ゴミクズ守銭奴マネージャーと核弾頭アイドル   作:海毛虫

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 6/15 追記
 
 原作待たずに書いたので、121話追加情報により天童寺母周りに関してをやらかしました。推しの子って毒親オンパレードだったんでまぁいっかなって軽はずみな気持ちで書いた自分を殴り飛ばしたいです。

 というか、最近読み返してカミキヒカルについての考察やB小町のメンバー関連の話やミヤえもんや黒川あかねの出番、斎藤壱護についての掘り下げや、雨宮吾郎の過去(祖父母周り)、妊婦、銃器に関するリアリティ、主人公の行動の一貫性や過去周りの話、アイの結婚が社会的に許される方法、アイの両親関連の話…上げていくとキリが無いのでこの辺にしときますが正直あれもこれも不足し過ぎていてよくこんなものを皆様に読ませていたなと恥ずかしくなってきてリメイクしたい衝動に駆られています。

 取り敢えず、プロットから組み直しているので、いつか似たような題名の二次小説が上がっていたら、手にとって頂けるとこれに勝る喜びはございません。


番外編 who am I

 

 ママはパパの腕に抱かれる時、ファンの誰も見た事がないような顔をする。

 

 嬉しそうで悲しそうで、でもやっぱりこの上なく幸せそうな顔

 

 上機嫌な美女はただそれだけで周りを幸せにすると聞いた事があるけど、これは最早健康にいいレベルだ。

 

 しかもママはそれ以上は何も求める事はないので、驚くほど質素な生活を送っている。

 

 あのドームの日を境にパパもある程度は自身の心に区切りをつけ(口の悪さは相変わらずだけど)、向こうから擦り寄ってきたら積極的にはならずとも拒まず好きにさせている。

 

 ママは

 

「なんか負けてる気がするから偶には向こうから来て欲しい」

 

 ってもらしてたっけ

 

 端的に言うと、我が家はどうしようもないくらい幸せに溢れていた。

 

 勿論、問題が全て解決した訳じゃない。

 

 裏切られた恨みをもつ人は当たり前にいるし、パパへの誹謗中傷だって中々無くならない。

 

 何故かパパ当人は全く気にしている様子はないけど

 

 曰く

 

「全ての物事には反動がある。自分が幸せになれば、幸せになる筈だった誰かは幸せになれないし、自分が何かを手に入れれば、誰かはそれを手に入れられない。人間社会なんて、ただの椅子取りゲームだ。いい椅子に座っている以上、妬まれ、憎まれるのは必然なんだ。だったらいっそ、派手に憎まれた方がこっちとしても分かりやすくて助かる」

 

 との事らしい。

 

 それにお兄ちゃん曰く、パパはママがドーム上でやらかしたとき、わざと自分から更に派手にやらかし(夫婦漫才や怪盗騒ぎ)ヘイトをママから逸らしていた節まであるとのことだ。

 

 相変わらず、好意を暴言でしか表現出来ない困った人である。

 

 まぁ、最近はその数奇な人生と奇天烈すぎる性格に皆あまり物を言えなくなっているし、普通に祝福の言葉も届く様になった。

 

 ママも自身の嘘による狂気的な人気から解放されて、他者に人間らしく扱われる様になってからより一層魅力的になり、女優としてもアーティストとしてもかなり良い方向に進み始めた。

 

 ただまぁ、女優をやる以上、お芝居の恋愛は避けられない訳で…

 

 うん、ママがテレビで一回キスしたら、裏でパパが数時間拘束されてると考えていい。

 

 今日も今日とて青春恋愛物で濃厚なキスシーンを撮影したらしく、帰ってきて早々にママはパパに飛びつこうとして、鬼ごっこが始まっていた。

 

「いちいち愛が重いんだよ!ガキの情操教育に悪いわ!別に俺はお前が誰とキスしようが濡れ場シーン撮影しようが気にしちゃいない!つーか、気にする程独占欲持ってないわ!じゃなかったら嫁にアイドルやらせてないだろ」

 

「いやいや、私が気にするの。むしろちょっとくらい嫉妬とか無いの?」

 

「無い。人を妬むこと自体時間の無駄だからな。何でイケメン俳優とイケメン度合いで勝負しなきゃならんのだ。そんな事やってたら一生幸せになれないわ」

 

「私の中でマネージャーが負ける事なんて多分一生ないよ?」

 

「バカか、勝ち負けは俺の主観で決まるから意味無いわ。人間の容姿ってのは客観的に数値化して並べることは出来ないからな、全ては主観で決まる。世の中には自分の事を星野アイより可愛いから私の方が嫁に相応しい、とか言って襲い掛かってくる奴がダース単位でいる事がその証左だ」

 

「また、ストーカーエピソード…それやられると反論しにくいから禁止カードにしない?」

 

「いやいや、話の種にしないとやってらんないわ。今日会った四尺玉心中女の話聞くか?」

 

「お兄ちゃん、四尺玉って何?」

 

「えーっと、多分打ち上げ花火の一種だ。それもかなり大きい方の」

 

 吾郎がお腹を抱えながらそう答えた。

 

 何気にかなり危ない橋を渡っているのでは?と私は思ったのだがそこはゴキブリどころかクマムシ並みの生存力を誇るパパを信じる事にした。

 

「むぅ、またそうやって意味不明なギャグエピソードで私の誘惑を流す」

 

