貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
「よしっ、今日はこんな物で良いだろう」
山になった魔物の死体を見て私はエリーゼに特訓終了の声をかける。
「ご指導の方ありがとうございました! ケロナお姉様!」
「じゃあ魔物の解体をしようか」
そう言ってサーシャから貰った投げナイフをエリーゼに渡す。
「解体はちょっと...」
と嫌げな表情を浮かべる彼女に私は喝を入れる。
「馬鹿っ! あんたが殺した魔物達の素材はきちんと自分で解体しなさい、じゃないとただ殺しただけになるだろ? 私達は冒険者であって快楽殺人者じゃないんだから!、それにただ殺されただけだとこの子達が可哀想だ」
そう言って目の前に積まれている夥しい数の死体を指さす私。
それを見た彼女は嫌そうな顔をしながらもナイフを受け取る。
「うっ...、わかりました」
恐る恐る解体作業を進める彼女に私は指導を続けた。
「その魔物の骨の位置はここにあるからこの辺から捌くと良い、肉は切れるけど骨は切れないからね」
「はいっ! お姉様!」
勿論彼女が貴族だろうと指導となれば遠慮などしない。
「あっ! 馬鹿っ! そこの皮は高く売れそうだから傷つけないで!」
「はいっ! お姉様!」
改めて解体し始める彼女の手際の良さを見て頷く私。
「んっ、いいんじゃない?」
「ありがとうございます! お姉様!」
1時間くらいかかったが彼女は初めての解体作業を終えることができた。
「ふうっ」と息を吐きながら血まみれになっているエリーゼに声をかける。
「よくやった」
その言葉に彼女は顔を真っ赤にして喜んでいるように見えた。
「レイナもサラも結界を張ってくれてありがとう! おかげで解体作業が捗った!」
私の言葉に彼女達は余裕の笑みを返してくれる。
「ケロナお姉ちゃんのお願いならなんでも聞けるよ!」
「私は一流の【魔女】ですからこのくらい当然ですよ!」
2人とも本当に頼りになるなと思いながらもエリーゼの様子を伺う。
...。
流石に消耗しているなと思った私は「今日は引き返そうか」と自分から言うのでした。
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「まだ行けます!」
そう答えるエリーゼに私はこう呟いた。
「ダメっ、貴方が思っている以上に貴方の体は消耗しているの、引きぎわを考えるのも冒険者として大切なことだからね」
私の判断に彼女は頷く。
「そういうことなら指示に従いますわ、お姉様」
「素直でよろしい、それにしても初めてにしては解体の手際が良かったよ」
「本当ですか!?」
目を輝かせながら私に顔を近づけてくる彼女の顔を遠ざけるように頬を押す。
「近い近い...」
ググッと彼女の頬を押しながらも褒めるべきところは褒めることにしてダメなところはきちんとダメだという私。
「後、思ってたよりも剣の扱いは上手だったね」
「本当ですか!?」
「うん、でもエリーゼは攻撃の後の後隙が大き過ぎるから、もうちょっと筋力を上げて剣を振り切らないように体を調整するのも大切なことだよ」
アドバイスをしながら彼女の戦い方を見てしっかりと改善点を教えていく。
「分かりました! 今度からもうちょっと筋トレの回数を増やします!」
その場で腕たせ伏せを始めようとする彼女を見て思わず笑ってしまう私。
「今はいいって、取り敢えずダンジョンから抜けようか」
私が一歩踏み出すとレイナに肩を掴まれる。
「私をお忘れですか? ケロナ」
自信満々の表情で私にそう言ってくるのでこう返した。
「いや、忘れてないけど?」
「そうじゃなくてですね、ダンジョンから出るのであれば私に言ってくれれば一瞬でダンジョンの入り口まで戻れるんですよ」
レイナ曰く、ダンジョンから瞬時に脱出する魔法を使えるようでした。
「じゃあ、頼む」
「はい、頼まれました」
彼女は一呼吸置いてから【脱出魔法】と唱えて私達全員をダンジョンから脱出させるのでした。