久方ぶりに『日本国召喚』の最新話が更新されましたね!私も見ました!
早く魔帝戦始まりませんかね〜?期待してます!
中央暦1639年5月1日
ロウリア王国 東方征伐軍東部諸侯団 司令部
ロデニウス沖大海戦における大敗北は、前線の士気低下を懸念し、最前線の兵たちには完全に隠蔽された。一部の最高幹部を除いて……。
ロウリア王国東方征伐軍先遣隊は、作戦の第一段階としてクワ・トイネのギムを落とし、同場所を拠点として陣を構える作戦であった。
だが、早速問題が生じていた。威力偵察に出たホーク騎士団第15騎馬隊の約100名が、国境を越えた瞬間に消息を絶ったのだ。魔導師曰く、ワイバーンほどの魔力行使は一切感知されていない。しかし、何らかの攻撃痕があったことこら彼らが何者かと衝突したのは間違いなかった。
高出力魔法が発せられた形跡はない。しかし、100名もの騎士たちが1人も帰ってこない事態に幹部たちは不安に駆られている。
大軍に包囲殲滅された可能性はあるものの、騎馬隊という機動力に優れた部隊が殲滅されるとは、どうも考えられなかった。
「何かおかしい。我々は本当にクワ・トイネの亜人と戦っているのだろうか……ワッシューナよ、どう思う?忌憚なき意見を述べよ」
東部諸侯団を取りまとめるジューンフィルア伯爵が、魔導師ワッシューナに問うた。周囲には各諸侯の面々がいる。
「魔力監視哨の探知機には一切反応がなく、誰も気がつかなかった……少なくとも、ワイバーン等の高魔力生物の稼働や、導力火炎弾のような高魔力魔法の使用はなかったものと思われます」
「では何と?」
理由もなく騎馬隊が失踪したと言う事実に、ジューンフィルアは頭を痛める。
「まさかとは思うのですが……」
「もったいをつけるではないか。構わん、申せ」
「最近魔導師の間で噂されていたのですが、あまりにも出鱈目すぎる現実離れした内容なので、話半分に聞いていただきたく存じます」
「うむ」
ワッシューナは深くため息を吐くと、顔を伏せ気味のままでそれを語った。
「東方征伐海軍、マイハーク侵攻部隊の船団が約8割を失い消滅。さらに敵船に向かっていたワイバーン250騎も殲滅され、マイハーク侵攻作戦は失敗に終わったと……」
「は……!?全滅……だと!!」
「バカな!250騎がか!?ありえん!」
管轄外ということもあり、戦闘報告を知らされていなかった諸侯たちにとっては、まさに青天の霹靂であった。
「今回の派遣船団とワイバーンは、それだけでクワ・トイネを征服できるほどの大部隊だったと聞いている。仮にその戦力でパーパルディア皇国に攻め入ったとしても、彼らの艦隊包囲網をこじ開け、上陸させることも夢ではない戦力だ。一海戦の戦力としては、歴史上最大かもしれないと言っていた……それが負けただと?たかが、クワ・トイネに!?」
あまりにも現実離れした話で、ジューンフィルアは信じることができない。彼とて数々の戦を切り抜けてきた身、いくらクワ・トイネが防御を固めても、ロウリア艦隊を破ることなど不可能だと分かっている。
「実は宣戦布告と同時に、日本、アメリカ、イギリス、フランス、カナダの5カ国が参戦してきたらしいのです。彼らの操る船は、音もなく敵を沈める超広範囲の砲撃や、轟音と共に船を一撃で沈めるほどの魔道を連続で放つ、ワイバーンに関しては追尾する光の槍と空中で爆発する光弾を使って肉すら残さず吹き飛ばしたとのことで。その魔力投射量は、魔導師1千人をもってしても作り出せないほどの威力だったそうです……魔導学校の同期生から聞いた話ですが…‥」
一同は考え込む。よくある戦場伝説か、それとも本当か。
征伐軍150騎のワイバーンのうち、50騎に本陣へ帰還命令が出た。急に減らされたことを疑問に思ったが、話が事実で本陣防衛用に再配備したと考えれば納得できる。
東部諸侯団の将たちを悩ませる要素は他にもある。指令書の主には先遣隊主将の名が記されているが、発行したのは恐怖の副将アデムである。
指令書にはこうあった。
『東部諸侯団はギムの街西側4kmまで進軍し、陣を構える。そしてギムに威力偵察をさせ、本隊合流をもってギム攻略作戦を開始する』
ジューンフィルアは指令書を読んでますます胃を痛めた。威力偵察とあるが、どの程度の功績を挙げ、どの程度の情報を得たのか。当然報告義務が課せられる。内容が悪ければ司令官を解任、最悪の場合は最も死にやすい突撃隊の隊長に配置転換させられる可能性もある。
