貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!!   作:カイトGT

117 / 202
【侵食】1〜2

「...アハっ♡ その格好...♡ やっと呼んでくれたみたいですねぇ」

 

 私の一部が黒く染まるとエルサはサラを放り投げた。

 

 まるで子供が遊び飽きた玩具を捨てるかの如く、妹に対して全く興味のない素振りを見せた彼女に【負】の感情を剥き出しにする私!!。

 

「【砂鉄水】...」

 

 私がそう呟くと凄まじい量の水が周囲から集められた砂鉄によって塗り替えられて行き、私めがけて飛んできました!。

 

 グサっ! ギチギチ...! グジュ!。

 

 そしてそれらが私の骨と肉に深く突き刺さり、無理やりに肉体を動かせるように修繕していきます!。

 

「ぐうっ...! うぅ...!」

 

 ビチャ...ビチャ...。

 

 赤い血が私の足元に溜り、まるで血の水溜りのようになっていました。

 

 しばらくの間はこの凄まじい激痛に耐えながら、自身の水魔法で完治するまで砂鉄によって補強された体で戦わなくてはなりません。

 

 蒼から黒に染まっていく私の体は徐々に()()かへと変貌していきます。

 

 見た目こそそこまで変わらない物の、今この場所に立っているのは私ではなくなっているような気がしました。

 

(...左の目が私の物じゃないみたい)

 

 違和感を感じたのはその瞬間からです。

 

 そう、言うなれば左の目で私が見ているものは全て誰かが代わりに見ているような感じがする...、と言うのが正しいように思えました。

 

 しかし、今は我が身の事を考えている場合ではありません。

 

 私達のパーティでまともに戦えるのはもう私だけしかいないのです。

 

(私が...負けるわけにはいかない!)

 

 激痛に耐えながら無理やり体を動かし、私はエルサに向かって砂鉄の嵐を食らわせるのでした。

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

 私が両手から放つ砂鉄の嵐をエルサは鎌の一太刀で切り裂いてしまう。

 

「それで終わり? その薄汚れた力はもっともっと凄いはずでしょう? ねぇ...【次元龍】さん♡」

 

「【次元龍】...?」

 

 少し気になりますが、聞いたことのない単語に頭を割いている余裕はありません。

 

(考えるのは後、今は目の前にいるエルサを()()()()()()()()()...)

 

 瀕死状態の皆が私の瞳に映ると、早めに決着をつけなくてはいけないと感じました。

 

「【砂鉄水流砲】」

 

 私が手のひらに黒い水の玉を作り出すと、それを彼女に向かって投げつける。

 

「その程度の攻撃が私に当たると思っているの? 甘く見られたものねぇ♡」

 

 彼女は余裕綽々の笑みで私の水玉を切り裂いた。

 

「【爆散せよ】」

 

 奴の鎌が水玉を切り裂いた瞬間に私はそう呟く。

 

「えっ...?」

 

 彼女がそう呟いた時にはもう遅い。

 

 水玉は破裂し、四方八方に鉄の刃を撒き散らす。

 

 流石の彼女でもそれら全てを弾く事は不可能だったようで何発か手傷を負ってくれた。

 

「...」

 

 ブシュっと血が噴き出ることに何とも思わないような感情を出したまま、砂鉄のナイフを体から引き抜く彼女。

 

 一呼吸置いた彼女の表情は激変し、まるで人が変わったのかのように声を荒げた!。

 

「てめ〜!!! よくもやりやがったな!!」

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