の瞬間である。一瞬の隙をついたかのように和彦の足技が相手に炸裂した。
相手選手は和彦の蹴りを受けてよろけていた。
『一本!』
「何今の!?」
「早くて何がなんだかわかりませんでした…」
「………」
和彦の動きは早くスマホの画面ではほとんど追えない状態であった。それに二乃と五月は言葉を漏らした。
そんな中、四葉はいつも以上に真剣に画面を観ていた。一つ一つの動作を見逃さないように。
結局その試合は和彦が圧倒して終了。しかもこれが決勝戦であったようでことり達の喜びの声が入っていた。
『やったー!お兄ちゃん、また優勝だー!』
『ふふっ、本当に凄いわよね』
『やっぱり和彦さん格好良いなぁ』
その後試合が終わった和彦はことり達のいる場所までまっすぐ来て、ヘルメットを取った。
「「「「「───っ!」」」」」
ヘルメットを取った和彦は、汗をかいていたのだろう、髪をかき上げながら上を向きながらふぅーと一息吐いた。
その動作を観た五つ子は全員がドキッとさせられてしまった。
「ヤバイね今のは。さすがのお姉さんもドキッとしちゃったよ」
「和にぃ最高…♡」
「ステキすぎる♡」
「……格好いい…」
「ふわぁ~…」
そして動画はカメラに向かって笑顔を向ける和彦の姿で終わった。
「「「「「…………」」」」」
動画は止まったのだが五人は言葉をなくしたように固まってしまっていた。
「ヤバイ!ヤバイ!ヤバイんですけどぉ!」
そんな静寂を破ったのは二乃だった。
「あんなの見せられたら惚れ直すに決まってんじゃん!」
「うん…二乃に同意…二乃、さっきの動画私にもちょうだい」
「はいはい、わかってるわよ。一応、姉妹のグループに送信しとくわよ」
そう言いながら二乃はスマホをいじった。
グループに送信された動画は他の四人も自分のスマホにデータとして保存した。
「こうしちゃいられないわ。明日の服、もう一度チェックし直さなきゃ!」
動画を送り終わった二乃は、すぐさま服を選ぶために洋服部屋へと向かった。
(うーー…どうしよう…今の動画観てたら、お昼のカズヒコさんとのキスとか思い出しちゃった…)
(どうしてだろう。先生の動画を観ていたら小股がむずむずしてきたよぉ…)
一方の三玖と四葉は、今の和彦の動画を観たことで今日の情事を思い出し体をむずむずとしていた。
「?どうしたのです?三玖も四葉も体をむずむずさせて。お手洗いなら我慢しない方が良いですよ」
そんな二人の様子に気づいた五月は、トイレを我慢していると思いトイレに行くことを提案した。
「えっと…そうじゃないけど…」
「うん。私もトイレじゃない…かな…」
「?なら良いのですが…」
五月はそう言いながら、先ほどの動画を自分のスマホでまた再生していた。
「お、五月ちゃんはまた動画観てるんだ。そんなに気に入った?」
「ええ。自分の担任の先生が活躍されているところを観るのはやはり良いものです。ましてや、いつもお世話になっている方ですから、なおさらです」
一花の問いに五月は微笑みながら答えた。
(うーー…今からカズヒコさんのところに行く?けど、迷惑かなぁ…?)
(どうしよう…このむずむず感、先生と今朝キスした時に似てる気がする。だったら、先生ならなんとかしてくれるかも…)
すると、我慢の限界なのか三玖と四葉は同時に立ち上がった。
「お、お…どうした二人とも?」
急に立ち上がった二人に驚いた一花は三玖と四葉に問いかけた。
「そ…その……明日の二乃とのデート前にカズヒコさんに会っとこうと思って…」
「わ…私も、先生に聞きたいことが…」
二人の用事が和彦であることが分かった三玖と四葉はお互いに目を向けた。
「ふ~ん、なら二人で行ってきたら?まだそんなに遅い時間でもないから先生も起きてるでしょ」
「「そ…そうだね…」」
一花に答えた二人は何とも言えない気持ちの中隣の和彦の家に向かっていった。
「さってと。私も明日はフータロー君とデートだし、二乃と一緒に服選びしようかな」
うーん、と腕を上に伸ばしながら一花は話すと立ち上がった。
「一花!上杉君とデートなんですか!?」
「うん♪まあ、内容はらいはちゃんへのサプライズプレゼントを選びに行くみたいなものだけどね。でも、こういうところからコツコツやっていかないと。じゃね♪」
一花はウィンクをして服の部屋に向かっていった。
リビングに取り残された五月の手元では、ちょうど和彦がヘルメットを取ったところだった。
カシャッ…
五月はそこでスクショを撮って画像として保存した。
「えへへ、お兄ちゃんの格好いい姿♪」
スマホに写し出されている和彦の姿に五月は満足そうな笑顔をスマホに向けていた。
「「…………」」
つい先ほど三玖と四葉が部屋に来たのは良いのだが、二人は黙ったままベッドに腰かけている。
僕は机の椅子に座ってそんな二人と向き合っていた。
「えっと……で?二人は何しにここへ?」
「そ…それは……」
三玖はチラッと四葉を見た後に言葉を続けた。
「その…さっきまでカズヒコさんの昔の空手の試合の動画を観てたの」
「空手の試合?なんでまた?」
「四葉が朝撮ってたカズヒコさんの姿を観て、試合がどんな感じなんだろうって話しになって、飛鳥にお願いしたの」
なるほど。飛鳥なら実家だし、パソコンとかに動画を何個か持ってるだろう。
それでかぁ…今日の事を笑みを浮かべながら問い詰めてきたのは…マジで近くにいなくて良かったよ。
そこでブルッと悪寒がした。
「それで…その…最後にカズヒコさんが笑ったところを観た瞬間、キュンってなって……お昼のこと思い出したら…その…」
もぞもぞと下半身に手を持っていっている三玖は、うるっとした目でこちらを見てきた。
な、なるほど。要は、動画の僕を観て昼の情事を思い出して発情しちゃったと。じゃあ、もしかしてこっちも…?