東部諸侯団の現在地はギムの西方、約14kmの地点。ホーク騎士団第15騎馬隊が全滅したのは現在から東へ約10km行った国境付近。謂わば、クワ・トイネ攻略の最初の拠点の前に、高速移動できる騎馬隊を1人も残さず殲滅するほど強力な敵が、撤退さえ諦めざるを得なくなるほど厄介な存在がいる。
東部諸侯団は不安と恐怖に心を蝕まれながら兵を東へと進めた。
ロウリアとの国境に近い街 ギム
ロウリアとの国境に近いこの村には、クワ・トイネ陸軍が常駐し敵の索敵を行っている。首都への侵攻ルートを食い止めるべく設置されていた城塞都市エジェイとは異なり、当初の守りはそれほど固くなかった。もとい、開戦当初はこの街は真っ先にロウリア陸軍によって蹂躙されると公国側も予想しており、あまり防御に力を入れていなかったのである。
だが、ロウリア海軍が壊滅的な被害を受けたことでその状況は一変する。未知なる敵に警戒したロウリア陸軍は無謀な突撃を避け、小規模な威力偵察を行うだけとなっており、この隙を活かしてクワ・トイネ公国はギムの要塞化を急ピッチで行っていた。
また、開戦と同時に国連軍に所属する夜豹師団が現地入りし、防衛陣地の構築や住民の避難誘導を行なっており、その結果大きく被害を減らすことに成ていたのである。先の第15騎馬隊を壊滅させたのも砲兵連隊による砲撃と、夜豹師団と共に現地入りしたアメリカ海兵隊によるミサイル攻撃によるものでもあった。
城塞都市であるエジェイに引けをとらないほど強化されているギムには、この街の防衛を担当していた西部方面騎士団、エジェイに陣を構えていた西部方面師団に加えて、日米英仏加で構成された国連クワ・トイネ防衛軍が展開しており、既に密度は前例のないほど高まっていた。
ロデニウス沖大海戦の裏では、国連軍の主力であるアメリカ陸軍第2軍団と第1機甲師団、フランスの第3機甲師団、カナダの第10野戦砲兵連隊と第721通信大隊が到着しており、戦闘体制を整えていた。イギリスに関しては第1砲兵旅団は到着していたものの、第12装甲歩兵旅団の到着が遅れており、現在は各国の輸送機を使い、急ピッチで実戦配備を行っている真っ最中だ。
公国側も戦力を充実させている。西部方面師団は騎兵3千人、弓兵7千人、歩兵2万人の計3万人の軍勢だ。まさにクワ・トイネ公国の主力が駐屯している。
その西部方面軍を束ねるのは将軍ノウと西部方面騎士団長のモイジ。二人は今回のロウリアの侵攻をギムで跳ね返すつもり腹づもりである。当初の決戦の場所であったエジェイとは異なり、防御面で不安な部分はあったものの、陥落するなどとは考えていない。
「ノウ将軍、モイジ騎士団長、国連軍の方々が来られました」
「来たか……通せ!!」
故郷の町を救われたことで好意的なモイジとは異なり、政府から協力するように言われていたので協力はしているが、ノウ自身は自国に土足で乗り込んできた国連軍が気に入らなかった。国連軍の主力国の一つである日本はクワ・トイネ公国の領空を侵犯し、軍の防空網を突破可能な力を見せつけた後に接触してきた。その様は圧力外交ではないかと心証を害していたのである。
さらに、ロデニウス沖大海戦ではロウリア王国の4400隻にも及ぶ軍船の大艦隊をたった60隻で壊滅させたという戦闘結果報告を聞き、いくらなんでも脚色しすぎだろうと鼻で笑った。陸軍において鵜呑みにする者は少なく、情報操作が入っているのだろうと冷ややかな反応だ。
そんな中、ロウリア王国兵約2万が遂に国境を越えるとの情報が入った。陸戦は数がものをいう。今回、国連軍として派遣されてきたのは各国から編成された96500人の兵力。彼らはギムの東側6kmのところに星形の基地を作って駐屯していた。派遣軍自体の数は多く、戦局を左右するほどの兵力だが、それでもクワ・トイネ単体で撃退できる自信をノウは持っていた。
なにより自国の国土に他国の軍がいるのが気に入らない。政府が土地の使用許可を与えたこと自体も遺憾であり、まるで自分たちの軍を信用していないように感じる。派遣軍の数自体も伝え聞いている人口6億3000万人からするとやる気が感じられない兵力数だ。
いずれにせよ、自分たちがロウリアが退けるので、彼らの出番はないだろうと予測していた。
そうこうしている間に応接室のドアがノックされる。
「どうぞ」
ノウが入室を促し、立ち上がって国連軍のメンバーを出迎える。
「失礼します」
