敵の女幹部とドンパチしてたら息子が出来た   作:イベリ

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書ける!書けるぞぉ!!


母ちゃんは任せろ!

「……で、結局ベル君は兄様の子供じゃないのよね?」

 

「おう!つーか、初めからそう言ってんじゃねぇか。」

 

「言ってねぇわ!!お前自分で言ったことも忘れんのか!?『おう、俺の子だ!』って言ってたろうが!」

 

「言ってねぇよ!ちゃんと、俺の旅の途中で会ったって言ったろ!」

 

『言ってないっ!!』

 

アスラを囲んだアリーゼとライラは、言った言わないの言い合いをしていた。と言うよりは、普通に言ってないのだが、アスラは言っただろう!と言い張って譲らなかった。

 

7歳児(ベル)よりも子供らしいナナサイジ(アスラ)の方が余程手がかかるのだ。

 

それを尻目に、瓦礫に腰かけた輝夜は、ベルを膝に乗せて2人で親睦を深めていた。

 

「そうでございますか、ベルは冒険者になりたいと。」

 

「う、うん!お兄ちゃんみたいな、強くてカッコイイ冒険者がいいなぁ。筋肉もつけなきゃだよね!叔父さんみたいに、おっきくなるんだ!」

 

「そうでございますか。では、立派になりませんとね?」

 

その言葉を聞いた笑顔の裏側、輝夜は瞬時に考えをめぐらす。

 

(冗談じゃない、あんな脳無し筋肉ダルマになられてはまずい。叔父さんが誰かは知らんが、恐らくアスラのような肉ダルマに違いない……しかし、否定するのも子供の夢を壊すようで……よし。)

 

ここまでを0.5秒程で導き出した輝夜は、話題を自然に摩り替えることにした。

 

「彼のように戦うのもよろしいでしょうが、刀はどうです?」

 

「刀…!お姉ちゃん刀が使えるの!?僕も使ってみたい!えっと…教えて、ください!」

 

「ふふふ、貴方様は礼節も弁えているのですねぇ。では明日から修行と参りましょう。刀の握り方から、手取り足取り教えて差し上げますよ?」

 

「ほんとっ!?あっ、でも…僕、お義母さん達を探しに来ててね…」

 

「母君を?」

 

「突然いなくなっちゃって、泣いちゃってたらね、お兄ちゃんが探しに行こうって言ってくれたんだぁ…」

 

しょぼしょぼとしぼんでいくベルの頭をひとつ撫でて、輝夜はそうか、と目を閉じた。

 

「お義母さんも…僕が弱っちいから…僕の目が赤いから、いなくなっちゃったのかな……」

 

「……」

 

「強くなったら、お義母さん達、戻ってきてくれるかなぁ……」

 

母を探すため、アスラとこの土地を訪れたベルの言葉に、輝夜は罪悪感はあったが、ここしかないと、次の手を打つ。

 

「………そうと決まれば、アストレア様に恩恵を刻んで頂きましょう。」

 

「おんけい……?」

 

「強くなる魔法のようなものでございます。」

 

「僕も、強くなれる…?」

 

「えぇ、努力次第ではございますが。ある程度までなら、私が保証しましょう。」

 

「おんけいって…その、痛く、ない?」

 

うるっ、としたつぶらな瞳で輝夜を見上げたベル。そんなベルに、にっこりと笑みを浮かべて、輝夜は応える。

 

「っ………ご安心くださいまし、うつ伏せで寝っ転がっていれば終わります。」

 

「それなら…ぼく、欲しい!」

 

「───────っし…!では、善は急げ、早速ホームに向かいましょう。」

 

ベルの見えないところでガッツポーズをした輝夜を見逃さなかったリューは、待たをかける。

 

「輝夜ァ!待ちなさい!!何も分からない状態のクラネルさんを連れていこうとするな!それは詐欺だ!!」

 

ベルの耳を塞ぎ、リューの言葉が入らないようにしてから、輝夜はベルに見えないように顔を歪める。

 

「ぶぁぁかめ!!貴様は【九魔姫】のように100を超えても行き遅れでいたいのか!?」

 

「なっ!?リヴェリア様は行き遅れてなどいない!ただ、見合う相手がいないだけだ!」

 

「それを行き遅れというのだ戯け!!」

 

耳を塞がれ疑問符を浮かべ動かないベルを、大事そうに抱きしめた輝夜は、ニヤリと笑う。

 

