ようこそデータ至上主義の教室へ   作:あもう

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久しぶりに書きました。下手くそになってる気がします。


天国と地獄の境界線

今日で4月ももう終わりなのだが俺たちDクラスの治安は他のクラスや4月の初めと比べると天と地ほどの差がついていた。

 

他クラスとの契約を結んだ当初は必要ならDクラスのクラスポイントを落とすために騒いだりする火付け役になるつもりでいたのだが、結局何もせずに自滅していった。

 

原作で初月0ポイントは伊達じゃないらしい。綾小路や二次創作系のチート主人公達は毎回毎回よく心が折れずに建て直せるな。正直精神的な話だけで言うならホワイトルームの何倍もきついぞこれ…。

 

「おい池、今のはヘッショ出来ただろ〜。」

 

「わりぃわりぃ。」

 

何故か佐倉や井の頭の机の上に寝そべりながらPSvitaみたいなゲーム端末でゲームをしてる山内と池、そもそも学校にすら来てない須藤、鏡を見てニヤニヤしている高円寺、平田を囲んでマウントの取り合いをしている篠原達、この世の底辺を見てる気分だった。

 

そんな動物園のがまだ静かそうな教室に、ピシャリとドアを勢いよく開けながら茶柱が入ってくる。表情には出てないが多分内心はたいそうイラついている事だろう。

 

茶柱が教壇の前に立ちこちらを見回しながら少し待つが生徒の約半数は席にすら着こうとしない。諦めたのか茶柱がため息を1度吐いた後大声でクラスに呼びかける。

 

「静かにしろ。今日はちょっとだけ真面目に授業を受けて貰うぞ。」

 

「どういう意味っすか、佐枝ちゃんセンセー。」

 

どう見ても茶柱は不機嫌なのに池がヘラヘラした口調で話しかける。確か原作ではクラスのムードメーカーとか言われていた気もするが空気を悪くするのもムードメイクに含まれるのだろうか。

 

 

「今日は月末のため、今日一日を使って今から抜き打ちで全教科の小テストを行う。

 

教科は数学、国語、社会、理科、英語の順でそれぞれ30分ずつ、5回に分けて行う。分かったら筆記用具だけを机に出して残りをしまい、着席しろ。」

 

定型文でも決まっているかのように事務的に、茶柱は内容の説明を行い、今日の日程が大きく書かれた紙をホワイトボードに貼り、一番前の生徒たちに順番にテストを配っていく。

 

 

「今回の小テストはあくまでも今後の参考用だ。成績表には一切反映されることがない。だから安心して取り組め。ああ……カンニングだけはするなよ?

 

その場合は問答無用で退学処分とするからな。まあ、そんなバカな行為をする生徒が居るとは思ってないが…。」

 

テストを配りながら茶柱はそう言い周りを一瞥する。退学処分と言う言葉の重みなのかそれとも茶柱が話しているオーラからいつもとは違うと悟ったのかは知らないがクラス内は一気に静かになり、急いでテストの用意をしていく。

 

しばらくすると全員にテストが行き渡り、開始の合図が出される。勢いよくテストを捲り問題を確認するとやはり原作通り最後の3問以外は驚くほどに簡単だった。逆に最後の3問は大学入試レベル、いや、最後の1問は大学生でも解けるか怪しいレベルだ。

 

これならばおそらく学年の平均は70~80点程度だろう。いやうちのクラスに限っては40点ぐらいな気もするが普通の学生なら7.8割、幸村や堀北レベルなら90前後といった所だろうか。

 

さてどうしたものか……堀北に負けて煽られるのは本当に癪だが高い点を取りすぎて茶柱に目を付けられるのも面倒臭いことこの上ない。悩んだ末に俺は各教科で1~2問ミスをする程度で留めることにした。これならばギリギリ不自然でも無いだろう。

 

間違える問題にも軽く格闘した形跡を残しつつ、周りの様子を見る。既に半分ぐらいは諦めたのかペンが止まっているようだ。

 

解き終わった可能性もあるがこのクラスに関しては全問解けたやつは高円寺ぐらいしかいないだろう。

 

