貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります!!   作:カイトGT

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【シュライン】の朝②・【シュライン】での日々

 私が着替えて外からに出ると既にサラとレイナは準備ができていたようだ。

 

「お姉ちゃん!」

 

 いきなり抱きついてくる妹をちゃんと受け止める私。

 

「ほらっ、大丈夫だっただろ?」

 

 私は妹に微笑みかけながら微笑んだ。

 

 その様子を後ろで見ていたエリーゼはふくれっ面だったけどね...。

 

「お姉様! サラばっかりずるいです! 私も抱きしめてくださいまし!」

 

 そう言いながら突貫してくる彼女には水を顔面にぶつけてあげた。

 

 ビシャ! と言う水の弾ける音と共に彼女の顔面洗浄が終わる。

 

「えっ...?」

 

「エリーゼは昨日たっぷりとかまってあげたでしょ? だから今日はそういうの禁止」

 

「そ...そんな〜!! 酷いですお姉様と私の仲じゃないですか〜!」

 

「私とエリーゼの仲は依頼でパーティを組んでいるだけの仲でしょうが」

 

 正論を言い放つと彼女の頬は膨れ上がってしまう。

 

「ですけど! ですけど! 私はケロナお姉様に特別な感情を抱いているのです!」

 

 仲間の前でそれ以上の地雷発言はやめて欲しい。

 

 ほら、レイナなんかちょっと引いてるぞ?

 

「えっ...? まさかエリーゼさんってそう言う趣味があるんですか?」

 

 ひきつった笑いを浮かべながら「ははっ...」と小さく笑う彼女の瞳は光っていない。

 

 まるで生ゴミでも見るような目でエリーゼを見つめています。

 

(まずいな...)

 

 これ以上はいけないと思った私は、さっさと朝食を済ませてダンジョンに向かうのでした。

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

 〜あれから約1週間〜

 

 基本的に【シュライン】での私達の日々はこうだった。

 

 朝起きたら朝食だけ頂いて夜までダンジョンの攻略を行う。

 

 シンプルにこれだけである。

 

 昼食はダンジョン内で狩った魔物の肉やダンジョン内に生えている植物を食べて飢えを凌ぐ。

 

 食料もダンジョン外から持ち込めばいいだけなんだけど、エリーゼがダンジョン内ではどうやって食料を調達するのか経験してみたいと言い出したのでこう言う手順になった。

 

 最初の方は魔物肉の独特な臭みに食が進まない彼女だったが、日にちを重ねるごとに慣れてきたのか普通に食せるようになってきた。

 

(最初はお嬢様だからダンジョン内で取れる食料なんて絶対に食べられないと思っていたけど、結構やるじゃない)

 

 お嬢様だと思えば思うほどエリーゼには冒険者としての素質が高いと思えてならない。

 

 今まで温室で育てられていたであろう彼女は、今では高レベルの魔物を見ても臆せずに剣を振り切る事ができるようになっていた。

 

 彼女が再び魔物を討伐すると私は声をあげる。

 

「よしっ、解体が終わったら昼食にしよう」

 

「はいっ! ケロナお姉様!」

 

 彼女が魔物の死骸を踏みつけながら降りてくるといつものようの剣を【重水】で洗ってあげるのだが...。

 

「あれっ? エリーゼその剣...、刃こぼれしてきてない?」

 

 彼女の剣が刃こぼれし始めている事に気がつく私。

 

「えっ? この剣は100万ゴールドする名剣なんですよ?」

 

 と彼女は言っていたが手に取ってまじまじとその剣の質感を見てみると...。

 

「えっ? 何この剣...」

 

 私は思わず顔をしかめてしまった。

 

 というのも装飾が豪華なだけで剣としての性能は私が【クレイトン】でディールから貰った剣の方がよっぽど実用性能が高いと思ったからである。

 

 私はため息を吐きながらアイテム袋からディールの剣を出した。

 

「エリーゼ、今あなたが使っている剣と私が今出した剣、どっちの方が剣としての性能に優れていると思う?」

 

 私の問いに彼女はディールの剣を指さした。

 

「何故でしょうか? そちらの方が安物に見えますのに、剣としての完成度が高いように見えます...」

 

 彼女が不思議がるのも無理はない。

 

 基本的にいい武器ほど値が張る物だからね。

 

 けど今の彼女の武器は完全に観賞用で武器として使用する物ではないと言えるだろう。

 

「エリーゼ、これからはこっちの剣を使ってみて」

 

「は...はい分かりました」

 

 私が彼女にディールから貰った剣を渡そうとすると、サラが割りこんでくるのでした。

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