だが、勝ったのは私だ!   作:ゆっくり歩く人

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父からの遺言と第七話

結局あれから…ブルーもブルーの奥さんも…そして父も……帰ってこなかった。

フランも、マギーも…部屋に閉じ籠って出てこない。

それも、当たり前か……。

 

私?私は学校を休みつつ、父の部屋を整理している…定期的に帰ってきていた父が期限を過ぎて帰ってこなかった…父に何かあったのは明白だ。

 

「………これは……?」

 

父のデスクを探ると意外とあっさり見つかった…手紙の様だ。

私が期限を過ぎても帰ってこなかった場合に読む事…と、書かれている。

 

 

書き出しはどうしようか…思えば、お前とはあまり話をしたことがなかったな。

私の名前はジャック・バッティ…お前の父だ…って、私は何を書いてるんだろうな。はは…。

さて、単刀直入に書くとだな…お前は純粋な人間じゃない。

何を書いてるんだ…と、お前は多分受け入れられないだろう。

が、それが事実なんだ…お前は純粋な人間じゃない。

まさかそれでこうなるとは思っていなかったがな……。

 

純粋な人間ではない…と言うのもお前は人体改造を受けている上に…その…人工人間だ。試験管ベビーとも言う。

だが忘れるな、私はお前の父であり…お前は私の息子だ。

 

……話が逸れたな…だがそれだけは、わかってほしい。

 

さて、そんなお前の存在を知ったとある国の軍に知り…お前を寄越せと言い出した……。

だが、私はお前を連中に寄越してやるつもりは微塵もなかった…だから、新しく“作る”ことにした。

あの時の私はどうかしていたのだ…お前を寄越したくないが為に新しく人工生命を作ろうだなんてな。

 

だが思い直した時には既に遅かった…何故かって?

既に彼女達の体が完成していたからだ…そう、お前の妹“達”だ。

 

私は…そう、彼女達にナノマシンを施した。

それだけだ…他にはなにもしていない。

だが連中、それが気にくわないらしい…毎日、研究室に様子を見に来やがる。

お前と同じ改造を施した瞬間、連中は彼女達を戦場に送り出すだろう……。

 

何度も連中と仕事してきたが…今となってはその意志に疑問を感じている。

私は…そうだ、皆で決定した……。

我々はプロジェクトから抜ける事にした……。

 

 

 

 

 

「……ジャック…貴方はこれを書くとき、余程焦っていたのですね」

 

あれから最後まで読みきったが…手紙は全体的には書き殴られていて、私が人間ではない…という事と、妹達の元へ行かなければならないという事しか掴めなかった。

いや…これだけで十分か。

 

だが、単に国へ行くだけでは意味がない…潜入し、手早く妹達の安全を確保しなければならない。

安全の確保については…恐らく私に施された、軍が欲しがる力を駆使すればどうにかなるだろう……。

しかし…フラン達をどうするか……。

とりあえず部屋に戻って考えるとしよう……。

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