一礼し、室内に入るのは6名。
「初めまして。ジェネナル・ノウ、モイジ騎士団長。私は国連軍全軍の指揮を執りますジョン・W・アイゼンハワーと申します。そして隣に控えるのが、今回のギム防衛戦に参加する各国の派遣部隊を率いるリーダーたちです」
「国連クワ・トイネ防衛軍、アメリカ陸軍第2軍団長のディヴイッド・ブラッドレーです」
「日本陸軍夜豹師団長の熊谷健と申します」
「イギリス陸軍第1砲兵旅団長、エドワード・パーディです」
「フランス陸軍第3機甲師団長、ベルドラン・ポンピドゥーだ」
「カナダ陸軍第10野戦砲兵連隊長、マイケル・ジェラードであります」
ノウが着ている、宝石入りで気品のある服とは違い、5名とも斑模様の服を着ている。
こやつらが日本、アメリカ、イギリス、フランス、カナダから派遣された将軍だというのか、とノウには信じられなかった。
「これはこれは、よくおいでくださいました。私はクワ・トイネ公国西部方面師団将軍ノウといいます」
「西部方面騎士団長のモイジと申します。此度の援軍に感謝いたします」
会談はまず社交辞令から始まる。
「国連軍の将軍の方々。ロウリア軍はギムを落とし、その兵を我が国の内部まで浸透させるでしょう。しかし見ておわかりと思うが、ギムは我が軍によって鉄壁の防御が固められている。これを抜くことは大軍をもってしても無理でしょう」
隣のモイジが冷や汗をかく中、努めて高圧的にノウは続ける。
「甚だ心外ながら我が国はロウリアに侵略されつつあり、彼の国に一矢報いようと国の存亡をかけて立ち向かっております。我らの誇りにかけて、ロウリア軍は我らが退けます。国連軍の方々はどうぞ安心して、あなた方が作った基地から出ることなく後方支援をしていただきたい」
ノウの遠回しどころか、直接的な物言い。「邪魔者はひっこんでろ」という意趣表示にモイジ以下、外交問題にならないかと冷や冷やしていた。
救援に来た国連軍に対する失礼な振る舞いに、フランス第3機甲師団を率いるポンピドゥーは不信感を覚えるが、外交に影響を与えかねないためその怒りをなんとか収める。
だが、国連への緊急要請、軍事機構への支援要請があり、遠路はるばる軍を率いてきたポンピドゥーやイギリスのパーディにとってノウの対応は心に波を立てるものだ。案の定、2人の表情は固くなっている。
2人の不満を抑えるように前に出たアイゼンハワーが提言した。
「貴国の事情については理解しました。ですが後方支援の性質上、基地内での展開には限界があります。貴国の基地より前線には出ませんので、作戦時には基地から出る許可を願います」
「……分かりました」
「それともう一つ、お願いが」
「……どうぞ」
「敵の位置、地形の情報、戦局を本部で確認するため、観測要員と測量技師を計60名ほどギムに置く許可をお願いします。また、クワ・トイネ公国軍の動きを把握している方との連絡を密にしたいので、通信士の同行の許可をお願いします」
「観測要員、測量技師?まあ、貴国らも戦局を本国に伝える義務があるのでしょう。分かりました」
必要最低限の情報交換と挨拶を交わし、会談は終了する。
国連の将軍たちが退出すると、ノウは傍らの側近に話しかけた。
「国連にはプライドがないのか?それとも皮肉がわからんほど馬鹿なのか?」
「確かに、彼らも国の命で派遣されたのでしょうが、ここから6kmも離れていたら、後方支援のしようがありません。実質何もするなと言われているのと同じですね。本国から、我が国の邪魔をしないように伝えられているのかもしれません」
「もしくは臆病風に吹かれているのかもな。確かに9万という軍勢はロウリア軍を押し返すぐらいはできるかもしれないが、果たしてどうなるか」
「いずれにせよ、国連の手など借りずとも、ギムの鉄壁の防御があれば必ずロウリア兵は撃退できるでしょう」
将軍ノウたちは、国連軍のことなど葉牙にもかけず、目の前の草原だけを見据えていた。
ギム東側約6km 国連クワ・トイネ防衛軍作戦本部
国連より派遣された各国の陸軍は、この場所に陣を構築している。その中にある簡易施設の中に設けられた作戦本部には各国の軍団長や師団長、そして総司令官を務めるアイゼンハワーがおり、オンラインでは海上部隊を率いる高杉も参加する作戦会議が開かれようとしていた。
「先ほどのノウ将軍の発言、あれはどうも国連を軽くみていないか?」
「ええ。国家存亡の危機で気が立っているのも分かりますが、あの対応はないでしょう」
