悪魔と魔女の物語   作:ゾキラファス

10 / 46
 前に予告した通り、今回鉄血から1人追加で出します。今後出番が増えるかはまだわからないけど。
 それにしても本当に熱い。熱中症には気を付けよう。あれ本当にキツイし(1敗)。


VSグエル 1

 

 

 

 

 

 

「いい?この決闘、絶対に勝って!さっきも言ったけど、あんたが負けたら退学で、あんたのモビルスーツも破棄。それはあの三日月って子も同じ。そして私も、グエルと無理矢理結婚させられる。それが嫌なら、勝ちなさい」

 

 学園内の無重力通路、そこにはミオリネとスレッタが移動をしていた。そしてミオリネは、スレッタに明日の決闘に必ず勝つように言う。

 

「あの、そもそもどうして決闘に?」

 

 ミオリネの話を聞いていたスレッタだったが、疑問が浮かぶ。それは何故、決闘をする事になったのかと言う事だ。

 

「つい2時間前の話よ」

 

 そしてミオリネは話し出す。先ほどまで行われていた審問会での出来事を。

 

 ―――――

 

「私には力がある。だがお前にはない。力のない者は黙って従うのが、この世界のルールだ。私の娘だからと言って対等に物が言えると思ったら大間違いだ。今すぐ帰れ」

 

 審問会の会場にミオリネは乱入したが、それでどうこうできる程事態は甘くなかった。いくらデリングの実の娘だからと言っても、デリングがそれでミオリネを特別扱いする事などありえない。つまりここでミオリネがいくら正論を言っても、意味が無かったのだ。

 

「だったら、決闘よ!」

 

「ん?」

 

 ならば、アスティカシア学園で最も明確でわかりやすいルールに従うまで。

 

「私たちが決闘で勝ったら、あんたはスレッタを私の婚約者として認める!モビルスーツも破壊しない!でも負けたら、今後はずっとあんたの言う通りにしてあげる!」

 

「私の話を聞いていなかったのか?それとも、理解していないのか?」

 

「あんたが決めたルールで戦ってやるって言ってるの!大人なんだから、自分が決めたルールくらい責任持って守りなさいよ!!このクソオヤジ!!」

 

 決闘。

 それはそもそも、デリングが突然定めたアスティカシア学園の新しいルール。勝った方は、負けた方を好きにできる。それこそ、この審問会の結果すら覆す事が可能だ。もうこれしか逆転の目は無い。だがこれも、デリングの鶴の一声でダメになる可能性がある。せめてあと一押し、何かが欲しい。

 

「失礼総裁。意見よろしいでしょうか?」

 

 その時、ジェターク社CEOのヴィムが手を上げて意見をする。

 

「偶然とはいえ、あのモビルスーツはわが社のディランザを打ち破ったモビルスーツです。今しばらくの運用を検討してはいいのではないでしょうか?」

 

「どういう事だ?」

 

「近年、市場では他社のモビルスーツのシェアが高まっています。正直、今のままでは他社に抜かれる事も十分にあるかと。しかしあのエアリアルは、業績回復の起爆剤になりえるかもしれません。なのでこのまま破棄するというのは、あまりに勿体ないと思います」

 

 デリングに臆する事なく、ヴィムは意見を言い終える。その意見を聞いていた周りの幹部達も考え出す。確かに、このまま破棄するには惜しい機体だと。

 

「私もヴィムCEOに賛成です。学園での決闘は、エアリアルの技術試験として有益と考えます」

 

 それに同調するように、プロスペラも口を開く。

 

「機体の技術情報は、勿論提供してくれるんですよね?」

 

「勿論です、ニューゲンCEO。エアリアルだけじゃなく、バルバトスの技術情報も提供しますよ」

 

 それを聞いた瞬間、幹部達が騒ぎ出す。エアリアルの技術情報も欲しいが、何よりバルバトスの技術情報が欲しいからだ。

 

「何を勝手に。カテドラルの条約を破るつもりか?」

 

「いや、価値はあるんじゃないか?」

 

「私は反対だ」

 

「待て、一考の価値はある筈だぞ」

 

「いやダメだ!下手をすればベネリットグループに致命的な打撃がくるぞ!」

 

 審問会の会場は、幹部達の意見が飛び交っていた。その間、ミオリネはずっとデリングを見ていた。

 

「いいだろう」

 

 そして、デリングが口を開く。

 

「ならばお前の言う通り、決闘で決めようではないか。だがお前が負けたら、金輪際私に逆らう事は許さん。例え何があろうともだ」

 

「望むところよ!」

 

 周りの幹部達も驚く中、文字通り負けたら全てを失う一世一代の決闘が決まったのである。

 

「総裁。その決闘には条件を付け加えて頂きたい」

 

「何?」

 

