貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
しっかり一夜をかけて作戦を練った私達は夜にガーディン邸の後ろにやってきていた。
「そろそろ奴らが寝静まる時間帯だ、サラ作戦の方は分かっているな?」
「うん! 大丈夫、私とカイナ姉さんが早くソーラを倒してガーディンを盗賊団の皆でタコ殴りにするんだよね?」
「ああ、ソーラさえ倒せればあとはどうにでもなるからね」
彼女がウィンクを決めると作戦は決行される。
素早く移動しながらも音は立てないように動く。
これは昨日カイナ姉さんに教えて貰った盗賊流の走り方だ。
この走り方を覚えてしまえば音を立てずに動く事ができる。
無論、その場に適した靴を履いていればの話だが、今の私は音の出にくいスニーカーを用意してもらっているので問題ない。
なぜスニーカーなら音が出にくいのかと言うと、靴底にゴムが貼られていて、それが結果的に静音効果となり盗賊の中でも使われ始めたと言う。
スニーカーと盗賊の走り方の二つが合わされば、相当ヘマをしない限り足音が出ることはない。
これからは盗賊や斥候職の足元を見てみるのも悪くはないのかもしれないと思う。
敵として現れたのなら足音を戦闘中に聞いてどこにいるのかを判断できるし、もしも静音だったのなら油断できない相手だと判断する事ができるからだ。
やはりプロの言葉を聞くだけでも勉強になるので、これからも沢山の人と関わっていきたいとは思う。
(...まあ犯罪者の手を借りるのはこれが最後だといいんだけどね)
けど今はそんな事も言ってられないのも事実。
ケロナお姉ちゃんが【洗脳】の毒牙にかかったのはほんの2日前だ。
きっとまだ【洗脳】の魔法が完全に定着していないだろうからどうにかなると思う。
ガーディンには1発火炎魔法でも放ってから逃げるつもりではあるのだが、最悪ケロナお姉ちゃんを助け出した瞬間に逃げてもいいと私は考えている。
ガーディンみたいな奴が貴族として統治している町なんか今すぐにでも脱出したい気分なのだ。
月が暗雲に隠れるのを見てカイナ姉さんは突入の合図を出すのでした。
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私達は暗闇の中を少人数で走り去る。
なぜ少人数で忍び込むのかと言うと、ソーラに見つかってしまった場合、真っ先に【洗脳】の魔法が飛んでくるからだ。
一応それに対抗する為にメンバーを厳選し、【洗脳】に対して抵抗力の強いメンバーを選び抜いた上で前日にアルコールを摂取しないでいます。
基本的に【洗脳】の魔法は相手の精神状態が安定していない時や眠っている時に有効打となりやすく、逆に言えばきちんと目を覚ましている相手には効きずらいのだと魔導書に書いてました。
なので対策としては前日にしっかりと眠って眠気を覚ました状態で挑むのが良いとされています。
昨日しっかりと眠り、今日の夜を迎えて眠たくない状態を作ってやるのも対策と言えるでしょう。
ここまでした上でガーディンのいる部屋へと向かう私達。
できるだけ音を殺して素早く動きガーディンを暗殺するのが今回の目的です。
正攻法で殺すのは凄くリスキーな方法だとカイナ姉さんは言っていました。
なぜなら、ガーディンはあれでも今は貴族なので、殺した時に顔が割れてしまえば他の町でも追われる身となってしまうからだそうだ。
つまり、今の私たちに求められているのは迅速に行動してガーディンを暗殺しこの場を去る事らしい。
ガーディンさえ殺害できれば奴隷となっているソーラも解放され、各自にかけた【洗脳】の魔法も解けるというのだ。
だから私達が目指すはガーディンの寝室一択という訳である。
早足で走りながらガーディンの邸宅を進んでいると...。
1番会いたくなかったソーラとバッタリ出会ってしまうのでした。