貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
しばらくするとレイナが帰ってきた。
「おかえり、どうだった?」
「ええ、ケロナの言った通り町や村など見当たりませんでした」
「でしょ? 私は港町に着くように船を動かしていたはずなんだけど、もしかして間違えたのかな?」
一応海図を読んで大体この辺りだろうという目測をつけながら航海をしていたのだが、どうやら読み違えたようだ。
「仕方ないですね、もう一度この地形を空から確認して大体の現在位置を確認しましょう」
「頼む、レイナがいてくれて助かるよ」
「はいはい」
軽く返すと彼女はもう一度地形を確認しに空へと飛び立とうとした瞬間...!。
(こっちにきて...)
「んっ?」
「どうかしましたか?」
不思議な声が頭に響いてきたのでよろよろと歩き出す私。
「ちょっとケロナ!?」
私の手をレイナが掴むのですが、私はそれを意に返さず歩みを進める。
「誰かが私を呼んでるの、レイナには聞こえない?」
そう呟くと彼女は顔を顰めた。
「もしかして私をからかっていますか? 別になにも聞こえませんよ?」
まるで私が彼女をからかっているような雰囲気になるのだが、私はどうしても気になってしまったので、体が声の方に向かってしまうのでした。
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(こっち...こっちだよ...)
「まただ...」
私が森の中に入って早4分。
皆が私の後ろを歩きながら話し始めました。
「ケロナお姉ちゃんどうしたの?」
「なんでも声が聞こえるらしいんですけど...、エリーゼさんには聞こえますか?」
「聞こえませんわ、でも私達には聞こえずケロナお姉様にだけ聞こえる声ってなんだかロマンチックですね...」
レイナは楽観的なエリーゼの言葉に大きくため息を吐く。
「こんな時にロマンチックとか言っている場合ですか...、私達は遭難しているんですからね!」
「でも、ケロナお姉ちゃんには聞こえているんだからきっと大丈夫だよ、【精神系】の魔法でテレパシーってのがあったからきっとそれで誰かが遭難しているのを察知してくれたんじゃないかな?」
気楽そうなサラの声に再び大きなため息を吐くレイナ。
「はぁ...、今このパーティで現状をハッキリと理解してるのは私だけなようですね...」
そう言いつつも私の後をついてきてくれるあたり面倒見は良いようだ。
「ケロナ、早く声のする方向に向かってくださいね、満足したら直ぐに町までの道のりを探しますから」
そう身近で呟く彼女の声よりも、脳内に直接届く念話のような声の方にばかり注意してしまう私なのでした。