少女と花嫁   作:吉月和玖

136 / 172
136.集会

「改めまして。本日はお集りいただきありがとうございます」

 

五月の頭を下げながら伝える言葉によって本日の集会が幕を開けた。

 

「このメンバーなんだし、そんなかたっ苦しい挨拶なんて良いわよ。で?私たちに何か用なわけ?楽しいことを企んでるんでしょ?」

 

五月の挨拶に対して真っ先に二乃が反応した。

 

「このメンバーから察するに和彦さんの事についての話し合いか何かと思ってるのだけど...でも、肝心の和彦さんはテーブルから離れているところに座ってるわよね」

 

芹菜さんが今日集まった目的はある程度予想はしていたが、肝心の僕がテーブルから離れた場所にいる事に疑問を持ってこちらに見てきた。

そこも僕は同じ考えなので何とも言えない。

 

「確かに先生に関するお話をしたく思っていますが、これはあくまでも私たちで話し合うことと思い、先生には端に座っていただきました」

 

芹菜さんの言葉に、五月は肯定しつつ自分達だけでの話し合いということで、僕をこの位置にしたと説明した。

僕の位置は綾那の斜め後ろなので大体のメンバーの顔が見えるが、飛鳥とことりと結愛と一花の四人はどこか落ち着いているように見える。

確か、ことりが飛鳥にも僕達の関係と計画について説明したと言ってたから結愛同様、内容を理解している為に落ち着いているんだろうけど...一花は...

以前、一花には自分には結婚を約束した相手がいると話したことがある。もしかしたら、その相手が五月であることに気づいたのかもしれない。

それであの落ち着きようという訳か。

 

「カズヒコさんの...カズヒコさんの気持ちは昨日聞いたからわかるけど、それ以外に何か話すことってあるかな?しかも、こんな場所にまで集まってまで...」

「何?ここにみんな一緒に住みましょう的なやつ?」

「おおぉぉ!二乃それいいねっ!」

 

三玖は他に話す事。しかも、こんな今井家別邸にまで集まって話す事などあるのかと五月に対して疑問を投げかけた。それに、二乃がいたずらっ子の顔で笑いながら話すと四葉がそれに賛成した。

そんな二乃と四葉のやり取りを微笑みながら見ていた五月は言葉を零した。

 

「ええ。大体二乃が言ったことは合っていますよ」

「え......マジ?」

「嘘......」

 

笑顔で話す五月の顔を見て、二乃と三玖は冗談ではないと感じたのか笑いが止まり、言葉を零して固まってしまった。

芹菜さんと一花と四葉も驚きの表情を見せている。

 

「その前に、まずは皆さんに謝らなければならないことがあります」

 

そこで悲痛な顔をした五月が頭を下げながら謝罪することがあると皆に伝えた。

 

「え?謝ること?」

 

そんな五月の態度に不思議な顔で芹菜さんが五月に聞いてきた。

五月は頭を中々上げず、ただじっとしている状態なので、ほとんどのメンバーが不思議に思っている顔をしている。

 

「何よ?もったいぶらずに、さっさと言いなさいよ」

「............っ!五月まさかっ...!」

 

中々話さない五月の態度に早く話すように促す二乃の横に座っている三玖が、向かいの飛鳥とことりと結愛が何も動揺せずにただ目を瞑っている光景を見て気がついたようだ。

 

「ん?どうしたの三玖?」

 

そして立ち上がった三玖に四葉が驚きの顔で見た。そんな光景を見た芹菜さんも何か気づいたのか、僕の方を見てきたのでただただ頭を下げるしかなかった。

 

「そんな......」

 

そんな僕の態度を見て芹菜さんは言葉を零して俯いてしまった。

それをきっかけに、涙を流している五月が頭を上げて話し始めた。

 

「私、中野五月は......先生...いえ、吉浦和彦さんから先日プロポーズをいただき、それを受け入れました...」

「は......?はあああぁぁぁ!?」

「ええええぇぇぇぇ!?」

 

五月の言葉に二乃と四葉が立ち上がりながら絶叫した。

ことりと飛鳥と結愛はただただため息をつき、一花に至っては頭を抱えていた。

 

「あんた冗談を言うのも良い事と悪い事があるのよ!」

「冗談ではありませんっ...!」

 

二乃の怒りの声に五月は泣きながらもしっかりと答えた。

 

「いつ?先日っていつの話?」

 

そこに三玖もいつも以上に興奮した様子で五月に確認した。

 

「......すんっ...二乃と三玖と四葉と屋上で喧嘩した日の早朝です......」

「それって......今週の火曜日の話だよ......でも、だって...あの時五月は先生の事あんなに罵倒してたのに...」

「何!?ああやって言えば私たちが諦めると思ってたわけ!?」

「違いますっ......!!あれにはちゃんと考えがあって......」

「何よ!その考えって言うのは!!」

 

パンッ...!!