その後も国語、社会、理科、英語と俺は順調に問題を解いていく。

 

合理的な判断をするならわざと点数を落とすべきなのだろうが、堀北に負けるのがあまりにストレスなのであんまり落とせないのはきっと堀北のせいだと思う。堀北ポイント100ポイント追加です。

 

俺は心の中で堀北に呪詛を吐きながらテストが終わるのを待つのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日、朝起きるとやはり俺の学生証端末にポイントが振り込まれなかった。契約したプライベートポイントは今日の説明の後で送られてくると考えるとうちのクラスポイントは当然0ポイントなのだろう。

 

俺は身支度を揃え、部屋を出る際にボイスレコーダーを胸元に差し込み、録音した状態でロビーへ向かう。

 

理由は何かしらの情報が拾えたらラッキーなのと、約5万ポイントの格安で作った自作のパソコンに音声をちゃんとリアルタイムで送れるように連携出来ているかの確認だ。

 

お陰様で懐はほぼすっからかんだが俺に限りポイントが入るので問題ないだろう。他のDクラスの生徒なら阿鼻叫喚だろうが。

 

「クソ、なんでポイントが入ってないんだよ!」

 

「どうせ学校側のトラブルだろ?責任取って100万ぐらい寄越せよ。」

 

案の定阿鼻叫喚だった。ロビーの自販機へ大声でブチギレている池と山内を見て大半の生徒は避けるように学校へ向かっていた。当然俺も避けるように学校へ向かう。あんなのと関わってたら堪忍袋がいくつあっても足りなさそうだ。

 

俺は彼らを尻目に小走りで教室へと向かう事にした。教室に向かう途中で聞き耳を立てているとやはりポイントが減っている事実に少なからず驚いている生徒が多いようだ。とは言っても半分近くがDクラスの生徒だったのだが。

 

教室に着くと篠原達がキーキー騒いでいた。関わり合いになりたくなさ過ぎるので爆速でその場を去りそのまま時間ギリギリまでトイレに引きこもる事にした。

 

「そろそろ良いかな……。」

 

始業時間の約5分前になったことを確認して教室に戻る。教室の後ろのドアを開くと何やら池と篠原達がで文句を連呼していた。

 

「なんで俺らだけポイントが入らねぇんだよ!ふざけんじゃねぇよ!」

 

「学校側の不備よ不備!なんなのよほんとに…!」

 

珍しく池てないグループや篠原達平田ファンクラブ以外のクラスメイト達もあそこまでうるさくないにしても文句を言い合っている。櫛田や平田達が宥めているが焼け石に水だろう。

 

そんな刑務所より地獄みたいな教室にチャイムが鳴り響き、ほぼ同じタイミングでバンッとでかい音を立てて茶柱がドアを開ける。

 

左手にはポスターを持っているので片手で開けたはずだが開けた音があまりに大きく、クラスメイト達が一瞬静かになる。

 

昨日と違い今日はどう見ても表情、雰囲気からブチ切れていた。その空気を悟ったのか騒いでいた集団が気まずそうに座っていく。

 

あまりに重い空気に全てを知ってる俺ですら居心地が悪くなった。さっきまで騒いでた彼らはその比ではないだろう。最も自業自得でしかないのだが。

 

 

「佐枝ちゃんセンセー! 生理でも止まっ…た…んです…よね…?」

 

明らかに重い空気に耐えかねたのだろう。少し震えた声で池が茶柱にとんでもない事を口走る。さらに空気が重くなった瞬間だった。

 

 

「これより今から朝のHRを始める。が、その前に何か聞きたいことがある生徒もいるだろう。質問がある生徒は挙手するように。」

 

茶柱は池のくそきもい妄言はガン無視して、おそらく学校側から定型で用意されている質問の場を用意する。それを聞いて、重い空気の中1人、また1人と手を挙げていき、しばらくするとクラスの約7割が手を挙げていく。

 

茶柱が無言で本堂に質問しろと目配せすると恐る恐るという感じで本堂が質問をした。

 

「あの、今朝確認したらポイントが振り込まれてなかったんですけど。毎月一日に支給されるんじゃないんですか? 焦りましたよ、ジュース買えなかったんで……。」

 