「まぁ……他人に触れることが出来んお前には早い話だったか…悪かったなぁ?」

 

「なぁっ!?」

 

「貴様は一生1人寂しく子を抱く私を見て悔し涙でも流しているがいい御伽の国の化け物め!」

 

「お、御伽の国の化け物!?」

 

目の前で繰り広げられる漫才をみて輝夜の腕の中で顔を赤くするベルは、優しくしてくれた綺麗なお姉さんである輝夜に、アスラ並に懐いていた。その為、輝夜のせいで、断片的に聞こえた情報を結合させ、ただ初めて見たエルフという存在がお化けのようなものであると認識した。

 

「え、エルフの人は、お、お化け…?」

 

「なぁっ!?ち、違います!クラネルさん!」

 

「おぉ〜、怖い怖い。ベル、無闇にエルフに近づいてはいけませんよ?頭からパックリと食べられてしまいますから。」

 

「た、食べられる…!?」

 

「輝夜ぁ…!!」

 

覆面越しに顔を赤くするリューに、それを嘲笑う輝夜。何となくこの二人の関係が子供ながらに良好だと理解したベル。

 

一頻り漫才を終えたらしい2人は、一息ついてから真面目に切り替わったのか、コソコソと話を始める。

 

「……しかし、うちで預かって良いものでしょうか。うちのファミリアは何かと敵が多いとは思いますが。」

 

「それも考えたが、アスラよりはマシだろう。と言うよりも絶対に預けられん。やつは好んで戦場にこの子を連れ出すぞ。」

 

「そ、それは流石に………ないと……言えないしその光景がありありと浮かんでしまう…むしろさっき既にその状況だった訳ですから…」

 

「ならばうちで預かった方が余程いい。それに、奴の派閥は脳筋が多すぎる。将来的にもあんな肉ダルマ共のようになって欲しくない。」

 

「………貴方、それ程までに将来を危惧していたのですか。」

 

「どういう意味でございましょうか?」

 

青筋を浮かべた輝夜に、リューは薄目のまま続ける。

 

「…いえ、彼の意思が伴っていれば、私はいいと思います。くれぐれも、彼の意思を尊重するように。」

 

「当たり前だろう。その意志もないのに、共に居ようとは思わん。」

 

「……!」

 

輝夜の言葉を断片的に聞き取ったベルが輝夜の着物の袖を引っ張ると、優しい微笑みで輝夜はベルを見つめた。

 

「どうかしましたか?」

 

「………どこにも…いかないで…いい子にしてるから…っ!」

 

なにかに怯えた様に、目端に涙を浮かべるベルに、輝夜とリューは面食らってしまった。

 

その言葉を聞いて、理解するのに少し時間をかけた輝夜だったが、直ぐにその意味を理解した。

 

「ん……あぁ、なるほど……貴方様が私と居たいと言ってくれないのなら、という意味です…貴方様が私と共に在りたいというのなら…私は、貴方の前から居なくなったり致しませんよ。」

 

ふわっと頭を撫でてやれば、安心したのか花が咲くように笑うベル。頭に乗せられた輝夜の手を取ってギュッと、離さないと言うように握った。

 

この時点で、ベルの中で輝夜への好感度は限りなく上限を突破していた。

 

「……ここまで、輝夜が誰かに優しく接しているのは初めて見ました。」

 

「それ、絶対に輝夜の前で言うなよ。ただでさえめんどくせぇんだからお前ら。」

 

どうやらアスラの事情聴取も終わったようで、ライラがリューの隣に立っていた。

 

結局ただの村から連れてきた子ということが判明して、民衆はなんだあ、と散り散りに解散。アリーゼも今はアスラと談笑している。

 

「そんでよ!俺がアルテミス様を狙う大サソリをぶん殴ってやったわけだ!いやー!あいつは強かった!しぶとさとパワーはバロール並だったぜ!」

 

「バロールって、兄様が昔単騎で倒した深層の階層主よね?アレでLv5になったのでしょう?」

 

「あぁ!死にかけたけどな!そっから上がれてねぇけど、今回で多分行ったぜ。Lv6!!」

 

「本当!!それはお祝いしなくちゃだわ!」

 

「─────本当に、お祝いしなくてはな。」

 

しかし、アスラは気が付かなかった。背後に迫っていた、母代わりのような、姉のような人の発する怒気に。

 

「げっ!?シャクティ、なんでそんなに怒ってんだ!?」

 

その姿、正に仁王。シャクティ・ヴァルマはこれ以上ないほどにキレていた。

 

