敵の女幹部とドンパチしてたら息子が出来た   作:イベリ

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メインが全然手につかないから息抜きで書く。普通に続きが面白いくらい書ける!書けるぞ!!


コイツか?俺の(旅の途中で見つけた)子だ!

響き渡る悲鳴、嘶く剣の絶叫。

今は、何処も彼処も戦場となり得る。

 

「示せ!我らの信仰を!!」

 

「この命を持って罪の精算を!!」

 

叫びと共に、民衆が切り刻まれる。叫びと、鳴き声とが綯い交ぜになって響く。

 

「あぁ……なんで、俺たちが…!!」

 

「愚かな民衆どもよ!自らの罪も知らず死んでいけ!」

 

逃げ惑う民衆を追いかけ、執拗に斬りつける。女子供、老人も関係ないと言わんばかりに、刃を向けた。

 

「クソッ!!」

 

「…冒険者か!!」

 

その刃を阻むは、都市の冒険者(クシャトリア)。鍔迫り合いから敵を吹き飛ばし、背後にいる民衆に叫ぶ。

 

「さっさと避難しろ!俺らじゃあ大した時間稼ぎはできねぇぞ!!」

 

「わ、わかった!!ありがとう…!」

 

何とか逃げ惑う市民を守る戦士は、自分の力量を正確に理解していた。

 

「さぁ、同士達よ!この罪人を殺せ!!」

 

「このイカレ闇派閥共…!」

 

闇派閥

 

このオラリオには、あらゆる派閥(ファミリア)が存在する。ファミリアとは、地上に降臨した神を主神として形成される組織。

 

例えば、生産系では神デメテルや、ヘファイストスを主神とするファミリアが。

 

この都市に存在する、ダンジョンを探索する事を目的とする探索系ファミリアでは、ロキ、フレイヤが中心だ。

 

そして、都市の憲兵を謡う、ガネーシャ、アストレアを中心とする派閥も存在する。

 

「オラァッ!!」

 

「がはぁっ!?」

 

そして、白いローブを纏う集団は、下界に混乱をもたらす事を悦とする、邪神からなるファミリアを闇派閥と呼ぶ。

 

信者を吹き飛ばした冒険者は、既にボロボロ。個としての力が歴然だとしても、多勢に無勢だ。

 

「はぁ…っ…はぁ…っクソ!都市の憲兵は何してやがんだ!?」

 

愚痴を吐いた男の足元には、すでに無数の闇派閥の信者共が転がっている。しかし、油断のできない戦場だ、既に死に体の冒険者は周囲の警戒に注力するしか無かった。

 

故に、気がついた。逃げ遅れ、今にも凶刃に襲われそうな子供の姿を。

 

「───────チックショウ!!」

 

ダっ!と駆け出した冒険者は、火事場の馬鹿力とでも言うのか、信じられない速度で子供と信者の前に割って入り、身代わりとなる。

 

「がぁっ…!?」

 

「おじさんっ!!」

 

「愚かな……見捨てれば、貴様は生きていられただろうに!」

 

沈んで血だらけの冒険者に、吐き捨てるように言った信者に、冒険者は不敵に笑う。

 

「へ、へへっ……馬鹿が、人の道を外れちゃ、生きてる意味がねぇんだよ…!!」

 

「……沈め、冒険者。」

 

「俺の……悪運も、ここまで…か……」

 

慈悲なく振り下ろされる剣が、冒険者に深く突き刺さる未来を誰もが予想した。

 

 

 

 

 

 

「─────なんだよ、俺が居ねぇ間に、随分と調子づいてくれてるみたいじゃねぇか、闇派閥。」

 

 

 

 

 

突如響いた声と共に、信者を衝撃が襲う。

 

「ぎあぁぁぁあっ!!!」

 

天から影が降ってきたと思えば、剣は叩き折られ、信者が遥か遠くに吹き飛ばされる。

 

呆然と理解できない状況に目を白黒させる冒険者だったが、どこからともなく聴こえる独特な旋律に、耳を澄ませた。

 

「…な、何が…」

 

