俺が《六花》で二つ名で呼ばれるのは間違っている。 作:萩月輝夜
一瞬でも気を抜くことは許されなかった。
もし少しでも気を緩めればその絶技を目の前の老人…憮塵斎が振るう錫杖の餌食になり息の根を止められることになるだろう。
「くっ…!」
憮塵斎が足元を払うように放った錫杖の一撃を右手の刃を防ぎ、牽制するように左手の剣で薙ぐが既に憮塵斎は後ろへ飛んでおりその攻撃は空を切るが降り続く雨を切り裂きながら複数本の苦無が投げつけられる。
それに対応するためにクローディアは《パン=ドラ》の”未来予知”が発動して軌道を読み、ギリギリで回避したものの頬を掠め赤い一筋が走った。
「はぁ…はぁ…っ!」
攻撃は避けたもののクローディアは肩で大きく息をする。
それだけでなくこれまでの攻撃をなんとか”致命傷”を避けてはいたものの全身を焼け付くような痛みに端正な顔は歪んでいた。
即死をしていないのは単に《パン=ドラ》の未来予知あってのことではあるが既にそのストックは”ゼロ”に近しい数値にまで目減りしていた。
(はぁ…はぁ…っ流石は夜吹の一族の頭領…知ってはいましたがまさか此処まで、とは…)
苦痛であり今立っているのもやっとな状態のクローディアであったがその口元に笑みが浮かぶ。
(だから、と言って此処でむざむざとやられるわけには行きません…!)
漸く、この場に辿り着いたのだ。
あの日見た泡沫の夢のような光景へと漸く手が届く。其を見す見す見逃すほど諦めが悪い人間ではないのだ。
クローディアは全身に回る激痛を無視しながら震える手で双剣を構え直す。
「ふぅむ…やりおるのうお嬢ちゃん。よもや此処まで凌がれるとはおもわなんだ。その手にしている純星煌式武装の能力を無視しても大したものじゃな…じゃがソコまで足掻いて何になる?多少時間を遅らせたとしてもお嬢ちゃんが死ぬことには変わり無い。それでも…お嬢ちゃん程の人間でも生に執着したくなったか?」
顎の髭を撫で付けながら付け入る隙を与えない憮塵斎を見てクローディアは苦笑いを浮かべた。
「かの夜吹の一族の頭領に言われるのは光栄ですね…ですが、生憎と少々的はずれですが」
「ほう?」
「憮塵斎殿には…いいえ、この世界の誰にも分かって貰えないでしょうが今私の胸の高鳴りが止まらないのですよ?ああ…今でもその瞬間が待ち遠しくて……!!ふふっ!私自身、私の心がこんなにも高揚するなんて…夢にも思ってみなかったのですよ…!」
「全く…界龍の小童といいお嬢ちゃんといい…この土地に集まるものはどうも可笑しな連中が集まりやすいナニかがあるのかのう…」
「あら?変わり者と言えば憮塵斎殿の息子さんも中々では?」
「ううむ…中々に痛いところを突いてくるのう…」
次の瞬間右手がふと動き飛びクナイが飛来する。
其を寸でのところで回避するとその隙に一気に距離を詰めて錫杖の一撃を見舞うがクローディアは右の剣でいなすが憮塵斎は想定していた、と言わんばかりに空いている左手を突きだし掌底を見舞うが半歩引いてその攻撃を回して左の刃で牽制し距離を取る。
