「んッ...ちゅっ...ちゅるッ...ちゅっ...はぁ...和彦ぉ...好きぃ...♡ちゅるッ...れろれろッ...ちゅっ...れろッ...れろッ...れろッ...ちゅるッ...はぁぁ...ねえ~...♡もっとぉ...♡」
クラスの皆に五月との婚姻の発表をしたその日のお昼休み。
弁当を一人で数学準備室で食べていたら、突然芹菜がやって来て、一緒にお昼を食べる事になった。
そして、お昼を食べ終わるや否や、芹菜は扉の鍵を閉めると、僕に身を寄せるように首に両腕で巻きつけて、唇を奪ってきたのだ。
「ちゅっ...ちょっ...!ちょっと待とうか芹菜!流石にこれ以上は学校ではマズいって!」
「ちゅっ...♡大丈夫ですよ♡鍵は閉めてますし...別にここでシようとは思ってませんよ♡まあ、本当はこれが欲しいんですけどね♡」
落ち着くように芹菜の両肩に両手を置いて突き放すようにして、芹菜の暴走を止めようとするも、当の芹菜は既にスイッチが入っており発情状態であった。その証拠に、僕の左頬にキスをした後に、僕の股間を左手でさわさわと撫でてきているのだ。
「ふふっ...♡ここは正直ですね♡何でしたらお口でも良いのですよ?♡」
「いやいや。流石にマズいので!するならキスまでにしてください!」
「はあぁぁ~い...♡ちゅるッ...ちゅっ...はぁ......和彦ッ...和彦ッ...れろれろッ...れろれろッ...ちゅるッ...れろえろッ...♡」
お口でと言う言葉が芹菜から出たのには驚きつつも、それは止めてキスだけに応じる事にすると、目をトロンとさせた芹菜が嬉しそうに返事をし、舌を絡ませるように激しくキスをしてきた。
それもお昼休み終了までギリギリまでに及んだのだった。
そして、あらかたキスに満足した芹菜は口紅を直しながら話しかけてきた。
「そうそう。今週末なのですが、私の友人の静と小百合の四人で居酒屋に行きませんか?あの二人には私達の関係を話して口止めはしていますが、和彦さんとゆっくり話してみたいそうですよ。ちゅぱッ...うん、大丈夫ですね」
「静さんと小百合さんって言うと、あの島に旅行に芹菜と一緒に来てた二人だよね?」
手鏡を見ながら口紅のチェックをした芹菜に僕は静さんと小百合さんの事を尋ねた。
「ええ。今まで気にかけて貰ってたので、一応葵様に了承を取って私達の関係は伝えてます。しっかりと誰にも話さないように釘は刺してますよ。やはり今井家の力は相当なものですね。二人は緊張したように何度も頷いてました」
はははは......余計な事に巻き込まれたと思ってるだろうなお二人は...
その時の状況が簡単に想像出来たので、僕は心の中で乾いた声で笑った。
「構いませんよ。て事は、お二人と話した後はそのまま芹菜のマンションで良いのかな?」
「ええ♡たっぷりと愛し合いましょうね...ちゅっ...♡」
僕が了承すると、嬉しそうに芹菜は僕の右頬にキスをして微笑みを向けてくるのだった。
その日の最後の授業はホームルーム。
朝は中間試験の話をしたが、前田達が騒いでいる通り修学旅行も近い為そちらの話し合いもしていかなければならずで、今は学級長である上杉と四葉に司会を任せて進行してもらっている。
「えーー......朝にも先生から言われた通り中間試験が迫る中、もう一つの行事でもある修学旅行についての話も本格的に入りたいと思います」
説明を始めた上杉ではあるが、上杉からはとても面倒くさいオーラ全開である。
まあ、隣の四葉がニコニコしてるのと、さっき配ったパンフレットを見てる生徒達はそれどころじゃないのともあるから問題ないか。
「先程配ったパンフレットにも記載してますが、初日の自由行動は班での行動です。班については各自で決めてもらって良いですが、明後日までに先生に報告してください。なお、班の定員は五名までとさせていただきます」
上杉のその言葉を皮切りに、「班どうする?」という声があちこちから聞こえてきた。
班の定員は五人。最近では上杉は武田や前田とも仲良くやっているとことりから聞いてるから、多分この三人で組むだろう。となると、一花とことりと四葉はどう動くか...
