貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
「はぁ...はぁ...」
私は滝のように汗を流しながら息を整えていた...。
ずっと青天だったはずの平原には、まるで大雨でも降った後の様に一部分だけが濡れている...。
大きく息を吸いながら私は小さく呟く。
「危なかった...、あいつ...私の意識と体を少しの間だけとはいえ奪っていた...」
名前も知らない声の主に恐怖を覚える私。
(...あいつの力は強力だけどあまり使わない方が良さそうね)
【砂鉄水】を使う度に奴の鼓動が胸の奥から胎動しているのがわかる。
私と言う体を媒体に何か大きな力が出てこようとしている感じがするのだ。
しかし、今回は別に奴の力を使おうとしたわけではないはずなのに出てきたのは謎だ。
(...隙さえあれば私の肉体を奪おうってことかしら?)
今考えても答えは出ない。
私が馬車の方に向き直ると、まだ豆粒程の大きさの馬車が見えたので思いっきり走りはじめた。
悪いけど盗賊の死体を埋葬してあげるほど私は暇じゃない。
無様に転がる奴らの死骸を眺めながらもこの場を去る。
私達を殺そうとしたのだからあいつらも殺される覚悟を持っていたはずだ。
もとより今はそう言う時代だと知っている。
平和な村や町もあるが、大陸の中央に近づけば近づくほど小規模の紛争みたいな小競り合いが多発しているらしい。
それに乗じてこう言う盗賊も活動しているのだとトミーおじさんから習ったのを思い出す。
(...まあ私には関係のない話だ)
そう思っていると、ようやく馬車に追いついた私は勢いよく飛び乗るのでした。
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私が馬車に飛び乗ると、ガーディンとサラが私の方に顔を向けてきた。
「お姉ちゃん!! 大丈夫だった!?」
「ああ、あんな奴ら問題ないさ」
ぐっと拳を握りしめて彼女には強気な所を見せておく。
サラの前で格好悪いところは見せられない。
彼女を心配させてはいけないからね。
「あの数の盗賊団を相手に生還するとは...、ひょっとして高レベルの冒険者ですかな?」
ガーディンがそう聞いてきたので私はこう返した。
「そう思っているのならおあいにく様、私はレベル1の村娘だ」
「レベル1? まさか」
「嘘だと思うなら後で教会に行っても良いよ」
私の目を見て彼は私が本当の事を言っているのだと理解したらしくふ〜むと考え込む。
「まあ良いでしょう、後で報酬をお渡しするので我が邸宅にお越しいただきたいのですがよろしいかな?」
「ええ、そうしないと報酬の1ヶ月の宿泊がなくなってしまうもの、それで良いよ」
その時一瞬だけ彼の表情が笑っている様に見えたのは気のせいだろうか?。
「それがもちろん、少女2人を1ヶ月我が邸宅に泊めることくらいお安い御用です」
深々と頭を下げる彼からは小物臭が凄くするのは私だけでしょうか?。
いいえ、きっとサラもそう思っていることでしょう。
まあ、そんな事よりも今は私の