 だがここで、プロスペラは決闘に条件を付け加えたいと言い出した。

 

「決闘には、エアリアルだけじゃなくバルバトスも参戦させ、2対2の決闘にしてください」

 

「何だと?」

 

 その条件とは、決闘にはバルバトスも参加させるというものだった。

 

 今問題なのはエアリアルだけではない。300年前の伝説のモビルスーツ、ガンダムフレームであるバルバトスも問題だ。

 というより正直、エアリアルよりずっと問題なのがバルバトスだ。もっと言えば、バルバトスに積まれているエイハブリアクターが問題だ。

 

「総裁がバルバトスを危険視している事は理解しました。ですが、バルバトスはエネルギー問題を解決できるかもしれない可能性があるのもまた事実。更にガンダムフレームの戦闘力は、既存のモビルスーツを凌駕します。故にエアリアル同様、決闘で技術試験をするべきかと提案いたします」

 

「……」

 

 プロスペラの提案に、デリングは黙る。デリング自身は、モビルアーマー建造に繋がりかねないエイハブリアクターを直ぐに破壊したいと思っている。

 だが、あのほぼ無限にエネルギーを生成し、理論上破壊不可能という部分に興味があるのもまた事実。確かに、このまま破壊するにはあまりに惜しい。

 

「……よかろう。ただし、技術情報の提供は必ず私を通してからにしてもらう。モビルアーマー復活に繋がる事だけは、何としてでも避けなければならんからな」

 

「勿論」

 

 散々悩んだ末、デリングは今はまだベネリットグループで厳重に管理すべきであると考えた。当然だが、それは勝手に技術情報が漏洩しないよう厳重な管理を行うのを前提として。

 正直にいえば今すぐ破壊したいのだが、ここで破壊してもグループ内の誰かがスクラップにしたバルバトスを密かに回収しないとも限らない。

 ならば今はまだ破壊せずに手元に置き、バルバトスの情報を集めてからどうするか決めても問題は無いだろう。

 

「ヴィムCEO。2人目の決闘相手の選別は任せる」

 

「わかりました」

 

 そしてデリングは、ヴィムにスレッタと三日月の決闘相手を任せる事にした。

 

 こうして、スレッタと三日月の決闘が決まったのである。

 

 ―――――

 

「ていう感じで2対2の決闘が決まったの。そういう事だから勝ってよね」

 

 ミオリネはスレッタに説明を終えた。色々と各自の思惑はあるのだろうが、要は決闘で勝てばいいのだ。そうすれば、スレッタは晴れて自由の身となる。

 

「い、嫌です…」

 

「はぁ!?」

 

 だというのに、当のスレッタは決闘を拒否した。これにはミオリネもびっくりする。

 

「いや何でよ!?ここは一緒に戦う流れでしょ!?」

 

「だ、だって。結婚したら、やりたい事リストが埋まらないです…」

 

「は?」

 

 やりたい事リスト。それは名前の通り、スレッタが学校に通うようになったらやりたい事をリスト化したものだ。

 

「友達を作る…あだ名で呼ぶ…図書館で勉強…屋上でご飯…パジャマパーティーをする…恋バナをする…そして、デートする…」

 

 最後の方は、少し頬を赤くしながら言う。

 

「あた」

 

「色ボケ」

 

 そんなスレッタに、ミオリネはデコピンをする。

 

「別にすればいいじゃない。デートくらい」

 

「ええ!?地球圏って結婚しても他人とデートしてもいいんですか!?」

 

「んな訳無いでしょうが!そもそも決闘に勝っても直ぐ結婚する訳じゃないのよ!結婚できるのは17歳からでしょ!」

 

「あ、そっか…」

 

 スレッタ早とちり。危うく、地球圏の文化を勘違いしてしまうところだった。

 

「私の誕生日まで結婚はお預け。その間、あんたは私の婚約者として振る舞えばいいから」

 

「な、成程…」

 

「私はこの学園は脱出して必ず地球に行きたいの。それまで花婿でいてくれればいい。要するに、これは取引よ。受けてくれる?」

 

「わ、わかりました…そういう事なら」

 

 こうして、スレッタはミオリネからの条件を呑んで決闘する事にした。

 

「さて、それじゃ行くわよ」

 

「え?どこに?」

 

「決まってるでしょ。もう1人を迎えによ」

 

「あ、そうだ三日月…」

 

 そういえば、三日月も自分と同じように拘束されている。ミオリネとの結婚の話題でつい頭からすっぽ抜けていた。

 

「あっちの独房にいるから、行くわよ」

 

「は、はい!」

 

 ミオリネに言われ、スレッタは幼馴染を迎えに行くのであった。

 

 

 

「ここよ。許可は下りているから入っても大丈夫」

 

 移動する事数分。ようやく三日月が拘束されている独房へとやってきた。

 

