貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!! 作:カイトGT
私達がダンジョンから脱出すると、何故か入口にエリーゼの両親達が出張っていました。
「お父様! お母様! なぜこんな所に!?」
「おおっ! エリーゼ!!」
エリーゼの両親が血まみれになっている彼女に抱きついて離れない。
「こんなに汚れて...、さぞかし怖かっただろう! ささっ! もうお家に帰っておいで、そしてもうこんな危険なことはやめるんだ」
そう言いながら連れて行かれそうになるのをエリーゼは振り払った。
「エリーゼ?」
両親が彼女の事を見ている中、彼女はこう叫んだ。
「お父様もお母様も私の事なんにも理解してない!! 私は怖かったなんて言ってないし、まだダンジョンの攻略は終わってない! だからまだダンジョン攻略をやめる気はないの!!」
娘の心からの叫びに両親は戸惑っていた。
そんな中に部外者である私が入るのもおかしい話だが、ここはエリーゼに助け舟を出しておこう。
「親子の関係に対して私が言うのもアレですが、娘さんには冒険者としての資質は充分にあります、このダンジョンもしばらく時間をかければきっと攻略できるでしょう、なのでここは私を信じて娘さんを預からせていただけないでしょうか?」
「ケロナお姉様...!」
エリーゼの視線が私に注がれる。
その時の彼女の表情はとんでもなく嬉しそうだったのを今でも覚えている...。
「確かにお二方の言う通り冒険者と言う職業はとても危険な仕事ではあります、ですが彼女自身がその道を自分で選択して進みたいと言うのであれば親として笑顔で送り出すと言うのも一つの選択肢なのではないでしょうか?」
私の言葉に黙り込むエリーゼの両親。
「お父様、お母様、エリーゼはこのダンジョンを踏破したいと心の底から思っています、他ならぬケロナお姉様と一緒に...!」
私の手を握りしめながらそう宣言するエリーゼを見た両親は数秒間考えた後で答えを出した。
「...このダンジョンの攻略が終わるまでだ、それまでは危険な仕事をする事にも目を瞑ろう、ケロナさん、娘をお願いします」
その答えにエリーゼは飛び跳ねながら喜ぶ。
「お父様! ありがとうございます!」
飛び跳ねた後はきちんと頭を下げながらお礼を言う彼女は少しだけ大人の階段を登ったような気がする私なのでした。
✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎
私達がダンジョンの外に出ると世界は暗闇に染まっていました。
そこで困るのが今日の宿です。
「どうする? 今からだと宿も取れないだろうし...」
私がそう呟いた瞬間にエリーゼの両親が提案してくれました。
「ならどうですか? あのダンジョンを攻略するまでの間、我々があなた方の支援をすると言うのは」
「それってつまり...」
「ええ、宿泊費食事代全て当家が負担致しましょう」
まさかの美味しい展開きた!!
「お父様!! それ凄くいい提案ですね!」
エリーゼもそう言ってお父様を調子づかせてくれる。
「そうだろう? ささっ、体が冷え切る前に我が屋へお越し下さい」
〜エリーゼ邸〜
私達がエリーゼの邸宅に向かうと手厚い歓迎を受ける。
「うわ〜! すっごい!」
「これは...ガーディン邸よりも凄いですね...!」
レイナとサラも言った通り、これは成金という感じの家柄ではなさそうな空気感が漂っている。
なんというかその...、ガーディン邸にあった下品な感じがないと言えばいいのだろうか?
上手く言葉で表現できないのだけど、それでもあえて言うのなら自分の趣味全開だったのがガーディン邸であり、エリーゼ邸は自分の趣味というよりは完全に来客を出迎える為に存在するような物ばかりが置いてあるのだ。
例えばだけど、このよく分からない高そうな肖像画もガーディン邸ならば若いエルフの肖像画に変わると言った感じだろう。
そう言った意味でも上品な家の空気感は、私達のような下々の冒険者には合わないのだ。
「ささっ、皆さまダンジョン攻略にてお疲れでしょう、メイドと執事各位に風呂の用意をさせますので少々お待ちを」
ガーディンは洗脳されたレイナをメイドとして雇っていたが、エリーゼの両親はちゃんと給料を払って4人ものメイドを雇っているようだ。
それだけでも充分凄いとは思うのだが、やはりと言うべきか風呂場も豪華だった。
豪華と言ってもただ風呂場が大きいだけで成金趣向のものはないので安心する。
「じゃあお湯を張って貰ったわけだし、皆で入ろうか」
私達はダンジョン攻略の疲れを取るため、お風呂に入るのでした。