「よくぞ俺の臣民を守った、勇敢な戦士(クシャトリア)!お前はこの子の英雄だ、誇れ!」

 

豪快に着地した男は、真っ白な少年を抱えて現れた。

 

ズンチャっズンチャっ、と心踊るリズムが、心地よい民の旋律が、その場に鳴り響く。

 

ヴィーナ、ムリダンガム、ガタム、カンジーラなどの民族楽器を中心に、ヴァイオリン、ピアノ、ハープやギターにドラム。あらゆる民族、国の文化が融合したその音楽は、降ってきた青年の心中を表すように強く鳴り響く。

 

そして、変化が現れる。

 

「な、なんだ…傷が…!」

 

「お、俺も傷が治っていく…!」

 

「これなら…!!」

 

「行けるぞ!押し返せ!!」

 

音楽を耳にした市民と、冒険者の傷がみるみると回復していき、戦線が復帰していく。

 

その様子を見て、青年は両手を大きく広げて叫ぶ。

 

「────辛気クセェ顔すんなよ!こんな時だからこそ、笑え!踊れ!下を向いてちゃ、笑える明日なんて来ねぇぜ!!」

 

浅黒く、鍛え上げられた黄金比を保つ肉体を踊らせ、快活な笑みを浮かべて、その碧眼に今のこの都市を映した。

 

そして、より一層鳴り響く音楽が強く、民の心を、戦う冒険者の心を動かした。

 

「これより始まるは、万民(ヴァイシャ)の舞!民よ!戦士よ!

 

 

 

踊れや踊れ、騒げや踊れ(ダンス・ダンス・ダンス)!】

 

 

 

青年の動きに合わせて力強く、軽快に流れる音楽と共に、戦いの流れを変える。

 

「聞け、闇派閥!!そして民よ!!俺が!『民衆の王(デミ・ガネーシャ)』が!『武踏灰炎(ダンス・マカブル)』が!!」

 

その2つ名は、民の希望。その呼び名は、悪にとって恐怖の象徴。

 

「アスラ・マハトマン・アビマニーが!!帰ってきたぞッ!!」

 

この一言で、この男の名前を聞くだけで、民は、冒険者は再起できるのだ。

 

「嗚呼っ……嗚呼っ!!」

 

「アスラさまぁ!!」

 

「やっと…やっと帰ってきやがった!!」

 

「待たせやがって!コノヤロウ!!」

 

上がる喝采、奮起する戦士たち。それを見届けたアスラは、ベルを下ろして、ニッと笑った。

 

「見てろベル!これが、冒険者だ!!」

 

「っうん!」

 

軽快で心躍らせる音楽が、彼の気迫が、ビリビリと肌を焼き、ベルの興奮を最高潮まで引き上げる。

 

アスラという青年は、圧が強いことは違いがなかった。距離は近いし、声はでかいし、主張も激しい。

 

しかし、その迫力は、この誰をも引きつけるような気迫は、田舎から出てきたばかりの少年に強い憧れを抱かせるには十分だった。

 

リズムを刻む旋律に合わせ、独特なステップと振り付けで踊りながら、アスラは声を上げる。

 

「民よ!俺ァ、何もしねぇやつを守るつもりはねぇぞ!!」

 

酷く無責任な言葉に、民衆はゴクリと唾を飲む。しかし、この男を深く知る民達は、威勢よく叫ぶ。

 

「俺らに…俺らに何が出来るんだ!!」

 

「剣を取れなんて言わねぇ!戦えなんて言わねぇ!だから、踊れ!!それが、俺たち戦士(クシャトリア)の力になる!!」

 

言葉を置き去りに、戦場に突撃したアスラを合図とするように、音楽の旋律が激しさを増す。

 

「ハッハァーー!楽しんでるか?闇派閥!」

 

「くっ……この音楽を聞いてから部隊の動き…いや、私達全員の動きが悪くなった…!?」

 

ヤケクソ気味に振るわれた剣を、軽々と踊るように回避して、アスラは楽しそうに笑う。

 

「おっと!ステップ、ステップ!くるっと回ってー!ほら、お前も踊れ!」

 