「三日月!大丈夫!?」

 

 そしてスレッタは、直ぐに独房に入る。その時、スレッタが見た光景は、

 

「あ、スレッタ。久しぶり。元気そうだね」

 

 上半身裸で、腕立てをしている三日月だった。

 

「いや何で裸?」

 

「独房内に限って自由に体動かせるようになったから、筋トレしようと思って」

 

「ここ無重力だけど、意味ある?」

 

「あんまり無かった」

 

 流石に無重力で筋トレをしても効果は無かったようだ。汗をあまりかいていないのがその証拠だろう。これなら、ストレッチをした方がよかったかもしれない。

 

(いやちょっと待って…何あれすっごい身体…)

 

 そしてミオリネは、三日月の上半身を見てそんな事を思う。なんせ三日月の身体は、とんでもなく鍛えられていたからだ。

 ミオリネは以前、偶然アス高の男子生徒達数名が上半身裸で寮の近くで水浴びをしているのを目撃した事がある。彼らは皆パイロット科の生徒だったので、その身体はとても鍛えられていた。

 しかし、今目の前にいる三日月はそれ以上だ。これに比べたら、あの時の男子生徒達なんてまだまだである。

 

「あー、いいかしら?」

 

 そんな鍛えられた三日月の身体に少しだけ見惚れてしまったが、ミオリネは頭を切り替えて三日月に話しかける。

 

「何?トマトの人」

 

「ミオリネ・レンブランよ!名前覚えなさいよ!!」

 

 そしてまだ三日月に名前を憶えて貰っていない事に、ミオリネはキレる。でも正直、今までほぼ接点がないから仕方ないと思う。

 

「ダメだよ三日月!人の名前はちゃんと覚えないと!」

 

「えー…めんどう…」

 

「めんどうでも覚えないとダメなの!!」

 

 そんな三日月を、スレッタは叱る。その姿、まるで弟を叱る姉そのもの。

 

(この2人、最初はそういう関係だと思ったけど、どうも本当にそういうのじゃなさそうね)

 

 そしてミオリネは、2人のやり取りを見てそんな風に思う。最初こそ三日月が『スレッタを守る為』とか言っていたので、てっきりそういう関係だと思っていたが、このやり取りを見るとそういうのではなさそうだ。どちらか言うと、姉弟に近いように思える。

 

「で、いいかしら?」

 

「いいけど、何?」

 

 ミオリネはスレッタにしたように、三日月にも説明をする。そしてそれを聞いた三日月は、

 

「は?何それ?お前、スレッタを自分の為に利用しようって言うの?」

 

 静かに怒りを露にした。

 

「ちょ、三日月!」

 

「だってスレッタ。こいつそう言ってるじゃん。要するに、弾除けになってって事でしょ?それってさ、スレッタに何か良い事ある?」

 

「ミオリネさんは私たちの為にお父さんを説得してくれたんだよ!それにどっちみち決闘で勝たないと学校にいられないし!」

 

 スレッタはそう言うが、三日月は納得できていない。今まで散々水星で老人達からイジワルをされてきたのだ。ようやく憧れの学校に通えるようになったというのに、ミオリネはそんなスレッタを利用しようとしている。こんなの許容出来る訳が無い。

 

「話を聞いていなかったの?これは取引よ」

 

「は?」

 

 そんな三日月に、ミオリネは再度説明をする。

 

「その子、スレッタは花婿でいる代わりに、私が必ず学校に通えるようにする。そうすれば、やりたい事リストだって埋まるでしょ?」

 

「好きでも無い相手と結婚するかもしれないのに?」

 

「とりあえずは形だけでいいのよ。最悪仮面夫婦でもいいし。それにスレッタの方が、グエルより何百倍もマシだしね」

 

「……」

 

 三日月は、少し冷静になって考える。確かに、このままでは学校から去る事になってしまう。それに、エアリアルとバルバトスだって破壊されるだろう。しかしこのミオリネの取引を受ければ、それは無くなる。

 

「スレッタはそれでいいの?」

 

「うん。私はいいよ。どのみち、決闘で勝たないと学校にいられないし。それに、ミオリネさん凄い美人だしね。えへへ…」

 

 そもそも当のスレッタは結構乗り気だし。ならば本人の意志を尊重させるべきだ。そして何より、三日月自身も学校に通ってみたいし。

 

「わかった。けどひとついい?」

 

「何よ?」

 

 なのでこの取引を受ける事にした。しかし、ひとつだけミオリネに言わないといけない事がある。

 

 

 

「スレッタを泣かしたら許さない」

 

 

 

 それはスレッタの事。三日月にとってスレッタは、もう10年以上の付き合いがある

大事な幼馴染だ。そんな幼馴染が泣く姿は見たくない。なので釘を刺す。もしミオリネがスレッタを泣かせでもしたら、絶対に容赦しない。

 