パーディとポンピドゥーはノウの真意を見抜いたが故、彼の反抗的な態度に不快感を感じていた。クワ・トイネ公国から国連に緊急要請を出し、それに応じて軍を派遣しているのに、当の本人たちの「援軍などいらぬ」という意思表示は彼らにとって受け入れ難いものであったのだ。
「ノウ将軍は恐らく、城塞都市エジェイにおいて自軍のみで決着をつけるつもりだった。それを異国の人間である我々が脅威的な軍事力を見せつけて、作戦変更を迫ったと、彼が考えているのであれば無理ないでしょう」
「確かに。ジェネナル・クマガイの言う通り、我々の存在を彼は疎ましく思っているのでしょう。ですが、何も攻撃自体を否定されたわけでもない」
一方、熊谷とジェラードはノウの心情を理解して、彼の突き放す物言いにも理解を示していた。プライドが高く、例え戦力的に上回るロウリア相手にも勝てるとまで思っていたのに、それを政府や外圧によって無理やり変えられたとすれば、反発も生まれるだろう。
黒船来航以降、外圧に晒されて続けた日本やアメリカの圧力を受け続けたカナダは、歴史的背景もありその事情は理解できるものがあった。
「とにかく、我々はノウ将軍の要望に従い、後方支援に徹するとしよう。前線に出ていかなくとも、我々がクワ・トイネに貢献できることはある。有難いことに作戦権をノウ将軍は要求せず、何かの要望をつけることもなかった。つまり、独自判断で動くことが許可されているということだ」
「ノウ殿は我々を後方支援に専念させ、前線には自軍を配置させています。ひょっとすると、我々の被害を最小限に食い止めたいのかもしれませんな」
「それほどの気遣いをいただくと申し訳ないな」
ブラッドレーのブラックジョークに作戦本部は笑いに包まれる。
「本部からの後方支援となれば、機甲師団よりも砲兵による火力支援が主体となるでしょう。乱戦となれば友軍を巻き込みますし、使用には細心の注意が必要になりますな」
「委員会からは、乱戦になる前に支援攻撃で可能な限り敵兵を削るように通達されている。警告の後、全火力をもって敵を殲滅しなければならないということだ。本作戦の要は、敵に対してこちらの圧倒的な力を見せつけ、戦闘継続意思を完全に挫くことにある。いかに素早く、敵兵を倒せるかが今後の世界の運命を左右するだろう」
「しかし警告方法はどうします?ヘリを使いますか?」
「しかし、敵の竜騎士団がいればヘリとて危ないだろう。ワイバーン共にこちらのヘリを落とされてはたまらない」
「しかし、戦闘機では達成できない任務です。「Coo-pes」にも協力要請を出し、彼らの護衛のもと出撃させる方がよろしいかと」
国連軍の作戦は夜が更ける時まで続き、念入りに練られた作戦が展開されることになる。
大高と別れた御厨のその後
ライブ会場にて
アイ『みんなー!今日は来てくれてありがとうー!』
御厨「うぉぉーー!アイィー!!愛してるぞぉぉー!!」
アイ「あ!ミクせんせー来てくれたんだ!」
御厨「勿論だとも、アイちゃん!君のライブに顔を出さずにして、どうして『ファン』を語れようか!」
アイ「ミクせんせーは真面目そうな人だから、来てくれないと思ってたよ!私、すごく嬉しい!」
御厨「……カッ!推しの笑顔……我が生涯に一片のくいなし!」吐血)
(お兄ちゃん、あの先生また来てるよ?)
(ああ見えて大統領御用達の学者らしい。しかもあの東大の総長らしいぞ)
(えぇ!?東大ってめっちゃ頭いいところじゃん!そんな所の先生も虜にするなんて、さすがママ!)
(……もしかしたら、彼も同類なのでは?)
御厨「流石東洋一の諜報機関。よく星野アイ襲撃を防いでくれた」
??「……大統領のご賛同があったとはいえ、私的に機関を動かされては困ります、御厨先生」
御厨「まぁ、そう言うな。お陰で日本の国宝たるアイドルの命を星と海に還さずに済んだんだ。君もファンとして心が安堵したろ?」
??「まぁ、それはそうですが……」
御厨「それよりも今回襲撃した犯人、リョースケなる人物については?」
??「現在は機関で徹底した尋問を行い、殺害に及ぼうとした経緯を調査中です。尚、状況からして何者かの教唆があった可能性が高いです」
御厨「そうか。では愚かな考えを持った犯人を徹底的に潰してやれ。例え芸能人であっても容赦なく、無慈悲にだ。
ーー頼むぞ、東機関」
レミールの伏線回収はこの次になると思います。
お待ちください〜!