貞操逆転世界で地味根暗系目隠れ天才美少女幼馴染にツバをつける話   作:鵺丸

4 / 10
時系列的には主人公が陸上初めて1年後くらい



オフの日

 

11:28

 

――とある地下の一室

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うッ、ぁ――」

 

 

「ミヤちゃん⋯⋯きもちぃ⋯っ⋯⋯あっ」

 

 

 

 肌にぬらりとした液が手のひらで伸ばされて、その感触にピクピクと反応する男。

 

「す、すごく白くなってるね⋯⋯」

 

 日に晒されて焼けた肌と、服に守られて白い肌ままの境目を丹念にゆっくりと女の手が往復する、絶妙な力加減で刺激を与えるように――ゆっくり、ゆっくりと。

 

 

 密室になっている部屋には二人きりの男女、男は肌を晒して台に寝そべり女はそれに跨っていた。

 部屋は熱気が篭り壁には水滴がかかるほどだった。

 

 

「じょう――ずに、出来てるかな?初めてだから、分かんなくて⋯⋯っ

 はぁっ⋯⋯はぁっ⋯⋯き、きもち、いい?」

 言いながらも、手を動かすのは止めない

 

 

 女は顔を今にも噴火しそうな程、まっ赤に染めながらも額の汗を拭う

 

 

「うぅ‼︎ッ⋯⋯とに、はじめて?めっちゃうまいッ――いぃよッ!」

 

 

 男は何かを堪えるように眉間に皺を寄せて目を瞑っている

 

 

「う、うん、ッン、ターくんが気持ちよくなってくれるように、いっぱいいっぱい勉強したんだよ?そう言ってくれて、ほんとうにうれしい⋯⋯」

 

 

 女の目はどこまでも真っ直ぐだった。まっすぐな目で見ていた。男の身体を。これは医療行為、そう自分に言い聞かせて。

 

 

「い、痛くないかな?だ、大丈夫?」

 

 

「ぅぁッ⋯⋯きもちッ、いいよっ!もっとヤッてほしいっ‼︎」

 

 

男は絞り出すような掠れた声で女に懇願した。

 

 

 

 

 

 

 マッサージですがなにか?

 

 

 

「もうッ!ターくん!!そういうの辞めてって!」

 

 

 ミヤの行動一つ一つに変な声で反応していたらついに怒ってしまったようだ。

 

 顔をりんごのように赤くしてぷくっと頬を膨らます彼女は今日も可愛い。真剣さの表れか、いつもは前髪で隠れている青い瞳も今日はピンで髪を止めているため、簡単に見れてしまう。つまり、舐めても良いってコト⁉︎

 

 

 

 えぇ⁉︎違うの!?

 

 

 

「だってー!俺の肌に触れる度にツバを飲み込むからさあ?

 そんなん面白いじゃん?照れてんの?今更?」

「可愛いねミ・ヤ・ちゃん?」

 

 

 可笑しくなって、けらけらと笑ってしまうのも無理からぬことだろう。

 記録会を終えた俺にマッサージしてあげると言ってきた本人がこうもテンパってるのだから

 

 

「だ、だって、ターくんが変なコトばっか言うから⋯⋯

そう言って顔を伏せるミヤ

 

 

おとと、いじめすぎたかな?

「ごめんごめん、でも、気持ちよかったのはほんとだよ?

 なんでもできちゃうねミヤは」

 

 身体を起こして、目を合わせほっぺたを両手で挟み込むようにそっと触れる

 フォローも忘れない。それが円満の秘訣、一回叩いたら十回撫でる。それが俺の信条です。

 

 

 するとミヤの目線が下に下に下がっているのがわかった

 

 

「あっ――」

 

 

 

 上半身、何も着てねえや、まあ、この世界では価値があるとはいえ俺の感覚からしたら別にこれが普通の状態だが。

 親にはなんど怒られたか分からない。俺の事を想っていってくれることなので無下にもできないのと、弟が真似するといけないから最近はそういう胸用のサポーターをつけていたが、マッサージのために外していたのを忘れていた。

 

 

 

「ご、ごめん」

手で目を覆って謝るミヤ 

 

 

 

 ニヤリッ、演技したろ。

いたずら心が騒いだ俺はこの世界の常識をトレースして芝居を開始。

 

 

 

「べ、別に気にしてないよ?」

意識して顔を赤くしながら少し声を抑え

 

