流れとかよく考えずに勢いだけで作り始めたので完全な見切り発車です。
間に挟まる男は許さない
1人の少年が荒れた大地を走っていた。見たところ17,8歳くらいの少年は全身汗だくになりながらとにかく走っていた。ランニングや、ジョギング等という平和なそれではない。何からか逃げている様な、何から必死で離れようとしている様だった。
「まだ、まだだ。もっとドームから離れないと・・・」
誰が聞いている訳でもないが1人でそんなことをボヤいていた。まるで自分に言い聞かせるように。
ドームというのは人が集まり生活している場所だ。アパートやマンション等という集合住宅とは違い、人類が生き残るための場所だ。
突如として現れた地球外生命体、通称キャンサーにより人類は滅亡の一途を辿っていた。唯一対抗出来る方法としてセラフと呼ばれる武器がある。しかし、扱えるのは何らかの才能を持った少女達であり、普通の人には扱うことの出来ないモノ。そんなセラフを用いて戦う組織をセラフ部隊と呼ばれていた。
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走っていた。ドームには居られないから走っていた。ドーム内だけでは無い、ドーム近くにいる訳にはいかなかった。
地面はひび割れ、建物は倒れている道を走るのは簡単では無い。疲労も溜まり、足も上がらなくなっている。汗も出てこなくなってきているのが感じ取れていた。
「不味いな・・・水分取らねぇと・・・けど止まってる暇ねぇ・・・」
自分が置かれている状況が不味いものだと理解出来てはいるが足を止める訳にはいかなかった。一刻も早くドームから離れなければならない。まだうっすらだがドームは見えていた。
「ッア!!」
辺りに散乱している瓦礫に足を取られ転倒してしまう。息を切らしながら立ち上がり再び走ろうとするがもう遅い。逃げていたそれは既に取り囲むようにそこにいた。
笑うしかなかった。ドームでは暮らせずドームから離れなければならない事は幼い頃から理解していたからどうでもよかった。キャンサーに生活圏を追われ、襲われないようドームに人々が集まってる中、自分だけがどうしてこんな目に合わなければならないのか、どうして自分はこう生まれてきてしまったのか、どうして父と母はこんな自分を見捨てず命を賭してまで助けてくれたのか、分からない事だらけの人生だった。それもここで終わりなのだと、学がなくても分かる。せめて、両親と同じように笑おうと思った。
目を閉じ静かにその時を待った。次に聞こえてくるのはヤツらの鋭利な爪のようなものが自分の体を貫く音、全身に伝わる痛み自らの呻き声だろう。
パリンッ! と言う何かが割れる様な音がした。予想していたものとは明らかに違うそれに目を見開いた。
「ユッキーとつかさっちはその人保護しつつ援護!あたしとカレンちゃんで前に出るから、めぐみんとおたまさんは続いて!」
「「「「「了解!!」」」」」
初めて見る光景だった。ずっと逃げ続けていたそれが6人の少女たちの手によって砕け散っていた。夢にも思わなかった。目の前にセラフ部隊が来る事など。
気がつけば辺りを囲んでいたキャンサーは全滅していた。
「周辺警戒よろしく!あたしは司令部に報告してくる」
「あぁ、頼んだ」
「こちら茅森、司令部応答してくれ」
『司令部です』
「一般人を保護し「月歌!報告は後だ!!また来やがった!!」ッ!」
新たに現れたキャンサーが辺りを囲んでいた。
「もう来おったんかい!!」
「なんなのこの量!」
「殺る!殺る!殺る!殺らせてぇ!!」
「怖い!怖い!怖い!」
「落ち着けお前ら!この量相手に保護しつつ戦わなくちゃいけねぇんだ!判断ミスったら取り返しのつかないことになるぞ!」
「待て!その保護対象が逃げおったぞ!!」
「「「「「はぁ!?」」」」」
だてにキャンサーが蔓延ってる中を走り続けてはいない。この量に囲まれたらどうなるか位分かる。戦える人間だとしても誰かを守りながらではやりずらいだろう。その場から上手く離れ走り去る。キャンサーはもちろんのごとく追いかけてくるが、少し変だ。
「待ってください!キャンサーが!!」
「えぇ!?あたしら無視!?」
「そんな事カレンちゃんの沽券にか・か・わ・るぅ!!」
「いいから追うぞ!東城後ろから数減らすぞ!」
「えぇ!!」
少女達が追いかけながら1体ずつ減らしていく。銃を持っていたのが2人、残りは剣と鎌だ。近づいての攻撃は無理だと思っていたが、何やらワープ的なもので追いつき一体づつ倒していった。
「はぁ・・・はぁ・・・これで終わりか」
「そうじゃな・・・いや!まだおるぞ!!」
「なんでや!?まさか・・・コイツ狙っとるんか!?」
「さっきの動き見て明らかだろ!クッソこんな立て続けに!月歌!司令部に報告だ!増援と撤退を申請しろ!!」
「わかった!こちら茅森!司令部応答してくれ!!」
『司令部です』
「キャンサーの集団に襲われた!保護した一般人を狙ってる模様!多分今来てるのを倒してもまた来る!援軍と撤退を願いたい!!」
『了解しました。30Gを援軍として向かわせます。それまで耐えてください』
「了解!通信終了。みんな聞いた通りだ!!」
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・これで終わりかいな」
「今のところはな、さっきは小型ばかりで助かった」
「ちょっとユッキー!フラグ立てないでよ!!」
「皆さんキャンサーが来ました!しかもあれは・・・ヘイルホース!?」
「ほらー!ユッキーがフラグ立てるから!!」
「あたしのせいかよ!!」
『こちら30G聞こえるか?』
「ユイナ先輩!」
『近くまで来た。援護する』
新たに6人の少女が現れ先程までの少女たちと共に戦い始めた。人数が増えたことにより速度も上がり先程よりもかなり早くに全滅した。
「これで全部のようだな」
「なんだいこの数?初めて見るよ」
「我の記憶にもない」
「説明はあとだ!急いで離れねぇとまた来る!」
「なんだと?わかった帰投に移ろう」
1人の少女が力無くへたりこんでいる自分に視線を送っていた。そして手を差し出し
「何が起こってるか、うちにはようわからん。とにかく一緒に来るんや」
少女は手を引こうとした
「もう・・・疲れた・・・ほっといてくれ」
「ッ!!いいから行くで!!」
何を思ったのか、掴んでいるその手に力が入ったのがわかった。そのまま力づくで立たされヘリに押し込まれた。
るか×ゆきに挟まっていいのはひぐみんだけ!
異論は認める!!