「っつ…」

 

 そしてミオリネは、そんな三日月に少したじろぐ。ミオリネ自身、別にスレッタを利用するだけ利用して捨てるなんて事をするつもりはない。何ならグエルよりずっとマシなので、普通にスレッタと結婚するのもありだと思っている。

 だが、三日月の目を見てたじろいでしまったのだ。あの青い目が、少し怖い。三日月の無表情も合わさって、余計に怖く感じる。

 

「わ、わかってるわよそんな事。いちいち言わなくてもね」

 

「じゃあいいや」

 

 ミオリネの言葉を聞いた三日月は、まるで興味を失ったかのようにミオリネから視線を外す。

 

(何なのよこいつ…)

 

 一方でミオリネは、そんな三日月を少し距離を取って見ている。水星人は、あんな怖い目をするものなのかと。

 

(環境が人を育てるとかいうけど、水星ってそんなに過酷で荒んだところなのかしら…?)

 

 だとすればスレッタがあんな風に育っている理由がわからないが、とりあえず水星とは碌な環境ではなさそうだ。

 

 

 

 

 

「決闘は、明日の放課後ですか?」

 

「そうだ。それも2対2のな」

 

 ジェターク社CEOの部屋。そこにはグエルと、ジェターク社CEOでグエルの父親であるヴィムがいた。

 

「いいかグエル。明日の決闘、何があっても勝て。そのために態々、わが社新型のダリルバルデまで用意したんだ。整備するスタッフも、既に現場で働いているベテランばかり。ここまでやったんだ。負ける事は許さん」

 

 ヴィムは今回の決闘に全力を注いでいた。彼はエイハブリアクターを積んでいるバルバトスの事なんてどうでもいいと思っている。

 そんな事より、息子のグエルが勝ってホルダーになる事の方が重要なのだ。そうすれば、次期ベネリットグループ総裁は自分になるのだから。

 

「……」

 

 だがそれを聞いているグエルは浮かない顔をしている。既に新型のダリルバルデに乗ってみたのだが、ダリルバルデには特殊なAIが組み込まれていた。

 それは第五世代の意志拡張AIの試作版。このAIのおかげでダリルバルデは、装備しているドローン兵器をパイロットに頼らず自由に扱える。これならば、エアリアルにだって勝てるだろう。

 しかしそれは、グエル自身の腕前では勝てないと言っているようなものだった。グエルは明日の決闘、何としてでも勝つつもりでいる。この間のは不意を突かれて負けた、いわば事故のようなもの。慢心せず、しっかりと相手を見て戦えば今度は負けない。だと言うのに、父親であるヴィムは自分を信用してくれない。

 

(明日は絶対に勝つ!もうそれしかねぇ!)

 

 こうなったら、父親の言う通り勝つしかない。勝ってホルダーに返り咲く事で、認めさせるしかない。グエルはそう思いながら、闘志を燃やす。と、グエルはとある事を思い出す。

 

「ところで父さん。もう1人は誰を選ぶんですか?」

 

 それは決闘のパートナー。明日の決闘は、2対2のタッグマッチ。相手は水星女事、スレッタ・マーキュリーと三日月・オーガス。こっちは自分と誰になるか、グエルはまだ知らない。もしかすると、後輩のフェルシー辺りが来るのかも何て思う。

 

「ああ、それなら既に選んだ。こいつだ」

 

 するとヴィムはタブレットをグエルに渡す。

 

「……こいつですか」

 

「正直、こいつを選ぶのは俺も癪だ。どうせなら、ジェターク寮から選びたかったしな。しかし、こいつのパイロットとしての腕前は本物。お前もそれはわかっているだろう?」

 

「はい…」

 

 苦い顔をするグエル。なんせタブレットに映っているのは、数ヵ月前に自分を打ち倒そうとした別の寮の生徒だからだ。あの時の勝負は、本当に紙一重で勝利できた。それほどの接戦だった。因みに、その時決闘で賭けた事は『今後自分に逆らわない』という内容だった。

 更に言えば、グエルとこの生徒は致命的に相性が悪い。何をするにしても、兎に角ウマが合わない。その結果が、数ヶ月前の決闘である。

 

「こいつには例のガンダムフレーム、バルバトスの相手をしてもらう。グエル、お前はその間にエアリアルを破壊しろ」

 

「…わかりました」

 

 出来ればタイマンでエアリアルを倒したかったが、決闘内容がタッグマッチなので仕方ない。ならば、明日の決闘では必ず例の水星女を倒すまでだ。

 

(待ってろよ、水星女ぁ!!)