「貴様があの子をひったくって信者共に突っ込んだ通報を受けたからだ!!危ないだろう!?」

 

「危なくねぇよ!俺が怪我なんてしたのもうだいぶ前だろう!」

 

「お前の心配では無いわ馬鹿者!!ベルは恩恵もないただの子供だぞ!戦場に連れ出して何かあったらどう責任をとるつもりだ!?むしろお前は少し怪我をして痛い目を見ろ!!」

 

「ひ、ひでぇな!!1年ぶりに帰ってきた弟に向ける言葉か!?」

 

「こんな出来の悪い弟をもって私は非常に可哀想だ!!そもそもお前は突然『旅に出てくる!』の置き手紙だけ置いていなくなるな!いつまでその放浪癖が治らんのだ!?」

 

20歳の青年が31歳の女に本気で怒られるという、世間一般でみればレアな場面だが、(アスラ)(シャクティ)のコレは、関わりを持った誰もが見たことのある光景だろう。

 

「お、お兄ちゃん……」

 

「クラネルさん。あれが彼の平時です。」

 

「何か幻想を抱いていたのでしたら、残念でございますが、あの方は貴方よりよっぽど聞き分けが悪い糞ガ……悪童ですので。」

 

「お兄ちゃん……」

 

何となく。そう、オラリオに来るまでの1週間で、何となくアスラの事をベルは理解していた。

 

「後はホームで話をじっくりと聞かせてもらおうか。」

 

「待て待て!縛るな姉ちゃん!あっ、足持って引きずんないでくれよ!!」

 

「うるさいっ!お姉ちゃんは怒っています!!」

 

「シャクティ、怒りすぎて語彙力が死んでるわ!」

 

「あんなシャクティ見たくないのですが。」

 

「あいつの姉貴分だからな……そりゃ苦労すんだろうぜ…ご愁傷さまってやつだ…」

 

「シャクティお姉さん……」

 

居た堪れないくらいのシャクティの苦労が垣間見え、その場の皆が手を合わせた。

 

「待って待って!ベルを連れていかなきゃだろ!?」

 

「うるさい!あんな猥褻物のような建造物にあんな小さな子を連れて行けるか!!第一今回の事でお前に預けられるわけないだろう!!彼女たちならば悪いようにはしない!お前よりも余程教育にいい!!」

 

「ちょっ、あっ!?ベル!!お前の母ちゃんは任せろ!!俺が必ず見つけて、お前の前に連れてきてやるから!!輝夜といい子にしてろよ───────!!」

 

「あ、うん……」

 

『おっ!リヴェリア!久しぶりだな!元気だったか!?』

 

『あ、アスラ!?引き摺っ、縛らっ……ええい!どういう状況だ!?』

 

『【九魔姫】か、貴方の魔法の力を借りたい。来てくれ。』

 

『お、おおい!?シャクティ、らしくないぞ!おい待て、引っ張るな!私を巻き込むなぁっ!!』

 

シャクティが見知らぬお化け(エルフ)をさらっていったところを眺めて、ベルは遠い目をした。

 

忘れてなかったんだなぁ、と少し嬉しくなりながら、ベルは手を振って、犯罪集団と共に引き摺られる兄の姿を最後まで眺めていた。

 

その悲しげな背中を見て、居た堪れない感情に支配されたリューは、どもりながら口を開いた。

 

「………も、もう、行きましょう。」

 

「そうね!」

 

「あいよー。」

 

「では、ベル?行きましょう。」

 

「う、うんっ……!」

 

アストレア・ファミリアも撤収という事で、住む場所もないベルは、輝夜と仲良く手を繋いで、新天地となるホームへと歩いて行った。

 

 

 

「はぁ〜、ひっでぇ目に遭ったぜ!アッハッハッハッハッ!!」

 

「笑い事じゃない気がするんだけど…まぁ、お兄ちゃんが変わってなくてよかったかな。」

 

「おう!俺は俺だぜ、アーディ!」

 

所々肌を焦がしながら、アスラは言葉とは裏腹に大笑い。そんなアスラを呆れるように、しかし嬉しそうに見る鈍色髪の少女────アーディは、久しぶりの兄との会話を楽しんでいた。

 

「でも、お兄ちゃんの自業自得じゃない?」

 

「だっはっはっ!!違いねぇ!しっかし、アーディもでかくなったな!あれだな!何とかは刮目してみよってやつ!」

 