 

「ほう。ポイントが振り込まれていなかったのか。それは大問題だ。本堂以外に振り込まれていない生徒はどれだけ居る?」

 

 

ついに1ヶ月の地獄みたいな扱いから解放されるであろう茶柱の不気味な笑みに、怯えながら全員が手を挙げる。珍しく高円寺も上げているが多分気まぐれだろう。

 

「そうか、これだけの生徒がポイントを支給されていない訳か。だが安心しろ。ポイントは既に振り込まれている。これは既に確認した事実であり、学校側の不備は一切ない。分かったら着席しろ。」

 

 

「えっ? で、でも振り込まれてないし……」

 

本堂はそう言い近くにいた池と目を見合わせる。他の生徒も首を傾げたり目を見合わせあったりして教室全体の上にクエスチョンマークが漂っていた。

 

「本当に愚かだな、お前たちは。」

 

俺は茶柱の原作の名ゼリフにニチャニチャしていたが他の生徒はびっくりしていた。そりゃ急に先生が暴言吐いたらびっくりするだろう。

 

「座れ本堂、2度は言わないぞ。」

 

それを聞いた本堂が崩れ落ちるように着席する。皆も明らかに様子がおかしいと感じたのかザワザワし始めた。

 

 

「もう一度だけ言おう。ポイントは確実に振り込まれた。それは間違いない。このクラスだけ忘れられた、などという幻想や可能性も皆無だ。分かったか?」

 

 

「わ、分かったかって言われましても……。な、なぁ?」

 

本堂は信じられないと言わんばかりにクラスに問いかける。皆も同じ意見だったようでだよなと言わんばかりに顔を見合せていた。

 

 

「HAHAHA、なるほどねティーチャー。私は理解出来たよ、この謎解きがねぇ。」

 

その空気をガン無視して高円寺が机の上で足を組みながら高笑いをする。その様子に皆がドン引きしているが全く空気を読まずに高円寺は会話を続ける。

 

 

「簡単な事だろう?つまりだ、私たちDクラスは1ポイントも支給されていないのさ。」

 

 

「おいおい、それはないだろ。だって毎月1日に10万ポイント振り込まれるって先生が入学初日に言ってたじゃないか……。」

 

 

「そんな言葉を私は一度も耳にしたことは無いね。そうだろう?」

 

 

本堂の反論を一掃しながら高円寺は茶柱に話を振る。それを見た茶柱が1度ため息を吐いた後重い口を開いた。

 

 

 

「態度には大きく問題があるが…高円寺の言う通りだ。まったく、これだけヒントを与えた状態で他者に教えられて気付くとは、嘆かわしいものだ。私の見立てでは、自分で気付いたのは……たった数名と言ったところか。」

 

 

その言葉を聞いたクラスメイト達の大半はポカンとしていた。脳の処理が追いついてないのだろう。平田、櫛田等の1部の生徒達は喰らいついていたが大半はおいてけぼりだった。

 

 

「……先生、質問良いでしょうか? 腑に落ちないことが多々あります。」

 

完全にメンタルがノックアウトしてしまった本堂の代わりに、皆の代表として平田が挙手をする。

 

 

「平田か。自分のポイントを守るため……そういうわけではなさそうだな。あくまでもクラスメイトのために……と。良いだろう、質問を許可する。」

 

茶柱もそれを察したのか少し優しげに質問の許可を出す。やっぱり茶柱がボコボコに言ってたのは1ヶ月の恨みもあったのだろうか。

 

 

「ありがとうございます。……何故ポイントが振り込まれなかったんでしょうか? その情報が開示されなければ、僕たちは誰一人として納得できません。」

 

ある意味当然の質問だが平田ならば薄々気付いているだろう。多分クラスメイトの代わりに答えを明確化させたいのだろうがよくこんなクラスのためにそんな事ができるものだ。

 

 

「平田。頭の良いお前ならある程度は予想がついているはずだ。違うか?」

 

 

「教えてください。」

 

茶柱も同じ事を思ったらしい。茶柱は1度平田と目を合わせ、そして先程よりほんの少しプレッシャーを緩和させて口を開く。

 

 

「いいだろう。それでは答えよう。……108回。そして、456回。この回数がお前たちに分かるか?」

 

 

 

「な、なんの数だよ……」

 

「知る訳ねぇだろ」

 

「それなそれな。」

 

山内たち三馬鹿が綺麗に反応する。最もこのクラスにそれが何かを理解できる生徒などほぼいないと思っていいが。これは確か遅刻と私語の回数だったっけか?