 

ヒートアップしてきた二乃と五月の言い合いに憂が大きく手を叩きその場を静めた。

 

「ご両人。少々落ち着いてください。二乃先輩、三玖先輩、四葉先輩。とりあえずお座りください。これでは話が続きません」

 

憂の圧に三玖と四葉は静かに座ったが、二乃はまだ何か言いたげなのかドスンと座った。

 

「五月さん、一つ良いかな?」

「なんでしょう...?」

 

そこに落ち着いた声色で芹菜さんが五月に質問をした。五月も少しは落ち着いているようだ。

 

「五月さんの話だと、五月さんが和彦さんからのプロポーズを受けた後も、和彦さんは私たちとキスやそれ以上の事をしていた。それは知っていたの?」

「はい。和彦さんからは逐一報告を受けていましたから…本当はそこまでしなくても良いと言ったのですが、和彦さんはそれくらいしないとケジメにならないと……最初は和彦さんが、みなさんに私たちの関係を報告してこれ以上みなさんとキスやそれ以上の事をしないようにする、と提案いただきましたから」

「そう……それを聞いて少し安心したわ。和彦さんならあり得ないけど、念のため確認しておきたかったの」

 

五月の答えに笑みを浮かべながら芹菜さんは答えた。

 

「なるほど。私を遠ざけようとしたのはこの事があったからですね?」

 

芹菜さんがこちらに向かって微笑みながら聞いてきた。

 

「すみません。僕のせいで……」

「いえ。大丈夫ですよ。それにこの話には続きがありそうですから」

 

ふふふ、と微笑みながら芹菜さんがまだ何かあると予想して、それを伝えてきた。

 

「続き?」

 

芹菜さんの言葉に二乃が不思議そうに聞いた。

 

「二乃さんが最初に言ってたでしょ?皆でここに住むのかと…」

「「「「あ……!」」」」

 

芹菜さんの言葉に五月以外の五つ子が思い出したように声が漏れた。

そして、四人が五月に注目した。

 

「……私が和彦さんの妻となることには変わりません。明日、両家の親御さんにご報告する場も今井さんの協力の元用意しておりますので」

「明日!?」

 

五月の明日には結婚の報告をするという言葉に二乃は驚きの声をあげた。

 

「は…早い……」

「う……うん…」

「さっすが五月ちゃん。用意周到だよね♪」

 

三玖と四葉も驚いているが、一花はどこか面白そうな顔をしている。

 

「明日……もしかして、その場に私の両親も?」

 

そんな中顎に手を当てて考えていた芹菜さんが、はっと思いついた事を五月に確認した。

 

「さすがですね。そうです。立川先生のご両親もその場にいていただこうと思っています」

 

芹菜さんの確認に五月は微笑みながら説明した。

 

「後は、飛鳥さんと結愛ちゃんのお父様もお呼びしております」

「え!?お父さんも来るの!?でも、どうやって……」

 

立花さんのおじさんも来ることになっているという説明に結愛が驚きの顔をした後考え込んだ。

 

「結愛。私たちのお父さんの仕事は何?」

「え……?それは……あ、そうか!」

 

なるほど。立花さんのおじさんをどうやって呼んだのかが気になったが、父さんと母さんが動くのであれば来ざるをえないか。

 

「でも、なんでみんなのお父さんやお母さんも呼んでるんだろう?」

 

当然のように四葉が考え込んだ。

確かに、一緒に暮らす事を考えれば挨拶はしておいた方が良いだろう。でも、何故明日の席に?