「なっ!?おわあああああ!?」

 

「何をしてっ!?待て待て待て!!こっちにとんでくるなぁぁ!?」

 

掴んだ信者をターンと共に遠心力をつけて投げ飛ばし、他の信者にぶち当てる。

 

戦場が彼ら戦士の独壇場となり、敵が縦横無尽に飛び回る。

 

どんどん劣勢に追い込まれる部隊に焦り、闇派閥の指揮官は檄を飛ばす。

 

「っ囲め!数で押し潰せぇ!」

 

「むっ、無理です!どんどん冒険者と奴の力とスピードが上がって…!!ぎゃあああああっ!!?」

 

「なにが、何が起きている!?」

 

一層に盛り上がる音楽がその場を支配する中、闇派閥の指揮官の男は信じられないものを見た。

 

先程まで、絶望に染まっていた民衆が、ボロボロだったはずの冒険者が、笑顔で、音楽に身を任せ踊り、戦いながら、ただ前を見ていた。

 

「おめぇさん、俺が単騎で強ぇと思ってんのか?確かに、俺は強ぇが……民が、臣民が応えてくれるのなら、俺はもっと強くなれる。」

 

「スキル…!いや、貴様の魔法か!【武踏灰炎(ダンス・マカブル)】!!」

 

その推理に、指をパチンッ!とならし、指を男に向けて笑う。

 

「ご明察!俺の魔法【踊れや踊れ、騒げや踊れ(ダンス・ダンス・ダンス)】は踊る事で強くなる!そして、多くの臣民が踊る事で、俺をより強くする!!」

 

「詠唱も無しに、これ程強力な魔法を…!!」

 

魔法という力は、多かれ少なかれ詠唱というプロセスを挟んで行使される力だ。しかし、アスラのソレは、詠唱を必要としない。

 

いいや、歌っているのだ。民が、アスラが、五体全てを振り乱し、一心不乱に踊っている。

 

そう、民はただ踊っているのでは無い。戦っているのだ。剣は取れぬ、(魔法)も歌えぬ、けれど、その五体を使って、王に寄り添い、共に戦っている。

 

つまり、体による表現その物が詠唱となっている、彼だけが持つ舞踏魔法(ダンス・マジック)

 

故に、この王は応える。応えねばならない。

 

「いい踊りだ、民よ!さぁ!ラストスパート!踊り切れ!!」

 

跳ね上がったボルテージに音楽が寄り添い、アスラの踊り(戦い)をより力強く表現する。

 

徒手空拳で60は下らぬ軍勢を、ただひとりで蹂躙する。時に踊り、時に殴り、時に蹴り。それを繰り返す。しかし、その全ての動きが機械的な単一のものではなく、熟練の舞踏師のソレで、その場にいた敵味方を無差別に惹き付ける。

 

「ラストォッ!!!」

 

最後の一人にアッパーカットをかまし、ポーズを決めれば、音楽は余韻を残してラストビートを刻んだ。

 

それが、戦闘終了の旋律。静寂が包んだ後、割れるような拍手と、喝采。

 

そして、王を讃える臣民が、互いの無事を喜んでいた。

 

それを微笑ましげに眺めたアスラは、ベルを抱き上げ、感想を聞いた。

 

「どうだった、ベル!俺の戦い(ショー)は!」

「凄かった!えっと、その…凄くってね!思わず、体が動いて、僕も踊っちゃったんだ!」

 

「そうかそうか!!そりゃよかった、見せた甲斐があるってもんだ!!」

 

にっこりと笑うベルは、良くも悪くも嘘が付けない、故に心のありのままを語っている。

それに気を良くしたアスラは、ベルが何度も見た、空を仰ぐようにのけぞって笑う。

 

「で、でも…この人たちは…?」

 

「あぁ、闇派閥っていう……まぁ、なんだ、悪ぃ奴……かな?」

 

「それは…『アク』なの?」

 

「まぁ、世間一般で言えば、な。」

 

その言葉を聞いて、ベルは考えた。

 

叔父と義母がいなくなる前、最後に残した言葉を。

 

