珈琲が入ってる湯飲みを自分の膝の上に置いたまま両手の平でそれを支えるみたいにしてる間、小さく口を開けてる。表情を一切変えないでニニが隣にいるまま縁側に座ってる。そのまま地面に付かない足をぶらぶらさせてて、それで素足が肌寒い空気の上を何度も切る感覚を味わう。
庭の茶色い砂で出来てる練習場の様子をただ薄目にしながら見つめてたのを変えて。一旦珈琲を床の上に置いてから両方の手を背中の後ろ側の方に伸ばしながら突く。天井に向かって息を吐きいたら、そこからも温かいのを感じた。
一方で、それから私が見たニニは今もちょっとずつ珈琲をすすってるのかそうしてないのかわからない感じの角度で口元に当ててて。前を見てるままにしてた。私もそれを見てたらなんだかまだ太ももの辺りと口の中に温かい感覚が残ってるような気がして。それを感じながらニニの方を見てるだけでなんだか頬がちょっとだけ膨らむみたいな感覚がする。
ただ、辺りでは今も聞こえてるのは庭の端っこの方に生えてる一本の木が風に合わせてその葉を揺らしてるのがあるくらい。いつの間にか、そっちを見てる間に私がずっとぶらぶらさせてたはずの足の動きは止まってて。でも、ただまっすぐに落っことして力を入れないままにしてたのを、ただちょっとだけ自然の流れに合わせて揺らしてるだけにしておいた。
その状況でずっと近くに置いてある珈琲の温かいのを感じてるだけにして置いたら、それが一気になくなったのと一緒に、一度手が滑っちゃう動きで体の体勢を崩しちゃってそれでどたどた大きな音を立てちゃってるせいもあって、気づいたら立ち上がったところでニニがこっちをじっと見上げてるみたいにしてるのが見えた。
それから、私は呼吸で体を上下に動かしてる状態だけをずっと続けてたら、視線を一気に落っことすみたいなニニと合わせて。そっちに首を持ち上げながら見ているままいて、数秒後に頬が赤くなってたのがだんだん元々の真っ白な肌の色に混じり合ってるみたいなのがわかる。
「そうだ、お勉強行かないと!」
向こうの様子を見てたらまたぼーっとしながらただ見つめちゃってたけど、すぐに床の上にある湯飲みの方にしゃがみながら掴みかかるみたいな感じにする。それの残りを飲むためにニニの方に背中を向けてた。
すぐにその苦いのが入りこんでるのを味わいながらいたけど、でも、その温かい感覚が体全体に染み渡るみたいに広がってくののほうがもっと大きくて。まだ全部飲めてないのにそれを離したら、ニニも体を起こしてる音が聞こえてきて。両手を少しだけ左右に広げるような姿勢のままに小走りしてく姿が見えた。
そしたら、ニニの胸元についてる家紋が大きく左右に揺れてる様子を私にも見せて来てて。それに気づいたら、私もちょっとだけ声を出しながらそっちの方に体を出してた。
「待って!」
咄嗟の出来事で一瞬だけで声が止まっちゃって。それになんとかつなげようとして出てたのは全然意味のある言葉にならないものばかり。それのせいで、顔だけを振り返しながら小さく私の名前を呼ぶだけにしてるニニの方から視線を逸らしそうになって。しゃがんでるまま、ただ練習場になってる方を見るだけしか出来ない。
でも、そっち側の向こうあるのは塀の向こうにただ広く広がってる山が下って行ってる様子だけ。そっちへとただちょっとだけ見上げるみたいな視線を私が続けてると、それに対してまたニニは私のことを小さく呼ぶみたいな声を出してた。ただ、御鏡の家が丘の上にあるのの向こうで広がってる里の家の様子だけを小さく見つめる。でも、それに対して辺りではまだ音が聞こえてる物の数は変わらないでいた。
「あのね」
一旦目を閉じてから顔の向きを変えてニニの方を見る。そしたら、そっちがほんのちょっとだけ息を吸い込みながら、脇を締めるみたいな動きをしつつ手を小さく握る。ただ、それに対してこっちは両方の腕の落っことすための力だけが入っちゃうけども、手にはほとんど力を入れないように意識して。小さく息を吸いながら左右に視線を一度だけ向けながら体の中がちょっとだけきゅっと締まる感じを味わう。
「一緒に、さぼっちゃわない?」
頭を言葉と一緒に傾けながら、声を出しつつ口を横に広げて。歯を見せながら笑う感じを相手に見せる。そしたら、ニニはまっすぐに私の方を見てるままにしながらも、眉を上に持ち上げながら目も開く感じに。ただ、それに対して私の方からニニの方に腕を出して指も大きく開いてたら、相手も両方の手を持ち上げてくれて。
それを見てる私は、唇を強く噛みしめながら喉を締め付けてて、眉も自分の目の方に近づける感じのままいたら、相手はだんだん硬くなってた手の中から指の先端だけが前に出てくる感じになってて。こっちもそれに一瞬だけ反応しそうになったけど、でも、かかとを強く踏みしめて耐える。
ただ、限界まで眉間にしわを寄せながら相手の様子を見つめてて。降りてたそっちの下に向いた指がまた一瞬だけ持ち上げるみたいな動きをしちゃう。その瞬間、ほんのちょっとだけ声を出しちゃいそうになっちゃう。でも、それに対してニニも脇を締めながら右手の甲を自分の側に近づける感じにしてて。ただ、それ以外には唇を強く押し込んでる表情しか見えなくて。その間、私は口を開けながら顔に入ってた力が抜けてたのに気づいて。そのまま体を前のめりにしながら両方の手でそれを掴んだ。