距離を取ったのは体術では圧倒的にクローディアが憮塵斎に比べると劣ってしまうためであり生き延びるにはひたすらに防御と距離を取るしかない。
「お嬢ちゃんは先程から防御に徹しておるが攻めてこぬのか?お前さんの腕なら儂に一太刀入れることなど容易いだろうよ」
「ええ、こっちの攻撃が通じないのは分かりきっていますからね…防御に徹させて貰いますっ!」
「なに、お嬢ちゃんの剣技ならば苛烈にして流麗…そう謙遜するものではないぞっ!」
距離を空けるが直ぐ様距離を詰めら憮塵斎の持つ錫杖とクローディアの《パン=ドラ》が激突し火花を散らす。
「夜吹の一族秘伝の空汐の術…私ごときが見破られる技ではないでしょう?」
その言葉に憮塵斎の目が細まった。
次の瞬間。
対峙している執行者の雰囲気が変わる。
先程までの軽かった雰囲気が変わり重く冷たい恐気がクローディアの背筋が走った。
「(これ、は…!時間稼ぎに、と思いましたがこれは思わぬ虎の尾を踏んでしまったようです)ッ!?」
「……」
クローディアは咄嗟に距離を取ろうとしたが身体が動かない。
その隙に腹部に錫杖の石突が深々とめり込み声を上げることも出来ないまま後ろへと吹き飛ばされ受け身も取れぬまま地面へ水溜まりを跳ねるように転がっていくが憮塵斎は無言のまま飛苦無を投擲した。
「ぐっ……!」
飛苦無が貫通する勢いで両手足に突き刺さり追撃を回避するために身を捩りながら刺さった苦無を引き抜こうとするが続いて襲いかかる攻撃を避けることは出来なかった。
飛翔した苦無が両肩と両太腿を射貫き血飛沫を撒き散らし水溜まりに赤い色が混じりまるで血溜まりにクローディアはその身を沈めた。
「ああああああああッ!!」
激痛がその身を遅い全身をずぶ濡れと血にまみれながらその場で身を捩るしか出来なかった。
「主殿がお主を始末しろ、と言うのが分かった気がするわ。お主の知識は底が知れぬ。対峙していると全て見透かされたような気分になるわい。」
身を捩り憮塵斎の方を見やるクローディアの瞳の意思は未だ消えていない。諦めたものの目ではなかった。
「ふ、ふふ…まさか神様でもあるまいし…私は知っていることしか知りませんよ…ぐぅ…っ!」
苦痛に耐えながら時間を稼ごうとするクローディアだったが憮塵斎はその言葉に眉一つ動かさない。
(くっ…このままでは…!)
クローディアは焦っていた。手にしている《パン=ドラ》の未来予知のストックや身体のステータスと言った命の危機ではなく別の要因だ。”もう少し時間を稼がなくてはならないのに”
「もうよい。動かなければ未来予知も意味もなかろう。死ね」
クローディアの眉間、喉、そして心臓目掛け苦無が飛翔する。
憮塵斎の言うとおり回避できるほどの体力と《パン=ドラ》の能力はもうない。
放たれた苦無が3ヵ所に同時に届こうか、と思われたその瞬間だった。
「どう、して…!?」
影が割って入り突風が吹き荒れ苦無が地面に落下し溶けるように水溜まりへ吸収されていった。
クローディアは血と泥にまみれ汚れた顔に驚愕と困惑の表情を浮かべ呟いた。
彼にこの場所は伝えていない。教える気持ちもなかったのにどうして彼がここにいる!?