 

「ミヤにだったら、どんな姿だって――」

そこまでいって、一瞬で俺が恥ずかしくなって止めた。

 

 

 

 

「ごめん、忘れて‼それよりさマッサージ本当に上手だよ?コーチにも負けてないんじゃない?」

さっきの話を戻して切り抜ける――つもりが……。

 

 

「え?ナニソレ」

 

 

 

ミヤの一言で、お互いの体温で高まった部屋の温度が下がった気がした。

 

 

 

「コーチってあの人だよね?女の」

 

「う、うん」

 

「ダメだよ」

 

「なにが?」

 

「女の人にそんなに簡単に身体を許したら、ダメ。」

 身体を許すってそんな……

 

 

ていうか、あれ、俺なんか悪いこと言った?

 

 

「いま、ミヤにも触らせてるけど……」

 

「私はいいの、幼馴染だし理性があるから、でも他の女は私より理性が強くないどころか獣程度の知性しかない、とくにターくんみたいな、お、おバカさんはすぐ食べられちゃうよ」

 

 

 馬鹿じゃないし、天才だし。

 そうは思ってても口には出さないほうが正解だな、今のミヤに下手をうつと最悪、鬼が出てきそうだ。

 

 

「わかった、コーチには話しておく。」

 話を合わせておくのが正解、だな。

 

 まあ、時間をおいたら忘れるだろ。

 

 

「忘れないよ?ターくんじゃないんだから」

 

 

 さっきとは逆に俺が頬をミヤの両手でホールドされて、目を覗かれていた。

 

 いや、心をよむな。

 

 

「でもさ、じゃあ誰が俺のストレッチとかマッサージしてくれるの?そんな人うちのクラブにいないよ?コーチ以外に」

 ミヤも暇なわけではなくて習い事があるわけだし、ずっと一緒というわけにはいかないよね。

 

 

続けてそういうとミヤは黙ってしまった。

 

 

 まあ、自分でマッサージすればいいって話だけど、コーチは

「その黄金の足をセルフケアなんて神への冒涜ですか?!」

 とか言って取り合ってくれないし。

 あの人の俺の足への執着心はなんなんだ。一切(よこしま)な感情を感じさせないのもたちが悪いよ。

 

 

 

「やめる」

 

 

「ん?」

 

「合気道も、柔道も、剣道も、空手も相撲も、全部やめてターくんのマネージャーになる」

いや、そんなに習い事してたのかよ、あと相撲は嘘だろ絶対。

 

 

「ミヤにそんなことしてほしくない、俺のために負担かけたくないよ」

 

 

――そんなこと頼んでない。俺は君に誰よりも自由でいてほしいだけ――なのに……。

 

 

「負担なんて思わない、そもそも全部極めたからあとはいつ辞めようか探ってただけ、半分以上はもう席を置かせてもらってるだけだし」

 いや全部極めたって、……やはり天才か?うちの幼馴染は。俺とキャラかぶってるな。

 

 

でも、

「それでも、嫌なもんは嫌」

 

「なんで?」

 

「なんでっても!」

 

「分からずや」

 

「分からず屋で結構でーす」

 俺は断固として譲らないぞ!この意思はダイヤモンドより硬い!

 

 

 

 「はぁっ……」

 ミヤは息を吐いて、少し落ち着いたようだ。

 

 

 

「じ、じゃあ、折衷案、ターくんは私に習い事をやめて欲しくない、私はその、コーチ何某にターくんの身体を触られたくない、ここまではいい?」

 

 

 

「いーよー」

うなずいておく。

 

 

「な、なら私は習い事は止めない、で、私はそのコーチにマッサージ教えてもらって、ターくんのマッサージは私がする。それで、どうかな?」

 

 

 う、うーん。

 どうなんだろ、それならWIN・WINなのか?……な?