「ニニと、一緒がいい」
言葉の文字を1つ1つ言わせてく感じにしたまま最初は出してくけど、でも、中盤からはその声をしっかりと相手に伝えていく。顔も両方の手でニニの右手を包むみたいにしてる力ないそれに近づけて。体を前のめりにしてるのもあって、目線を斜め上に向ける感じのまま話してく。
そしたら、そっちは目をちょっとだけ大きくしながら小さく声を出してるけど、だんだんと頬を前に出すみたいにしながら視線を下に向けてて下瞼を何度も動かす。でも、それでもちらちらする感じのまま小さな声出してるのだけを聞いてた。
「……うん、私も」
ニニが一瞬だけ出すみたいにしてた声を聞いた瞬間、手を一瞬だけ引くけど、それをちょっとだけ遅らせる感じで私は両手を振りながら前の方に向けて走り出す。それと一緒に首を振り返らせながら、まだまっすぐに立ってる相手の方を見ながらただほほ笑むくらいじゃなくて、大きく口を横に広げながら笑った。
「行こ! 競争だから!」
私のに続く感じで向こうのの「待って!」ってのが聞こえるけど、でも、口で何度も呼吸を吸ったり吐いたりを繰り返すの以外は両手を振りながら前のめりにして走ってた。
階段を下り終わって街の中に出たけど、そこをすぐに真横に曲がって、あんまり人がいない裏道の中を進んで行って。そこからさらに人がほとんど来ない林の中に入ってくと、そこからさらに奥になる湖がある辺りで一旦足を止める。足を一瞬だけ止めたら、体を前のめりにしながらその勢いを利用して体を回す。
でも、その瞬間、ニニが素っ頓狂な声を何度も繰り返し出すみたいにしながらこっちに両方の腕を出してて。それを上下させてる様子が目の前にあって。こっちも眉でおでこを持ち上げるみたいにしながら同じ感じの声を出しているけど、でも、両手だけを一気に上にもってく感じにしたら、そのまま相手が頭から私のお腹に突っ込んじゃう。
鈍い痛みを感じながら、お尻から地面に落っこちて。目をちょっとだけ力を入れながら細くしてたけど、でも、それのせいで視界が狭くなってたせいもあって、ニニが私のお腹の方からこっちを見てるのに気づいて。しっかりと目をぱっちり開けたままにしてたその様子を見ながらいたら、私も口を縮める感じに。それから一旦瞬きしながら視線を横に反らす。
でも、そっちの方にはただ湖が波を描きながら、それが等間隔で岸にぶつかったり戻されたりを繰り返してる様子だけしか見えない。私もニニもずっと話さないで、もう1回また瞬きをした後はまた向こうと向き合うみたいな視線に戻って。その状態のまま、ただ相手が両方の手を私の脇の間に入れる感じのまま地面の上に立ててるせいで、こっちのお腹から向こうの胸の音を感じてる。
それのせいで、小さく息を吸ったり吐いたりを繰り返すけど、それは喉の中にいるだけ。でも、それを唇にまで届かなければ、口の中にもいなくて。自分の胸が上下に動いているのだけで気づく。そんな中で、両方の目の尻をちょっとだけ落っこしてる。
一方で、ニニもニニで。最初は呼吸を出してる音を確かにこっちに聞かせているのがわかってたけど、でも、それもだんだんと聞こえなくなってた。ただ、その感覚はほぼ完全に胸の動きと一致してるように感じるせいもあって、それをまだしてるのだけには胸の動きで気づいた。
鼻の息を吸いながら顎を自分の側に近づけるみたいにしてる私。目をちょっとだけ大きく開けながらも、ずっとそのままで小さく口を上下に動かしてるニニ。周囲で感じられるのがそれだけになってた。
ずっとそのつもりだったけど、湖の方で魚が跳ねる音が聞こえた瞬間、私も両手と両足を使いながら後ろに下がるし、ニニもこっちに体重をかけてるのを辞めて体勢を地面の上に正座しながら視線を横に向けた。ただ、私もそれに気づいたのは何度も激しく呼吸をしながら視線をきょろきょろさせるのを繰り返した後。ゆっくりと一旦深呼吸するのと一緒に顔を下に向けてからだった。
「ごっ、ごめん……」
視線をニニがいる方とは逆の横に向けながらそっちにある林のちょっと薄暗くなってる様子を見つめて。その状態で目を伏せがちにしながら肩を限界まで上に持ち上げながら早口で言う。でも、それが終わってからは周囲で聞こえてる音は私たちの呼吸と湖が前後に動くのだけ。
それからゆっくりとため息を吐きながら顔を下に向けつつ、瞼を落っことすみたいにする。そのまま目線だけを動かして視線を横へと向けながらニニの様子を見たり、周囲で湖が起こしてる涼しい風に吹かれてる草の様子みたいなのを見る。
「うっ、うん……私も、ごめん……」
気づいたら、ニニの声を聞いてる間、私の体も辺りの冷たい風と混じり合うみたいな感覚になってて。それのせいもあって少しずつ周囲の気温の中に染まってた。
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