貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
試合開始の合図と共に私は一瞬で間合いを詰めました。
(こんな意味のない戦いはすぐ終わらせるに限る!)
圧倒的速度で打ち負かされてしまえば彼も二度とレイナと付き合いたいなだなんて言えなくなるでしょう。
旅の仲間からレイナを引き抜かれてしまうのはサラの師匠がいなくなってしまうと言う観点からノーサンキューです。
それにレイナにはこれからも野宿の度に【木の家】を生やしてもらわないといけないし、色々と便利な魔法をまだまだ隠し持ってそうなので、それらを考慮しても奪われる訳にはいかない!。
まあ、単純に彼女との旅が楽しいって言うのもあるけどね...。
いろんな事を考えながら私は彼にアッパーを喰らわせようとしましたが。
すっ...。
「えっ?」
何故か私の攻撃が躱されてしまいます。
(まぐれで躱したのかな?)
そう思って第二撃を放ちましたが、またしても躱されてしまいました。
流石に二度も攻撃を躱されてはまぐれだと言えないでしょう。
なんだか妙な気分になりながらも、私は目の前の男に集中するのでした。
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私は2度も攻撃を躱されてしまった事により警戒心を強めました。
じりじりと嫌な汗が額を流れ落ちましたが構っっていられません。
(何だろうこの圧迫感...、ザランやマーカイルとは違う感じの...)
そこまで考えているとマサツグがこう呟きました。
「今度は僕の方からいかせてもらうよ...!」
そう言った彼の言葉を聞いた瞬間に冷や汗をかく私。
(なに?)
正体不明の圧迫感に一度彼から大きく離れる。
私の退く姿を見た仲間たちは不安そうな表情を浮かべていた。
「姉ちゃんどうしたんだろう? 体調でも悪いのかな?」
「いいや違います、マサツグの実力が思ってたよりも高いみたいですね」
「ケロナお姉様の攻撃を2回も躱すなんて...!」
落ち込むのは私たちの方だけで、相手側は大いに盛り上がっています。
「いいぞ〜!! 若っ!!」
「好きな女の前で格好悪いところは見せられませんぜ!」
「うちらの大将の底力! 見せてやりましょう!」
それだけ大きな声援を貰える彼の姿を見て私は痛感しました。
確かに彼は若い。
それこそ私と変わらないくらいには...。
しかし、その若さでこれだけの規模の人間の上に立つだけの器量があると言うことに今更気がつく。
(これは...油断ならないね)
彼の確かな技量を肌で実感した私からは慢心が消えてなくなるのでした。