芦屋裕也

現在中学生
父親の芦屋旭と二人暮らし
母親の芦屋立香は数年前の夏にその年齢ではありえない程衰えた体内年齢であることが原因なのか眠るように死亡

それが表の経歴。
しかし、裏の世界では別の経歴があった
これは本人は一切知らなかった裏の経歴により巻き込まれた少年の物語
母の愛、そしてとある子供の願いにより死に損なった少年の聖杯戦争(オーダー)

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某青い鳥で活動されてる方の本編後の藤丸立香を見てて頭の中にまた浮かんで排出口に詰まったので書きました。
思いついて頭の中に浮かんでる情景を書き起こしているだけなのに3時間かかった。
ダメだ、これ絶対俺物書きとしてのスキル落ちてるわと思いながら書いてます。

最初に言っておきますが、続くかは怪しいです。


stay night 運命の夜

 俺が小さいころから母はどこか儚い表情を浮かべながら何かを見ていることが多かった。

 あと誰もいない方を見てまるで相手がいるかのように話していることもあった。

 

 一度、疑問に思って親父に

 

「母さんは誰と話しているの?」

 

 と尋ねたことがある。

 すると親父はどこか困った様相をその日本人離れした青色の瞳に浮かべながら

 

「きっと母さんを守ってくれる誰かと話しているんだよ」

 

 と冷蔵庫から引っ張り出してきた長ネギを強く握りしめて言っていたのを覚えている。

 

 

 後、小さいころの記憶というともう一つ。思い出したくないレベルで覚えていることがある。

 まだ比較的に母さんの体調がよかったころ、ヤケに変な異臭を放つ麻婆豆腐(俺は未だにあれが麻婆豆腐だと信じたくない)を持って家にやってきた全体的に胡散臭いが、クッソ渋い声の神父が俺を見てこう告げたことだ。

 

「君はきっと地獄を見るだろう。それを恨んでもいい。憎んでもいい。それが君の……いや、君の母が引き寄せたFate(うんめい)なのだから」

 

 そういって神父は持ってきた麻婆豆腐を丁寧に蓮華に乗せて当時幼稚園ぐらいだったせいで言っていることの意味が分からず(というかある程度成長した今でもわかる気がしない)、ポカンとアホみたいに開けていた俺の口に入れた。

 

 口から火が出るというのを比喩表現抜きで見たのはそれが初めてで、そしてそれ以降一度も見たことがない。

 口元を抑えてもだえ苦しむ様子に気づいた慌てた母が俺の元にやってきて、俺の様子を診るかのように背中をさする。

 涙でにじむ視界の中で辛うじて捉えた神父はその様子をとても楽しそうに見ていた。

 のど元を走り続ける痛みとこの世の食べ物とは到底思えない痛みを伴う辛さのせいでその記憶は俺の記憶野に決して消えない記憶として残った。

 

「家の子になんてことをするの●●神父!!」

 

 俺の背中をさすりながらそう母が怒りに震えるかのように言うと神父は何かを続けるかのように言ったが、それが何だったのかまでは俺は覚えていない。

 

 ただ、一つだけ。引っかかるようなことを言ってたと思う。

 

 それは俺が極度の冷媒? 体質だから極力目を離さない方がいいと。

 目を離せばきっと後悔することになると。

 

 魔術師? からしたら俺の存在はなんたらかんたらだとか言っていたが、到底人間が耐えきれない刺激により口周りの各位が異様に膨れ上がったせいで、まともに口を開けない状態でやっとの思いで吐き出した麻婆(げきぶつ)のせいで息がまともにできてなかった俺はそのまま意識を失った。そのせいで何を言っていたのかはよくわからない会話だったのも相まって俺はその記憶を失っていた。取り返しのつかなくなる今の今まで。

 


 

「アッ……」

 

 口から零れ落ちるのは言葉にならない言葉。

 もはや言葉ではなく音としか表現できないそれを辛うじて動く口からこぼす。

 辛うじて月明かりや日光が入ってくることで見える打ち棄てられたかのようなガラクタまみれのこの場所は何かしらの蔵なのだろうか。埃がかなり舞い散り、呼吸をするだけでも埃を吸い込んで咽そうになる。だがそもそも咽るための体力自体が存在していないため音しか出ない。

 

