高校三年生の春十八歳の誕生日を迎えた倉橋(しょう)は、学校のグラウンドで野球のボールを顔面に受けて意識を手放した。
 そして、奇妙な夢を見た後目覚めた場所は、彼にとって見覚えのない部屋の中だった。
 見知らぬ場所で、馴染みのない者に「皇子」と呼ばれた晶は、自分の体が自分の知るそれでない事実を突き付けられ、ある言葉が脳裡を過ぎる。
 転生——イコール死亡。
 自分は死んだのかと、ショックのあまり晶は倒れてしまう。
 その後何日も高熱にうなされ、朦朧とした意識の中で、晶は自分に呼び掛ける声を聞く。
『君の肉体(からだ)は今僕と共にある。(まった)き姿に戻りたければ、僕の処まで来てくれ』と——

 かくして晶はその声を頼りに、この広大なアーサスの地の何処かにある自分の体を取り戻すべく旅立つのだった。

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