艦娘生活1日目   作:山頭

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6日目

さて、お休みも終わったことですし…。

響さんと時雨さんを見つけて感謝と謝罪を伝えなければ………!!

昨日のお風呂のうちに、明日の朝は響さんと時雨さんを探して感謝と謝罪を伝えるから、走り込みには行けないというお話はしてある。

 

あー…私って早起きなんだった…それも相当。

 

うん。みんなが起きる時間を待とう…具体的に言うと6時くらい…。

えっと、マルロクマルマル?だっけ?いつか慣れるのかなこの言い方…。

 

 

………。

 

 

 

 

 

 

 

廊下に掛かっている時計を確認する。

やっとマルロクマルマルになった………。

 

多分そろそろ………。

 

お?長良さんが言うにラッパの音がー…。

あ、鳴った。

ふーん………これがラッパの音ね…。

 

少し経ってみんなが出てくるのか、がちゃがちゃと扉の音が聞こえてくる。

 

開いた扉から現れる人達…子達は私の顔を一瞥したあと、食堂のほうへ歩いていく。

響さんと時雨さんは大抵二人で居て、片方が白い子だから分かりやすいと、長良さんが教えてくれた。

 

響さんと時雨さんは………。

 

 

 

あ、あれは!

 

ふぅー…。緊張する。

 

「あ、あの!」

 

「ん…どうしたのかな?」

 

黒髪で、こう…クールな感じの方が、いち早くこちらに意識を向ける。

 

「あの、私、一昨日、助けてもらって、あと、私、一人で行っちゃって、その、ごめんなさい!」

 

「ふふ…いいよ。それより無事でよかったよ。もしうつぶせだったら、僕らが見つけていたのは…なんて…無事で何より。それぐらいかな。」

 

「ハラショー。」

 

はら?

白い髪の美少女が、はらしょと、黒髪の方の発言に同意するように言う。

…なんとなく白い子が自慢げな気がする。

………はっ!

 

「ありがとうございました!」

 

「うん。その感謝は助けたことかな?さっきも言った通り、僕からは無事でよかった…これだけだよ。」

 

「私もそう思うよ。あ、そう言えば…司令官が詳細を聞きたいって、言ってたよ。」

 

提督さんが?

 

「そうなんですね。教えていただき、ありがとうございます!行ってきます!」

 

謝罪と感謝は出来た。したりないけど………。

とにかく提督さんにお呼ばれされたので行かなきゃ。

 

「朝ごはんはもう食べたのかい?」

 

「あ!朝ごはん食べてからにします…。」

 

すっかり忘れていた。

また感謝する事が増えた。

 

「はは!じゃあ一緒にどうかな?」

 

「はい!お願いします!」

 

「ハラショー。」

 

相変わらず白い子は、はらしょ?を言うと自慢げになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ~…ハラショーはロシア語なんですね。」

 

「私にはВерный(ヴェールヌイ)という名もある。」

 

「響さんはすごいですね!」

 

「ハラショー。」

 

食堂までの道中。

白い子が響さんで、自分の事を僕と言っていた子が時雨さん。

ハラショーはロシア語で、色々な含みを持つ言葉らしい。

 

「はらしょー。」

 

「ハラショー。」

 

「そろそろ通信だよ。二人とも。」

 

「「ハラショー。」」

 

二人してハラショーすると、時雨さんは「くくっ」っと、堪えるように笑った。

 

『こちら高雄よ。司令官からの編成をお伝えするわ。第一艦隊は───』

 

 

 

 

「私たち三人は近海警備だね。じゃあ、僕たちは君が提督とお話をしてからだけど。」

 

「す、すみません…。」

申し訳ない…。

 

「大丈夫だよ。さ、司令官のもとへ行こうか。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

提督さんの居る部屋の前に立ち、ノックを………する前に深呼吸。

ふー………。

すー………。

はー………。

すー………。

はー………。

 

「よし!」

 

コンコン

 

「失礼します!」

 

「お、よく来てくれた。昨日のうちに呼ぶつもりだったんだが………な?」

 

「えっと、満潮ちゃんが今日は休み!って………。」

 

あれは驚いた。

満潮ちゃんのテンションが高くって。

 

「あぁ、本当は私が話す予定はなかったんだがな…。」

 

「えと、お疲れ様でした。」

 

「あぁ、ありがとう。…さて、本題だ。」

 

「あ、はい。」

 

「一昨日。君は…。君はこの鎮守府からさほど離れていない場所で深海棲艦と交戦。これを退けた後、大破した状態で発見され、あの二人に救助された。間違いないか?」

 

「はい。」

 

「聞きたいことはここからだ。」

 

「はい。」

 

「なぜ、いや。ここは私の領分か…。」

 

「はい?」

 

「なんでもない。君が交戦した深海棲艦の特徴を教えてくれ。」

 

特徴…確か………。

 

「えっと、ツルツルしてて、なんか、ツルツルの周りの空気が赤くなっているしんかいせいかんでした。」

 

「そうか…。そうか…。近海にてエリートの敵と会敵…。掃討されたからこそこの鎮守府が…。漏れた?いや、近海警備は怠らなかった…。」

 

「えと…提督さん?」

 

ぶつぶつってかがっつり聞こえる………そうとう?漏れた?

