呪詛師になる?俺を見てまだそんなことが言えるのか?   作:Wi-Fi

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生きてます。
久しぶりすぎて話の区切り方が迷走しまくりました。


32話

 

「そろそろ今回の現場に着きますけど、本当にやるんですか?」

「ん、悪いけど上への誤魔化し頼んだわ」

 

 五条と夏油が星漿体の護衛が始まってすぐに、俺にも別の任務が付けられた。

 

今回の相手はかなり大きな群れになっており、普通は複数人で任務に当たるレベルなのだが。時期のせいか人員が集まらず、時間をかけていいから一人で何とかしろと通達が来た。

 

「今回だけですよ。昔から無茶すると思ってたけど、まさかここまでとは…」

「まぁいいでしょ、任務にかかった時間の記録を伸ばすくらい」

 

 調査と討伐。合わせ数日かかる作業を一日で終わらせれば実質フリーの期間ができる。そうすれば移動時間を加味しても同化までに介入できる余裕がある。

 

 前半は下手な介入をして原作の流れを崩したくなかった。天内理子の暗殺が完全に失敗すれば同化は避けられない。

 

 とりあえず今は直接は手を入れない。常に最低限のメールだけで状況を把握し続ける。

 

「それにしても占星君が珍しく休暇を取りたいだなんて、どこか行きたいとこでもあるんですか?」

「そうですね…」

 

 俺が最初に、そして唯一この後に接触できるタイミングは…

 

「沖縄とかですかね」

 

 

●●●●●

 

 

「でもさー、呪詛師集団の『Q』はわかるけど。盤星教はなんで少女(ガキんちょ)殺したいわけ?」

 

 高専を出て星漿体の元に向かう途中、悟がそんなことを聞いてくる。

 

 盤星教…天元様を信仰崇拝する宗教団体。その信仰の対象は純粋な天元様であり、つまるところ不純物が混ざることが許せないのだ。

 

「だが盤星教は非術師集団だ、特段気にする必要は…」

 

(非術師は下じゃねぇよバカども)

 

 …警戒しておいて損はないか。術師でも近代兵器は効くし、殺す手段はいくらでもある。金と頭数があれば尚更、宗教が絡むのであれば自分の命すらも駒に使うかもしれない。

 

「まぁ、大丈夫でしょ俺たち最強だし。だから天元様も俺たちを指名…何?」

「いや…悟、前から思っていたんだが」

 

 このタイミングでなんだが、どうしてもそれに気になってしまった。これから天元様に会うかもしれないわけだし指摘した方がいいか。

 

「一人称「俺」はやめたほうがいい」

「あ゛?」

「特に目上の人の前ではね。「私」最低でも「僕」にしな」

 

 年下にも怖がられにくい。星漿体の護衛だってスムーズに進むかもしれない。

 

「誠也も俺って言ってんだろ」

「先輩も公私で使い分けてるよ」

「はっめんどくさ」

 

 そろそろ星漿体の元に着くというタイミングで爆音と共に目的のビルから黒煙が立ち込める。少し遅かったか。

 

「これでガキんちょ死んでたら俺らのせい?」

 

 

●●●●●

 

 

「始まったな」

 

 爆発の跡を眺めながら盤星教についての説明を一通り聞く。

 

「どうだ、星漿体暗殺。一枚噛まないか?」

「いいぜ、その話受けてやる」

 

 そうだろうよと言いたげな笑みをこちらに向ける。ムカつくな絶対に巻き上げてやろ。

 

「それじゃこれ」

「?」

「情報提供者の連絡先だ」

 

 一枚のメモを受けとると相手の情報とメールアドレスが書かれている。高専側にもパイプを持ってるとはな、コイツのことだしその辺うまくやってンだろ。

 

「珍しいな」

 

 普段は俺に直接連絡を取らせることなんてない。それは仲介人としての仕事もそうだが、俺に変なトラブルを起こさせないためと言うのもある。

 

「今回は完全にお前任せなんだ。情報は早い方がいいだろ」

「ふーん…」

 

 少し不安ではあるが事前に秘匿の縛りを結んでいるらしいので、こっちの動きがバレることはほぼない。

 

 まぁ正直今回は前情報メインで動くつもりだから相手のリアルタイムな情報は補足にしかならない。最悪いつでも替えは効くし捨てても問題ない。

 

「んじゃ、頼むぞ禪院」

「もう禪院じゃねぇ、婿に入ったんでな」

 

