今回途中かなり無理矢理感半端ないです
主人公くんの特性ですがイメージとしてはRewrite主人公 瑚太郎君の「リライト能力」を無意識下で実行している感じです。剣を創り出すとかは出来ないです。
「もう1人?可憐さんみたいに二重人格って事ですか?」
「いえ、この場合なら恐らくキメラね。珍しい」
「キメラって言うと伝説上の合成生物か?」
「・・・DNAキメラ」
DNAキメラ、簡単に言うと2つ以上の異なるDNAを持つ人間を指す。移植などで異なるDNAがはいり、自分本来のDNAが変化しドナーのDNAの方が多くなったと言う事例もある。
「知ってるのなら話は早いわね」
「つまり・・・俺は、東堂命ですらない」
もう1人、体の中に誰かがいた。そしてそれに気づかずナービィへと渡してしまった。そして出来たヒト・ナービィが自分。
「細胞分裂の不具合でもなるわ、それなら東堂命と言っても差し支えないでしょ」
「それだと人為的にヒト・ナービィ化されるDNAが足りないだろ」
「そうね。考えられるとしたら移植、もしくは胎児の時に双子の片方を吸収してしまったか」
「だったら、病院でわかってるはずだろ?東堂が聞かされない理由がない」
和泉のもっともな発言に東城が不敵に笑った。
「あら、和泉さんでも気付けないのね。もしくは、それがナービィの性質なのかしら」
「・・・なんだよ」
「彼の過去、おかしすぎるのよ。樋口さんのところでは物心着く頃には両親と走ってた。って言っていたのに、茅森さんのことも知っているし、逢川さんに至っては動画サイトで見たですって、無理に決まってるでしょ」
「!確かに・・・」
「それに、両親と走って逃げていたのなら名字を知ってることにも違和感があるわ。家族間でフルネームで呼び合うことなんて殆どないでしょうしね。・・・東堂命の記憶は混濁、欠落が激しい。いえ、そもそもその記憶自体あなたの物では無いのよ」
東城が1つづつ過去を否定していく。自分が持っている自分の物だと思っていた記憶は別の人間の記憶。
「ごめん、難しすぎて話ついていけてないんだけど」
「彼は東堂命ではなく、別の誰かって事」
「で、でもさ、まだナービィって決まったわけじゃないじゃん?クローンなら・・・」
「キャンサーに殺されてるわ。それにあっちの部屋見れば分かるわよ」
「わかるって・・・何が・・・」
部屋奥にあるもうひとつの扉、そこへ東城が足を進める。無機質な扉の前で止まりこちらを向く。目で覚悟はいいかと問いかけてくる。ゆっくりと頷き返事をする。
「開けるわよ」
それだけ言い扉を開けた。
中の空気が流れ込んでくる。ずっと止まっていた時間が動き出したように。
中には複数のガラスの円筒があった。映画やマンガなどで出てきそうな悪の科学者が居るような研究室。ただ、かなりの数が割られており、床にはおよそ人間とは言えない物が散らばっていた。無事だったものは中央の一つだけだった。中に何かが入っている。予想は簡単につく、心を落ち着かせてそれを見ることにする。
あぁ、やっぱりか。と、分かりきっていたことを心の中で呟いた。
「・・・なんやねん・・・コレ」
「相当弄られてるようね。注射痕に、いくつもの傷跡、オマケに片眼もないしね」
「あ、あの、床に落ちてるのって・・・」
「・・・死体・・・その肉片、だよな」
「ギィィヤァァァァァ!!!」
「ん?おい、東堂何する気だ?」
「コレ見たら分かったよ。双子なんだって、俺は弟でこっちは兄貴だ」
「おい、答えになってないぞ」
置いてあったセラフを両手で力強く握りしめ頭の上まで上げる。両足を肩幅程度に開き、左足を前に出す。右足を前に出しつつセラフを振り下ろす。
ガッシャン!と音をたて円筒を力任せに叩き割る。円筒内を満たしていた液が零れ、中に入っていた人間だった物が倒れてきた。
「なっ!?」
「今更だけどゆっくり休んでくれ、兄貴」
兄と呼ぶそれを肩に担ぎ部屋を出ようとする。
「おい!どこ行く気だ!!」
「・・・埋めてくる。最後ぐらい人として終わらせる」
和泉からの静止を聞かずに部屋を出ていく。外にはまだキャンサーがいるとわかっているのに。
「ちょっ!不味いでしょ!!」
「東堂戻れ!」
「大丈夫よ。彼は今キャンサーに気づかれないわ」