「もう〜、それは男の子に使う言葉!こんなに可愛い女の子なのに、酷いよ?」

 

「そうだったか!わりぃわりぃ!」

 

そう言って、大きな掌でアーディの頭をわしゃわしゃと撫でる。

 

もーやめてよ〜、とアーディは口では嫌そうに言うが、その顔は笑顔そのものだった。

 

小さな、というよりも、ほぼ産まれた時から共に過ごしている兄のようなアスラに、アーディは酷く懐いていた。

 

「そういえば、お姉ちゃんが言ってたベル君は?早く会いたいんだけど!」

 

「あぁ、アストレアん所の輝夜が持ってったぜ。旦那にするって言ってたな。」

 

「へぇ〜輝夜がね〜………え?旦那?7歳児と?」

 

「将来的にって言ってたけどなぁ。」

 

「えぇ……事案じゃん…と言うか、輝夜が言ったんだ……意外。」

 

ちょっと所では無い驚き顔を見せ、アスラに寄りかかるアーディと、呑気にラッシーを飲んでいるアスラ。

 

そんな空間に割り込むように、扉がドカンっ!と勢いよく開いた。

 

「俺がッ!!ガネーシャだァァァっ!!」

 

「おう、知ってるぜ!」

 

「ガネーシャ様、うるさーい。」

 

バーンッ!と登場した、2人の主神。神ガネーシャは、いつもこの調子でありアスラとは気が合う神だ。

 

ぴょんっとその場から飛び出したアーディは、ガネーシャをちょこっとだけ、可愛らしく睨む。

 

「せっかくお兄ちゃんとお話してたのに〜!」

 

「ハハハッ!話はいつでも出来るさ!ちょいとガネーシャと話さなきゃ行けねぇからよ、部屋で待ってろ!今日は俺特製ビリヤニ作ってやる!」

 

「本当!?お兄ちゃんのビリヤニ久しぶりだなぁ!楽しみにしてるね!お姉ちゃんも呼んでおくよ!」

 

「おう!」

 

楽しみ〜!と部屋を飛び出し、ガネーシャ・ファミリアの仕事である警邏に向かったアーディを微笑ましく眺め、完全に外に行ったことを見届けてから、ガネーシャに向いた。

 

「─────んじゃ、早速報告と行こう。」

 

そう言い放ったアスラにいつもの活気溢れる笑顔は無く、もしこの場にベルがいれば兄だと認識する事はできなかっただろう。

 

「外はどうだった。闇派閥の動きは何か探れたか。」

 

「数ヶ月前まで全く進展はなかったが、1か月前から、奴ら急に動き出しやがった。」

 

バックパックから世界地図を取りだし、赤いペンで丸を付けていく。

 

「理由までは不明だが、奴らデダインと…エルフの里、主に大聖樹がある里だな。そこを狙って何かやってやがる。」

 

「被害はどうだ?」

 

「デダインの方は特に無し。奴ら、砂漠でなんか探してるらしい。だが、エルフの里は…何個かしか守れなかった。」

 

悔しそうに唇を噛んだアスラは、拳を握り怒りを滲ませていた。

 

「う〜む…仕方あるまい。お前の体は一つだけだ、無理を言った俺にも責任がある。」

 

「………そうかよ」

 

お人好しな神だと笑ったアスラは、次に数枚の手紙を取り出す。

 

「周辺諸国の王からの手紙だ。中は改めたが、大体が協力はできないって内容だ。」

 

「うーむ…奴らも馬鹿ではあるまい、なぜ協力出来ぬと?」

 

こっからが最悪だ。と頭をガシガシと掻いたアスラは、トンっと指で机を叩く。

 

「周辺諸国全てだ。協力を得られそうなラキア、ゾーリンゲン、シャルザードと、全ての国に信者が潜り込んでやがった。」

 

「何だと!?」

 

「それだけじゃねぇ。」

 

先程広げた地図の、オラリオ郊外に丸をつけ、そこを叩く。

 

「オラリオ外で抜け穴を見つけた。上手く隠れちゃいたが、場所はここ。アダマンタイト製の扉で厳重に閉じられていやがった。俺なら焼き切れたが、情報を握っているアドバンテージを手放すリスクと見合わねぇ。生きて帰れる保証もなかったしな。」

 

「いや、正しい判断だろう。いま、民衆の王(デミ・ガネーシャ)の訃報が届けば、この都市は本当の意味で終わる。」

 

「そこまでやべぇのか今のオラリオは……とにかく、この抜け穴を使って物資と信者をオラリオに入れてるって訳だ。」

 