 

 グエルはぐっと拳を握りながら、そう思うのだった。

 

 

 

 

 

「三日月…なんだか前より視線感じるよね?」

 

「そうだね」

 

 翌日、スレッタと三日月は学校へ再び通っていた。しかし、この前より自分達を見る目が多い。

 

「あれが例の…?」

 

「そうそう。ズルして勝ったていう」

 

「そして男の子の方は、テロリストなんだっけ?」

 

 おまけにひそひそと言っているのも多い。正直、うっとしい。

 

「何か用?」

 

『っつ!?』

 

 なので三日月は、そんな生徒達を威圧した。するとその生徒達は、蜘蛛の子を散らす勢いで散っていった。

 

「三日月、そういうのやめて」

 

「何で?」

 

「そういうのが余計なトラブル生んじゃうから」

 

「わかった」

 

 このままでは、本当に三日月が何かしそうである。スレッタは直ぐに三日月に言い聞かせる事で、問題を起させないようにした。

 

「あ、スレッタさん!三日月くん!」

 

 そんなスレッタと三日月に話しかけてくる物好きな生徒がいた。

 

「あ、えっと、ナナウラさん。おはようございます」

 

「うん、おはよう」

 

 それは地球寮所属のニカ・ナナウラ。この前の決闘で、スレッタを手助けしてくれた生徒だ。

 

「見てたよ貴方のモビルスーツ!あれ凄いね!」

 

「え?」

 

 そしてニカは、目を輝かせながらスレッタに近づく。手にメモ機能をオンにしたタブレットを持って。

 

「群体制御にはどんな階層構造を使ってるの?従来の構造?それとも同時的空間コンセプト?」

 

「あ、えっと、お母さんが確か、継起的空間と併用って言ってましたけど…」

 

「そっか!それならあの概念統合スキーマの意味も分かる!」

 

 この前会った時と違い、ニカはテンションが高い。恐らくだが、モビルスーツの構造にとても興味があるのだろう。メカニック科所属と言っていたし。

 

「そうそう!三日月くんのモビルスーツも凄いよね!あれなんていうモビルスーツなの!?」

 

「バルバトスの事?」

 

「バルバトスって言うんだ!あれにはどんな階層構造を使ってるの!?」

 

 今度は三日月にも質問をしてきた。

 

「知らない」

 

「え?自分のモビルスーツなのに知らないの?」

 

「興味無いし」

 

「え、ええ…?」

 

 当然だが、三日月がそんな事を覚えている訳が無い。

 

「そういえば、私も知らないな。バルバトスの姿勢制御って何だっけ?」

 

「スレッタさんも知らないんだ…」

 

 ついでに言えば、スレッタも知らなかった。というか母親であるプロスペラから教えて貰えなかった。バルバトスは特別だとかなんとかで。

 

「おい!水星女!!」

 

 そうやって話していると、突然大声で声をかけられた。声をする方に視線を動かすと、3人の生徒を連れた男子生徒、グエルがいた。

 

「あ、ホルダーの人」

 

 三日月はグエルを見てそう言う。その瞬間、グエルの額に青筋が浮かぶ。後ろにいる取り巻き3人も良い顔をしていない。

 

「チビてめぇ、嫌味か?」

 

「何が?」

 

 三日月のグエルに対する認識は、ホルダーで固定されている。しかしグエルはもうホルダーではない。他ならぬ、スレッタがホルダーの座を奪ったからだ。それが余計に煽っているよう思え、腹が立つ。

 

「まぁいい。この前の決闘は無効だ。今日の放課後、楽しみにしておけ」

 

「えっと、もしかして、決闘の相手って…」

 

「俺だ。あともう1人いるがな」

 

 だがそれは、全部決闘で取り返せばいい。出来れば1対1がよかったが、デリングが決めたのなら仕方が無い。

 

「あ、そうなんですか。よかったぁ…」

 

 そしてグエルが決闘の相手だと知ったスレッタは安心する。だって既に1度勝利しているのだ。ならば初めて戦う相手より安心だ。

 

「何が良いんだてめぇ!?」

 

「ひぃ!?」

 

 だがグエルには、煽られているようにしか聞こえない。だからスレッタに対して、つい大声で怒鳴ってしまうのだが、

 

「……」

 

「っつ…!」

 

 スレッタの直ぐ後ろにいる三日月を見て、押し黙る。

 

 三日月は、スレッタに怒鳴ったグエルを、とても冷たい目で見ていた。というかあの目には殺気が込められている気がする。確かにグエルはスレッタに対して怒鳴りはしたが、それでグエルをあそこまで冷たい目で睨む必要はあるのか疑問だ。

 

(なんつー目をするんだ、あのチビ…)

 

 そしてグエルは、三日月のその目に恐怖した。これまでジェターク社の御曹司として、色んな人と関わってきた。その中には、歴戦のドミニコス隊のパイロットもいた。そんな彼らは、とても鋭い目をしているのを覚えている。何度も死線をくぐり抜けていけば、人はおのずとあんな目になるとグエルは父から教わった。