「は?なんで」
「書いてあったでしょ。彼のキャンサーに対しての恐怖がキャンサーを寄せ付ける理由だって、今の彼にそんなものないわよ」
「いや、いくらなんでも!」
「・・・ほんまや、見向きもせぇへん」
周りにキャンサーがいるのはわかってる。けど、不思議と恐怖は感じないし、脅威とも思えない。多分、存在を否定されたせいで、生きてる事がおかしいと思えてるからだ。
キャンサーに襲われることも無く外に出る。幸いなことに誰にも会うわず外に出れた。イージスタワーの裏へと向かいセラフを器用に使い穴を掘る。
時間はかかったが人1人が入ることの出来る穴は掘れた。中に、兄と呼ぶそれと、セラフを入れる。
「・・・流石にそれは入れるなよ」
「他の奴らは?」
「まだ研究室で調べ中、あたしとユッキーだけこっちにきさせてもらったんだ」
「一応、セラフは軍のもんだからな。埋めるのはやめとけ」
《イージスタワー地下研究室》
「(この培養器だけ無事だっただけの事はあるわね。ガラスが分厚い、キャンサーでも割れないくらい・・・いや、他のはクローンがいたから狙われただけかしら。でも、他のとは比べ物にならない程に頑丈な作りね。コレを彼が?・・・あぁ、真に肉体がないから)」
東城が東堂命の肉体が入っていた機械を見て考察をしている。何故これだけ無事に残っていたのか、死体が入っていたから、それを守るために他より頑丈に出来ていたから。そして、そんなものをいとも容易く破壊したアレに対して考える。
「おい、諜報員」
「あら、何かしら?まさか今ここでやり合うつもり?」
「違うわ!貴様との再戦は別の機会にする!・・・何故奴がコレを破壊できた。奴のセラフは起動していない。それに、奴の肉体ではコレを破壊できぬ」
イージスタワー侵入の為体を鍛えたと言え、華奢な体格、男と言えど厚いガラスの円筒を叩き割るだけの力はどう見てもない。
「へぇ、あなたと同じ事を考えるとはね。私の想像だけど、あの体は東堂命のものであって彼の物では無いわ。胎児の時点で東堂命に吸収されているからね。彼の肉体は存在しない、ナービィの性質によって違和感なく実行する事が出来る。つまり・・・」
「・・・!適した肉体を創り出せるということか!?」
「多分だけどね。時速20kmを3時間キープだなんて普通に無理、しかも走れるようになるまで大して時間がかかっていない。それなら筋が通るわ」
「いや、待て!そもそも奴が双子という確証がないぞ!」
「双子で間違いないわ。手術どころか、輸血を受けたことも無いみたいだからね。生まれるはずのないヒト・ナービィ」
「なら、セラフが使えるようになる可能性もあるのではないか?」
セラフ部隊がセラフを扱え、普通に戦えるというのもナービィが違和感を覚えないという性質を持っていることに起因している。東堂命がヒト・ナービィであれば使えてもおかしくはない。
「それはおそらく無理ね。彼の中ではセラフ使えない物と決定づけてしまっている。ナービィでも今から扱える様になったらおかしいでしょう」
「やつは体を変えられるのではないのか!!」
「あくまで肉体の変化、老いはしないけど衰えはするし、成長はしないけど学習はする。形のないものだから常識の範囲内で自由自在になんにでもなれる」
「ならば何故、あの姿なのだ?」
なんにでもなれると言うのであれば、あの姿をしている理由がない、もっといい姿があったはずだ。
「恐らくDNAを取り込ませる際、本来のDNAも混ざったのね。そちらから肉体を再現、肉体の大半を占めてるのが異なる方じゃないかしら。オリジナルと真逆状態ね」
「・・・あの〜、めぐみさんと調べましたがこれ以上のものは期待出来そうにないです」
「ここ完全に東堂について調べてただけみたいやな」
「そっ、じゃ出ましょう。っと、ちょっと待ってもらえるかしら・・・痛っ」
「つかささん大丈夫?」
「えぇ、何とか・・・とりあえず出ましょう」
《野営地》
「おっ♪みんなおかえり」
「ただいまです!あの、東堂さんは・・・」
「あいつなら司令官と話してる。ついでにあのセラフどうするかとかもな」
「自分ら行かなかったかいな」
「1人になりたいって言われたから」
《司令部》
「・・・という訳だ」