てかエリートって何?

もしかして私、すごいの倒しちゃった?

 

「すまない。話は以上だ。ありがとう。今日も頑張ってくれ。」

 

「あ、はい。失礼しました!」

 

緊張した。すごく緊張した。

 

 

 

 

提督さんの部屋から出ると、二人が駆け寄って来る。

 

「お疲れ様。」

 

「お疲れ。早速、僕たちの初任務だ。」

 

「はい!頑張ります!」

 

「気合を入れすぎて、一人で行かないでくれよ?」

 

「うぐ…。」

痛いとこを突かれる…。

 

「冗談だよ。」

 

響さんは表情に出ないのか…冗談には聞こえなかった…。

………注意されても仕方ないし…。

 

「さ、僕たちも早めに海に行こうか。」

 

「す、すみません…。」

 

私が提督さんとお話してたから…。

 

二人がこそこそと話す。

だからがっつり聞こえるんだって…。

 

あ、二人にはわかんないか。

 

「うーん、意地悪しすぎたかな?」

 

「大丈夫だと思うよ。私が思うに彼女はかなり図太い。」

 

「はは、一応初対面だろうに。」

 

「私の太ももは太くありません!」

 

「…ほら?」

 

「うん。かもね…。」

 

仲良く私を弄るのもここまでです!

 

「さぁ、工廠に着きましたよ。」

 

「そうだね。」

 

「じゃあ、行こうか。みんなで。」

 

「…。」

 

まだ、弄られるの?

 

「すねないでくれよ。初めての航海が切羽詰まった救助になるなんて、思いもしなかったんだから。」

 

拗ねたわけじゃないが…痛いとこを突かれる。

申し訳ない。

 

「うぐ…すみません。」

 

「冗談だよ。」

 

「…分かりずらいですよ………。」

 

指摘されても仕方ないから余計に…。

 

「ごめんね。」

 

謝られてしまった。

 

「うぐ、いえ…私が悪いので…。」

 

 

 

「…いつの間にか海に出ていたね。」

 

「はい………。」

 

いつの間に?

ダメだ、お話していると周りが見えない………。

 

「それじゃ、近海警備だ。」

 

「所定の位置についてから哨戒だね。」

 

「紹介?」

 

「警戒しようねって感じ。一昨日、深海棲艦が現れたんだからさ。」

 

あ、エリートなツルツルが出たから…。

 

「はい!頑張ります!」

 

「気合い十分だね。」

 

「頑張った後な気もするけど…。」

 

「そのとうりだね。」

 

「まだ居るかもですよ。ちゃんと哨戒しましょう。」

 

「分かっているとも。海は危険だ。慢心はないよ。」

 

「僕も分かっているよ。」

 

ならば良し!

 

「さぁ、行きましょう!」

 

近海警備終了。

問題は特に無く。エリートなツルツルも普通のツルツルも居なかった。

エリートなツルツルがどんなのかも分かんないけど…。

 

「終わりましたね。何事も無く。」

 

「そうだね。何事も無く。」

 

「帰ろうか。僕たちの鎮守府に。」

 

そんな大層な事があった訳じゃないような…。

まぁ、無事に終わったし万々歳だよね。

 

「そうですね。でも、警戒は怠らないようにしましょう。帰り道にいるかもしれないですし。」

 

「そうかな…。…うん。そうだね。最後まで、気を抜かないようにしよう。」

 

「うーん…。」

 

時雨さんが難しい顔をして唸っている。

なにか気になる事でもあったのだろうか…。

 

「時雨さん、どうかされましたか?」

 

「いや、問題ないよ。僕も警戒するから。」

 

「帰ろうか。私達の鎮守府に。」

 

「まぁ、話してるうちに着きそうですけど…。」

 

見えてきたし………。

 

「「帰ってきたね。私達(僕達)の鎮守府に。」」

 

「ブフッ…。」

 

息ぴったり。




お疲れ様でした。
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