 つい先ほど左目をえぐり取られたせいで左側の視界がまともじゃない。大きく欠けたように視界の左半分がごそっと見えなくなっている。

 この埃舞う汚い場所に放り込まれた初日のうちに逃げ出すことができないようにと笑いながら俺をここに放り込んだ男は俺の足と腕を見たことない異様な光を放つナイフで切り裂いた。

 それ以降足も腕もピクリとも動かせなくなり、俺は置物にでもなったかのように放り込まれた場所から動けないでいる。

 放り出されたせいで左目がある場所から流れ出た血が地面に流れ落ちてそのまま線を引いていく。

 それをうっすらとした意識で見つめながら俺はこうなった経緯を思い出そうとしていた。

 

 


 

「芦屋君。ちょっといいかな」

 

「……生徒会長?」

 

 中学校の帰りにゲーセンによって帰る友人と校門を出てすぐに別れ、自転車を置いている駐輪場へと足を向けた時、唐突に名前を呼ばれて振り返ったら学校でも結構有名な生徒会の会長がいた。

 

「少し、君のことで時間をもらいたいんだ。学校から離れてしまったこの場所で言うのもなんだけど一度学校へ戻ってくれないかな?」

 

 そう俺に言う生徒会長の目はどこか異様な光を帯びていて、俺に危機感を抱かせた。

 

「いや、俺もう帰るとこなんで明日でもいいですか?」

 

 無意識のうちに母さんのたくさんある形見の中の一つでもある白い蛇のうろこのような、だけどとてもいい触り心地のするそれを入れた袋をポケットの中で握りしめながらそう答えると

 

「いや時間は取らせないさ。私が問いかける質問に答えてくれるだけでいい。それだけのたったシンプルなことだ」

 

「……まぁ、それだけなら……っていうと思いました? 問いかけに応えるだけでいいならここでいいじゃないですか」

 

 生徒会長が続けて放った言葉に一瞬乗りそうになるが、その瞬間ポケットの中の袋が熱を持ち、そのおかげか問いかけのおかしさに気づき踏みとどまる。

 

 問いかけの質問の内容にもよるだろうが、緊急性の高い質問とかならここで俺を呼び止めるんじゃなくて学校にいる間に呼び出せばいいはずなのに学校が終わってしかも放課後になってから暫くたった後でいきなり呼び止めるとかどこかおかしいのだ。

 

「ふっ……やはり君には()()()()()()()()

 

 俺の答えに対して生徒会長はそう違和感を覚えさせる答えを俺に零し

 

「こいつを生け捕りにしろ。()()()()()

 

 そういって俺へと手を翳した。

 次の瞬間後頭部に走る激痛と目から散る火花。

 薄れゆく意識の中で見たのはこの夏の時期に不釣り合いな真っ白でゴツめなコートを着た美丈夫がどこか申し訳なさそうな顔をして手にもつ何かを振りぬいた姿だった。

 


 

 そして持ってるものを全て奪われて手足を切り裂かれ、蔵のような場所へ放り込まれてから蔵から何度か引っ張り出されては体を切り刻まれて今に至る。

 どうも左目をえぐられるより前に生徒会長が言っていたことを信じるなら今の俺は手足の自由や左目だけじゃなく、内臓や男の象徴を奪われてるらしい。

 らしいと伝聞系なのは俺が意識を失っている間に摘出したといいながら生徒会長が俺に見せたフラスコ便の中にあったのがそれらだからだ。

 もはや全身痛みしか感覚がない状態で意識も朦朧としている状態だから何があって何がないのかなんて一切わからない。

 それでも意識を失わないのは幼少期に食わされたあの神父の麻婆(ゲテモノ)のせいで痛みに関する耐性が異常なまでについてしまったからだろう。

 目から流れ落ちていく(あか)を見つつ思う。

 

<これ俺……いつ死ぬん? >

 

 左目をえぐり取られてから再度放り込まれた際に腹に開けられた穴が再び開いたのか。大腸だろうか、なんか普通見えたら戻せないと死ぬんじゃね? と言いたくなるものが漏れ出ているのが視界の端に見えている。それを見るとそう思わざるを得ないのだ。

 

「……?」

 

 普通に死にそうな体の状態でピクリともできずにしていると左目から流れた血が光りだした。

 

「…………?」

 

 かすむ視界の中で周囲をぼーっと見やれば左目や腹から流れ落ちている血が地面に彫られていた筋に沿って流れていたらしく俺を中心に何かしらの図形を描いていた。

 何を描いているのかはわからないが、何かが体から抜け落ちていく感覚がする。

 