チラッと四葉を見るも、四葉もどうやら下半身を気にしているようだ。
「三玖の用事は分かった。それ以上言わなくて良いよ」
僕の言葉にもぞもぞしながらもホッとした顔を三玖はしている。
「で?四葉は?」
理由は何となく分かっているものの一応確認することにした。
「そ…その……私も先生の動画を観てから体がむずむずしてきて…特に小股が…先生なら原因がわかるかなと思いまして、ここに来ました」
「え?それって…」
四葉の話を聞いた三玖は驚きの顔を四葉に向けた。
「?三玖は原因がわかるの?」
「わかるにはわかるんだけど…カズヒコさん…?」
やっぱかぁ…日が悪かったんだろうな。今日の今日二人は絶頂を味わってた訳だし。まだ、体の火照りが残ってたか…
とは言え、これを説明するには四葉との事を三玖に説明しなきゃだな。三玖も心配そうな顔でこちらを見ている。
「ふぅ……悪い三玖。黙ってたけど、四葉ともたまにキスをしてたんだ」
「え?」
僕の説明に三玖は驚きの声が出て四葉を見るが、四葉は申し訳なさそうに縮こまっている。
「えっと…四葉?なんでカズヒコさんとキスしてるの?いつから?」
「そ…それは……キスを初めてしてくれたのは、初めてジョギングを一緒にするようになった時だよ」
「そんな…じゃあ、私が初めてカズヒコさんとキスした前の日ってこと…」
四葉の告白に軽くショックを三玖は受けているようだ。
「なんで!?四葉はカズヒコさんのこと好きだった!?ねえ!」
次の瞬間、三玖は四葉の両肩を掴んで揺らしながら四葉に問い詰めている。目からはうっすら涙が出ているようだ。
「そ…それは……」
揺らされながらも四葉は下を向いたまま三玖の問いに対して答えることはなかった。
「なんでッ……!なんで答えてくれないの……?」
四葉が中々答えてくれないこともあり、三玖は四葉の両肩を掴んだまま泣き崩れてしまった。
「四葉。キスを受け入れた僕が言うのもなんだけど、四葉の上杉への想いは今も変わらない?」
「──っ!」
僕がなるべく優しく問いかけると、四葉の体がビクッと反応した。
「………え?……フータローって……四葉、フータローが好きなの…?」
僕の口から上杉の名前が出たことで、三玖はまた顔を上げて四葉に問いかけた。それを四葉は、口を結んだままコクンと頷いた。
「……え、ならなんでカズヒコさんとキスしてるの…?ますますわかんないよ…」
もう三玖の頭では付いていけず混乱するばかりだった。
「……四葉からは以前から上杉への恋の相談は受けてたんだ」
「え?」
僕の言葉に四葉の両肩を掴んだまま三玖はこちらを見た。
「結構前からね。何度か相談は受けてたんだけど、そんな中、一花とことりが上杉に告白して。焦った四葉は僕に授業と称して色々体験してきたんだ。肩が触れ合うように隣に座ったり、手を握ったり…それで四葉に勇気が付けばと思ってた。けど、いきなりキスの練習がしたいって言い出して…」
「練習…?」
「そ、練習。最初はそのつもりだったんだけどね。回を重ねる毎にお互い泥沼に嵌まっちゃったんだろうね」
「………」
僕が説明しているなかも、四葉は下を向いたままだった。
「そっか……ねえ、四葉。もう一回聞くよ?カズヒコさんのこと好き…?」
すでに落ち着いているのか、いつもの声色で三玖は四葉の両肩に手を置いて問いかけた。
すると、涙顔の四葉が顔を上げてコクンと頷いた。
「ごめん。ごめんね三玖……三玖や二乃の気持ちを知ってたのに……私……」
「そっか……四葉もカズヒコさんのこと好きになっちゃったか……それはキスをしたから?」
「ううん。初めは本当にお兄ちゃんのように思ってた。何をするにもアドバイスしてくれたり、優しく手を差しのべてくれたり…いつの間にか先生の事好きになっちゃってたの。でも、上杉さんへの想いも変わらないし、どうしたらって思ってて…そしたら、先生とキスができそうな流れになって、それで練習だからって…」
そうか。あの時すでに四葉はもう僕の事を…
「実際にキスしてみたら、本当に気持ち良くて…キスするとね勉強も捗るんだ…!それで…先生にお願いして…そしたら、先生もキスしてくれて…多分心の中で自分だけが姉妹の中で一番先生と親密な関係を築けてる。先生の中で一番になれるんじゃないかって、思ってたんだと思うよ」