僕も当然のように考えていた。

 

「たしかに……」

 

事情を知らない僕を含めた者達は考え込んでしまった。

三玖も四葉の言葉に同調するように言葉を漏らした。

 

「ふふっ…♪ねえ、二乃」

「何よ?」

 

そんな様子を見ていたことりが突然二乃に声をかけた。

 

「お義姉ちゃん…て言うか五月か…五月がお兄ちゃんのお嫁さんになる。そこにみんな一緒に暮らす。それに加えてあるものも五月が許可を出したら、さすがに親の承諾は必要だと思うんだよねぇ♪」

「あるもの…?」

 

ことりの言葉にいまいちピンときていない二乃は聞き返した。

 

「ふふふ…♪ねえ、三玖?」

「な……何…?」

 

二乃の反応に面白そうな顔で、ことりは今度は三玖に声をかけた。三玖はちょっと緊張しているようだ。

 

「三玖たちはさあ……お兄ちゃんと色々してるけど、あることはしてないよね?それは何で?」

「な……なんでって……カズヒコさんが本当に好きな人としかしないって言ったから…」

「まあ、そうだね。でも、お兄ちゃんはみんなが好きだって言ったんだからそこは問題ないよね?では、ここで問題です。その行為をしちゃうと注意しないと大変な事になっちゃいます。さて何でしょう?」

 

ことりは尚も面白そうに皆に向かって話している。

事情を知っている飛鳥に結愛。そして、憂と綾那は至って冷静だ。いや、綾那はどちらかと言えば赤くなって少し縮こまってるような…

 

「は?そんなの決まってるでしょ。そりゃあ、気をつけないとにん……しん……て、五月!?あんたまさか!?」

 

二乃が気づいて五月に目を向けると、一花と三玖と四葉と芹菜さんも驚きの顔で五月に注目した。

というか僕もだ。

そんな五月はニコッと笑顔で答えた。

 

「ええ。和彦さんが承諾なさったのであれば子を授かることも厭いません。ただ……その……初めての経験は…私に譲っていただけると……」

 

最初ははきはきと話していた五月であったが、恥ずかしさからか段々と声が小さくなっていった。

 

「そんなの当たり前よ!え、本当に良いの五月さん!?」

 

そこに一番に反応したのが芹菜さんだった。

芹菜さんはまだ僕以外の男性には苦手意識があるみたいだからかもしれない。

 

「は…はい……」

 

五月も芹菜さんの反応にちょっと驚いているようだ。

 

「ふふふ…私も最初に聞いた時には驚きましたよ。もちろん私は五月さんの提案に乗らせてもらうわ」

「私もおぉ!和彦さんのお嫁さんになれないのは残念だったけど、和彦さんの子どもが産めるなら願ったりだよ♪」

 

そこでようやく口を開いた飛鳥と結愛は笑顔で五月の提案に賛成の意を伝えた。

 

「ふふふ…もちろん(わたくし)達も五月様の案に乗らせていただきます。というよりも、お父様が一番乗り気ではありますけどね」

「はい!わ…私も……和彦様のお子を…欲しくっ思っております!」

 

五月の傍に控えていた憂と綾那も五月の案に賛成の意を示した。綾那は相当顔を赤くしている。

まあ、当主である憂の父親が賛成しなきゃ、この別邸を使わせてもらうってことにはならないか…

 

「私もよ。私は和彦さん以外の男性となんて考えたことなかったから...五月さんが良ければお願いしたいくらいよ」

 

芹菜さんも興奮気味に賛成の言葉を伝えてきた。

 

「五月ちゃん。本気なんだね?」

「はい」

「はぁぁ…まさかとは思ってたけどこうなっちゃったか……私は…言い方が悪いかもだけど、先生の子どもが欲しい訳じゃないから何とも言えないけど……どうするの?三人は…」

 

真剣な顔で五月に問いかける一花に対して、五月もまた真剣な顔で返した。

それもあってか、五月の本気が伺えたので諦め気味に頭をかきながら呟いて、残りの姉妹に一花は問いかけた。

 

「本当に良いのね五月?」

「はい」

「後からやっぱり嫌はなしだよ…?」

「大丈夫ですよ」

「私は……」

 

二乃と三玖が改めて五月に確認すると、五月は笑顔で答えた。そんな中四葉だけは言い淀んでいた。

 

「別にこれは強制するものではありませんよ、四葉。四葉も今、和彦さんと上杉君の間で揺らいでいると思います。これはとても大事なことなのでしっかりと考えて答えを出してください」

「~~~っ…!うん!」

 

微笑みながら五月が四葉に声をかけると、四葉も笑顔で返事をした。

 