「お主…何者じゃ。」
クローディアの困惑を他所に憮塵斎は突如として割って入った黒い影に問いかける。
「………」
”少年”は顔を上げ傷だらけになったクローディアを片腕で抱き上げて汚れるのも気にせず引き寄せる。
身に付けるは星導館学園の制服、右手には黄金色に輝く《壊劫の魔剣》を保持し少しずれた伊達眼鏡から見える《
其は正しくクローディアがあの日夢見た運命の日の構図そのままだった。
少年は面を上げて視線を向け憮塵斎へこう告げる。
「名護蜂也だ」
◆ ◆ ◆
一触即発だった。蜂也と憮塵斎がにらみ合いを効かせてお互いの視線がぶつかり合いまるで其が火花を散らしているような錯覚すらあった。
「……(この小僧…儂の殺気を受けても身動ぎ一つもしない。それどころか儂が呑まれそうな程に濃い殺気じゃと?)」
「…………。」
「蜂、也…?」
黙ったままクローディアをじっと見つめる蜂也は憮塵斎の放つ威圧感をものともせずに意識をクローディアに向けていた、いや”双方に割いていた”と言った方が正しい。
憮塵斎も今飛び込んだり投擲した場合蜂也の持つ間合いの具象圏に自ら入り込むことになり手を出せずにいたのだ。
次の瞬間
「…(怒)こんの阿呆ッ!!」
「…は?」
蜂也はクローディアの頭目掛けヘッドバッドをかました。
その行動には流石の憮塵斎も思わず声が出てしまっていた。
唐突なヘッドバットに思わずクローディアも痛むおでこを擦りながら涙目になりながら反応を示す。
ガツン!と鈍い音が響く。
「あいたぁっ!?にゃ、にゃにを…え、え?ヘッドバット…?」
「バカ野郎。こんなに俺に迷惑を掛けやがって!本当ならこれだけじゃ済まさねぇからな。」
「そ、其はその…申し訳ありません…」
思わず蜂也の迫力に謝罪をしてしまうクローディアだったがその乱暴な気の使い方に笑みが溢れてしまっていた。
その表情を見て蜂也の頬も少し緩んでいたのは気のせいではない筈だった。
「…未だ無事みたいだな。よし、下がってろ。俺が後は何とかする。…其とこれを。」
「…これは?」
蜂也から手渡されたモノを見てクローディアの表情は驚愕に染まっているが其を見る前に蜂也は意識を正面に向け直す。
「持ってろ。お前の腐れ縁って奴を名乗る女からの預かりものだ。何でも幸運のお守りらしい。ボロボロなお前にピッタリじゃねーか。」
「これは…知っていますが…どうして、これがわたしの…」
困惑するクローディアを後ろに下がらせた蜂也は殺気を向け続けている憮塵斎へ話しかける。
「待たせたなおっさん」
そう声を掛けると先程まで殺気を飛ばしていた人物とは大違いな愉快な笑い声を上げていた。
「かかかっ!よいよい愉快な小僧じゃ…お主《戦士王》じゃな?」
「…その名前で呼ぶのはやってんのか?中二病はもう卒業する時期なんだがな…そういうあんたは夜吹憮塵斎か」
「ほう?儂を知っておるのか?」
「ああ。息子が教えてくれたよ。…ところでモノは相談なんだが…退いてはくれねぇか?」
そう言うと先程よりも愉快、と言わんばかりの快活な笑い声を上げていた。
「かかっ!なんともまぁ直接的じゃ。じゃがのう…こればかりは聞き入れられぬのう?」
そういって手にしていた錫杖の石突を地面に突いてシャラン、と音をならし破顔したが威圧感と殺気は強まった。
「そうかい…引いてくれりゃあ無駄に血を流さずにすんだのによ…」
「ほう?」
次の瞬間に破顔ではなくなりスッとした笑みが引いた能面のような表情に変わり殺気が吹き上がるがその程度で蜂也は動揺せずに《壊劫の魔剣》を何時ものような突きを初手で繰り出す形に構える。
