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こちらを自分なりに考えて纏めて見ました。
内容は原作様で99%見れます
また、自分なりに設定を把握しきれていない部分や曖昧な時系列もあるので、結構めちゃくちゃです。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!」
データストームによって全身を焦がされるような痛みに襲われる。
ガタガタと震える頭をミトンに包まれたような人差し指に小突かれ、
『女の子といる時に、他の女の話しないで』
ここだけ切り取ると可愛らしいセリフになるが、状況は可愛らしさの欠けらも無い。
こうやってデータストームをかけられるのも、もう何回目だろうか。
ベタな展開かもしれないが、話は少し前に遡る。
話は4号が処分されたすぐあと。
スレッタ・マーキュリーに近づき、ガンダムエアリアルを強奪せよとのペイル社の4人のババアやオリジナルからの半強制的な司令を聞き、実行に移した。
4号がある程度好感度を稼いでいたのか、取り入るのは比較的楽にすんだのは幸い。1度なら許されるかもしれないが、何度も繰り返せばすぐに6号が来ることになる。
特に大きな目標はないが、かと言って死ぬのは論外。
それなら上に従っている方がまだ希望は見える。
黒か灰色かの違いでしかないが、0より大きいならいい。
夜中のエアリアルのある格納庫に忍び込み、ハッチを開ける。
「いくらガンダムと言ってもここまで来れば、奪えたようなもんだ」
そうやって余裕ぶっこいていた自分に喝を入れてやりたい。
灰色は灰色でも消炭色であった。
最も自分が消炭になるところでもあったんだが。
『あなたはダメ』
自分以外居ないはずのコックピットから、幼い声が聞こえてきた。
気がついた時には、周りの空間は突如として変貌を遂げる。
まるで宇宙を漂っているかのような星々。
そこに浮かぶ、幼いスレッタ・マーキュリーのような生命体。
いや、パーメットリンクの中に存在するので、生命ではなくデータ。
ゆっくりと近ずいてくるそれに鳥肌が立つ。
落ち葉のように小さな掌と突き出された人差し指に額を小突かれる。
瞬間、
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」
今まで発したことがないような汚い声と、味わったことの無い全身を内側から蒸発させられるような熱さと痛み。
反射した自分の顔を見ると、赤いデータストームが浮かび上がっていた。
思考も一切纏まらず、ただ痛みと苦しさだけが身体を包む。
命からがら脱出したが、最後の最後で虎どころか鬼が待ち構えていた。
しかし、その先にしか自分の未来という門は開かれない。
それからである。
エアリアルの中にいるエリクト・サマヤの口説き落としが始まったのは。
プランA「相手は子供なのでお菓子で懐柔」
『子供扱いしないで』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!」
プランB「花束やハンカチで紳士さをアピール」
「レディ。どうぞ、花束d」
『気持ち悪い』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
プランC「いっそストレートに告白」
「好きだ!僕のものに」
『心がこもってない』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
プランD「スレッタ・マーキュリーのことで話題をひろげよう」
「今日のスレッタは〜」
『大事な家族のストーカーしないで』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
プランE「女心を学ぼう」
「お願いだ。僕に女心や女性の扱い方を教えて欲しい」
「エラン...」
シャディク・ゼネリからは憐憫や嫌悪の視線を向けられ、取り巻きからはゴミを見る目で見られた。色々話を聞いて練習もしたが
『色々とダメ。別の女の子で練習したのもダメ』
「えっ、ちょ、なんあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
プラン...と何度も回数を重ねていく。
いつしかファラクトやスレッタに会う回数よりもエアリアルとエリクトに会う方が多くなった。
ある時、何時のようにエアリアルの中に入り端末を起動。
『今日はどんな作戦?』
うっかりしていた。
日課のようになってしまったせいで、何も無くともここに来てしまっていた。
どうせすぐにたてた作戦なんぞ失敗するのでこうなればヤケだ。
「今日は2人で話でもどうだい?僕も人間だ。交友関係くらい築きたいさ」
息を落ち着かせ、データストームを待つ。
何度もくらってきたので、多少はマシになる方法も発見済みだ。
深呼吸して、痛みに備えるが全く来ない。
顔をあげ、少女の方を見ると。
『エリクト・サマヤ。エリィって呼んで』
と年相応な明るい表情で笑いかけられる。
ひとつ前進した感じだ。
「いやさすがにニックネームはちょっと」
『そこは素直に呼ぶところ』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
ある時、身体検査ということで、ベルメリアに呼び出された。
ひとしきり検査も終え、数値も出たという時、
「ねえ、ちょっと」
急にベルメリアに呼び止められた。
正直この女は被害者ぶる傾向があるので、いけ好かない。
とっとと離れたいが
「何?」
「あなたのデータストーム耐性が前回の5倍になっているんだけど。なにか心当たりは?」
「心当たり...」
あ゛あ゛あ゛あ゛!!
