貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
しばらく向かい合った後、先に動いたのは私でした。
ザッ! と駆け出して再び距離を詰めながら彼の足元に水の弾丸を放つ。
(さあ! どっちに注意を向ける?)
視線の動きに注意をしていると...。
ギラリと私の方のみを見つめていました。
「くっ!」
絵もしれぬ迫力に、思わず自分でブレーキをかけてしまう。
(こいつ...、なんて迫力なの!)
彼の眼力で見つめられてしまっては動けなくなるのもわかります。
奴の強さに気圧された私は、自分の放った水の弾丸に目を向けていると...。
「はっ!」
なんと! 水を蹴飛ばしてきたのである!。
「なっ!?」
結構な威力のある【水弾】を蹴りで跳ね返す彼のフィジカルには驚かされてばかりだ。
そのまま私の方に【水弾】を跳ね返されては堪らない。
緊急回避とばかりにもう一度【水弾】を放ち相殺する。
ビシャっ!。
二つの【水弾】がハジケあって地面に落ちる。
(普通魔法を肉体で跳ね返そうって思う!?)
そう思った矢先、今度は彼が接近してきた。
「あんまり油断して簡単に倒されないでくれよ? レイナさんに良いところを見せないといけから...」
彼の拳が次々と私に襲いかかるのだが、なんとかそれらを全て跳ね除ける。
「ぐっ...!」
(何この人...! やっぱり強い!)
パッとしない見た目に量産型主人公のような面影すらあると言うのに、その実力は本物だと自覚せざるを得えない。
「くそっ...!」
どんどん押されて行く感覚を覚えながらも、どうにかしてこの窮地を越えようと考え始めるのでした。
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バンバンバン!。
まるで花火や電撃が鳴り響いているのかと思うほどの勢いに皆が息を呑みながらこの決闘を見つめているのが分かる。
バチィ!!。
一度彼と距離を取るために力良く拳を放ち後ろへ飛びのきました。
しかし、緩急をつかさずに次の行動へと至る彼。
(恋する男子は強いって聞いてたけれど...、まさかここまで強くなるとは思わなかった!)
本当にこれがこの前まで病気だった者の拳なのでしょうか?。
命を賭した攻撃の数々に徐々にですが押され始める私。
劣勢の雰囲気は観客側から見ても明らかにようで、若頭サイド側が盛り上がっているのに対し、私たちのパーティの方はまるでお通夜の如く静まり返っていました。
「お姉ちゃん...」
「ケロナ...」
「お姉様...」
皆の困惑した顔を見ていると負けるわけにはいかなくなる!。
(皆私が負けそうになってるから心配してるんだ...!)
そう思うとどうでもよかったこの戦いも意味があるものだと感じ始めた。
(...そうだよね、負けていい戦いなんてあるわけが無い!)
その言葉が私の心に火を灯し、この劣勢を跳ね返す力の根源となる!。
「【砂鉄水】!!」
私は不安がるパーティの皆に勝利を贈る為にこの力を使い始めるのでした。