どうすれば・・・
続きも終わりも考えてねぇ・・・
「お疲れ様、大変だったみたいね。詳しい事は和泉さんから報告を受けてるから単刀直入に聞くわ。大量のキャンサーを呼び寄せたのはあなた?」
セラフ部隊の基地。ヘリに乗せられ連れらてきたその場所の司令官室に連行された。軍服を身にまとった司令官と呼ばれていた女性が問いかけてくる。だが、その質問に答える必要は無い
『基地周辺にキャンサー多数出現!動けるセラフ部隊は出てください!!』
放送が入り、部屋の中に緊張が走ったのが分かる。
「疲れてるところ申し訳ないけど31A30G両部隊掃討に当たりなさい」
「えぇ〜!!今帰ってきたばかりなのにぃ〜!」
「気持ちは分かるが、放っておいたら大変なことになるぞ、さっき体験しただろ。さっさと行くぞ!」
12名の少女達が足早に部屋から出ていった。残った女性はこちらを見て再度訊ねてくる。
「これはあなたが原因?」
「・・・聞かなきゃ分からないか?」
「・・・七瀬、キャンサーの外殻を持ってきなさい。ありったけね」
「わかりました」
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《31Aside》
基地の外へ向かうと31Cが応戦していた。
「ワッキー!今どんな状況?」
「茅森!どうもこうもないわよ!!倒してもキリないわよ!!」
「このままじゃジリ貧でござるよ!!」
「さっきと同じだな・・・月歌、やっぱりあいつが関係してるとみて間違いないな」
「やっぱりか・・・」
「あいつ!?何!なんか知ってんなら何とかしなさいよ!!」
31Cの部隊長でもある山脇が悪態をついてくるが、原因がわかっても要因が分からない為どうしようもない。かと言って、このままではジリ貧で負けるのは目に見えている。
「クッ!とにかくやるぞ!!今は耐えるしかない!!」
約1時間後
「はぁ・・・はぁ・・・終わったか」
「離れた所に数体おるわ・・・」
「まだ来るって事!?」
「いや、帰ってったな・・・」
「えっ?終わりってことでいいの?」
「一応な・・・」
「もう・・・無理ぽ・・・」
「しっかりせぇ・・・って言いたいとこやけど、うちも疲れたわ・・・」
キャンサーが去り安堵してるかと思えば山脇が話しかけてくる。いや、怒鳴りかけてくる。
「ちょっと茅森!何を知ってるか知らないけど何か知ってるなら何とかしなさいよ!!」
「待ってワッキー!【何】が多すぎて何言ってるのか全然わかんない!!」
「あたし達も詳しくは分からないんだよ。原因は予想つくけど、要因が全然分からないから、どうしようもないんだ」
茅森に代わり、和泉ユキが説明をする。しかし、山脇は不服そうだ。疲れているだろうに、大声で叫びながら詰め寄っているがそれを止めるかのように放送が入る。
『31A総員、司令官室に出頭してください』
「・・・あんた達何したのよ」
「何もしてねぇよ・・・むしろ被害者だわ」
「十中八九、彼の事でしょうけどね」
「司令官も人遣い荒いなぁ〜」
司令官室につくと、部屋の中に何やら山積みになってるのが見える。この部屋には似つかない明らかに異質なそれは注目を集めるのは必至だ。
「お疲れ様、悪かったわね。早速だけど、報告貰えるかしら」
「その前に司令官、アレ何」
「今は気にしないで」
「いや気になるよ!さっきまでなかったじゃん!あたし達が戦ってる間に何してたのさ!!」
はぁ、と溜息つき司令官は説明を始めた。
「アレはキャンサーの外殻よ。アレで彼を覆ったの」
「えっ?じゃあ、中に居るってこと?」
「そうなるわね」
「酷くない?」
「お陰でキャンサーの波は止まったわ」
「本当に呼び寄せてたのかよ」
「確証はなかったのだけど、上手くいってよかったわ」
キャンサーはお互いを外殻から発する波長で敵味方を識別する為キャンサー同士で襲うことは無い。ドームの外壁にも使用され、キャンサーの驚異から身を守ることが出来る。
「でもさ、外殻で何とかなるならドームにいればいいのに」
「ドームの外壁に使われる外殻程度じゃ足りないのでしょうね。今も、基地にある外殻の半分近くを使って何とかなってるのよ」
「どんだけだよ・・・」
「本題だけど、彼をここに置くことになったわ。外殻を大量に使ってキャンサーを引き寄せない何かを作って貰い、暫くはここで生活してもらうことになるわ」
「じゃあ、それができるまでこのまま?」
「そうなるわね」
「可哀想過ぎない!?」
「仕方ないのよ。外に出すわけにも行かないし、かと言って普通にさせておくとさっきみたいにキャンサーがよってくるでしょ。それに此方としては彼の力を分析、解明し再現したいの」
キャンサーが寄ってくる力が解明出来れば利用価値は大いにある。人工的に再現し、キャンサーを集め一網打尽にする事も夢では無い。それが出来れば任務の危険性が減る可能性すらある。
「という訳だから、暫くこのままね」
翌日
「出来たわ」
「速っ!!」
「研究所からしてもあんなのはごめんという事らしいわ。ものすごいスピードで作ってくれたのよ。コート・・・どちらかと言うとローブね。来てみてくれるかしら」
司令官は外殻の山の中にその黒いローブを押し込み渡す。因みにインカムを渡してあるらしく、ちゃんと会話が出来るようにしてある。
「へぇ〜あんな硬いのが服みたいに柔らかくなるんだ・・・って硬!!」
茅森がそのローブに触れる。想像以上に硬かったらしい。元はキャンサーの外殻ということもあるためそれもそうだ。むしろよく服のようにできたものだ。
「まぁ、普通の服に比べれば多少はね」
「多少どころじゃないよ!?すっごいパリパリだよ!?いや、もうバリバリだよ!?」
「着てくると柔らかくなるそうよ」
「これが?」
「えぇ、着心地はどうかしら?」
「・・・硬いし重い」
「やっぱり硬いんじゃん!しかも重いとかいう要らないおまけ付きじゃん!」
「我慢してちょうだい。この後は身体検査を行ってもらうのだけど、それ絶対に脱がないでね」
要らない忠告が着いてきた。茅森が「お風呂の時も?」等という「なぜお前が聞く?」と言いたくなるような事を言っていた。
「それ着とけばキャンサーに襲われなくなるってことでいいんか?」
「そうよ。少なくとも今のところわね」
「・・・良かったやん、これで死ぬ必要ないで」
「・・・死にたいなんて言った覚えないが?」
「放っておけって行ったの誰や?」
「アレは俺が乗ったら落とされる可能性があったから」
キャンサーにも多様な種類がいるが中にも遠距離攻撃が可能なものもいる。ヘリに乗っていたら撃ち落とされる可能性は十分にある。
「・・・そうやん、普通に危ないことしとったやん!」
「今気づいたのかよ・・・」
「いいから早く検査に行きなさい」
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翌日
「これはまた・・・面倒なことになったわね」
司令官室にて司令官が検査結果を見て頭を抱えた。
外殻の山の中での生活
飯・・・ゼリー飲料を押し込み供給
水・・・ボトルを押し込み供給
会話・・・インカムを渡し可能に
風呂・・・我慢して
着替え・・・我慢して
トイレ・・・聞くな!!!