「老人虐待は趣味じゃねーんだ…殺さずに加減できる自信がねーんだ…よっ!」
其が戦端を切る合図となった。
憮塵斎が無造作に放った飛苦無が蜂也目掛け飛翔するが手にした《壊劫の魔剣》を振るって払い落とす。
蜂也は腰を落とし切っ先を憮塵斎目掛け突き刺すが遅れたタイミングで弧を描き飛翔する飛苦無によって視線を切られたことで目の前から掻き消えていたが蜂也は大剣を後ろに回すと首を狙った錫杖の一撃を弾いた。
「むっ…?」
錫杖での攻撃を見ないで後ろに回した大剣に弾かれた憮塵斎は睨み付ける。
「視えてるぜ…”爺さん”?」
弾き飛ばし振り向き様に一歩踏み出し突きから始まる《連鶴》が炸裂する。
”拾餌”から始まり”妙妙”、”妹背山”、”釣船”、”八橋”、”昔男”、”楽々波”、”迦稜頻”、”芙蓉”、”風車”、”村雲”、”呉竹”、”夢の通ひ路”、”九万里”、”布晒し”、”四つの袖”、”つく羽根”、”青海波”、”澤嵩”、”比翼”、”瓢箪町”、”鶺鴒”、”三つ巴”、”雛遊び”、”鼎”、”寄木”、”花橘”、”蓬莱”、”花見車”、”鳴子”、”花菱”、百鶴”、”早乙女”、”三つが一”、”朝顔”、”横雲”、”荘子”、”巣籠”、”相生”、”風蘭”、”葭原雀”、”春の曙”、”龍瞠車”、”蟻の塔”、”野干平”、”杜若”、”瓜の蔓”、”稲妻”、ーーーーー。
「ぐおっ…!?」
四十九の繋ぎ手が一つのミスもなく飛苦無を弾き飛ばし錫杖の突き、斬、打、払を悉く払い飛ばし憮塵斎の胴体、四肢へ深くない傷を与える。
憮塵斎の攻撃は確かに性格で一撃でも食らえば蜂也に致命傷を与えただろうが其は通用しない。
先にも証言した通り蜂也には憮塵斎の攻撃が”視えていた”のだ。
「お主が刀藤流剣術を習得しているとは聞いていたがまさかこれ程とはな…!」
「どうした。先程より動きが鈍いぜ?老骨には堪えるか?」
「小僧…っ!」
《壊劫の魔剣》の切っ先が四肢を穿ち地面に血が飛び散る。
明らかな嘲笑が憮塵斎の冷静な心に1本の火種を投下し先程よりも苛烈な攻撃が繰り出される。
既に錫杖の一部は攻撃によって両断され攻撃に転用できず今憮塵斎の攻撃は苦無と体術だ。
壊れているとはいえ未だ錫杖型の煌式武装の環状に付けられた刃が蜂也の頭部を狙うが軽く身を捩って回避し返す刃で袈裟懸けを見舞うが向こうも半歩引いて鼻先をかする程度に止まった。
(浅いか…)
逆袈裟からの《連鶴》が放たれるが憮塵斎はするり、と抜けて間合いを取られた。
「流石の担い手じゃな《戦士王》。じゃがその《連鶴》も儂ら一族が長い間家業を続けておるとその数百年の間に対峙した情報を書き記し受け継いでおる。…じゃがお主は今までの刀藤流の使い手とは異なる…癪ではあるが厄介な男よ」
「そうかい」
「儂にその《連鶴》は通用せぬわ!」
飛び掛かる憮塵斎の素早い錫杖と素手による攻撃を仕掛けられ大きい獲物を持つ蜂也は守りに入るしかなくなった。
「お主のその純星煌式武装は取り回しが悪い。手放さなくては攻めには回れまい!」
「そうかい、じゃあ間合いを取ればいいだけの話だ」
憮塵斎の鋭い拳の一撃を右手で弾き底から左足で半歩ずらして受け流し蜂也が空いている左手で殴り付けるが其を阻止して互いにがっぷり四つで取っ組み合っている状態であったが変化があった。
「なんじゃと…!」
「間合いが取りづらい武装なら”間合いに適した調整”をすりゃいい」
「ぐおっ…!」
膝蹴りを浴びせ距離を取る。
蜂也が持つ《壊劫の魔剣》のサイズが大剣からいつの間にか打刀程度の大きさにまで変化していた。
(あの一瞬で星辰力のサイズを調整した…!?)