そんな考えを過りながら上杉進行の元開かれた修学旅行についての話し合いを窓際に寄りかかりながら見ていたのだった。
~三年一組~
帰りのホームルームが終わり、和彦が教室から出ていくとあちこちから今日の修学旅行の班決めの話で盛り上がっていた。
「ねね、ことりはどうするの?」
「そりゃあ、恋人と一緒の班でしょ」
帰り支度をしていることりの所に智子と加奈が笑顔で集まってきた。
「うーん......今回は加奈と智子と回ろっかなって思ってるよ」
「「え...?」」
加奈がことりは風太郎と同じ班になるだろうと話すも、ことりは笑みを浮かべて加奈と智子の三人と回りたいと伝えたので、加奈と智子の二人は驚きの顔で固まった。
「大学にはそれぞれ違うところを目指すだろうし、学生として修学旅行はこれで最後だから親友の二人と回りたいんだ♪」
更にことりは言葉を続けて加奈と智子の二人を抱きしめた。
「まったく、あんたって子は...」
「ふふっ。じゃあ、どこ行くか決めないとね」
そんなことりの行動に加奈は呆れつつも、智子は笑顔でことりを抱きしめ返した。
「あらあら、熱い友情ねぇ。で?それを見た私の姉妹はどうするのかしらね?」
「うっ...」
「あははは...大丈夫だよ。私は最初から五人で回りたいって考えてたから」
そんな三人を見ていた二乃がニヤリと笑みを浮かべながら、一花と四葉に問いかけた。
すると一花は言葉が詰まるも、四葉は笑いながら姉妹五人で最初から回りたかったと言葉にした。
「え...四葉...?」
「良いのですか?その...私が言える立場ではないのですが...」
「うん♪それに......ちょっと私にも考えがあるんだ」
「?」
三玖と五月の驚きの表情での問いに四葉は賑やかに答えた後、
それに不思議そうな顔で五月は四葉を見るも、四葉はいつもの笑顔に戻っていた。
「いやぁ~、熱い友情に姉妹愛素晴らしいものだ、ね」
「くうぅぅ~...何でこんな奴ばっかり!」
そこに笑みを浮かべた武田と悔しそうな顔をした前田が風太郎の席に近づいてきた。
「あ、二人が風太郎君のところに来てるってことは...」
「ふふっ、吉浦さんの認識の通りさ」
「こんな無愛想な奴と班を組もうって奴はそういないだろ?」
「ぐっ...!お...俺は頼んだ覚えがないんだが?」
武田と前田の二人が風太郎の席まで来たことに、ことりはある程度察すると武田と前田は風太郎と同じ班で行動する事を伝えた。それに対して、風太郎は恥ずかしさからか自分から頼んでいないと顔を逸らしながら伝えた。
「まったく。素直じゃねぇなぁ~...」
「ふふふ。良いじゃないか。僕が君と行動をしたい。それで班を組むで、ね」
そんな風太郎の態度に前田は呆れるも、武田はそんな風太郎の恥ずかしそうな顔が面白く、いつものキラキラした笑みを溢していた。
「でもさぁ、やっぱりどうせならこのメンバーで回りたいよね?」
「そうね。その方が楽しそうよね」
そこに加奈が自分達三人の班に五つ子の班、そして風太郎の班を一緒にして回りたいと伝えると、智子がそれに同意するように笑みを溢した。
「じゃあ、今から兄さんのところに行って聞いてみようよ。別の班でも行動一緒でも良いか」
そんなことりの提案に周りのメンバーは乗り、ことりと加奈と智子は職員室に向かうのだった。
「はぁぁ~~...」
今芹菜は、僕の右隣の席で額を机に当てるように上半身を倒して疲れきっている。昼休憩時間の元気はどこへ行ってしまったのかと言わんばかりだ。
まあ、そこには僕が原因の一つでもあるんだけどね...
芹菜を心配して見ていた僕は、今の芹菜の状態になっている原因の一つが僕であることにちょっと反省をしていた。
と言うのも、芹菜は校内でも人気が出ている程の美人だ。生徒からの告白は勿論、独身教師からのお誘いなどもある程に。
しかし、校内では『立川先生は吉浦先生が好きだ』、という噂がいつの間にか流れていて、それを芹菜も特に否定しなかった事もあり、芹菜への告白やお誘いは減っていて、それに芹菜は喜んでいた。
しかし、今日の僕の五月との婚姻の話が校内中に回るや否や、まずは以前以上に生徒からの告白が増えてしまったのだ。
恐らく好きな相手が結婚してしまった芹菜の傷心しているところを狙ってなのかもしれないが、昼休憩時間の会瀬の後に既に三人の生徒から告白され、更には──
「し、しかし凄い量のラブレターですね。あはは......流石立川先生。おモテになるようで......」
頭から机に倒れている芹菜の横には、大量のラブレターが積まれているのだ。
「吉浦先生......それ、褒め言葉になってませんよ......」
「す、すみません......」
僕の言葉に芹菜は額を机に当てたまま、珍しく機嫌の悪い言葉が返ってきたのですぐに謝り、そしてスマホを操作した。
ヴーヴー......
