貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
結果だけ言うと私達のボス攻略はあっという間に終わってしまった。
祭壇にいる大型の白豹を切り刻んだ剣を血払いしながら私の方を見てくるディール。
「よっしゃぁ!! 大物撃破!! またレベルが上がっちまうな!!」
笑顔でそう叫ぶ彼に背を向けながら、私は祭壇の周りを調べる。
(...似てる)
スラナ村で見た祭壇と大体の形が一致していたのだ!!。
「待って!! ディール!! このダンジョンが発見されたのっていつから!?」
私は彼の胸ぐらを掴んで問いただす!。
「な...なんだよ急に!」
「いいから教えて!!」
迫真の声でそう聞く私の迫力に押されたのか彼は答えてくれる。
「確か...
「つい最近? スラナ村と同じ...!」
私がその事に気がついた瞬間!!。
ピカッと光輝いたかと思えば、再びあの聖典が祭壇に現れる!!。
(またあの聖典!!)
私が突如として現れた聖典に気を取られていると...!。
「ぐっ!?」
倒したはずの白豹がいつの間にか立ち上がり、私を尻尾による一撃で壁際にまでふき飛ばしていました。
「やろう!! まだ生きていやがったか!!」
彼はそう言っていましたが、そんなはずある訳がありません。
ディールが確かに首を1突きにしていたのを横で見たのは私なのですから...。
つまり...、奴は一度死んでから聖典の力で蘇ったと言うことになるのだろう...。
(だめ...、そいつと戦ってはだめ...!)
頭を激しく強打したせいで朦朧とする意識の中、最後に見たのは白豹に噛み殺され血を流している彼の姿なのでした。
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「うっ...」
私が目を覚ましたのは慌ただしい雰囲気の冒険者ギルドだった。
「ディールの奴がやられちまったて言うのは本当か!?」
「今はそんなことどうでもいい!! 早く戦闘の準備をしろ!! 敵は待ってくれないんだぞ!!」
「くそっ! どうしてこんなことに...!」
さまざまな声が飛び交う中、私の瞳に映ったのはマーヤだった。
彼女は私の体に回復魔法をかけてくれているようだ。
「...目を覚ましたようですね」
「マーヤ...!」
その時になって私は気がついてしまう...。
彼女の腕が片方ない事に...!。
「あなた...、その左手...」
「...貴女の命に変えたと思えば安い代償です」
「あんた何を言って...」
そこまで言ってとあることに気がつく。
ディールとサーシャがいない。
「他の2人はどうしたの!?」
私の問いに彼女は重たい口を開く。
「2人は...戦死しました...」
...。
その一言に全ての意味が集約されていた。
昨日まで肩を並べて戦い笑い合った仲である彼らはこの世にもういないのだと
少し頭がグラつくの感じていると、今度は彼女が倒れてしまう。
「マーヤ!! しっかりして!!」
私が何度も彼女の顔を叩く中、彼女が最後に漏らした言葉はこうでした。
「お願いします...、あの【白豹】を討伐してください...、それが出来るのはきっとクレイトン全土を見渡してみても貴女だけでしょうから...、私たちが大好きだったこの町をどうか守ってください...」
それだけ言い終わると彼女は静かに息を引き取る...。
「なんで...」
それでも、たった1人残された私の肩を叩く人物はいました。
そう...サラです。
「ケロナ姉ちゃん...、私達を逃す為にディール達は盾になってくれたんだ...、私も魔術で応戦したんだけど...、あの白豹には効かなかった...、だからお願い...、あいつを倒して!! お姉ちゃん!!」
涙を流しながら私に懇願する彼女に心を打たれる私!!。
「ええ...、任せて!!」
この時の私には自分の中で渦巻いているゾッとするようなドス黒い魔力の流れに、まだ気がつないのでした...。