<あぁ……やっと死ねるのか……>

 

 多分抜けて行っているのは自分の命だろう。そう思った俺は口から息をこぼした。

 

<でも……ここで死んだら親父が一人ぼっちになっちまうな……>

 

 普通に死ぬやろこれと言いたくなる状態で変に生き長らえていたとしか思えない。そんな状態であるが故にそう思いつつも掠れ消えていく意識の中で最後に映ったのは縁側で母の骨壺を大事そうに抱えながら寂しそうに俺を撫でる親父の姿だった。

 

「!? ……死なせない!! アスクレピオスってジャック!?」

 

 死と引き換えに何かを呼び出したそれはもうまともに光をともさぬ片眼の俺を見て焦った様子でそう叫んだ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 そこは地獄だった

 

 

 

 生まれたかったのに生まれることを赦されず、川の底に投げ捨てられた

 

 

 

 仮に生まれてもすぐに息の根を止められて川に投げ捨てられた

 

 ウマレタイ 

 

 積み重ねられていく純粋な想いは河の底に溜っていく

 

 カエリタイ オカアサンノナカヘ

 

 そしてつもりに積もったそれらはある日、一つの形を持ってあげることがかなわなかった産声を世界に上げた。

 

 サァカエロウ オカアサンノナカヘ

 

 水の中へ投げ捨てられた直後の赤子を依り代にし、積もりに積もった産声たちは全てを切り裂く刃と形を成して動き出した。

 


 

「ハァッ!?」

 

()()()()()()を転がして跳ね起きる。

 

 突然頭の中に流し込まれた記憶のようなものを困惑しながら咀嚼し、理解する。まるで自分自身が体験したかのように現実味があるそれを()()()()()()()()と理解させられる。

 

「……俺、死んだはずじゃ……」

 

 そう呟き、気づいた。自分自身の声がやけに幼い子供のように高いことに。抉られたせいで失くしたはずの左側の視界が戻っていることに。そして、体中を走っていた痛みが消失していることに。手足の感覚が戻ってきていることに。なのに大きな喪失感は依然あるということに。

 

 震える手で顔に手を当てようとしてさらに気づく。

 まるで脳を違う人間に移しでもしたかのように己自身の姿かたちが変わってしまっている。それどころか着た覚えのない露出度の高い衣装に身を包み、右手には包帯がまかれていた。

 

「これ……一体……何が……」

 

 死んだと思ったらまるで違う人間の人生を乗っ取ってしまった。そんな思いから困惑を隠せず手がさらに震える。

 

「ゆうくん起きたんだ……よかった」

 

 己自信を抱きしめるかのようにおのれ自身の手でギュッとしながら震えるさらに上から俺を抱きしめるかのようにしながら後ろから声がかけられた。

 その声はもう二度と聞くことの叶わない大事な人の声。

 

「母……さん?」

 

 ゆっくりと振り返ると、そこにいたのは若いころの写真だと親父に何度も見せられた母さんだった。

 着ているのは見たこともない、けど確かに洋服ダンスの中に大事に仕舞われていた真っ白な詰襟のような服にオレンジ色の髪と瞳。

 

「うん……ごめんねゆうくん」

 

 小学生3年生のある夏の日、命の灯を燃やし尽くしたかのようにフッと死んだ母さんがそこにいた。

 

「母さん……」

 

 ゆっくりとそれが嘘ではないかと信じきれないと頭の隅では思いながら振り返りつつゆっくりと抱きしめ返す。

 

 

 暖かい。

 

 

 あの日、棺に入る直前に最後に親父と一緒にピクリともしない手を握った時と違い、確かな熱がそこにあった。

 

「母さん……!!」

 

 抱きしめ返した腕に力が入る。

 

「「…………」」

 

 姿かたちが変わってしまっているとはいえ母と子の静かな時間が流れていく。だが、それを壊すかのように大きな音を立てて扉が開かれた。

 

「大きな魔力反応があったなら行ってこいとマスターに言われて来てみましたが、まさかそうなるとは……」

 

 音の方を見ると俺を気絶させた美丈夫がどこか驚いたかのような表情を浮かべている横で俺の目をえぐった男が扉を蹴り開けていたような体制でいた。

 

「あなたがゆうくんをこんな目に合わせたの?」

 

 母さんがそういって美丈夫の方をにらみつける。

 