「ふふっ…では、満場一致と言う事で。五月様」

「はい」

 

憂が扇子を開き笑みを浮かべながら満場一致したことを喜んでいると、五月に声をかけた。その五月は僕に向き直り、真剣な顔で話しかけてきた。

 

「和彦さん。こんな大事なことをあなた無しで決めてしまったこと申し訳なく思います。ですが、私たちはあなたであれば、私たちの事を等しく愛してくれると信じています。どうか、私たちの想い、受け取っていただけないでしょうか」

 

五月の言葉に続いて他のメンバーもこちらを向いてきた。全員が真剣な顔で見ている。

 

「まったく……本当に本人を抜きにして勝手に決めちゃうんだから……はぁぁ…なるほどね…ことりが僕に害がないかどうかの時に変な間があったのはこれがあったからか…」

「あはは…別にお兄ちゃんに害があるわけじゃないんだけど…その……相当大変な思いはすると思ってね♪」

 

あきれ気味に話した僕の言葉に、ことりは笑いながら答えた。

 

「たしかに…………正直な話……僕が一番に愛しているのは五月だ。それは変わらない。それでも僕と共に歩んでいきたいと思うのであれば、僕は覚悟を決めるよ」

 

僕の言葉に全員が歓喜の声をあげた。

 

「ありがとうございます。その……わ…私も……あ…愛してます……あなた…♡」

 

皆が喜んでいる中笑顔でお礼を伝えてきた五月であったが、急に照れ始めて、そして顔を真っ赤にしてはいるが微笑みながらそんな言葉を僕にかけてきた。

 

「あらあら♪さすがは五月様。見せつけますわね」

「ぶううぅ…やっぱり五月さんズルいよおぉ!」

「まあまあ落ち着きなさい結愛。和彦さんには愛してもらえるのに変わりはないのですから」

「ふふふ…そうね♪」

 

五月の言葉に憂が微笑みながら話すと、結愛が頬を膨らませながら五月に文句を言ってきた。それを笑いながら飛鳥がなだめ、飛鳥の言葉に芹菜さんも笑いながら賛同した。

 

「そういえば五月。あんたなんであんな事を屋上で言ってきたのよ?」

 

そんなところに、二乃が喧嘩の原因である僕の事を罵倒した理由を五月に聞いてきた。

 

「そうですね……三人の事を試したかった、というのが理由ですね。どんなことがあろうとも、和彦さんを愛してくれるのか、と……」

 

聞かれた五月はニコッと笑みを浮かべながら答えた。

 

「策士……」

 

そんな五月の言葉に三玖が言葉を溢した。

 

「ち、ちなみに……あそこで私たちが先生の事を突き放してたら……?」

 

緊張した赴きで四葉が五月に質問したが、五月は笑みを崩さず答えた。

 

「もちろんその日の行為を許さず、私とカズヒコさんとの関係をみなさんにお伝えしていました。そして、この話もなかったでしょう」

「うわあぁぁ…」

 

そんな五月の言葉に四葉はホッとしたようなそんな感じの顔で固まってしまっていた。二乃と三玖も同じである。

 

「その時は私は例え姉妹との縁を切ったとしても、和彦さんと共に歩んでいくと決意していましたから。まあ、三人の気持ちはだいたいわかってはいましたけどね」

 

真剣な表情で話していた五月ではあったが、二乃と三玖と四葉の気持ちは分かっていたと笑顔で答えた。

 

「あんたも一花みたいに女優目指せるんじゃない?あの時は本気でカズヒコに嫌悪を抱いてるって思ったんだから。後から様子がおかしいことには気づけたけど…」

「うん……だから私思わず五月の頬を叩いちゃった…ごめん…」

「いいえ。それだけの想いがあるとわかったのです。あれくらい大したことではありません」

 

その時の五月の演技は相当なものだったのだろう。二乃と三玖は驚いており、そして三玖は五月の頬を叩いた事を謝った。五月に至っては気にしていないと笑顔を返していた。

 

「さて!本番は明日です!明日、和彦様のご両親と五月様のお父様がお二人の結婚を認めない限りは今回の話はご破算ですからね」

 

全員が落ち着いたと判断したのか、憂がそう言いながら立ち上がった。

 

「多分うちは問題ないよ。強力な助っ人がいるから。ね?お兄ちゃん♪」

 

