ハレ~太陽の少女~   作:コンテナ店子@コミケ出ます

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今回はハレとニニ、両方の家族の様子を描きます


第9話 「娘の面影」

 脇戸で御鏡の家の中に入る間、その開ける範囲を出来るだけ小さくしてからするみたいしながら、上瞼を出来るだけ平たくしておく。ほんのちょっとだけ開けた戸の隙間に体を滑らせるみたいにしながら庭の中に入ると、また少し離れた所の飛び石を何度か渡った先となる家の様子を見つめる。そっちにある玄関の方を見ないように首を回して辺りを確認。続けて、御鏡の家紋が揺れてるのの所にいつの間にか手が来ちゃってて。それのせいで爪とぶつかった高い音がした瞬間、背中を上に持っていきながら体を縮こまらせる。

 

 続けて、少しだけ息を吸い込みながら首を下に向けたまま体を進めていた。下の唇に力を入れてそこで顎を引っ張るみたいにして、背中をぴんとまっすぐに伸ばしながら進む。

 

 指を引っかけてからほんのちょっと、私の首よりも狭い範囲だけで玄関を開けても、その中にある灯りが私の体にも入り込んできて。その瞬間にお母さんが話しかけてくる声だってちゃんと聞こえてたけど、でも、私は声を何度かはぐらかすみたいに同じ音を出すのだけを繰り返しながら、すぐに屋敷の中の廊下を走ってく。

 

 その後もお母さんの声は背中からも聞こえるけど、でも、その語尾がゆっくりと伸びてく感じの声を聞きながらつま先だけで床を叩いてた。でも、それも置きっぱなしになってる荷物たちの影を寸での所でよけながら進む。しかも、そのたびに勢いを殺してるはずだけど、行き過ぎて、時によっては廊下の外に出ちゃいそうで、手すりだったり壁だったりに体をぶつけちゃいなりながら進んだ。

 

 一方で、自分の部屋の中に入ったら、すぐに押し入れの方に口で呼吸しながら行って。背伸びしながら上の方にあるそこの戸を指のお腹だけで開ける感じにする。それの後に床に着地したら、またもう1回、今度は一度反動をつけてから飛び上がって。それから中に入ってた布団の畳んである折り目に指を引っかける。何度も同じ動きを繰り返しながら落っことしたそれを無造作に敷いたら、そのまま掛布団を体にくるまらせた。

 

 何度もその中から顔だけを出して呼吸だけを繰り返す。脇に挟んだ掛布団に力強く握りしめた手を胸元に当ててるままそっちの方に視界を向ける。でも、それから数秒後に、私の部屋の向こうで人が歩いてる足音が1秒よりも短い間隔で聞こえてきて。その瞬間に息を吸い込みながら顔を一気に上に持っていくみたいにしながらいると、そのままじっと芋虫みたいに固まりながらいて喉もきゅっと閉めながらその音を1つ1つ確認してくみたいにしてた。

 

 どんどん息が狭くなってくみたいな感覚を味わってるのに対して、引き戸が開けられた瞬間、眉を一気に引っ張りながら口も小さく息を吸い込みながらそこも開けっ放しにしてた。

 

「ニニ、何かあったの?」

 

 温かい布団越しだったけど、私の体を抱くみたいにしてるお母さん。その体の様子を背中でだけ感じ取って、声は頭の後ろの辺りでだけ感じ取る。言葉を1つずつ出してるみたいにしてるそっちだけど、しばらくこっちも何も答えられない。視線を障子向こうからちょっとだけ入ってきてる青と黒が交じり合ってるみたいな月の灯りだけを見つめることしか出来ずにいたけど、その様子を見てるのもほんの数秒だけにしておいた。

 

「……別に、何も」

 

 言葉を出したのと一緒に、ほとんど言葉同士の感覚を作らない早口でそれを終わらせる。続けて、また体に顎を近づけるみたいにしたら、視界がより暗くなってた。

 

 私の動きの数秒後、後ろの方にいるお母さんの呼吸とただの音だけの声が聞こえていて、それだけが部屋の中で聞こえてた。違うのは、部屋の向こうで木が揺れてる音だったり、ため池の中で魚が泳いでるのくらいだった。

 

「そっか」

 

 何度か私の頭を撫でるみたいに動かしてるお母さんの手が下に動いて。腕で体の横の所を撫でながらゆっくりと滑ってく。それに合わせて、唇を強く締め付けるみたいにしてる私は、また自分の胸の所で両方の握った指の関節同士をくっつけるみたいにしながら、そこの指に強く力を入れた状態を保ってた。

 

 

 家の前の道を全部進み終えた辺りで、肩を落っことすみたいな姿勢のまま両方の手をただ地面に向かって引っ張られるままにした状態に。続けて首の向きを上に向けながら周囲の様子を一切気にしないで響かせる感じのため息を1回だけ出す。それの音を自分でも確認するみたいにそっと目を閉じたら、夜の冷たい空気が私の体の中にも浸透してくるみたいで。ニニと舞踏をした時ほどじゃないけど、まだちょっとだけ温かい感覚が残ってる。