 

 

「分からないようだから教えてやろう。遅刻欠席、108回。私語や携帯を触った回数456回。ひと月。たったひと月だぞ?

 

随分と好き勝手にやらかしたもんだな。この学校では、クラスの成績がそのままポイントに反映される。それだけのことだ。

 

入学式の日、私はお前たちに言ったはずだ。この学校は、実力で生徒を測るとな。そしてお前たちは先月、評価ゼロという評価を受けたと言うだけの話だ。」

 

あれは内心ブチ切れモードだろう。そりゃ1000あったクラスポイントが1ヶ月で全部消し飛んだらAクラスを目指す茶柱としてはブチギレたくもなるだろう。

 

 

 

 

「茶柱先生。僕たちはそんな説明をされた覚えはありません……。」

 

平田が恐る恐るといった様子で茶柱に反論する。今どき子供でもわかる事が出来なかっただけなのに随分と食い下がるものだ。感心感心。

 

 

「ほう。確かにお前の言う通り、私はそんな説明は一切していない。だが聞くが、お前たちは説明されなければ理解出来ないのか?」

 

そりゃそうだ。普通の人間は遅刻欠席をそこまでしないし授業は真面目に聞くだろう。

 

 

「当たり前です。予め説明さえされていれば遅刻や私語は行わず、ポイントは減点されませんでした。」

 

平田はそれに対し何故か心外だとでも言わんばかりの表情で反論する。しかしそれは悪手だろう。

 

 

「それはおかしな話だな。例えばこれが理不尽なものだったらお前のその主張も通るだろう。だ。お前ら高校生は、小、中学校で遅刻はするな、私語はするなと言われなかったのか?」

 

 

「そ、それは……」

 

 

 言葉を詰まらせる平田に、茶柱先生はさらに追い打ちを掛ける。

 

 

「身に覚えがあるだろう。義務教育の小中学校の九年間、お前らは嫌になるほど言われていたはずだ。

 

高校からは義務教育じゃない、お前たちは自分の意思で当校を志望し、そして合格した。そのことについては素直に称賛しよう。

 

事実当校の倍率はとても高く、狭き門だった。その門を見事に潜り抜けたお前たちは、そんなことすらも分からないのか? 自己責任だ、甘んじて受け入れろ。」

 

 

 

「……」

 

 

茶柱の容赦ない言葉を受けて平田は愕然とする。そもそもコネ入試なのだからその門を見事に潜り抜けさせたのはこいつらではない気もするのだが茶柱はコネ入試の事を知っているのだろうか?

 

さしたる問題でもない気がするけど原作の知識がうろ覚えなせいでよく分からない。

 

ここまで

 

「お前たちはおよそ1ヶ月前、10万円支給されたことに対して驚いていたな? そしてその時に私は、あの巨額はお前たちに対する正当な評価だと話したはずだ。

 

そしたらお前たちは愚かにも勝手に毎月10万円貰えると錯覚した。どうして高校1年生になったばかりの若者に、なんの制約もなしに毎月そんな大金が与えられると思った?

