貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!!   作:カイトGT

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聖典・VS【ウルフテンペスト】

「あっ!! あれは!!」

 

 白く輝く綺麗な聖典の登場に私だけが過剰反応を起こす!。

 

「何あれ...」

 

「なんだなんだ!?」

 

 サラもディールも()()の恐ろしさが分かっていないからそんな反応で済むのだ。

 

 マーカイルを出現させた邪悪な聖典に身震いしているのはこの場で私だけである。

 

「ディールお願い!! その聖典を叩き斬って!!」

 

 私の声に戸惑っている彼。

 

「で...でもよあの本相当高そうだぜ? 売れば金になるんじゃあ...」

 

 馬鹿を言ってはいけない、あんな物今すぐにでも消滅させるべきだと私は叫んだ。

 

「お願い!!」

 

 そう叫ぶも時すでに遅し。

 

 聖典から放たれた光の渦が【レッドウルフ】に注がれ、狼は純白の体色を持つ【ウルフテンペスト】へと進化を遂げたのだ!!。

 

 目の前の獲物が突如として進化した事に驚きを隠せない冒険者達。

 

「【ウルフテンペスト】だと!! なぜこんな森の中にこんな奴がいるんだ!? と言うかさっきまでこいつは確かに【レッドウルフ】だったよな? サーシャ!」

 

「え...ええ、私も驚いているわ」

 

 全員が驚きを隠せない中、【ウルフテンペスト】は呪文を唱えた。

 

「モンスターが呪文を!?」

 

 奴の唱えた呪文は周りに大きな乱気流を生み出す物であり、私達は次々に吹き飛ばされ木々に叩きつけられる。

 

「がっ!」

 

「あっ!」

 

「痛いっ!!」

 

 全員が重症を負う中、私だけが乱気流の中でも立って持ち堪えられていた。

 

「なんで嬢ちゃんだけはあの凄い風の中で踏ん張っていられるんだ!?」

 

 そうやって驚くディールを尻目に私は手に持っていた石ころを【ウルフテンペスト】めがけて全力で投擲(とうてき)する!!。

 

 全身を使った投擲に石ころはどんどん加速して激しい風の中を一切のブレなく突っ切って行く!!。

 

 そしてついに奴の体に私の投げた石ころが突き刺さった!!。

 

「グルゥァァァァ!!!」

 

 進化した狼自身も私の投げた石ころが自らの体を傷つけた事に違和感を感じたのか、すぐ様私を敵とみなして突っ込んでくるのでした。

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

「グルゥァ!!」

 

 口から唾液を迸らせながら私に噛みつこうとしてくるのを軽く回避する私。

 

「グルゥァ!?」

 

 私の姿を見失った奴に背後から声をかけた。

 

「こっちだ、ウスノロ」

 

 奴が振り向いた瞬間に顔に5発パンチを、腹に3発蹴りを入れる。

 

 そこまでしても倒れていなかったので、いつもの魔法で決めよう。

 

「【ケロっとすぱいらる☆】!!」

 

 手のひらに空気中から発生させや水が集まり、鋭い槍のように形を作りあげる。

 

 そしてそれを思いっきり投げつけると、奴の前足に命中し前足がちぎれる。

 

 ドバッと赤黒い血が流れ出すのを見て冷静にこう呟く私。

 

「知ってる? 水が勢いづくと鉄でさえ両断するって事...」

 

 まあ、魔物が人間の言葉を理解できているとは思わないけれど、聖典に向かってその言葉を告げたのだ。

 

「グルゥァ!!!」

 

 前足を失おうと風の魔法が健在なので高速移動は可能だと言わんばかりの速度を出しながら私に攻撃してくるモンスター。

 

 哀れなモンスターの頭に手を置いて「もうお休み...」と答える。

 

 その瞬間!! 奴の腹下から無数の【ケロっとすぱいらる☆】が出現し、奴の体液を滴らせながら絶命させていた。

 

 いくら強化されたモンスターと言えども、無数の水の槍に体内を貫通させられては生きてはいないだろう...。

 

 ゆっくりとまぶたを閉じる魔物を見送ると、次に聖典の方を睨みつけたのだが、いつのまにかそれは姿をくらましていた...。

 

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