少年「ありがとう、ラモーヌおばさん」皇帝「えっ」+α 作:狸より狐派 ハル
ある日の商店街、少年とメジロラモーヌは二人でそこを歩いていた。
特に深い原因はなく、強いて言えば前日ナイスネイチャとデート(仮)をしたと彼女に言ったら要約すると、「私とも出かけてくれるわよね?」と言われたので、実際にお出かけすることになった。
二人は歩きながら会話をしていると、通り過ぎようとしていた電化製品店のテレビから気になる話題が聞こえてきた。
『今回紹介するウマ娘たちは《メジロ家》の皆様!今トゥインクルシリーズにて様々な活躍をしているあの名門一族についての話題です!』
「あら」
テレビ越しとは言え本人の目の前で、そんな企画が聞こえ、二人は脚を止める。テレビで司会を務めているキャスターは笑顔で話を続けた。
『まずはメジロ家について軽く説明しましょう。メジロ家とは代々多くのアスリートウマ娘を輩出してきた大富豪の名家で、レース界隈でもその名は広く知られており、トレセン学園の内外を問わず入学時から注目を集めているウマ娘も多いのです』
テレビに紹介される程に取り上げられるとは本当にお金持ちなんだなぁ、と少年は思う。
「そうね」
『今活躍しているウマ娘たちも個性豊か!それでは一人ずづ紹介していきましょう、まずはこの方!メジロマックイーン選手です!』
一枚の写真がテレビに映った。ストレートに長く伸ばした薄い紫の髪をしており、黒いジャケットとスカート、内側には白と青みのある緑の斜めストライプの服を着ている。おそらく勝負服だろう。
キリッとした顔をしているが幼さも感じる。
『活躍中のメジロ家の中でも唯一の中等部でありながら、菊花賞をはじめ有馬記念に天皇賞の春・秋連覇も成し遂げており、一部界隈では彼女こそがメジロ家最強とも噂されています!』
そんなことを言っているが、正直に言って少年にとって今自分の隣にいるウマ娘のほうがはやいんじゃねぇか、と思っている。
「まああの子も確かに速いと思うわよ。特に長距離だと私でも手が付けれないほどにね」
そこまで言わせるらしい。さらに番組を聞いてみる。
『中・長距離で活躍をしており、まさに《長距離のメジロ》と名前のとおり、高いスタミナがメジロマックイーン選手の特徴です』
長距離レースになると、足の速さよりも最後まで走り切るスタミナと根性が大切なレースで、自身の足を保ちながら戦略を作り他のウマ娘を出し抜いてレースするため、体力だけでなく精神力も大きく必要なジャンルである。見た目と違ってとてもタフな少女のようだ。
『そんなメジロマックイーン選手、まさにお嬢様のような振る舞いに定評があるのですが、日常にはある意外な趣味があってですね・・・』
と、もったいぶるように一呼吸置く。
『それはズバリ、スイーツを食べることなんです!』
「知ってるわ」
『実は大のスイーツ好きなのですが、そのせいで体重が増えてしまうと言った悩みがありました。そこでメジロマックイーン選手のトレーナーは、なんとカロリーを抑えたお菓子を作り、摂取量を調整されてるんだとか!すてきなトレーナーですねえ!』
「確かにあのトレーナーの作ったお菓子は、中々おいしかったわ」
『それとスポーツ観戦も趣味であり、とくに好きな競技は野球でして、どれくらい好きなのかと言うと寝言で「かっとばせー」と言って、驚いて起きてしまうくらいに好きらしいのです!』
「本当に色々知ってるわね。どこから仕入れたのかしら」
・・・こういうのは番組で取り上げていいのだろうか。少年はなんとなくそう思った。
『気品あふれるお嬢様の、意外な趣味でしたー!続いてまいりましょう、紹介するウマ娘はこちら!《メジロライアン》選手です!』
次に映し出されたウマ娘は、こげ茶をメインに前髪が白くなっており、スポーティーな短い髪をしたウマ娘の写真がでた。
『メジロライアン選手はメジロマックイーン選手とは一見すると逆のような性格で、とても爽やかな印象があります。また筋トレが大好きで、そのおかげでかトレセンからスポーツドリンクのcmオファーを頂いたこともあるんです!凄まじいですね!』
「そういえばそうだったわね、知ってるかしら?コマーシャルをテレビに出すには登録料として100万円ほどかかるらしいわよ?」
そんなにもかかるらしい。確かにとんでもない抜擢である。
『そんなメジロライアン選手も、ある秘密がありまして。実は少女マンガを読むのがご趣味なようです!』
「あら、これもよく知っているわね」
『また、のめり込み方も中々に尋常ではなく、拗らせた結果ビーチでナンパ待ちしてしまったほどとか!いやー意外ですねー、トレーナーがいるにもかかわらず、他の男性に目移りするとか、メジロの力使ってトレーナーをメジロにすればいいのにですね~』
とんでもないこと言う司会者である。大丈夫かこの番組。
「そうね・・・いい加減手でもつながせてデートでも行かせてあげるべきかしら。それも手錠してでもね」
こっちもこっちでとんでもないこと言うウマ娘がいた。
『こういったところもメジロライアン選手の魅力の一つなんでしょうね~。さて、次で本日最後の紹介になります。最後のメジロウマ娘はこちら!《メジロパーマー》選手です!』
そう言って公開された写真には、茶色のポニーテールをしたウマ娘が登場する。よく見ると髪の割れ目には白いメッシュも見えた。
『こちらメジロパーマー選手なんですが、なんとお嬢様でありながらギャルと言うこれまた個性的な性格をしています。一部の性癖の方には合っているのではないでしょうか?』
なんかこの人、本性現れてない?