 

この学校、東京都高度育成高等学校は、知っての通り国主導で作られた。つまり様々な費用は国税から出ている訳だ。何故なんの資格も努力も無い若者にそんな大金を毎月払わなければならない?……常識で考えろ。何故疑問を疑問のまま放置する?」

 

 

「ではせめて、ポイントの増減についての詳細を教えて下さい。今後の参考にします。」

 

せめてもの抵抗と言わんばかりに平田が問いかける。対する茶柱の視線は平田……では無くクラス全体を見ていてとても冷ややかだ。

 

「それは出来ない相談だな。人事考課、つまり詳細な査定内容は教えられないことになっている。

 

……しかし、そうだな。ここまで悲惨だとあまりにも憐れだ。私もお前たちが憎くて冷たく対応しているわけじゃない。一つアドバイスをしてやろう。」

 

平田や一部の生徒はその発言に期待した目を向けているがただのバカなのだろう。こんなこと言ってた教師がそんなことするはずが無い。

 

 

ここまで

 

「お前たちが改心して、遅刻や私語を無くし、マイナスポイントをゼロに抑えたとしても、減ることはあっても増えることは無い。

 

つまり来月振り込まれるポイントもゼロだ。だが裏を返せば、どれだけ遅刻や私語をしたとしても関係ない。どうだ? 覚えておいて損はないぞ?」

 

 

 

「先生、それは……っ…。」

 

それを聞いた平田は足をプルプルと小鹿のように震えさせながら立ちすくむ。他の生徒たちは脳が追いついてない生徒と絶望して言葉が耳に入ってない生徒が大半といったところか。ちなみに俺もアホ面して目をつけられないようにしている。

 

 

 

「さて、少々時間を取りすぎてしまったな。これで学校のシステムは理解出来たはずだ。

 

次の話に移ろうか。」

 

 

そう言い茶柱は手にしていた筒から厚手の紙を2枚取り出し、そのうちの片方をホワイトボードに貼り付ける。

 

 

「……これは、クラスの成績……?」

 

堀北がボソリと呟く。公の場で言葉を発してるのは珍しいが話せる人間もいないし仕方無いだろう。

 

 

Aクラス 980

Bクラス910

Cクラス690

Dクラス 0

 

 

A、Bクラスは最早流石という他無いだろう。Dクラスも多方石崎辺に反発されたのだろうが十分だ。ぶっちゃけもうDクラスが追いつくのは無理だろう。

 

 

「これは各クラスの成績だ。学校側はお前たちの行動に一切文句は言わない。事実、ポイントの使用方法について制限は掛けなかったし、自由に使えとも言っただろう。」

 

 

「こんなのってあんまりっすよ! これじゃ生活出来ませんって!」

 

 

池がクラスを代表してそう叫んだ。クラス内は完全に空気が死んでいた。

 

 

「良く見ろゴミ共。それはお前たちだけだ。現に、他のクラスは問題なくポイントが残っているだろう。Dクラスの次に下なのはCクラスだが、それでも一ヶ月過ごすには十分すぎる大金だ。」

 

 

「先生、ちょっとおかしいですよ! なんでオレらだけ……」

 

池はそれでも食い下がる。いや、もう堪えられなくなっただけかもしれないがなんにせよ茶柱の口撃は続く。

 

 

「だから自業自得だと言っている……と言いたいところだが、中々の着眼点だな池。そう、お前の言う通り……Dクラスだけが何故かゼロポイントだ。」

 

 

「どうして僕たちだけ、こんなにも歴然とした差になっているんですか?」

 

平田が再度質問する。こいつもメンタル強いな。普通あれだけ言われたらもう黙るだろうに…。

 

 

 

「当校では優秀な生徒から順にAクラスに配属している。逆に不出来な生徒はDクラスだ。

 

まあ、この制度は近年各高校でも内密ながら実施されている所もあるし、大手塾でもそうだろう。つまりこのクラスは、最悪の『不良品』が集まる最後の砦というわけだ。そしてお前たちは見事この一ヶ月でそれを証明してみせたという訳だ。おめでとう、よくやった。」

 

そういいながらわざとらしく拍手をする茶柱に生徒たちの顔が引き攣る。中には発狂寸前の者もいた。これがTRPGなら不定の狂気送りだろう。

 

 

「しかし同時に感心もした。当校が創立されてから、たったの1ヶ月で10万ポイントを根こそぎなくしたのはお前たちが初めてだからな。お前たちは図らずも偉業を達成したわけだ。」

 

 

そう言い再度わざとらしく手を叩く茶柱。クラスは完全にお通夜ムードだった。

 

 