 そもそも俺は別にミヤのマッサージが嫌なわけじゃない寧ろご褒美……、あれ?じゃあなんで言い争ってたんだっけ?ミヤのマッサージは間違いなくコーチ並だし、コーチも楽になるからWIN・WIN・WINじゃん。

 

 

断る理由ないじゃん‼

「それならいいよ‼これからよろしく‼」

 

 

 

「もお……」

「うちの幼馴染ちょろすぎて本当に心配になっちゃうよ」

 

 

 

 

なんかまだ難しい顔をしているミヤに向かって言った。

 

 

 

 

「じゃあ、続きをお願いしますよ、俺の可愛いマネージャーさん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや?タイヨウは寝てしまったのかい?何年ぶりだろうねお昼寝をしている太陽をみるなんて」

 

 

 私の背中ですやすやと寝息を立てているたーくんの顔覗いているお義父様

 

 

 

 正直さっきのアレをした後に顔を合わせるのは気まずすぎて顔を合わせずらいのが本音で、つい下を見てしまう

 

 

 

「太陽は、本当に君に心を許しているね、少し妬けちゃうくらいだよ。」

そう言って、微笑む笑顔はたーくんによく似ていた。

 

 

 

 ボクが運ぼうか?そう続けるお義父様の言葉を断って彼を一度背負いなおしてから、階段を上がって彼の部屋に入る。

 

 

 

 

 久しぶりに入る彼の部屋は普段の快活な彼を知る人ほど驚きそうなくらい無機質な部屋だった。

 

 部屋の中央には人が3人は寝転がれそうなベットがおいてあり、枕元にはゴツゴツとした大きな器械が鎮座して、そこからいくつかのチューブやマスク、ケーブルが伸びている。

 

 

 ただそれだけの部屋――勉強机や漫画棚すら置いてない。

 

 

 ――それでも、壁のいたるところには彼の友達、家族、そして……私、の写真が飾ってあるのが、唯一の華やかさだった。

 

 

 

 あまり彼は人を自分の部屋に入れたくないようで、基本的には私の部屋や義弟くんの部屋に入り浸っているのだがそれがより一層この殺風景な部屋の状況をつくっているのだろう。

 

 

 背負っていたターくんをベットに寝かせて器械を起動させ、マスク等を身体につけていく。

 

 

 喜んでるたーくん、悲しんでるたーくん、笑ってるたーくん、怒ってるたーくん。

 今器械に繋がれている彼はそのどれとも違う顔で寝ているものだから、辛くなって……一秒でも早く移動したくて……。

 

 

「今日はちょっと早いお休みだね?」

 そう、たーくんに声をかけて、顔を一撫(ひとなで)して、帰ろうと――したのだが。

 

 

 

 

 彼の奇麗な手が私を掴んで離さないものだから――

 

 

 

 

 愛おしさが溢れて、彼が起きるまで隣で一緒に寝ようと決意したのだ。

 

 

 

 

 よしよしっ、そっかそっか、たーくんが手をつかんでくるから悪いんだよ?私は出ていこうとしたんだよ?誰も聞いていない言い訳を一人でつぶやきながら彼の懐に入り込む。

 

 

 

 

 

 

 

 私より大きいはずの彼がとっても小さく見えて――

 

 

 

 

 

 彼を私の身体で包んで、そして――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




■コーチ
女 気晴らしに公園のブランコでぶらぶらしてたら、主人公がかけっこをしているところだった、その足を一目見て瞬間移動して頬擦り(純度100%)して土下座
『君の脚は世界を変える‼︎是非私のクラブへ‼︎』
と宣言して、通報され、解放された。実は、世代最高峰レベルのサポ(りょく)の凄い人。陸上変人。

■幼馴染
主人公が陸上を始めてから、勉強していて今日お披露目した人、1年でコーチレベルのマッサージ(りょく)。1年も費やしてようやくのコーチが凄いのか、1年でそのレベルに至ったこの子が凄いのか。多分どっちも。

■主人公
眠りが深すぎて呼吸が浅すぎる子。メリットは二度寝なし、日中眠るコトナシ、デメリットは基本何しても一定時間経つまで起きない、基本的に記憶するのが苦手、前世の記憶はそのままだけど⋯⋯焼け石に水。睡眠薬等の外的要因で眠ると前後の記憶の数分から数時間が飛ぶ理由は不明。
昼夜逆転すると割と大変なことに⋯⋯。でも別に主人公はハンデとも思ってない。寝るとくっそ気分が良くなるから‼︎


誤字報告ありがとうございます、助かってんす。
感想もありがとうございんす。うれしいです
評価もありがとうございます。感謝します。

一話後書きにて、主人公の名前を南太陽、幼馴染を北美夜子、と書いていたのですが(修正済み)

正しくは北太陽、南美夜子です(土下座)
なんでこんなことに……。
きたたたた みなみみみで覚えようね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。