 

 だいたい体の中の空気が全部吐き終えたと思ったくらいの所で視線をまっすぐに戻したら、1回だけゆっくりと声を出しながらまた視線を地面と平行にする感じに戻そうとする。

 

 でも、その瞬間呼吸を引き締めてるまま両方の手をちょっとだけ持ち上げるみたいにしてる私に対して、お母さんは片方の腰に手を当てたままもう片方のを落っことしている状態を全く崩さない。同じ石畳の上にいるはずなのに、向こうの方が全然体が大きいせいで、見下ろされるみたいな角度になってた。

 

 体全体を1歩ずつ私の方に近づいてくる様子を見てるくらいのことしか出来ないけど、唇と歯を強く噛みしめながら顎を自分の体に近づけるみたいにしてたら、上瞼がちょっとだけ落っこちる感覚を味わう。

 

 ただ、それでもお母さんの影が青と黒が交じり合ってる月の灯りにだけ照らされた周囲の様子の中で確かに見えてて。その部分は黒い色をより濃くするみたいになってた。でも、それに対して、私は何もせずにずっと石畳みのへこんでる所が真っ黒になってて、本当にわずかな砂が入っちゃってるのを見てた。でも、その所にも向こうの足が覆いかぶさってて。それのせいで影になっちゃってたけど、その足の形はさっきと全然変わんない。

 

「鏡の子と、踊ったそうじゃない」

 

 一度話の途中で言葉を止めるみたいにしながら話してるその声は、途中でわざと抑揚をつける感じで話してて。その中でもより高い所を大きくする感じにしてる。ただ、それが終わると一緒にほんのちょっとだけ息を出すみたいにしてる音が聞こえて来てた。

 

 だけど、私の前に見えてるこっちの足の下にまで入り込んでその先にまで行くみたいになってる影は、下半身の辺りまでだけしか見えてないけど、その中では全然変化する様子なんてない。

 

「……はい」

 

 ほんの一瞬だけ声を出す感じで返事をした私はそれでほんのちょっとだけ頭を前に出す。ただ、それが終わると一緒にお母さんが体を翻してこっちに背中を向ける形にしてるのを、こっちの方に風だけで感じさせてくる。その間、影は一度だけ動いているみたいに見えるけど、でも、それもちょっとの時間だけ細くなるみたいに見えるだけ。続けて家の門の方に向けて歩いて行ってることで、それで影も少しずつ私の足の間から抜けていく形に。同じく足音を数回だけ立ててた。

 

「あの家に御剣の力を見せてあげたそうね」

 

 今度は影と一緒に動きながら体を前のめりにする感じで鼻で笑う音を数回、静かな夜の中で聞かせているお母さんは、言葉が終わる時にその音を上へと持ち上げる感じにしてた。続けて、影を自分の胴体の方へと腕を入れる感じで動かしてる。

 

 続けて、横に歩いて行くのと一緒に両方の腕を胸の前で組んでるのと続けて、両方の口元を上へと上げている。一方私は、顔を上の方へと持っていくことでお母さんのことを見つめた。ただ、相手はずっと門と平行に伸びてる囲いを追ってく感じでただ視線を向けてる。でも、そっちを見ている視線の先にあるのは一列に並んでる御剣と親しい家の様子だけだった。

 

「さすが、私の娘ね」

 

 続けて、お母さんは顔を下へと向けながらいるのもあって、唇の形を一切変えずに、一緒に目を細めていた。ただ、それに対して、両方の指が肘に引っかかる感じになっているのを一切隠さないでいる。続けて、しばらく斜め下を見るみたいにしているのがすぐに終わると、また門の方にまっすぐ歩いて行ってて。たぶんずっと開いたままになっていた正門から御剣の敷地の中に入って行く。

 

 遅れて私も体をちょっとだけ前のめりにしながら、小走りで進むみたいに両方の手を下の方で斜め左右に揺らしながら進んで行って。脇戸に両方の手を使って鍵を差し込みながら力を入れて回す。それから開いたところに素早く中へと入って、お母さんの斜め後ろの所に追いついた。ただ、その間ずっと正門が締まる音が辺りに響いてたせいで、私の体の動きは一切音が聞こえない。

 

「あなたの両肩に御剣の名前がかかっているのだから」

 

 全く振り返らないお母さんが体をまっすぐにしてる様子へ斜めに視線を向けて見てるけど、そのまままっすぐに進んで行くだけ。

 

 玄関の中に入って体全身が黄色に近いみたいな色に照らされている時ですら、その体の向きを一切変えない。それどころか、靴を脱いで建物の奥に入ってく時ですらもそのままだった。でも、私も履物に手を軽く伸ばすみたいな感じにしながらそこを引っかけて靴を脱ぐ。そのまま一度振り返るけど、いつの間にかいた従者の人が戸を閉めてたせいで、外の様子はほんのちょっとしか見えなくなってた。




読了ありがとうございます。
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