アオのハコ短編集(仮)   作:扇町グロシア

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バキのわ!読んでて思い付きました、続くかどうかは分かりません。アニメ二期もうじきってことで。


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アオのハコ感想戦~一巻目~


 多分大した理由はなく、なんとなく読んでいて。でもまあ、最後まで欠かさず読んでいたのだからそこそこ気にはしていたんだろう。最終回の掲載号を買いそびれそうになった時は焦った、許すまじ転売。習慣を妨害されるの嫌い。

 そんな私が今、どういう訳か。

 友達と二人でアオのハコを読み返し、あーだこーだ言い合っているのだから、なんだか不思議なものだ。

 切っ掛けは、ちょっとした事。すれ違ったクラスメイトの落とした栞が、アオのハコだったっていうだけ。

 そこから何だか知らないけど話が弾んで、漫喫でコミックスを捲りながら駄弁ったりする仲になっている。

 なんだろうな、これは。

 

 

「一話ってさ、一月から始まって途中で結構時間が過ぎてるよね」

「あ、多分。梅咲いてるし二月にはなってるね」

 最初読んだときは『1on1しよ』の翌日くらいに『ありがと、いのまたたいきくん』だと思ってたけど、それだと千夏先輩が強引すぎる。帰って即親を説得して居候先決めるとか、どう考えても無理ゲーだ。それを受け入れる由紀子さんも大概だ。

 合間に色々あってそれで漸くなんだろう、今の私たちと同じ高一でよくそんな事出来たな。

 それと大喜くん、部活ガチ勢過ぎ。ネットだとインターハイ目指してる癖に片想いなんかしてられるのかとか彼女作ってるようなのは上に行けないとか散々言われてたけど、他に誰も来ない時間からひたすら朝練って。

 そっから授業して昼練あって、五限六限終えてからまた部活だもん。個人競技でこれってかなりのガチじゃないかな、私運動部にいたことないから詳しくないけど。いやガチなのは千夏先輩もだけど。

「そういやなんで休日も制服なんだろ、千夏先輩。猪股家初上陸だと制服姿だ」

「んー……学生の正装は制服だから、かな」

 前にお葬式出たとき、両親は喪服で私は今と同じ制服だったっけ。確か礼装の一番上扱いで、仮に学生が天皇陛下や法皇倪下に謁見するとしたら制服で行くべきらしい。いやそんなこと早々無さそうだけど。

 千夏先輩の私服は二話が初出なんだよね、そう言えば。

 ……二話と言えば、だ。

「あのさ、二話の千夏先輩……無防備過ぎるって思わない?」

「思う。これこの時点で、大喜くんの事結構大好きだよね」

 お風呂上がりにあの距離まで接近するとか、そうでなかったら距離感がバグってる。そりゃあ大喜くんの腹筋も捗るよね。

 ちょいちょい来るのはサービスシーンとかそういう描写だろうけど、付き合いだすのを知ってると印象が変わるな。

 そして実は、他所の家で入るお風呂って私は抵抗ある……。ボディソープとか普段のと違うし、ルーティンが出来ないとなんか調子悪い。まあ千夏先輩はそこまで気にしぃじゃなさそうだけどさ。

 

 

「雛ちゃん、初登場でもう可愛いよね。これで……うん……」

「だねぇ……これでねぇ……」

 まさかああも負けヒロイン街道を突っ走るとは。私と違って相方はコミックス派だからラストの細かい所までは知らない、でも26巻まで読んでるから雛ちゃんの例の展開は御存知だ。Wヒロイン的な扱いされておいて、陰も踏ませぬ完全敗北なんてねぇ……。晴人とはどうなったのかな、漫画では出てないけど先が知りたくなる。

 そうだアニメも観てみようかな、演出とかどうなってるか知りたい。でも25話あるんだよなぁ、来月から更に増えるけど。

 しかしアオのハコってライバルヒロインがいないというか、千夏先輩と並べる程ライバルになりそうなのがいない。菖蒲ちゃんは大喜くんに興味なかったし。夢佳はバスケのライバルで彼氏持ち、いや彼氏ではないのかな……どうだろ。

 大喜くんのライバルはそこそこ、……いやバドのライバルであって恋愛のライバルはいないな。藤木は論外だし針生先輩は彼女持ち、松岡先輩も引き下がったし岸くんもなぁ。結局は一対一なんだよね、アオのハコは。

 三話でちょっとギスったけど、これもただのすれ違い。一巻は次以降とはちょっとカラーが違う気もする、こういうところのせいかな。

 ――あ。

 ふと気がついた事を、口にしようか一瞬だけ迷う。大した話でもないし、よくある考察の一つだし。

 ……でもまあ、良いか。日々の雑談だ、気にする必要もない。

「一巻ラストの『そう見えるんだ』辺りって、千夏先輩の最初のモノローグだね」

 千夏先輩は少しずつ内心を吐露するようになって、弱音も吐けるようになって。そんな後半を知っているからこそ、思う。

 こういうシーンが、物凄く効果的なんだと。

 何を考えているのか分からなくて、人との距離感がおかしくて、でも。でもその根っこにあるのはきっと、シンプルな気持ちなんだ。

「だね、なんか良いよねこういうのさ」

 頷く理由が私と同じかどうかは分からないけど、同じ漫画の感想で笑いあえる。これはなかなか、楽しいことだ。 

 27巻が10月、最後の28巻が多分12月。冬休みにはコミックス全巻一気読みして、二人で色々語り合おう。

 ああ――楽しみだ、な。

 それまでにはアニメ履修しよう、いや出来るかな……うーん。

 

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