そこで四葉は体育座りのまま、両膝の間に自分の顔を挟んでしまった。それを三玖は包み込むように抱きしめた。
「そう思っちゃうよね…私もそうだったから…大丈夫。四葉だけじゃないよ…」
「三玖ぅ~…」
三玖の言葉に四葉は顔を上げてまた泣いてしまった。そんな四葉を、三玖はただ優しく抱きしめていた。
「なんかごめんね。全ては僕のせいだよね」
「そんなことありません!私は先生の優しさに漬け込んだんです!先生は何も悪くなくて…」
「ありがとう。さて!四葉の気持ちも聞けた事だけど、さすがに今の状態では姉妹と寝れないか…」
「うん…カズヒコさんに会えたから少しは収まったけど、このまま帰ってもまた体が疼いちゃうと思う…」
僕の言葉に三玖は肯定した。四葉も同じ気持ちのようだ。
「まあ、今回は僕にも非がある訳だから、今日はここに泊まっていきな。ことりや一花には僕から説明しとくから」
「良いの…?」
「ああ。そうだ。これからことりや一花に説明してくるから、三玖から四葉に体の疼きの原因説明してあげてよ」
「えッ…!?」
「同じ女の子から説明された方が四葉も分かりやすいと思うしさ」
「ちょっ…」
「そうでした!私は先生にこの疼きの原因を聞きに来てたんでした!三玖がわかるなら、三玖お願い!」
思い出したように、四葉がここに来た理由を口にした後、四葉は手を合わせて三玖に頭を下げた。すると、観念したように三玖は承諾した。
「わかった……」
そんな二人を置いてとりあえず部屋を出た。リビングにはまだことりがいたので助かった。
「結愛は?」
「もう寝ちゃったよ。三玖と四葉の用事は終わったの?」
「あーー…それがまだかかりそうだから、今日は僕の部屋に泊まってもらうことになったんだよ」
「えーー!?なんで!?」
「あはは…実は四葉の恋愛相談受けててさ。三玖を交えて話してるんだけど、結構盛り上がってね」
とりあえず当たり障りのない理由をことりに伝えてみた。
「へぇー、四葉好きな人できたんだぁ。でも、なんで相談相手が私じゃなくてお兄ちゃんなの?」
「そりゃあ、ライバルには相談出来ないだろ」
「!!へぇ~~、四葉がねぇ。ふ~ん…」
僕の言葉にことりは驚くも徐々にニヤリと笑みを浮かべ始めた。
「良いよ!相手が四葉でも受けて立つんだから!良いアイディアでも授けるんだね!」
そう意気込んだことりはソファーから立ち上がると、僕の横を通りすぎて行った。
「じゃ、精々期待外れにならないようにね。おやすみぃ」
そして、自分の部屋へと入っていった。
とりあえず、ことりは良いとして、次は一花か。
そう考えてスマホを取り出した。
『はいはーい。どうかした?』
「あー、一花。夜にごめんね。三玖と四葉だけど、今日はうちに泊めることになったから、その連絡だよ」
『おや。何かあったのかな?』
「ああ。四葉の恋愛相談を受けててね。三玖と一緒に今後の事を詰めていこうって話になったんだよ」
『それはそれは。へぇー、四葉にも好きな人ができたんだぁ。ふむ、私やことりに相談しないとなると……これはお姉さんもうかうかしてられないなぁ…』
さすが勘が鋭い一花である。状況を理解してくれたようだ。
「フッ…まあ、一花も何かあったらいつでも相談してきなよ。四葉の作戦は伝えられないけどね」
『むむむ…わかったよ。じゃあ、二人をよろしくね。おやすみぃ』
「ああ、おやすみ」
ふぅ……とりあえずこれで問題ないかな。後は、床に布団を敷いて、二人には悪いけどそこで寝てもらうか。
そんな風に考えながら、また僕は自分の部屋に戻っていくのだった。
今回の投稿も読んでいただきありがとうございます。
今回では、和彦の高校時代の空手の試合動画を観た五つ子の感想や、三玖と四葉による疼き解消の為に和彦のところに行くお話を書かせていただきました。
そして、四葉の想いもここで書かせていただいております。
果たして二人の疼きは解消されるのでしょうか…
次回の投稿では、和彦と二乃のデートのお話を書かせていただきます。
次回の投稿は1月10日を予定しております。
次回の投稿も読んでいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。