 

 だが三日月の目は、それとは少し違う。

 

 修羅場を経験してきた歴戦の戦士の目ではない。あれはどちらかとえいば、獣の目だ。敵対者には容赦をしない、獣の目。

 

「あ」

 

 そんな時、学園のチャイムが鳴った。

 

「すみません!この後用事があるので、また放課後に!それじゃ!!」

 

 スレッタはその場にいたニカ達にそう言うと、足早に去って行く。そしてそのスレッタを、三日月は追いかけていった。

 

「くそが…」

 

 そんな2人の後姿を見ながら、グエルは小さく呟くのだった。

 

 

 

 

 

「ようこそ。決闘委員会のラウンジへ」

 

 スレッタはあの後、ミオリネの菜園の手伝いをしていた。肥料を運び、ミオリネと親友になれたかも思いそう言うとミオリネに怒られたり、それを三日月が傍で火星ヤシを摘まみながらみていたりと。そんな時、決闘委員会のメンバーで、スレッタと三日月に弁当を差し入れしてくれたエランが現れた。どうやら、決闘委員会へ案内する役を受けたらしい。

 そしてスレッタと三日月はエランに案内され、こうして決闘委員会のラウンジへとやってきたのだ。

 

「僕はシャディク・ゼネリ。よろしくね水星ちゃん」

 

 ラウンジでスレッタと三日月を出迎えたのは、シャディク・ゼネリ。グラスレー寮の寮長で、決闘委員会のメンバーだ。そんな彼がスレッタと握手をすべく手を差し伸べるが、

 

「……」

 

「え?三日月?」

 

 それはスレッタの前に三日月が出て遮られる事で出来なくなった。

 

「ありゃりゃ。随分僕を警戒してるね。握手くらいは良くないかい?」

 

「……」

 

 三日月を見ながらシャディクは両手を上に上げ無害さをアピール。だがそれでも、三日月がスレッタの前からどく事は無かった。

 

「どうやら、水星ちゃんのナイト君に嫌われてしまった様だね。残念」

 

 これ以上は時間の無駄だと思ったシャディクは、その場から少し後ろへ下げる。これで三日月の警戒も解けるだろうと思ったからだ。

 

(こいつ、スレッタの母親と同じ感じがした)

 

 一方でその三日月は、シャディクの警戒を解く事など全く無い。なんせシャディクから、プロスペラと同じ何かを感じ取ったからだ。

 要するに、信用できないと。あとなんか、笑顔が胡散臭い。

 

(あまりスレッタを近づけさせないようにしとこ)

 

 もしシャディクがプロスペラ同様に、裏で何かをしているのなら面倒だ。なので三日月は、今後あまりシャディクをスレッタに近づけさせないようにしようと決める。そしてもしシャディクがスレッタに何かしたら、容赦しないとも。

 

「じゃ、早速始めようか」

 

「え?決闘をですか?」

 

「いや、決闘前の宣誓を」

 

 

 

「双方。魂の代償をリーブラに」

 

 ラウンジのモニター前では、エランが決闘の音頭を取っていた。その両脇には、スレッタと三日月。そしてグエルがいる。

 

「ところでグエル先輩。先輩のパートナーはどこっすかー?」

 

 今回の決闘は、2対2で行われる予定だ。なのにグエル側には1人しかいない。それを疑問に思ったセセリアがグエルに問いかける。

 

「誰かさんのせいで巻き込まれた決闘の準備に忙しいから自分の代わりに行ってきてだとさ。あいつ…!」

 

「ははは。グエル先輩パシられてるじゃないっすかー」

 

「黙ってろセセリア!」

 

 どうやらグエルのパートナーはここには来ないらしい。だが決闘には参加するようだ。

 

「スレッタ・マーキュリー。君はこの決闘に何を賭ける?」

 

「え?賭け?」

 

「ごめん水星ちゃん、説明してなかったね。決闘には、それぞれ何かを賭けるんだよ。お金、謝罪、情報、そして女」

 

「女を賭けるのはお前だけだろうが」

 

「人聞きが悪いな。相手の男が返せって言ってくるだけだよ」

 

「あ、前にミオリネさんが言っていた…」

 

 スレッタはこの学園に来たばかりの時、ミオリネが決闘について少し話していた事を思い出す。

 

「じゃあこいつが、トマトの人が言ってた沢山女囲ってるすけこまし?」

 

「ごめんちょっと待って。その話詳しく教えてくれない?」

 

 そして三日月もミオリネが言っていた事を思い出す。具体的に言うと、シャディクが大勢の女の子を囲っているという事を。

 そしてシャディクは、流石に今のは聞き捨てならないので後で三日月から話を聞こうと決める。出来れば、ミオリネには弁明をしたいとも。

 

