貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
「まずはその魔石に左手を置いて」
「これ?」
私がその魔石に手を置くと魔力が吸われ始めました。
「そう、そのまま足元にある右のペダルを踏んでください」
「これか」
私がペダルを踏むとゆっくりと進み出す【エリーゼ号】。
「おっ、進んだ」
「そして右手で前のハンドルを動かして左右に動くんですよ、バックは魔力を左手の魔石に送り込みながら風を操作して波の力でバックするんですけど...、今は使わなくてもいいですね」
彼女はそれだけ呟くと船室にあるソファに寝転びました。
「3時間も海図を見ながら運転していたのでちょっと疲れました...、少し眠りますので後はお願いしますね」
と言われたので全力で船を動かし始める私。
初めてちゃんとした船を動かすのにちょっと説明されただけで運転できるものなのでしょうか?。
そう思っていた時期が私にもありました。
「おおっ!? 意外に楽しいな! 船動かすのって!」
私が全開で魔力を込めると物凄いスピードで船が前進します!。
波を切り裂いて名もなき島々の横を走りさり、海図を見ながら確実に目的地へと進む私!。
「ケロナお姉ちゃん!! 早すぎ!!」
「お姉様! 流石にこのスピードは...!」
2人ともチキってしまっているが問題ない。
「なぁに、今日中に【カニン】大陸に着いたら後の旅が楽でしょ? ちょっとスピードを上げてるだけだし何も問題はないよ」
と笑顔で返したのだが、2人とも何故か震えていました。
確かにレイナが運転している時よりも荒々しいとは思いますけど、当人のレイナはそんな状況でもすやすや眠っている所を見る限りでは、そこまで私の運転は下手ではないのでしょう。
「2人共落ち着いて、大丈夫全部私に任せてくれればすぐに大陸に着くからね!」
「落ち着くのはお姉ちゃんだよ!」
「落ち着くのはお姉様ですわ!」
私は大声で叫ぶ2人の静止を振りきり、凄まじいスピードのまま海を疾走するのでした。
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〜数時間後〜
「ふぁ〜...、よく眠れました」
と目覚めるレイナに対し、ぐで〜んと倒れ臥すサラとエリーゼ。
「サラ!? エリーゼさん!? どうしたんですか!?」
そう叫ぶ彼女の前に私が取ってきた朝食を振る舞う。
「ほいっ 新大陸最初のご飯は島で取れた新鮮なフルーツだ」
「ケロナ!? って何でもう大陸に着いているんですか!? 後2日ほどは船旅をしないと辿り着けないはずなんですけど...」
そこまで言いかけると「あ〜」っと冷めた目で私の方を見てきた。
「まあケロナだし...、砂浜に船が乗り上げてますけど、これが普通...なんですかね...?」
ぐで〜んと倒れる2人と砂浜まで乗り上げた【エリーゼ号】を見て静かに笑うレイナ。
「ああ、なんか知らないけど私が全力で船を操縦してたら2人とも叫び出してな、スピードを最大まで上げてやったら泣いて喜ぶほどの声で止めてって言うのが面白くてついやっちゃった」
「...そんな中で私は眠っていたんですね」
正直眠っていて良かったとでも言うような表情で私の方を見てくる彼女に私はフルーツを渡した。
「美味しそうだろ? 綺麗な水でちゃんと冷やしたし、手で取って見た感じが食べごろだったから皆の分も取ってきたんだよ」
そう言いながら私が桃色の果実に口をつけると程よい甘味が口内に染み渡るのでした。