『さて、なぜこうもギャルになってしまったのかについてですが、ある一人のウマ娘と友達になったのがきっかけです。それがこの《ダイタクヘリオス》選手です!』
別のウマ娘の写真が出てきた。このウマ娘はサイドテールの髪形をしており、黒い髪に中央、左右に青いメッシュをしている。
『メジロパーマー選手はよく他の方の相談に乗るのことが多いらしく、ダイタクヘリオス選手も彼女に相談したことがきっかけでそのままノリでギャルになってしまったらしいです!行動力がうらやましいですね!そのおかげでかそのままずっと一緒にいる時間が長くなりついには先日の記者会見ではここまで仲良くなっている様子が放送されました』
そういうと別の映像が流れ始めた。その様子は確かに記者会見の様子らしく、メジロパーマーとダイタクヘリオスの二人が多数の記者からインタビューを受けている。
『ウェイウェーイ!ダイタクヘリオスだよー!』
『ウェイウェーイ!メジロパーマーでーす!』
『お二人とも仲がいいですね!次回行われるレースについて共に出場する予定になりますが、お二人は普段から一緒にいらっしゃるんですか?』
『ヘリオスと仲ですか、そうですね・・・』
メジロパーマーの頭の中での回想。
(パマちん!ウチらズッ友だかんね!)
(ズッ友?)
(一生友達ってこと!)
回想終了、メジロパーマーが出した答えと言うのが・・・。
『はい!なんせ将来を誓い合った仲ですから!』
『えっ』
『ファッ!?マジでございますか!?』
『いつからそんな関係に!?』
『いや・・・』
『プロポーズはどちらから!?』
『式場はどちらで!?』
『ヘリオスさん!』
『ヘリオスさん!!』
『ヘリオスさん!!!』
『あっち、ちが・・・まって・・・』
『あれ?なんでこんなことになってんの?』
『パマちんのせいだよ!!!』
とここまででインタビューの様子が途切れ、もとのキャスターが映った。
『と、こんな感じでどうやら付き合っているらしいです!若いっていいですね~!さていかがだったでしょうか!メジロ家のウマ娘についてどれも魅力的な特徴がありました!次回も引き続きメジロ家特集をお送りする予定ですのでお楽しみに!ちなみに紹介内容としては、トリプルティアラ路線で活躍したメジロドーベル選手について、実は同人誌活動をしているのではないか、と言う内容です。お楽しみに!』
そういうと、ちょっとした音楽が流れてcmに入った。それにしても内容の濃い番組だった。
「そうね・・・けどこの番組大丈夫かしら。内容は面白かったけど、どれも結構プライベートに足を突っ込んでるようだから、打ち切りになるかもしれないわね」
結構と言うか、かなり踏み込んでいる様子を感じる。少年はメジロ家についてメジロラモーヌ以外知らないのだが、なんだか聞いてはいけないようなものを聞いてしまった感じがあった。
・・・これは後日談になるのだが、とある一族の圧力によるという噂付きで実際に放送、というより企画が打ち切られたとかどうとか。
みなさんも人のプライベートにはむやみやたらと足を突っ込まないように気を付けましょう。
THE END
ここまでのご愛読ありがとうございました。
さて、この場を借りてお知らせがあるのですが、この小説についてしばらく休止したいと思います。
理由としてネタを考えるのには色々と思い出せるのですが、いかんせん物語を作ろうとすると非常に時間がかかってしまい、睡眠時間など日常に影響を及ぼし、仕事にも集中できなくなってしまうかもしれないのではないかと思い、上記のように踏み切りました。
楽しみにしてくださった皆様には大変申し訳ございませんが、どうかご理解の程よろしくお願いいたします。
しばらくして、またモチベーションが上がったら投稿をもう一度してみたいと思いますので、どうか気長にお待ちくださいませ。
このあとがきも読んでくださり、ありがとうございました。またいつかお会いしましょう。それでは!