貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!!   作:カイトGT

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盗賊団のアジト②・カイナの過去

「おい! 新入り! 早く皆の洗濯物を畳め!」

 

 そう言われたので早くたたみ始める私だったが...。

 

(なんで私こんな事をしてるんだ...?)

 

 と思わずにはいられない。

 

 カイナさんが言うには盗賊団の力が私には必要だと言っているので、少しは話をしておけと言われたくらいだ。

 

 確かにガーディンからケロナお姉ちゃんを助けるのに人数は多い方がいいのだが、盗賊団が町の中に堂々と入れるものなのだろうか?。

 

 そう思いつつも私は洗濯物をたたみ続ける。

 

「ようやく終わった〜...」

 

 人数分の洗濯物を畳んでいたので結構時間がかかってしまった。

 

「ここにいたのかい」

 

 そう言いながら顔を出したのはカイナお姉さんだ。

 

「いきなり洗濯物を畳ますなんてひどい!!」

 

 私が怒りを顔に浮かびあげると彼女はハハッと笑う。

 

「ハハッ、悪いねいつもは手下共にさせてるんだけど、その手下達が軒並み戦死しちゃったからね...」

 

 少し気まずい雰囲気になりながらも私は聞いてみることにした。

 

「ねぇ、カイナお姉さんはガーディンにどんな恨みがあるの?」

 

「そうだねぇ、サラには少し刺激が強いと思うけど聞くかい?」

 

「うん、聞かせてほしい」

 

 丁度いい機会なので聞いておこう。

 

 私が聞きたいと答えると彼女はガーディンとの過去について語り出すのでした。

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

「あれはいつ頃だったかね、そうガーディンが私らの盗賊団に入ってきた頃の話さ」

 

 ガーディンが盗賊だったと言う事実にいきなりびっくりする私!!。

 

「...えっ!? ガーディンって盗賊だったの!?」

 

 あんな生まれつきの貴族ですみたいな雰囲気出しておいて元盗賊って...、人は見かけによらないとはこの事を言うのだろう。

 

「まあね、あいつも昔は盗賊で私らとその日を生きるためにいろんな行商人を襲っていたんだ、でもねある日貴族の馬車を襲った時に奴は一つ100万ゴールドもするダイヤの指輪を一人で持ち逃げしやがったんだ!!」

 

 息を荒げながら床をドンっ! と叩くお姉さんの表情は明らかに怒っている。

 

「確かに他にもいいお宝は山ほどあったけど、一つで100万の価値があるのはその指輪だけだったんだ、それを売って山分けするはずの予定だったのに、あいつはそれを一人で持ち逃げして高額な奴隷を買ったのさ」

 

「奴隷を買った?」

 

「そう、緑髪のエルフ【洗脳のソーラ】をね...」

 

「【洗脳のソーラ】...!」

 

 私はその言葉を聞いて理解した。

 

 ケロナ姉ちゃんに【洗脳】の魔法をかけたのは緑髪のメイドだと。

 

 そしてそれを指示したのは紛れもなくガーディンだと幼いながらにも理解したのだ。

 

「ソーラの魔法はやっかいでねぇ...、あの町にいた本当の貴族はガーディンが【洗脳】の魔法にかけて貴族の称号を奴に与えさせた後に処分、そして自分は悠々と一人であの巨大な家に住み始めたって訳さ」

 

 ガーディンが貴族になるまでのいきさつを説明した彼女は次にガーディン側の戦力について語り始める。

 

「ソーラは【洗脳】の魔法以外にも強力な魔法を扱えるし、最近になって新しいメイドである【魔女】のレイナって言う高レベルなメイドまで雇いやがった、悔しいが私たちだけじゃもう手も足も出ない、そんな時に見つけたのがサラ、あんたって訳だ」

 

 ここまで聞くと言いたい事は何となくわかる。

 

「つまり、カイナ姉さんは私が【洗脳】の魔法を取得したのを見たからスカウトしたって訳だね?」

 

「ピンポーン正解! 【洗脳】の魔法はより強い【洗脳】の魔法で上書きできる、ちょっとやばい賭けだけど私はサラの魔法力に期待しているんだよ、うさぎだけならまだしも大型のイノシシにもサラの魔法は有効だと実験もできたしね...」

 

 ニヤリと笑いながら私の方を見てくるお姉さん。

 

「勿論嫌とは言わないわよね? サラも大事なものを取られたみたいだし、ここは協力してお互いの目的を遂げよう」

 

 彼女はそう呟いて手を出してくる。

 

 つまるところ私達は利用し合う中になったと言う訳だ。

 

 私はケロナお姉ちゃんを助け出す為の戦力が欲しいし、カイナ姉さんは【洗脳】の魔法に対抗する手段が欲しい。

 

 互いの利害が一致した今、手を合わせた方が合理的だと言うもの。

 

「お互いに利用し合うってことね」

 

 私の言葉を聞いた彼女は再びニヤリと笑う。

 

「なんだ...分かってきたじゃないか」

 

 彼女はそう呟くと今日は休んで明日の夜に作戦を決行すると決めるのでした。

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