貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!!   作:カイトGT

17 / 202
薬草採集・【レッドウルフ】

 昼食を終えた私達は薬草の採取場所までやってきました。

 

「地図を見るにだいたいこの辺なんだけど...」

 

「あっ! あれじゃない!!」

 

 サラが指を刺した方向を見てみると、綺麗な湖があり、その周辺に今回納品予定の薬草が沢山生えていました。

 

「あれだね、よしっ、じゃあ摘んで行こうか」

 

 私とサラは背負ってきたカゴの中に必要数よりも少しだけ多く薬草を入れました。

 

 あんまり取りすぎても次に取れなくなってしまうので、今回はこのくらいにしておきましょう。

 

「いっぱい取れたね!」

 

「ああ、これだけ取ったら充分でしょ、早く町に戻りましょう」

 

 私がいっぱいになったカゴを背負って歩き出した時、誰かに見られている様な気がして振り向いたけれど誰もいませんでした。

 

「ケロナ姉ちゃん? どうしたの?」

 

「ううん...、なんでもない気のせいだったみたい」

 

 湖方面を見ても何もありません。

 

 あるのは森の風景のみです。

 

 でも...、一瞬だけですが殺気の様な物を感じました。

 

 あれはなんだったのでしょうか?。

 

 ...。

 

 ここで考えていても仕方がないので取り敢えず帰りましょう。

 

 帰り道の間、私はずっと後方に気を配りながら森を抜けました。

 

 今回は何事もなく町まで戻って来られましたが、あの殺気の正体が気になって今日は寝付けそうにありません。

 

(あれはなんだったのかしら...、明日また森での依頼を受けて視線の正体を探った方がいいわね)

 

 そう思っていた翌朝。

 

 冒険者ギルドに向かった私達が最初に見たのは、昨日向かった森に現れる【レッドウルフ】と呼ばれる個体の討伐依頼でした。

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

「【レッドウルフ】って何?」

 

 私がそう漏らすと冒険者であるディールが声をかけてきた。

 

「なんだ? 活性化した魔物(賞金首)を知らないのか?」

 

 私はその言葉にコクリと首を縦に傾ける。

 

「仕方ないなぁ...、教えてやるよ、賞金首ってのは原種の魔物が色んな事情で活性化した時につけられる名前で【レッドウルフ】の場合はただの狼の個体が魔素を吸収しまくった結果体が異様に大きくなった個体のことだな」

 

 自信満々に話してくる彼に私は質問を続ける。

 

「【レッドウルフ】って言うからにはやっぱり体色が赤いの?」

 

「いいやそんな事はない、体色は普通の狼と一緒さ、でもなそこら辺の魔物じゃ相手にならないほどの獰猛さで捕食対象の生き血を撒き散らしながら貪り食うその様から【レッドウルフ】って名付けられたらしいぜ」

 

 意気揚々と語る彼は私の肩を叩いてついでの様に呟いた。

 

「まあ、安心しな、このディール様がちょちょいとやっつけてやるから」

 

「討伐に行くの?」

 

「ああ、レッドウルフなら何回か倒した事があるし大丈夫だろう」

 

 それならいい経験になるかもしれないと思った私は彼に頼んでみた。

 

「ねえ、だったら私たちもついて行ってもいい? 20万ゴールドも報酬で支払いがあるんでしょう? 私たちも戦うけど貴方達の方が熟練者って事で分け前はそっち8のこっち2でどう?」

 

「お前話聞いてたのか? 相手は獰猛な魔物だぞ? 死んでも一切責任は取らねぇがいいのか?」

 

 その問いは愚問である。

 

 今の私達にとって4万ゴールドという値はとんでも無く大きい金額なのだ。

 

 あっちは3人いるので一人当たり約5万ゴールドだし私達は2万ゴールドずつ手に入るので悪い内容ではないだろう。

 

 まあ、あくまでも彼よりレベルの高い魔術師であるサラがいてくれるからこそなり得る交渉ではあるけどね。

 

 レベル1の私だけで交渉しても鼻で笑われるだけなのは目に見えている。

 

 しばらく考え込む彼だったが、やはり「黒髪の嬢ちゃんもついてくるんだよな?」と聞かれたので「ああ」と答える。

 

「なら交渉成立だ、魔術師の嬢ちゃんにはビシバシ働いてもらうから覚悟しておけよ」

 

 と言いながら私達は握手を交わした。

 

(よしっ! 4万ゴールドゲット!!)

 

 と幸先の良い幸運に思わず笑みが溢れてしまう私なのでした。

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