「それで、スレッタ・マーキュリー。君は何を賭ける?」

 

 そんなシャディクを無視して、エランはスレッタに問いかける。

 

「えっとじゃあ、前と同じで。私が勝ったら、ミオリネさんにちゃんと謝ってください」

 

「グエル・ジェターク。君はこの決闘に何を賭ける?」

 

「前と同じでいい。こいつとそのチビを学園から追い出す事」

 

 スレッタが賭けたものは謝罪。グエルが賭けたものは要求。双方の賭けるものが決定した。

 

「アーレア ヤクタ エスト。決闘を承認する」

 

 エランがそう言いながら手を叩く。こうして、スレッタとグエルの決闘が承認された。

 

「それにしても、本当に羨ましいですよね~グエル先輩」

 

「あ?」

 

「だってそうでしょ?親が偉かったら、前の決闘すら無効にしてくれるなんて。流石御三家の御曹司。でも、流石に今度負けたらいい訳できませんよ~?」

 

 セセリアがグエルをからかう。実際今回の決闘は、色々と普段と違う。本来なら前回の決闘で全て終わっているのに、未だにこうして決闘を続けているのが証拠だ。それに異を唱えている生徒も少なくない。そんな話を聞いたセセリアは、こうしてグエルをからかう。

 

「あ、でももう先輩の株って底値だし、今更決闘に勝っても…」

 

「ダメです」

 

「ん?」

 

「そうやって、逃げずに進んだ人を笑うのは、ダメです!」

 

 だがそれは、他ならぬスレッタによって止められるのだった。

 

 

 

「おい、さっきのはどういう意味だ?」

 

 決闘委員会のラウンジから出て、エレベーターに乗るスレッタと三日月とグエルの3人。そんなやや緊張した空気の中、グエルは先程のスレッタの発言の意味を聞いた。

 

「逃げたら1つだからです。例えば、もの凄く強い敵が現れたとして、そこから逃げたら安全っていう結果が手に入ります。でも逃げずに進んだら、経験とか、逃げなかった自分とか、もしかしたら勝利とか。色んな物が沢山手に入るんです。だから、逃げたらひとつ、進めばふたつ、なんです」

 

 エレベーターが到着し、エレベーターから出ながらスレッタは説明をする。

 

「ほう。そいつはご立派な哲学だな」

 

 聞いた事も無い哲学だが、少しだけ共感するグエル。これまでもグエルは、どんな事からも逃げずに生きてきた。勉強、会社の仕事、そして決闘。そういった事全てから逃げずに戦ってきた事で、ホルダーになれたのだ。

 

「お母さんが、教えてくれたんです。お母さんは、何時も凄くて、優しくて…」

 

「……」

 

 そしてこの哲学を教えたのは、どうやらスレッタの母親らしい。恐らくだが、娘を本当に大事に思っているのだろう。『お母さん』と言った時の、スレッタの顔を見たらわかる。

 

(良い母親なんだな…)

 

 そんなスレッタの事を、少しだけグエルは羨む。グエルにも母親はいた。しかしまだ幼い頃に、出て行ったのだ。今どこで何をしているか、全くわからない。

 もしまだ傍にいたら、スレッタの様に自分に何か教えをくれたかもしれない。だから少しだけ、羨ましい。

 

「そういや聞きたかったんだが、おいチビ。お前とそいつはどういう関係なんだ?」

 

 だがこれ以上羨んでいたら情けないので、グエルは話題を反らす事にした。なので2人の関係について、三日月に聞く。

 

「スレッタは俺の全部をあげた人だよ」

 

「は?」

 

 そして聞いてみた結果、なんかとんでもない事を言われた。

 

「いや、どういう意味?」

 

「そのまんまの意味だよホルダーの人。俺の全部はスレッタの物なんだ。昔、スレッタに命を救われたからね。だから俺の全ては、スレッタの為に使わないといけないんだ」

 

「あー…ん?」

 

 ちょっと何言っているかわからない。グエルは混乱する。

 

「だから三日月!そういうのを言ったらダメなんだって言ってるでしょ!!」

 

「でも本当の事じゃん。俺、スレッタの為なら何でもするよ?」

 

「いや気持ちは嬉しいよ!?でも言ったらダメなの!あと三日月の命は三日月のものだから!!」

 

 スレッタは三日月の両肩を掴みながら必死に言い聞かせる。だって恥ずかしい。もう10年の付き合いとはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしい。

 

(おいおい。まさかあのバカげた噂、本当だったりするのか?)