スマホへの着信に気づいた芹菜は上半身を起こしてスマホを見ると、パァーッと言わんばかりの嬉しそうな顔で僕を見てきた。
『部活が終わったら今日はマンションまで送るよ。少しでも芹菜の心の癒しになれば良いと思ってる』
そうメッセージを送ったのだが、芹菜からはすぐに♡マークだらけのメッセージが返ってきた。
「「「失礼します!」」
ちょうどそこに、ことりと佐伯と森下の三人が職員室に入ってきた。
「お、どうした、三人揃って?」
「ちょっと先生にお願いがありまして...」
「て、凄っ...!何これ!?全部立川先生の!?」
三人が僕と芹菜の席に近づいてきたので用件を確認すると、ことりが話し始めたのだが、佐伯が芹菜の机の上のラブレターの量に驚いた。
「あははは...そうなのよ。どうしようか、途方に暮れていたところよ」
そんな驚きの佐伯に芹菜は乾いた笑いで答えた。
勿論、ラブレターの量にはことりと森下も驚いている。
「あー...どうせ吉浦先生と五月さんの婚姻が原因ですよね。まったく、男ってなんでこうなのかなぁ...」
「そっか!立川先生って吉浦先生が好きだから、その吉浦先生が結婚したから......て、ごめんなさい」
ラブレターの原因が僕と五月の結婚だと感づいた森下は、そこを狙ってきた男子達の文句を言っていた。それに佐伯が気づいた訳なのだが、本人の前で話す事ではないと分かって、すぐに芹菜に謝罪した。
「良いのよ。例え吉浦先生がご結婚されても、こうやって隣にいられるし、たまにお酒にも付き合ってくれるみたいだし。ね?先生?」
佐伯の謝罪に対して芹菜は笑顔で答えると、僕にウィンクをしてきた。
「せんせ~いぃ...新婚早々浮気は駄目だよ?」
「そうですよ。五月さん悲しんじゃいますよ?」
そんな芹菜の態度に佐伯と森下が僕に釘を刺してきた。その横ではことりがクスクスと笑っている。
「当たり前だろ。五月を悲しませる事なんてしないよ。で?用事は何?」
五月の提案とは言え芹菜を含む複数人の女性との関係を持っている事からあまりこの話題に触れたくなかったので本題へと話を逸らした。
「あ、そうでした。先生、修学旅行での初日の班行動なのですが、別の班同士で行動しても良いですか?」
ことりも僕の気持ちが分かっているからか、簡単に話を元の話題に戻してくれた。内容としては、修学旅行の初日の班行動を別の班と一緒でも良いかというものであった。
「別の班というと?」
そこに芹菜が微笑みながらことりに問いかけた。
「私たちは三人での班で決まってて、一花たちは姉妹での五人班。風太郎君は武田君と前田君の三人班なんです」
「それでどうせならみんなと回りたいねって話になって」
「やはり難しいでしょうか?」
ことりと佐伯の話の後に森下が緊張した赴きで聞いてきた。
「良いんじゃない?他の班の子とかにも反対する子はいないんでしょ?」
「まあ、そうですねぇ......ただ、それ以上増えるのには反対かな」
「大丈夫です!この三班以外でっていうのは考えてないので」
芹菜の感じの良い返事と僕のこれ以上増やすのは良くないということ言葉に、ことりは喜びの表情で答えてきた。
「じゃあ、早速みんなでどこ行くか決めないとね」
「そだね。あ、そだ。立川先生のそのラブレター。何だったら私たちで断りの返事で本人達に返しときますよ。それに、まだ吉浦先生以外の男の人と付き合う事は考えてないって噂付きで」
「本当に!?とても助かるわ!」
三班での行動の許可も貰えた事で、森下が今後の予定を考えていると、佐伯から芹菜の机に積まれているラブレターを自分達で返しておくと提案してきた。それと、芹菜はまだ僕への想いがあるという事も噂で流すと提案してきた。
「私たちの提案に許可してくれたお礼と思ってください。後、こういう話って女子は好きなので。横恋慕ってやつ?」
「そうね。でも、それで五月さんを嫌ったりしないでくださいね?」
芹菜の件は自分達の提案を許可してくれた事へのお礼だと佐伯は答えた。しかも、相手がいるのに想いを寄せる的な話が女子には受けると追加で。
そんな風に話す佐伯に加えるように、森下からはその事で五月を嫌わないように、と心配そうに聞いてきた。
「ふふふ...そこは大丈夫よ。今でも五月さんの事を大事な生徒だって思ってるから」
そんな森下の心配が飛んでいくのではないかと言わんばかりに、芹菜はとびっきりの笑顔を返すのだった。
今回の投稿も読んでいただきありがとうございます。
今回は芹菜の幸せな時間と悪夢の時間の両方が訪れたところと、修学旅行に向けての班決めの話を書かせていただきました。
昼休みではあんなに和彦とイチャイチャ出来ていた芹菜でしたが、和彦が結婚した話が校内中に広まった瞬間、芹菜には嬉しくないモテ期が到来してしまった様です。
何とも言い難いですね(^∀^;)
とは言え、可奈の提案で少しは落ち着くかもしれません。
そして、修学旅行の班決めです。
最初は揉めようかどうか考えましたが、そうなってくると五つ子が違う班になってしまいますので、やっぱり修学旅行くらいは同じ班にしようと思い、今回の様な形を取らせていただきました。
和彦と行動が共に取れない、二乃と三玖と五月にとっては姉妹が一緒という方が心の中では思っていたのかもしれません。
では、次回はちょっと部活動の方に話を向けたいと思います。
次回の投稿は6月30日を予定しております。
次回の投稿も読んでいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。