「・・・そう」
「コレどうする」
左手に持ったセラフを軽く持ち上げ見せつける。司令官は何とも言い難い表情をしていた。
「あなたはセラフは使えないけど、セラフと言うだけで危険がある。こちらで預からせてもらう」
「・・・わかった」
「本当なら、軍事設備の破壊に、東堂命を勝手に持ち出し埋めた事に罰を与えるべきなのでしょうけど、必要なさそうね」
「・・・」
「私からあなたに言えることはもう無い。茅森さん達にもう言ってあるから」
基地の司令官室で言われた、自分の生きる意味を考えると言うこと。他人事のように聞いていたそれを考える事になるとは夢にも思わなかった。
「とりあえず今日はもう休みなさい」
「・・・あぁ」
その後一度基地に帰された。夜まで自室に篭って漠然と考えていたが息が詰まる気がしたので外に出る。特に行くあてもなく彷徨う様に歩く、気づくと葬儀場に来ていた。ここに来るのは蔵の葬式以来だ。そうは言ってもナービィとして生きている訳だが。
ベンチに腰掛けボーッと考える。頭が回らず、無駄に時間を消費していくのが何となくわかる。
「なんやねん、先客ありかいな」
「・・・逢川じゃん、女の子が夜中に出歩くのは危ないぞ」
「何言うてんねん、危険なんてあらへんやろ」
「そうだな」
無言の時間がしばらく流れた。その静寂を破ったのは逢川の方だった。
「・・・なぁ、聞いてもええか?自分、ドームにいた事あるんやろ。どんなところなんや?」
「なんも知らねぇよ。無理矢理入れられて、寝て起きたらキャンサーに襲われておしまい」
「放送みたって言ってたやろ」
「あぁ〜、セラフ放送ね。キャンサーと戦って勝つところ流してたよ。人類の希望にして、生活の潤いって言えばいいんかね」
「楽しんでるんか」
「楽しいって言うか、不安なんだろうな自分達は何も出来ないから。狭い箱の中に押し込まれた生活だもの」
キャンサーなんて楽しめるものなんかでは決していない。それでも、自分達は何も出来ないから見て不安を和らげるしかない。
「セラフ放送で盛り上がって寝て起きたら、キャンサーの襲撃で、奈落へ一気に落とされた気分だったな。俺をドームに入れてくれた女の子の家に泊まらせてもらったけど、あの子今生きてんのかねぇ」
「それいつの話や?うちらが自分拾った時か?」
「ここにも、外にも年代を知る物はねぇよ。感覚じゃ、数年前だと思うけど、もしかしたら1年も経ってないかもしれないし、数十年経ってるかもしれない」
思い出を語っていると、遠くに誰かが隠れて見ているのが分かった。特徴的な帽子をかぶった女の子
「さて、俺のドーム話は以上です。邪魔者は帰るとするわ」
「・・・待ぃや、自分なんでそんなに平気なんや」
今日、自分がヒト・ナービィだと分かった。そして、自分が本来存在しない人間だと分かった。記憶も、感情も、肉体も全て自分ではなく東堂命の物、考えても答えが出ないのは分からないからじゃなくてもう既に答えが出ているから
「いつだか、どっかの誰かさんが手を引いてくれたおかげ」
「はぁ?」
「今の俺は多分そっから始まったから」
誰かが手を引いてくれた、キャンサーを引き寄せる自分を受け入れてくれる人達がいた、身も心も震わせてくる歌を聴いた。だからいつの間にか答えが出ていた。らしくもない、というか素直に言うのが恥ずかしいので多くは語らず、ラノベ主人公が言いそうなくっさいセリフを吐き、その場を去る。隠れている誰かにこっそり言葉をかける。
「隠れるならそれ脱げよ」
「それは違うと思います!」
「見えてたからな」
「そんなバカな!!」
司令官報告時裏側
東堂「・・・という訳だ(説明ムズいわコレ)」
手塚「・・・そう」
東堂「コレどうする(出来れば貰えねぇかな)」
手塚「あなたはセラフは使えないけど、セラフと言うだけで危険がある。こちらで預からせてもらう」
東堂「・・・わかった((´・ω・`)ショボンヌ)」
手塚「本当なら、軍事設備の破壊に、東堂命を勝手に持ち出し埋める事に罰を与えるべきなのでしょうけど、必要なさそうね」
東堂「・・・(よっしゃ!ナイス演技俺!!)」
手塚「私からあなたに言えることはもう無い。茅森さん達にもう言ってあるから」
東堂「(どこぞの人等のおかげで大丈夫です)」