天羽奏(♂︎)の戦姫絶唱シンフォギア   作:エドアルド

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お久しぶりですみなさん。
最近中々忙しくてなんとか秋休みでゆっくりしてモチベが回復したので投稿です。


目覚めのネフィリム

 

「久しぶりだな〜」

「2年ぶりぐらいじゃないか?」

 

そういう俺と翼はF.I.Sに来ていた。

近々聖遺物の起動実験がされるらしく、同じシンフォギア装者を抱える組織同士の親睦を深める為と何やらお上の方の方で政治的なあれこれがあったらしい。

 

でもちょうど良かった、聞いてみれば今回の起動実験に使われる聖遺物の名前はネフィリム、何とあのトラウマ製造機くんらしい。

一応、了子さんからLiNKERをもらって来てるしいざとなれば俺がネフィリムの相手をする。

 

「キュイ!」

「ん、どうした」

 

ネフィリムについて考え込んでいた俺を現実に呼び戻すかのように聞こえる頭の上の声の主に意識を向ける。

 

「グルル」

「そうだな、お前もいるしな」

 

最近やっと二課の施設から出る事を許可されたズメイの頭を撫でながらF.I.Sの入口を通る。

やっぱり動物てのは言葉がない分人の機敏に敏感なのかもな。

 

「ようこそ奏、翼。お久しぶりですね」

「久しぶり、ナスターシャ教授」

「久しぶり!」

 

F.I.Sに入れば俺たちを出迎えてくれたのはナスターシャ教授だ。相変わらず元気そうでなによりだ。

 

「しばらく見ない間に随分大きくなりましたね。やはり子供の成長は早いものです」

 

子供なんてそんなもんよ。

 

「さ、立ち話はここまでにして移動しましょう。マリアたちもあなた達が来るのを楽しみにしていましたからね」

 

そりゃあ楽しみだ。前は二ヶ月に一回ぐらいのスパンで会ってたけど最近会えてなかったしな。

ナスターシャ教授の後に続いてよく俺たちがF.I.Sで過ごす庭園に来ていた。

 

庭園では初めて会った時のように4人が楽しそうにお喋りをしていた。

そんな中で目敏く俺をいの一番に見つけた切歌が走ってくる。

 

「奏デース!!」

「グホッ、相変わらず元気だな切歌は……」

 

 中々に勢いをつけて俺のお腹にタックルをしかけてきた切歌を見て相変わらずだなぁと思う。

 

「あ、奏さんに翼さん」

「来ていたのね奏、翼」

「お久しぶりです、奏さん、翼さん。きりちゃんそこまでだよ」

「あーー、奏〜」

「みんな元気そうで何よりだ!」

「久しぶりだな!」

 

 調に引っ張られる切歌を尻目にみんなと挨拶を交わす。みんな変わらずに元気そうで良かった。身長とかはだいぶ伸びてるから全く変わってないわけじゃないけど、いい変化だな。

 

「奏!ドラゴンを触らせて欲しいです!!」

「キュイ!?」

 

 切歌は目敏く俺の頭に乗ったズメイを見つけて目を輝かせながらそう言ってきた。凄く期待するような目が眩しい、汚れてる気はしないが浄化される。

 

「おう、良いぜ!」

「キュッ!?」

 

 逃げようとしているズメイをガッシリと掴みながら切歌に渡す。ふっ、ズメイお前は切歌の笑顔の為の生け贄だ。

 

「デーーーーース」

「キュイーーーーーー!?」

 

 切歌にあっちこっちを興味深そうに触られるズメイ、逃げ出そうとすれば逃げれるのにしないあたり満更でもないのかそれとも切歌に怪我させなように手加減してんのか。どっちにしろズメイは良い奴だな。

 

「きりちゃん私も」

 

 さらに調も加わってさらに揉みくちゃにされるズメイ、頑張ってくれ。

 

「元気があって良いな」

「ふふっ、ええ。切歌はずっと奏が来るのを楽しみにしていたから」

「もちろん私たちも楽しみにしてましたよ」

「そりゃあ、ありがたいな」

 

 結構普通に返してはいるが俺も結構嬉しいんだよな。友人に会えるってのはわけもなく嬉しいもんだからな。

 

「続きは座って話しましょうか」

 

 ナスターシャ教授の言葉に従って俺たちは歩き出した。

 楽しそうに笑うみんなを見て思う……絶対に今の幸せは奪わせない。

 

 

 

 

 

 

 

 

********

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「安全弁正常起動」

「リミッターセット」

「システムチェック……問題なし」

「機材にも問題無しです」

「わかりました……それでは初めてください」

「ネフィリムへのエネルギー注入開始」

 

 F.I.Sに訪れてから翌日、早いものでネフィリムの起動実験が始まった。分厚い防護ガラスの向こうではネフィリムが様々なコードに繋がれた姿で鎮座している。

 

 にしても……ここに来てから嫌な予感が止まらない。その発生源はネフィリム。だが俺にはこの実験を止める権力は無い。

 すごくもどかしい……このままネフィリムが起きるのを待つしか無いのか。

 

「エネルギー注入率五パーセントを超えました」

「ネフィリムに変化無し」

「エネルギー注入を続けてください」

 

 ネフィリムへのエネルギー注入が10、15、20%と上がっていく度に嫌な予感が高まっていく。

 そしてネフィリムが一瞬、鼓動したと錯覚した瞬間に全身に悪寒が走った。

 

「今すぐ止めろ!!」

 

 つい、そう大声で口走ってしまった。

 

「奏一体どうしたというので──」

「ネフィリムが起きる!!」

 

 また、一際大きく鼓動の音が聞こえたと思った瞬間。

 

「安全弁停止!?」

「ネフィリムへのエネルギー注入量増大!!いえ、これは……吸われている!?」

「何ですって!?急いでシャットダウンしなさい!!」

「ダメです!!操作受け付けません!!」

 

 ドクン、ドクンと鼓動が大きく早くなっていく。

 そして聖遺物ネフィリムから肉のようなものが飛び出し肉体を形成していく。

 

「急いで退避を!!」

 

 真っ白なその姿はまるで羽化したての虫のようだが生まれ落ちたのは虫なんてものじゃない。

 5mを超える巨体に丸太のような四肢に見るだけで恐怖を覚えるような太く鋭い爪、牙。

 

ガァァァァァァッ!!

 

 ネフィリムは自分の誕生を喜ぶかのように雄叫びをあげた。

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