何やら深く考えている様子のベルを見て、アスラは乱暴にその頭を撫でる。

 

「いいか、ベル。冒険者になるなら強くなくちゃいけねぇ!だがな、力の使い方だけは間違えるな。」

 

「ちからの、使い方…?」

 

「あぁそうだ!力ってのは、楽しいを生み出す為に使うもんだ!誰かを泣かせるために使うもんじゃねぇ!そこだけは間違えんな!」

 

「お兄ちゃん、みたいに?」

 

「おう!俺を見とけ!正しい力の使い方ってもんをお前に教えてやる!」

 

「うんっ!」

 

ニッ、と笑ったアスラに、少年もニコッと可愛らしく笑い返す。微笑ましいその光景に、市民が思わず笑顔になると、遠くの方からとてつもない足音と共に、声が聞こえた。

 

『───────ぃさま──!!!』

 

「あん?この声は…」

 

「なっ、なに?」

 

ドドドドドド!!っと、馬の走る音よりも大きな音を鳴らしながら、赤髪の少女がものすごいスピードで飛び掛かった。

 

「────アスラにぃさまぁぁぁぁぁ!!!」

 

「おぉ!!やっぱり!アリーゼ!!久々だなぁ!」

 

ベルを地面に下ろし、飛びかかってきた少女───アリーゼを抱き留める。

 

「いつ帰ってきたの!?本当に久々!!音楽が聞こえきて、つい走り出してしまったわ!」

「ついさっき帰ってきたんだ!シャクティにぶん殴られちまったぜ!」

「そりゃそうよ!1年半居なかったんだから!それより、こっちは大変だったのよ!闇派閥が活発化して!」

「そうかそうか!でも、もう大丈夫だな!俺が帰ってきた!」

「えぇ!ホントね!アスラ兄様がいれば百人力!いいえ、万人力よ!!」

「そりゃそうだ!!」

 

『ワハハハハハハハハハ!!!』

 

わっはっはっはっ!と豪快に笑う2人に圧倒されながら、ベルはその空気に呑まれるしか無かった。

 

しかし、あまりにもやかましい空間に、あまりにも耐えきれなかったベルは、思わず声を上げる。

 

「おっ、お兄ちゃん!その、このお姉ちゃんは…?」

 

「おぉ!そうだった!ベル!コイツは、アリーゼだ!」

 

「あら!なに、この可愛い子!ベルって言うのね、うさぎみたい!」

 

「う、うさぎ…」

 

 男としてはあまり嬉しくない言葉と共に、わしゃわしゃと撫でられる頭。少ししゅんとしたベルの様子を気にすることもなく、そうだ!とアリーゼは胸を張って自己紹介をする。

 

「聞いて驚きなさいベル君!」

 

「は、はひっ!」

 

「私は、新進気鋭!アストレア・ファミリアの団長!!アリーゼ・ローヴェル!正義の味方よ!バチコーン☆」

 

「正義の、味方…!」

 

アリーゼの自己紹介に、キラキラと目を輝かせ、かっこいい!という感情を隠そうともしない少年に、気が良くなったアリーゼはさらに無い胸を張る。

 

「フフンッ!幼い少年の視線すら独り占めしちゃうなんて!嗚呼、私って本当に罪な女ね!」

 

「ハハハハッ!相変わらず元気でよろしい!」

 

「だが五月蝿すぎだ、団長。周りの迷惑も考えろ。」

 

「アリーゼと彼が揃うと、本当に喧しいですね。」

 

「そりゃまぁ、仕方ねぇよ。なんせ、【民衆の王様】と【正義の味方】だぜ?声はでかくなくちゃな。」

 

その喧騒を斬るような鋭い言葉が、アリーゼの背後からかけられた。

その声の主を見て、アスラは目を見開いた。

 

「おぉ!輝夜にリオン、それにライラも!久々だなぁ!」

 

「お久しゅうございます、【武踏灰炎(ダンス・マカブル)】。相変わらずのようで、安心いたしました。」

 

「ようやく帰ってきたのですね、アスラ。」

 