そして、バサッと投げ渡された紙の束。それは、何月何日にこの抜け穴が利用されたか、何が運ばれたのかなどが詳細に記された記録書だった。

 

「んで……これだ。」

 

「これ程か……信者の出入りがこの1ヶ月だけあまりに多い。」

 

「わかるか、ガネーシャ。奴ら、準備してやがる。それも今までよりも、ずっと周到に。信じられねぇ速度でだ。」

 

記されていた内容。数ヶ月前まではおそらくは物資であろう積荷やら何やらが僅かだったのだが、ここ1ヶ月はほとんどが信者と大量の物資。

 

この事から、2人は同じ答えを導き出す。

 

『オラリオを落とす算段が出来た。』

 

今までなりを潜めてきた闇派閥の動きが急に活発化した時期、そしてこの物資や人の流入の激化の時期が重なる。明らかに何かをしかけてくる前段階だろう。

 

「…そう、見るべきなのだろうな。」

 

「あぁ、忌々しい事だが今までと動きの精細さが桁違いだ。新たな指導者が入ったと見て間違いない。」

 

そう語るアスラの目は普段の快活な快男児の目ではなく、民を守るために深く思考を張り巡らせる賢王の目であった。まるで、オラリオに帰ってきてから今までのアスラが、全て嘘であるように。

 

「わかった。この資料は必ず次の会議に使われるだろう。俺からシャクティに渡しておく。」

 

「……いや、待て。情報の共有はロキ・ファミリアだけでいい。」

 

「なに?」

 

「現状、フレイヤ派は連携も取らねぇから役に立たねぇ。なら、情報の共有はフィンとアストレアだけに絞る。それに……ギルドも今は、信用ならねぇ。」

 

「むぅ……いや、わかった。それも加味して、情報を俺が整理し、そこからシャクティに渡そう。ロキ・ファミリアにはお前が行ってくれ。」

 

「OK、そっちは頼むぜ。」

 

「任された!!」

 

ガネーシャがそう返事をした途端、アスラはソファーに崩れ落ちるように倒れ込んだ

 

「───────かぁーー!!もう無理、久々に頭使ったぜ!疲れたぁほんと!暫く頭使いたくねぇ!うっし!ビリヤニの材料買いに行かねぇとな!ガネーシャも来るか?」

 

人が変わったように、いつもの快男児に戻ったアスラに、ガネーシャは首を振った。

 

「いいや、姉兄妹の時間を邪魔はできん。3人で楽しむといい。」

 

「おう、そうか!」

 

「あぁ、そうだ。お前の新しいステータスだ───────おめでとう、オラリオの頂点に並んだぞ!」

 

その言葉に、アスラは一瞬目を見開いた後に、ニィッ!と快活に笑う。

 

「当然!俺は民衆の王(デミ・ガネーシャ)だからな!!」

 

力こぶを作った後に、ガネーシャからステータスシートを預かり、笑いながらその場を去っていった。

 

 

アスラ・マハトマン・アビマニー

Lv6

 

力 :I0

耐久:I0

器用:I0

俊敏:I0

魔力:I0

 

【拳打:B】

【耐異常:C】

【舞踏:A】

【聖火:D】

 

《スキル》

武術(カラリパヤトゥ)

・素手格闘時に力・俊敏に高補正

・武器使用時器用に高補正

・熟練度に比例した補正値の上限突破

 

王族血統(ラージャ・カスト)

・士気高揚に弱補正

・恩恵を持たぬ人間に対する強制命令権

・エクセリアの取得量減少

・強者打倒時獲得エクセリア量倍加

 

気功(ヨーガ)

・素手格闘時のみ使用可能

・魔力消費により発動

・任意のステータス1つに階位昇華前の潜在値を加算

 

《魔法》

踊れや踊れ、騒げや踊れ(ダンス・ダンス・ダンス)

舞踏魔法(ダンス・マジック)

・踊りの種類により付与効果変化

・時間経過により各踊りの付与効果割合上昇。割合上昇上限は現在までの昇華回数。踊りが途切れるまでマインドを消費し続け、効果を持続させる。

・踊り変更時、途切れること無く踊りを繋げる事で消費魔力還元。

・踊る人数によりステータス補正

 

浄炎の讃歌(ゾロアスト・アンドロノヴァ)

・拝炎加護

・加護の常時発動

・清炎属性のエンチャント

・周囲の炎属性魔法を強化




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