「おぉ怖い怖い」

 

 そういいながら美丈夫はどこか冷や汗を浮かべていた。

 

「あのガキはどこに……」

 

 その横で俺の目をえぐった男は俺を探そうとしている。どうも俺のことが見えていないらしい。

 

「あなたに恨みはないし、大方あなたのマスターがこうなった原因だろうけれど私は決して赦さないよ」

 

 母さんはそう言って生徒会長がしていたように手を掲げた。それに気づいたのか俺の目をえぐった男は母さんの動きを止めようとこちらへ駆け出す。その一方で美丈夫は慌てた様子で後ろへと下がる。

 

「来て道満!!」

 

 けど、母さんが何かをする方が早かった。母さんの左手に刻まれている文様が光を放ち、俺たちと男のちょうど中間地点から光が放たれ風が渦を巻く。

 そしてそれを切り裂くように突っ込んだ男はその次の瞬間切り刻まれたかのように傷だらけになってはじき出された。

 

「え……」

 

 男の蔵に放り込もうとした際に抵抗した俺を力づくで抑え込んだ強靭さを知っていたがゆえに困惑する俺を置いて、風の渦の中から目が付いた朝顔が染められた浴衣姿の偉丈夫が出てきた。

 

「ンンンンッ!!」

 

 どこか楽しそうな調子で新たに表れた偉丈夫はこちらを見、そして先ほど後ろへと下がった美丈夫を見てスンと顔から感情を消した。

 

「これはこれはマスター!! ご健勝のことで何より……とでも言いたいところでしたがその状態では落ち着いて話をすることもかなわぬ次第でしょう!!」

 

「ここは一度引くと致しましょう!!」

 

「見逃せない男が居はしますが、ここはマスターが一番でありますが故!!」

 

 感情を一切感じさせない表情を出したのも一瞬。そういって偉丈夫は母さんと困惑したまま母さんにまだ抱き着いていた俺の首根っこをつかんで扉から飛び出し、そのまま空へと飛びあがった。

 

「ウワァァァアァアァ!?」

 

 状況に一切ついていけず悲鳴を上げる俺を置いて偉丈夫は空を飛ぶ。

 母さんはどこか安心した様子で偉丈夫にあっちへ飛べこっちへ飛べと指示を出していた。

 

 




CASTER
<Master> 氷川 綾瀬(ヒカワ アヤセ)
<Name> ●●●●
白い服を着た美丈夫の姿をしているが、芦屋道満と何らかの因縁があるらしい。
人の形しているが実際はとんでもない男である。

●●●●●●
<Master> 芦屋 裕也(アシヤ ユウヤ )
<Name> 芦屋 立香 (旧姓:●● 立香)
とある戦いを生き抜いたが、その代わり自身の寿命や運命力をほぼ喪ってしまった女性の少女だったころ。
本来英雄として生きている間も扱われてもいいはずだが、本人や周りの希望により英雄としてではなく一般人として扱われた。
ただし一応開祖という位はもらっている。……が、当人はそれがどんなものなのかは周囲が教えていなかったこともあり理解しきれていない。
運命力や寿命をほぼ喪ってしまっていたことから本来生きれるはずだった時間の大半を失ってしまい、その結果母として子と一緒に過ごすことはほぼ叶わなかった。
ただし、それでも子を産み、未来へ時間を繋げたことに後悔はない。
しかし、歴史に刻まれなかった真実の英雄譚に目を付けたアラヤたちによって本人の意思を無視して強制的に英雄の座へと刻まれ、魂を縛られた。
その結果、死ぬはずだった息子を救うことにつながったため複雑な心境である。
本来彼女は獣が関わる緊急事態においてアラヤもしくはガイアに召喚されない限り召喚されることはない(そもそも召喚自体ができなくされている)。
だが今回は獣が関わっていないのに召喚されている。
理由?そりゃ母だからじゃね?

??????
瀕死の裕也を助けようと立香が動こうとした際に勝手に出現した上に何かしたサーヴァント
その恰好はかなり煽情的であるが、その生まれには霧と蒸気、そして魔術師たちの総本山の都市が関わっている

蘆屋道満
立香が呼んだサーヴァント
キャスターと何かしらの因縁があるようだが……

裏切りやらかし上等勢だけど……
まぁ、さすがにこの話では多分裏切らんと思うよ。キャスターいるし。

聖杯戦争
残り召喚枠……不明

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