貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!!   作:カイトGT

75 / 202
ワイバーンの住む山4〜5

「わわっ!!」

 

 明らかに3VS1の状況になってからが防戦一方どころか逃げることしかできなくなっているサラの必死そうな声がここまで聞こえてくる。

 

「サラ!!」

 

 私も思わず声を上げてしまっていた。

 

「もう良いでしょ!! 早く助けに行かないとサラが!!」

 

 そこまで言ってもレイナは首を縦に振りません。

 

「ああっ! もうっ!!」

 

 今にも飛び出したくなる感情を抑えてサラのやられ姿を見ているのには限界がやってきます...!。

 

 羽で切り裂かれ、体当たりでどつかれ、尻尾で弾き飛ばされる!!。

 

「うわっ!!」

 

 一度箒を手放してしまい空中に放り出された姿を見て思わず叫んでしまう私!!。

 

「サラ!!」

 

 私が叫ぶと同時にすぐさま箒を自分の方に戻してなんとか体勢を整える姿が見えたのでほっと一息はつけますが、やはり私は自分を抑えることができないようでした。

 

「悪い! レイナ! 私はもうこれ以上サラがやられているところをただこうして見ているだけだなんて我慢できない!!」

 

 私がばっと飛び出そうとした次の瞬間!!。

 

「【強電撃(ギガサンダー)!!】」

 

 とサラが叫びました。

 

「えっ...?」

 

 叫んだサラの方を見てみると、天空より降り注いだ強力な雷で丸焦げになっている3匹のワイバーンの姿が瞳に映ります。

 

「まさか...、今のをサラが?」

 

 動揺する私にレイナはふふんと笑いながら答えました。

 

「これで分かったでしょ? サラはケロナが思っているよりも強いって事が、これからは彼女の事を妹としてではなくパーティメンバーとして見てあげてください、その方が私も指導しやすいので」

 

 レイナはサラが反撃しなかったのはあのレベルの電撃を撃つために魔力を温存していたからだと言う。

 

 完全にサラの実力を見誤っていた私は唖然とするしかないのでした。

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

「ケロナ姉ちゃん!! サラの魔法見ててくれた!?」

 

 はしゃぎながら私の方に手を振るサラの姿が見える。

 

「凄いでしょ!! レイナさんに教えて貰ったんだ!」

 

 えへへ〜と良い笑みを浮かべる妹になんて声をかけていいのか分からなくなった。

 

「あっ...と、えっ...と」

 

 いつもなら言葉なんて考える前に出て来るはずなのに、今回は何故か口にできない。

 

「ケロナお姉ちゃん?」

 

 キョトンとした顔でそう呟く彼女に先に声をかけたのはレイナだった。

 

「うんうん! 合格ですよサラ」

 

「本当!?」

 

「はい、一人で不足の事態にも対応できていましたし、何より【強電撃(ギガサンダー)】の威力が合格点を超えて花丸を差し上げたいくらいでしたよ」

 

「サラ凄かった!?」

 

 目をキラキラさせながらそう叫ぶ妹に彼女はこう声をかける。

 

「はい、とっても凄かったです、これならどこで【魔女】を名乗っても恥ずかしくないですよ」

 

「えへへ〜///」

 

 照れながら頭をかく妹は次に私の方を見てきた。

 

「ケロナ姉ちゃんもサラの事を見てたよね!? どうだった!? サラ格好よかった!?」

 

 私はどうにか口を動かして「うん、凄かったよ」とだけ呟く。

 

「やっぱり私も成長してるんだね! 今回ワイバーンと戦ってよく分かった! 今度からはもっとお姉ちゃん達の役に立てると思うからどんどん仕事していこっ!」

 

 私はこの時のサラに対して、嬉しくも少し寂しくなるような気分を感じているのでした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。