 

 そんな2人のやり取りを見たグエルは、今学園内で噂されている事を思い出す。殆どが三日月が元テロリストという噂なのだが、中には『大事な女を守る為に何でもする男』というのもあった。最初聞いた時は馬鹿馬鹿しいと思ていたグエルだが、今この2人のやり取りを見ると、あながちただの噂だけという事もなさそうだ。

 

「ってこんな事している場合じゃない!行くよ三日月!」

 

「わかった」

 

「それじゃグエルさん。また後で!」

 

 スレッタはそう言うと、その場から立ち去ってしまう。当然、三日月もだ。グエルが端末で時間を確認すると、もうすぐ決闘の時間だ。このままでは遅刻してしまう。下手したら不戦敗だ。

 

「行くか…」

 

 そしてグエルも、ジェターク寮のモビルスーツ格納庫へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

『いいスレッタ?この決闘、私とあんた、そして三日月の3人の人生かかってるのよ?絶対に勝ってよね』

 

「は、はい…」

 

『三日月もいい?あんたはグエルじゃなくて、もう片方を相手すればいいから。それを倒したらスレッタを援護してあげて』

 

『お前に言われなくてそうするよ。わかりきった事いちいち言わなくてもいいから』

 

『あんた本当に1回引っぱたくわよ!?』

 

『は?やってみろよ?』

 

「あの2人共、喧嘩しないで…」

 

 これから人生をかけた決闘をするというのこれである。対するジェターク寮は、皆が一致団結しているというのに。

 

『あーもう!兎に角!絶対に勝ってよね!!』

 

「わ、わかりました!」

 

『……』

 

 そんな口喧嘩をしながら、エアリアルとバルバトスは射出コンテナに収納され、決闘の場である第7戦術試験区画へと向かう。

 

(でもミオリネさんの言う通り、勝たなくちゃ!)

 

 負けたら学校は退学だし、エアリアルは破壊。そうなりたくないのならば、勝つしかない。

 

(逃げたらひとつ、進めばふたつ!!)

 

 スレッタは、母親から教わった言葉を心の中で復唱しながら、決闘へと向かうのだった。

 

 

 

(何で私がこんな決闘に…)

 

 それぞれが決闘にやる気を出しているなか、ただ1人だけこの決闘に不本意な生徒がいた。それは、グエルのパートナーに選ばれたジェターク寮とは別の寮に所属しているパイロット科の生徒だ。

 

(というか本当に巻き込まないで欲しい。やるならジェターク寮でやって欲しい)

 

 そもそも彼女にしてみれば、この決闘そのものが巻き込まれ事故だ。本来は1対1の決闘だったのに、プロスペラが余計な茶々を入れたせいで無理やり参加する事となっている。そこから決闘のパートナーがジェターク寮から選ばれたら特に問題は無かったというのに、自分が選ばれてしまった。

 

 選ばれた原因は、彼女がアス高でも指折りの実力者というのと、会社の力関係があった。

 

 彼女の親は、ベネリットグループでも上位に入っているモビルスーツ開発会社。そこの役員だ。父親は元ドミニコス隊のパイロットで、母親はモビルスーツ開発の責任者。

 これだけならただの裕福な親の下に生まれただけで終わるのだが、彼女の親が所属している会社は、ジェターク社の傘下にいるも同然だった。何でも昔、会社が何かをやらかしてしまい、その尻ぬぐいをジェターク社が行ったという。以来、ジェターク社には頭が上がらないのだ。

 そんな背景があるので、今回のように決闘への参加を言い渡された。実力を買ってくれたのは嬉しいが、どうせやるならもっと別の機会にしてほしかった。

 

(まぁ、この新型のテストとでも思いますか…)

 

 だが、どうせやるからには勝つ気で行く。それに例え負けても、実害を被るのはグエルだけだ。ならばこの機会に、この間完成したばかりの新型機のテストを行うのもいいだろう。

 

『準備できたよ!』

 

「わかりました。それじゃ、行ってきます」

 

『了解!カタパルト、射出!』

 

 オペレーターの声と共に、コンテナが動き出す。

 

 

 

 こうしてアリアンロッド寮所属のジュリエッタ・ジュリスは、第7戦術試験区画へと新型の愛機であるレギンレイズと共に向かうのだった。

 

 

 

 




 という訳で、鉄血からはジュリエッタ登場。ガエリオとどっちを登場させるか悩みました。1期だと三日月を追い詰めかけた事もあったし、超良いところの御曹司だし。でもガエリオって、どうしてもマクギリスのライバルのイメージ強いんですよね。あとどうせなら女の子を出したいと思ったのでジュリエッタに。

 それと前に感想返信で『三日月と互角』とか言ってましたが、あれ私の記憶違いでした。ジュリエッタ三日月に対してほぼ全敗だったし。そもそも鉄血って、三日月並みに強いのってマクギリスくらいしかいないんですよね。

 矛盾点やおかしいところがあれば遠慮なく言って下さい。
 次回は決闘の続き。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。