「安心しろ。流石に生徒を死なせるわけにもいかないからな。寮はタダで使えるし、コンビニや自販機、食堂には無料商品がある。それを使えば良い。それかもしくは、ポイントを他の生徒から貰う方法もあるぞ?」

 

とんでもない死体蹴りだ。絶対この1ヶ月で鬱憤が溜まっていたとしか思えない。内情を知ってる俺ですら結構ダメージ来てるぞこれ。

 

 

「……良く理解したぜ。これから俺たちは、他のクラスの奴らからバカにされるってことか。」

 

 

須藤がそう言いながら机に勢いよく右拳を落とす。すごい音が鳴っていたが明らかに右手が痛そうだった。

 

 

 

「なんだ須藤。お前も体裁は気にするんだな。だったら上のクラスに昇進出来るよう頑張ってくれ。」

 

 

「あ?」

須藤はブチ切れ寸前だった。むしろブチギレてないだけ我慢してる方だと思う。

 

 

「クラスのポイントはそのままクラスのランクに反映される、というわけだ。例えばお前たちDクラスが700ポイント以上残していたらCクラスに。有り得ないとは思うが、仮に990ポイント以上残していたら一気にAクラスだ。どうだ、やる気が出るだろう」

 

 

そうは言うものの現実的に不可能だろう。空気が「無理に決まってんだろ」と語っている。

 

 

「次に残念な知らせがある。これを見ろ。」

 

 

 茶柱はそう言いながら、別の紙をホワイトボードに貼り付けた。クラス全員の名前と、その横には数字が表示されていた。

 

 

「これは以前行われた小テストの結果だ。見ろ、この散々たる結果を。お前たち、中学時代は何をしていた? いやはや、本当、1周まわって笑いが込み上げてくる。」

 

1番合計点の高いのが高円寺、次点で俺、幸村、堀北と行った感じに続いていく。そっから下のメンバーは最後の3問以外でも点を落としている感じだ。そもそも小テストの日に来なかった須藤はさておき最下位は山内の平均16点と言った所か。

 

お、軽井沢平均70点超えてるじゃん。後でお小遣いあげよ。

 

「良かったな。これが成績には反映されない小テストで。もし本番だったら7人はこのクラスから退学だったぞ。」

 

そう言いながら茶柱は市橋の上に赤線を引く。退学ラインは上から順に市橋、伊集院、宮本、篠原、池、山内、須藤と綺麗に平田ファンクラブと池てないグループだった。

 

「ああ、そう言えば言ってなかったか。これから定期テストで1科目でも赤点を取ったものは退学して貰うことになる。」

 

 

 

「「「はああああああああ──!?」」」

 

 

 

 7人の赤点候補の生徒がそれを聞いて発狂する。今回のクラス平均は59点。思ってたよりは耐えているらしい。

 

 

「ふっざけんなよ佐枝ちゃんセンセー! 退学なんて冗談じゃねぇぞ……!」

 

池が激昂しながら文句を言う。怒りなのか恥ずかしさなのかは知らないが池の顔は真っ赤だった。

 

 

「私に言われても困る。中間テストに向けてここから勉強すれば良いだけのことだ。」

 

 

「んな……!?」

 

それを聞いた池が口をパクパクとさせて絶句する。それはその通りだがにしても容赦ないな。

 

 

「ティーチャーの言う通り、このクラスには愚か者が多いようだねえ」

 

そんな池を高円寺がさらに横から煽る。高円寺って実は結構煽り厨だよな。

 

 

「なんだと高円寺! お前だってどうせ赤点組だろうが!」

 

残念ながらそんな事は無い。池の目は節穴だった。

 

「フッ。君の目は節穴かな池ボーイ。よく見たまえ。ああ、無駄な労力を減らすため、上から見るが良い。」

 

そんないちいち一言多い高円寺の発言を聞いて池は上に目線を当て、そのまま首の動きをそこで止めた。

 

 

「はあ? ……えっ、マジかよ!」

 

残念ながら今回高円寺は俺、幸村と合わせて同率1位だった。それを見た池は顔を青くして再度絶句する。こいつ今日一日顔を赤くしたり青くしたり叫んだり絶句したり大変だな。

 

 