そこにことりが笑顔で皆に伝えて、僕にウィンクをしてきた。

 

「ま……まあ…」

 

そんなことりに引きずった笑みを返してしまった。

 

「ああ!そっか明日来るもんね!」

「ええ。あの人さえいれば間違いなく私たちの……と言うよりも和彦さんの味方になってくれますよ」

 

ことりの言葉に笑顔で結愛と飛鳥が答えた。

 

「そんな方がいらっしゃるのですか?」

 

ことり、飛鳥、結愛の反応が気になったのか、憂が僕に聞いてきた。

 

「いや……まあ……多分大丈夫だと思うよ……」

「?」

 

あまり僕の口から言いたくないので誤魔化すも憂を含めてほとんどのメンバーが不思議そうな顔をしている。

 

「あははっ!明日になればわかるから!きっとみんな驚くと思うよ♪なんせ、お兄ちゃんへの愛は誰にも負けないからね。これ言うと悪いけど、多分この中の誰よりもお兄ちゃんを愛してるから♪」

「ふふふ…そうですね。あの人には敵いそうにありません♪」

「あはは!たしかに♪」

 

ことりの言葉に同調するように飛鳥と結愛は笑っていた。

 

「か、和彦さん……まさか……まだいるのですか!?」

 

そこに五月が動揺した様子で聞いてきた。

 

「大丈夫だって!僕はどっちかって言うと苦手な人だから」

「むううぅぅ…なら……良いのですが……」

 

僕の言葉にもあまり納得していない様子の五月。

いや、マジで()()()とはあり得ないしなぁ……本当は呼びたくなかったけど、絶対来るもんなぁ……はぁぁ…

明日の事でげんなりとなり心の中でため息をついた。

 

「ま!誰かは知らないけど、先生の方は大丈夫みたいだから、後はお父さんかぁ…」

「ふうぅぅ…パパが許すかどうか…」

「微妙…」

「だ…大丈夫だよ!二人の誠意を見せれば!」

 

僕の方は問題ないと分かった一花を皮切りに、二乃と三玖が中野さんが果たして結婚を許すかと心配な声で話した。それに四葉が大丈夫と励ましているが、声が微妙に震えている。

 

「まあ、そこは我が今井家の後押しがあれば問題ないかと。中野さんも今井家とは仲良くしたいでしょうからね」

 

ふふふ、と笑いながら憂が話す。

これが権力を持った人の考え方か……

 

「和彦さんと五月さんの結婚を許した後は、私たちの事をお父さんと立川先生のご両親。更には二乃達のお父さんが許してもらわないと、ですね」

 

後は五月以外のメンバーも僕との子どもを産んでも問題ないかという事を、各家庭から了承を取らなければと飛鳥が話した。

 

「そうだね。それもあったんだった。私たちのお父さんは大丈夫そうだけど……」

「わ、私も頑張ってお願いします!」

 

それに結愛は問題ないと話し、芹菜さんは気合いを入れていた。

 

「ああぁぁ…そこもうちかあぁぁ…」

「パパが果たして許してくれるか…」

「こっちの方が無理ある…」

「あはは…」

 

それに対して五月以外の五つ子がげんなりとした顔で口にしていた。

 

「ふふっ…♪後は明日に備えましょう。今日はこちらに泊まっていただいて大丈夫ですよ。夕食などもご用意しておりますので」

 

憂の提案に全員が喜びの表情となり今日の集会は終わりを迎えた。

 

 




今回の投稿も読んでいただきありがとうございます。

という訳で、もうほとんど入っちゃってはいましたが、正式にハーレムルート突入です。
皆さんも予想はしていたかもしれませんが、五月の計画は和彦を愛している者で、和彦も好きな相手であれば一緒に住むというものでした。更には、和彦との子を孕む事も厭わないという内容です。
流石に五月の心が広すぎますね( ̄0 ̄;

はてさて。両家の親は和彦と五月の結婚を認めるのか。
また、五月の計画でもある、五月以外の女性も和彦との子を孕む事をそれぞれの親が許すのか。
そして、誰よりも和彦を愛している者とは──
(まあ、これもある程度予想は出来てるとは思いますが...)

次回は、五月の計画を聞いた後の和彦達の一時の団欒などを書かせていただければと思います。

次回の投稿は4月10日を予定しております。
次回の投稿も読んでいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。