 ギャグ?まぁ、パパだからギャグか。

 

「おっ、一応気付いていたのか、少しは成長したな。だがまだまだだ。もう感情の方は流れてしまっただろ?衝動ってのは維持するのが難しいんだ」

 

 やはり、パパはいつも一枚上手だ。感情を完全に理性で運用しているからそもそも女性と相性が悪いのだ。

 

「まぁ、いいや、今日の夕食はカエルの唐揚げとフカヒレスープのインスマス定食だ。味わって食べたまえ」

 

 いつものように胡乱な食材を使った絶品料理を繰り出したところで今日の恋愛頭脳戦はパパの勝利に決まったのだ。

 

 あの二人が恋愛をした事があるのかどうかは娘である私にはさっぱり分からないのだが。

 

 ▲

 

 そんな感じで私は前世を含めてもぶっちぎりのフィーバータイムを迎えた訳だが、何事もずっと調子がいい事なんてない。

 

 5歳の誕生日、私は急に現実に引き戻された。

 

 その日は家族皆で誕生祝いに少し高い外食に出掛けていたときの事だ。

 

 パパに仕事関係の人が話しかけてきた。その手の人達が偶然を装って接触してくる事はよくある事だし、なんやかんやパパは人を見る目がべらぼうに良いので悪い人は少し話したら弾き返してくれる。

 

 でも、今回に関しては名前だけで私の心をへし折る力があった。

 

「広告代理店の天童寺さんが一回聖さんとお話がしたいそうで…」

 

「見ての通り、今はプライベート中だ、勘弁してくれ。俺はそんな大層な人間じゃ無いかもしれないがそこのそいつはそれなりにそれなりの奴だぞ」

 

 嫌だ、やめて、夢から醒めたくない。

 

「まーま、そんな硬い事言わずに、勿論ご家族の方も一緒に楽しみましょうよ」

 

 しかし、願いは届かず、"私のお母さん"は目の前に現れてしまった。

 

 突然、足元がおぼつかなくなる。ルビーがさりなに戻っていく。

 

「ルビー、大丈夫だ。見るな」

 

 倒れそうになった私をセンセが支えてくれた。あぁ、私はさりなに戻っちゃったけど、さりなにだってセンセがいたんだ。

 

 酷く後ろ向きな安心感を覚える。懐かしいな、これが前世の私の中では最も強い幸せの感情だった。

 

「やめてください。今私達はこの子達を"家族"で祝いにきているんです。仕事の話はまた後日にして下さい」

 

 それは含みの無い、はっきりとした拒絶だった。

 

 ア…ママのお陰で私は少しだけルビーに近づく。

 

「という事だ。ウチの…嫁さんの機嫌がこれ以上悪くならない内にお引き取り願おう。それなりの金払って"家族"サービスしてるのに俺のヘマでアボンとか笑えん」 

 

 嫁って言うところを嫌に意識しすぎて、その後にさらっと家族って言っちゃってることに全く気づいてないパパの可笑しさでもう一歩、私はルビーに戻る。

 

 あっ、ママの機嫌が戻った。多分同じ事に気づいたのかな。

 

 そんなこんなであとは分析の終わったパパがささっと追い払ってくれた。

 

「なぁ、親父。なんであの人の事、割と邪険に扱ったんだ?いつもはもっと穏便に済ませる事の方が多いじゃないか」

 

 あまりにも出来すぎた展開にもしかして既に転生関連の事が割れているんじゃないかと思ったお兄ちゃんが探りを入れた。

 

「む?まぁ、確かに手荒い拒絶ではあったがな。…何というか俺の中のクソ女危機管理センサーが全く反応しなかったから逆にヤバいかなって。前にも似たような事があって全く反応しないときは逆にヤバいことが分かっているんだ」

 

 そのとき、パパは本当に一瞬だけママの方を見た。…多分、ママのママ関連の事かな?ママは子供の頃かなり酷い目に遭ってたらしいし、その末に捨てられちゃったとも聞いたな。

 

 もしかして、ママのママもパパが処理してたりして…って自分が救われたからと言って流石にこれは妄想がすぎるね。

 

「えっ、ちなみにそのセンサーは私に初めて会ったときに反応したの?」

 

「もちのろんだ。過去最大級の危険信号だったぞ、お前を拾ってきた壱護に元いた場所に返してきてって懇願するレベルでな。まぁいいや、取り敢えず今日の趣旨はクソガキ共の誕生祝いなんだからこんな話はここでおしまいだ」

 

 その一言を境にまた夢の続きが始まった。

 

 楽しくて、幸せで、ちょっぴり気が狂った、私、ルビーとしての日常だ。

 

「ぎゃぁぁぁ!何で、ケーキに刺さってるのが蝋燭じゃなくて線香花火なんだよ!俺はクソ女のせいで花火恐怖症になっちまったんだ。音だけで汗が止まらない、願いでも何でも込めて早く消してくれルビー!吾郎!」

 

 そして、この日常は全く退屈する気がしないのだ。

 

 

 

 

よろしければこの作品に求めているものを教えてください。最近、スランプ気味で何が皆さんにとって面白いか分からなくなったのです。

  • さっぱりとしたギャグ
  • 溜めたイチャイチャ
  • 星野アイについての掘り下げ・過去の解決
  • 原作ストーリーラインへの介入
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