貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
(なんだ!! あいつから感じられる異様な気配は!!)
私はゆっくりと降下してくる骸骨剣士に視線を合わせる。
「くくく...、どうやら先程の戦いで相当弱っているようだな...」
「くそっ...!」
奴が剣を構えると私も身構えざるを得ない。
こうしている間にも聖典から化け物が次々と生み出されているので、目の前にいるこいつとは早めに決着をつけなくてはならないのだ!!
なので私の方から先に動き、奴の背後をとった!!
「ほう! 流石にマーカイルをやっただけの事はある...、素晴らしい素早さだ」
そう呟く彼の背中に拳を入れたのだが...。
「ッ!! 熱っ!!」
何と! 私の手に耐えがたい程の熱量が流れこみ、攻撃を強制的に中断させられてしまう!!
その直後の硬直を狙われてはひとたまりもない。
「隙だらけだ」
あまりの熱さに悶絶していた私は、奴の蹴りこみをまともに受けて吹き飛ばされてしまった!!
(ぐっ!! 一撃が...重い!!)
「あがっ..!、がぁ!!」
腹を抑えて直ぐに立ち上がるが、そう何度も貰えるダメージ量ではないと考える。
「ほう...俺の攻撃を受けて立ち上がるか...小娘」
剣を構え直し私の方に視線を向ける彼は名前を名乗る。
「我が名はザラン! 【大帝】様の命を受けこの世の人間を滅ぼす1人!」
(また【大帝】か...!)
【大帝】という単語に怒りの感情が表に出そうになるのを必死に抑えながら、私はザランの出方を伺っているのでした。
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「それにしても人間の小娘風情が俺の攻撃を耐えおるとは...、人の中にも我らと渡り合う事の出来る強者がいたのだな...」
まじまじと私の事を見つめてくる奴の隙をうかがう。
(マーカイルの時と同じだ、こいつは思考力が人間と同じかそれ以上に高い...、武器を扱う事にも長けていそうな素振りを見せているし、さてどうやって攻めようか...)
聖典が魔物を生み出している以上、時間をかければかけるほど、奴の方が有利になって行くのは間違いない。
しかし、それでも私は攻められない理由があった。
(くっ...、どうやって攻めてもイメージ上でやられてしまう...)
今の所3回ほど脳内で戦闘シュミレーションを行ったのだが、全て返り討ちにあってしまった。
さっきの耐えがたい程の熱量の正体が分からない限り迂闊に攻めいる事ができない。
かと言って攻めなければ聖典から湧き出てくる化け物共に一般市民が食い殺されて行く。
ここは一かバチかで攻めるしかない!!。
そう考えた私の単調な攻めが通じる筈もなく、剣の腹で防がれてしまう!。
そして攻撃を弾かれた瞬間に、またあの熱さに拳がやられてしまった!!。
「あっ!!」
思わず声が出てしまう程の高温で拳が焼きただれてしまうかの様だった...。
焦げた利き手を庇いながら一時の離脱を試みたのだが...。
「逃すと思うか?」
いつのまにか背後に回れており、即死クラスの一撃を受けてしまった!!。
背中に激痛が走り抜け、血の滴る生暖かい感触が肌を伝う...。
「あぐっ...うぅ...」
しかし...、私は倒れなかった。
ぷるぷる...と震える足に力を入れてなんとか持ち堪える。
「...これだけの手傷を負いながらまだ立つか...」
ザランは不可解そうな表情で私を見つめている...。
(危なかった...、気がつくのが後数秒遅れてたら今のできっと殺されていた...)
息を荒げながらも打開策を考える時間を稼いでいると...。
「姉ちゃん!!」
サラがこの場に到着するのでした。