「それからもう一つ付け加えよう。お前たちがこの学校を志望したのは、高い進学率、就職率を誇る噂を聞いたからだろう。

 

事実、その噂は間違っていない。そして当校は、生徒が望む未来を叶えると、そう語っている。

 

だが……世の中そんなに上手くいくはずがない。その権利を持ち合わせているのはAクラスだけだ。それ以外のクラスで卒業した場合その特権が与えられる事はない。」

 

 

 

「先生! そんな話は聞いていません!」

 

 

 

 幸村が茶柱に対して激昂する。彼も自分が優秀だと思ってた口だろう。

 

 

 

「みっともないねぇ。幸村ボーイ、これは私のありがたいアドバイスだが、男が慌てふためくモノほど惨めなものは無い。」

 

 

「……!? お前はDクラスに割り当てられて悔しくないのかよ!」

 

 

相当頭に血が昇っているのだろう。幸村は関わるだけ無駄な高円寺に突っかかった。

 

「何を悔しがる必要があるんだい? 私は私のことを最も理解している。学校側が私のポテンシャルを測れなかった、それだけのこと。仮に学校側が私に退学しろと言うのなら、私は喜んで退学しよう。その後泣きついてくるのは百%学校側だからねぇ。」

 

高円寺がそういうと幸村は唖然とした顔をしていた。将来が既にほぼ確定している高円寺だからこそ言えるセリフだな。

 

 

 

「浮かれた気分は払拭されたようでなによりだ。それだけでこの茶番劇にも意味はあったのだろうな。

 

中間テストまで残り三週間。勉強するもしないも自由だ。たださっきも言ったが、赤点を取ったら問答無用で退学処分なのでそのつもりでいろ。

 

赤点を回避したければ、必死に勉強するんだな。お前たち全員が赤点を回避する方法はあると、私は確信している。それではHRは終わりだ。あとは好きに過ごすが良い。」

 

それだけ言い残し茶柱は教室をスタスタと歩き去って行った。俺は阿鼻叫喚に包まれるクラスを見ながら今後の戦略について考えるのだった。

 

 




Q思ったよりCクラスのポイントが少ないですね。

A真鍋の言う事をみんな聞いてくれた訳では無いので…。

QDクラスの成績が原作より酷くありませんか?
A原作よりクラスの内情は良くないため少し酷くしました。初日の絡みで篠原グループの成績が落ち、態度が悪くなっている分です。

Q各クラスから毎月何ポイントが虎園の懐に入りますかん

Aクラスごとに分けるとAクラス180万プライベートポイント、Bクラス220万プライベートポイント、Cクラス160万プライベートポイント、で合わせて毎月560万プライベートポイントらしいです。つまり彼の懐には卒業までに1億9600万プライベートポイントが入ります。

余談ですがこれだけの収入をフルで使って綾小路、高円寺とガチの潰し合いをしたとしても4.5割ぐらいの確率でオリ主が負けます。やっぱり原作チートコンビはチート過ぎる…。

Q茶柱の説明してクラスが阿鼻叫喚してる間櫛田さんは質問も何もしなかったんですか?

A阿鼻叫喚してるクラスを見て中学校時代の事を思い出してました。あんな事があって1年やそこらで全部吹っ切れてる訳が無いので思う所はあると思います。

Q軽井沢の成績は今どれぐらいですか?

ADクラスの上位25%付近です。余談ですが身体能力もDクラスの女子の中で上位20%付近です。ちゃんと毎日勉強と走り込みを頑張ってたのでオリ主からお小遣いを10万貰えます。

人気投票的なの、Dクラスで好きなのは?

  • 綾小路清隆
  • 平田洋介
  • 軽井沢恵
  • 松下千秋
  • 堀北鈴音
  • 高円寺六助
  • 山内春樹
  • 須藤健
  • 佐倉愛里
  • 篠原さつき
  • 池寛治
  • 外村秀雄
  • 佐藤麻耶
  • 三宅明人
  • 長谷部波瑠加
  • 幸村輝彦
  • 小野寺かや乃
  • 王美雨
  • その他のDクラス(コメント欄へ)
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