「ったく、あたしらに面倒事全部押付けやがって。これから馬車馬の如く働いてもらうからな。」

 

長い黒髪を揺らす、着物を正しく纏う少女と、長い金髪を靡かせるエルフの少女、そして、桃色のショートヘアを野暮ったく触る、小人族の少女─────輝夜、リュー、ライラがアリーゼを追って現れた。

 

いち早くベルの存在に気がついた輝夜が、視線をベルに移し、目線を合わせるように屈む。

 

「私はゴジョウノ・輝夜。あのアリーゼの仲間と思っていただければ。名を、教えていただけます?」

 

「………」

 

「ん、どういたしました?」

 

ぼーっと輝夜を見つめるベルに、輝夜は首を傾げる。すると、ベルはタタッとアスラの後ろに素早く隠れながら、モジモジ、チラチラと輝夜を見た。

 

「……なんでございますか?」

 

「その…えっと…凄く、綺麗で…みとれちゃった、から…」

 

「───────」

 

いっそ少女のように恥じらう少年に、輝夜は見事撃ち抜かれた。

 

それはもう、クリティカルヒットだ。

 

ゆっくりと立ち上がり、少年の前まで行くと

 

「────よし、ウチの子になれ。」

 

そう言って、一息に少年を抱きしめる。突然の出来事に、驚きと嬉しさが混ざり、ベルは顔を真っ赤に染め上げる。

 

「……へっ!?」

 

「こんなにも純朴で素直な少年が、今このオラリオにいること自体希少だ。今から育て上げれば私たちが行き遅れることも無くなるだろう。」

 

「かっ、輝夜!?何を言っているのですか!?彼はまだ……ほぼ幼児ですよ!?」

 

「輝夜!?貴方それほとんど犯罪よ!?私より酷いわ!」

 

「よく考えても見ろ団長。私たちの派閥は男子禁制では無い。とはいえ、これから冒険者になろうという男が、これ程素直で、可愛らしい少年か?そんなはずがない。ならば今から育て上げよう、なに光GENJIは読み漁った。問題は無い。」

 

「問題しかありません!ライラ!あなたからも何か……!」

 

「アタシは知らねぇ〜…めんどくせぇ。」

 

「ライラぁっ!!」

 

しばらく輝夜の言葉に考え込むように俯いていたアリーゼは、顔をはね上げいい笑顔で口を開く。

 

「─────それもそうね!良かったわね、ベル君!ハーレムよ!!」

 

「貴方もかアリーゼ!!」

 

「はっ、はーれむ!?お義母さんに殺される!!」

 

「おやおや、お母様は厳しいので?」

 

「は、ハーレムなんて…僕、どうなっちゃうんだろう……でも、はーれむは男のロマンっておじいちゃんが…」

 

ぐるぐると目をまわし、葛藤する少年と少女のやり取りを可笑しそうに見つめるアスラは、隣に来たライラに視線を移した。

 

「ったく、やっと帰ってきたと思ったら、また面倒事持ってきやがって……」

 

「あぁ、ベルか!」

 

「随分仲がいいみてぇだな。」

 

「おう、そりゃな!」

 

「はっ、まさか、お前の子か?」

 

そして、次の一言で、その場が静まり返った。

 

「おう!俺の(旅の途中で会った)子だ!」

 

この男、力、カリスマ、人格共に備えているものの、平時の圧倒的な頭の回転の遅さと、勢いで喋る癖で一言足りない、余計な事を言う事など常なのだ。しかし、疲労と心労でクタクタの4人は、冷静に考えられる余裕がなかった。

 

「へぇ、そりゃまた───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………は?」

 

「へ?」

 

「え?」

 

「えぇ?」

 

故に、アストレア・ファミリアの面々と民衆がとんでもないことを聞いた気がする、と疑問符を浮かべてから、アスラの言葉を呑み込んで、めいっぱい溜めてから、大口を開けて叫ぶ。

 

『えぇぇぇぇっえええええぇぇぇぇえっっっ!!!?』

 

きっと翌日には、号外が出る事だろう。

 

『民衆の王、オラリオ外で結婚か!?』




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