「いくぜ」
先程よりも段違いのスピードで振るわれる斬撃は憮塵斎もただでは済まなかった。
四肢を再び切り裂かれ血が流れていき反撃する苦無が弾かれ錫杖はついぞ両断され使い物にはならなくなった其を投げ捨て蜂也へ拳と空汐の術を使用するが”予測されている”の決定打を与えられないが其でも憮塵斎の鋭い一撃が蜂也を見舞う。
その瞬間に蹴りを手首に見舞われて後ろへ《壊劫の魔剣》が突き刺さり無防備なった蜂也は回避を行おうとしたその瞬間に身体が動かなくなり掌打が当たり吹き飛ばされてしまう。
気合いで踏み留まるが身体が思うように動かなかった。
「(身体が…動かねぇ)なにを…しやがった…?」
「ちょっとした金縛りよ。手を抜いたつもりも油断したつもりもなかったがまさかここまで追い詰められるとはな…一部の隙を与えずに殺してやるわい」
身体の自由を奪われ立っているのもやっとの状態の蜂也目掛け飛苦無の鋼鉄の嵐が殺到していた。
終わり無く続く一方的な攻撃は蜂也の制服を切り裂いていく。
無理矢理動かした腕を交差し急所を守るようにしていたが飛来する飛苦無の一撃が蜂也の眉間近くを掠め掛けていた伊達眼鏡が吹き飛び刃先が切り裂きおびだたしい血液が流れ出た。
「ぐっ…!」
「武器も持たぬお主にもう為す術は無いぞッ!!」
苦悶の声を漏らす蜂也を視ていた憮塵斎はその前髪に隠れ出血し流れる赤黒い衝立から覗かせる異なる”色”を視て疑問の声を漏らす。
「……なんじゃその《瞳》は」
「ちっ…一撃貰っちまったか…せっかくの贈り物の眼鏡が吹き飛んじまったぜ……はぁァァァァッ!!!」
憮塵斎の一撃で完全に壊れてしまった眼鏡が地面へ滑りクローディアのもとにまで届いていた。
蜂也は額から流れる血を拭いながら面を上げると露になった黄金色に揺らめき輝く《瞳》を直視する。
次の瞬間に蜂也が気合いの入った烈波を放つとビリビリ、空気を震わせていた。
先程まで動きが取れなかった金縛りを”気合い”で打ち破ったのだ。
そして、怖気が走るほどの狂喜の輝きが憮塵斎の背筋を駆け抜ける。
「自力で技を解くだと…ッ!?」
「…生まれ持っての《魔眼》って奴さ…不用意にビビらせるから普段は隠してたんだがよ…」
「ごはぁ…ッ!?」
次の瞬間に憮塵斎の前から蜂也が”消え去った”と思えば眼前に近づいていた。
《次元解放》と純粋な身体能力である《透化》によるものだ。
気配を感じとることはもちろん攻撃の体勢に移行したことすら察知することが出来ず腹部に深々と拳が突き刺さる。
「終わりだ。夜吹憮塵斎」
「こ、僧…ッ!?」
ねじ込んだ鳩尾に更に拳を突き立て放った。四つあるうちの【四獣拳】の一つが奥義。
『『白虎乃型・
突き刺していた拳を鍵のように捻り回す。
放出された星辰力が具現化した巨大な白虎が口を開き牙を向いて憮塵斎を飲み込み噛み砕いた。
その瞬間、衝撃が駆け抜け憮塵斎の後ろにあった倉庫を三棟ほど崩壊させ蜂也がめり込ませた拳を引き抜くと同時に喀血し仰向けにその場に倒れた。
「ぐっ…ごはぁ…っ!!」
息も絶え絶えで口元からは夥しい喀血をしているのは内蔵を破裂させられたからだろう。
「アレを食らって未だ生きてるとか相当化け物だな爺さん」
「ぐごっ…!ごはっっっ…こ、僧っ…!」
睨み付けるように上体を起こし睨み付けてくるが痛みと衝撃で白目を向いて気を失ったのだった。