 貰ったメモを適当にスボンに押し込みながら視線を傾ける。

 

「今は伏黒だ」

 

 

●●●●●

 

 

 『Q』を適当にいなした後、私たちは星漿体。爆発跡の残るビルで星漿体(天内理子)の目が覚めるのを待っていた。

 

 特に外傷は見られないが、このまま目を覚まさないのであれば硝子に見てもらうことも視野に入れながら悟と状況確認をする。

 

「お、起きた」

 

 悟の方に目を向けると同時にべちぃといい音が部屋に響く。うわ…痛そ…

 

「下衆め!!妾を殺したくば、まず貴様らから死んでみせよ!!」

 

 珍しく悟が綺麗なビンタを受けているのを見て堪えきれず笑いがこぼれてしまう。

 

「理子ちゃん落ち着いて、私達は君を襲った連中とは違うよ」

「嘘じゃ!嘘つきの顔じゃ!前髪も変……あーー!!変な前髪!!」

 

 初対面で真っ向から喧嘩を売られるとは思ってなかった。護衛対象って殴っていいんだっけ?

 

「前の護衛が変な前髪の男は一応信用できると言っておったのじゃ!!いやーーー!!」

「前の護衛?」

 

 とりあえず変な前髪扱いをされたので報復をしながら状況整理をする。

 

「ぃいやーーーー!!!不敬ぞー!!」

「おっおやめ下さい!!」

 

 先程の言い方的に高専関係者の可能性が高いが前の護衛の話など先生から聞いてない。

 

「理子ちゃんの前の護衛って?」

「誠也だろ、ご丁寧に術式を残してやがる」

「!?」

 

 混ざってるのか?といいながらサングラスをずらして理子ちゃんを覗く。術式、先輩のマーキングのことだろうか?

 

 だが先輩の呪力操作では長期間の術式の維持は難しいはず、それも今は距離も離れてる。

 

 いやそれよりも

 

「星漿体の護衛任務があったなんて聞いてない。もし星漿体の居場所の秘匿のためだとしても、私たちの護衛が決まった時点で引き継ぎがあるはず」

「かといって裏切りなら俺相手にこんなわざとらしい証拠残さねぇだろ」

 

 先輩は一人で勝手に突っ走るところがあると先生から聞いていたが、今回はあまりにも読めない。星漿体についてどこで知ったのか、なぜわざわざ術式を残したのか、その全てを伝えずにいたこと。

 

「本人に連絡取るか?」

「今は任務中だろうし、かけるならもう少し待ってからの方がいいかもしれない」

 

 ここまで秘匿しておいて話してくれるかは微妙だが聞くだけ聞いてみた方がいいだろう。

 

「なんじゃお主ら、妾を除け者に喋りおって!!不敬じゃぞ!!」

「うるせぇガキんちょ。同化前でもっとおセンチになってるだろうから、どう気を遣うか考えてたのに」

「フンッ!!いかにも下賎な者の考えじゃ。いいか天元様は妾で…

 

 なんか語り始めたが気にせず話を続ける。今は先輩の怪しい動向を掴みたいのだが

 

「待ち受け変えた?」

「井上和香」

「聞け!!!」

 

 何をするにもとりあえず高専に移動して安全圏に入りたい。警戒しながらでは考えもまとまらない。

 

「とりあえず高専に移動しましょう」

「あ、学校!!」

「あっ」

 

 学校という言葉に反応したのか急にバタバタとし始め、黒井さんがやってしまったみたいな顔しながら理子ちゃんを追う

 

「やはり学校は…」

「うるさい!!行くったら行くのじゃ!!」

「「?」」

 

 まさかこの後に命を狙われている中、学校に向かうなどと言い始めるとは思っていなかった。

 

 

 

 さらに言えば先輩の言葉を受けたうえで判断を見誤るなんて思っていなかった。

 

「どっどうしよう黒井が…!!」

「黒井が!!」

 

 





 気付けば約3か月ほど期間が空いてしまいました。
もし今日まで待ってくれている方がいらっしゃっいましたら本当に申し訳ございません。
 日付が空いてしまった理由としては原作の文をどこまで書き込むかわからなかった事とシンプルに忙しかったからです。
 正直投稿頻度は最初の頃に戻すのは厳しいと思いますが、エタらないよう努力していきたいと思っていますのでよろしくお願いします。
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