貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!!   作:カイトGT

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赤いマフラー・完全回復

「んっ...」

 

 私が目覚めたのは月の光が差し込む時間帯でした。

 

「す〜...す〜...」

 

 私の隣でレイナとサラ、そしてエリーゼが眠っているのが見えますが、今一番気になったのはもちろん()()()()()()です。

 

 綺麗に畳まれて私の頭の上に置かれていたマフラーを手に取ってまじまじと見つめる。

 

 なぜか意識的にこのマフラーを大事にしないといけないと思っていた私ですが、先程の夢のおかげでこのマフラーの大切さが身に染みました。

 

 勿論ただの夢かもしれませんけど、さっきの夢の感じ的は昔に本当に私がそう体験した事のような気がしてなりません。

 

(あの子の名前...結局なんだったんだろう...)

 

 夢に出てきた赤髪の少女の名前が気になる所ですが、今の私に彼女の名前を知る術はありません。

 

「はあっ」と大きなため息を吐きながらもう一度布団に倒れ込む私。

 

(大丈夫、まだ時間はある、また今度ゆっくり考えよう...)

 

 もしかしたらまた夢で会えるかもしれません。

 

 その時にふとサラが目に止まりこう思った私は静かに笑ってしまいます。

 

(サラ...、もしかしたら私にもお姉ちゃんがいたのかもしれないね...)

 

 私は淡い期待を持ちながら、再びあの子に会えるように祈りつつ眠りにつくのでした。

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

 〜朝〜

 

「ふぁ〜...」

 

 結局、続きの夢は見られませんでした。

 

(結局あの赤髪の少女はなんだったんだろう...)

 

 そう考えると頭の中がぐるぐると周り続けてしまう...。

 

「う〜ん...」

 

 そう私が考え込んでいると...。

 

「ケロナお姉ちゃん!」

 

 いきなり横からサラが飛んできたのでびっくりしました。

 

「わっ! サラ!?」

 

「良かった...! 風邪はもう治ったんだね!」

 

 妹にそう言われるてから風邪が治っている事に気がつきます。

 

(確かに...、いつの間にか良くなってる...)

 

 ぼんやりしながらもそう思っていると次々に仲間が起きて声をかけてくる。

 

「あっ! サラだけお姉様に抱きついていてずるいですわ! この2日間私もそうやりたかったんですから半分よこしなさい!」

 

 そう叫びながら左側に抱きついてくるエリーゼ。

 

 ちょっと暑苦しいけどまあ我慢しましょう。

 

 そうしているとレイナも目覚めて横からこう言葉を並べました。

 

「その表情を見る限り、もう風邪は治ったみたいですね、ケロナは2日間熟睡していたんですよ?」

 

「2日も!?」

 

 それを聞いた瞬間に私は着替え始める。

 

「ちょっと! 何をしてるんですか!?」

 

 そう彼女に止めらても私は自分を止められなかった。

 

「また旅に出よう! 私にマフラーを巻いてくれた人物がまだ生きているかもしれないから!」

 

 きっとあの夢で見た赤い髪の少女は私にこの赤いマフラーをくれた大切な人物だと思います。

 

 スラナ村に流れ着く以前の記憶が全くない私でしたが、あの夢に出てきた少女が自分にとって無関係だとはとても思えないのでした。

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