「ある。けど、確証はないからあんたには言わない。もう少しデータが取れたら言うかもね。それまでは泳げるように上の婆さんたちに言っといて」
「そう。わかったわ。でも念の為、追って検査やその後の経過観察もさせてもらうから、そうね...5日は無駄な外出はしないで」
「了解」
上着を羽織り、自室へと戻る。
5日会えないか。少し寂しさも感じるが、それだけだ。
たまには日を置いて会いに行くのもいいだろう。
連日連夜ということもあって身体を休めたい。
とそれからかれこれ5日が経過。
ベルメリアからの外出規制も解禁され、久しぶりにエリクトに会いにいく。嬉しくないと言えば嘘になるが、向こうはそうは思わないだろう。
また鬱陶しいやつが来たと思われているかもしれない。
ゆっくり懐柔していくしかないか。
スレッタや地球寮の面々と話していたためか、若干遅い時間ではあるが数分の違い。問題は無いだろう。
ハッチをあけ、いつものように端末を置く。
見慣れた空間に飛ばされたかと思えば、しかめっ面の少女が三角座りでフワフワと宙を漂っている。
「久しぶり、とは言っても5日ぶりだけど。元気してた?」
『なんで、しばらく来なかったの?』
「へ?いやー、身体検査なんかで5日間無駄な外出を禁じられていてね」
『無 駄???』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!な゛ん゛も゛し゛て゛な゛い゛の゛に゛!」
『何もしてないからでしょ』
「意味わかんないんだけど!」
『よく考えてきて』
と追い出されてしまった。こうなっては仕方がない。
機嫌を直してもらわねば。
とは言っても解決の糸口どころか、隙間すら見当たらない。
ということで地球寮のみんなに相談してみることにした。
「例えば、君たちが年の離れた、姉妹のような存在がへそを曲げていたとしてだよ。どう対応すればいい?」
「状況がわかんねぇな。もっと詳しく説明しろ」
「説明が難しくてね。えーっとねぇ」
と掻い摘んで地球寮の面々の前で説明するとスレッタ以外の全員から
「はァァァァ〜」
と深いため息。
「すっごい深いため息。幸せが逃げちゃーう」
「んな事言ってる場合か。とっとと謝りにいけ!」
「謝るって言っても何を?」
「あーもう、その子は年下?年上?」
「年齢は上だけど精神は下かなぁ」
「なんだそりゃ」
「指輪でも持っていけばいいんじゃねえの。そうすりゃいいだろ」
「ええ、指輪ってそんな。それって婚約...」
「よく分からないけど、相談に乗ってくれて助かるよ。それじゃまた」
「あ、ちょ」
こういう面倒な問題はさっさと片付けるに限る。
指輪なんてあったかなとも思ったが
「そういえばスレッタにハニトラを仕掛けるために用意しているのがあったはず」
ということでそれを持ってエリクトの所へ行ったが
『全部ダメ』
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!!!」
いつもより数倍長く痛いのが返ってきた。
涙が止まらない。
『でも。ちゃんと相談して考えたのは丸』
「は?」
『ちゃんと指にはめて』
「は、はあ」
出された小さな手の薬指らしき部分にはめようとするが、上手くハマらない。
それもそうだ。向こうはノーマルスーツなんだから。
でもなんとなく意地のようなものが芽生え、少し粘ってみる。
が、結局は上手くいかない。
「ダメだ。上手くいかないよ」
『ううん。ちゃんと上手くいったよ』
一瞬、大きく成長したスレッタのような、別人のような誰かが見えた。
薬指には僕が渡した緋色の指輪。
ハッとするが、直ぐにそれが幻覚であると分かる。
...本当に幻覚か?データの中で?
わからない。
そもそも、エアリアルとはなんなんだ。
疑問がつきないが、それでも僕は門を開けるしかないのだ。
進めば2つ。しかし、闇雲には進めない。
僕は生きる。どんなに泥に塗れても。