ゆゆゆ世界にダクソの主人公をぶち込んでみた。(未完)   作:イロマス

1 / 15
ゆゆゆの小説でダークソウルのクロスが無いなと思い、勢いのまま書いてみました。
なんでだろ。あっても良いはずなんだけどな、ダクソとゆゆゆのクロス。


原作開始前
第一話 出会い


 私──郡千景の住む小さな村の外れにボロ家が一軒建っている。

その廃屋には蔦や長い時間の経年劣化で一度風が吹けば崩れてしまいそうな程にボロボロで更に余り日が入らない場所にあるせいで薄暗い中建つソレはちょっと怖い。

 

 大人も気味悪がって近づかないその廃屋には様々なウワサがたっている。

曰くその廃屋には全身ボロボロの鎧を着込んだ男が徘徊しており忍び込んだ子供を捕まえ何処かに連れて行くだったり、夜な夜な廃屋周辺で大きな音が鳴ったり、更には廃屋の地下には何十年も消えずに今も燃え続ける螺旋の剣が刺さっているなどとなんとも荒唐無稽なウワサばかりが広まっている。

 

 そんな廃屋が今、私の……いや、正確には私達の目の前に建っている。

 

───どうしてこんな事になったんだろう。

 

 心の中で愚痴るが理由は分かり切っている。私の後ろに立つ四人の少年達。まぁ、私の学校の同級生だ。

そいつらが私の背を盾にして各々が顔を覗かせる。

本来男が盾になるべきだろうと言われるかもしれない。でも私は、()()()()は後ろの奴らやこの村全体から歓迎されていない。どころか歓迎の真逆のいじめが私達に対して行われている。

今この場にいるのもその一環。簡単に言えば私は実験体だ。

 

───不愉快極まりないし面倒くさい。こいつらがやれば良いのに。

 

 けれど私の村の地位は底辺も底辺。従うしか選択肢はないし、もし逆らったらなんて考えたくもない。

 

「これがあの幽霊屋敷か。ヤバい、スッゲーこえぇ……。マジ怖い」

 

「はっ?何ビビってんだよ!ただの蔦の絡まったボ、ボロい家じゃん!怖くねぇ、怖くねぇよ……!」

 

 

 情けない奴ら。騒ぐ男子に嫌気が差していると四人の中の一人が声を上げた。

 

「じゃあさっさと郡を中に入れれば良いだろ?何のために居ると思ってんだよ」

 

「そうだった、忘れてた。なぁ……早く入れよ郡。まさか入れないって言わないよなァ?友達だもんな?な?無理だなんて言わないでくれよ?」

 

「ッ………」

 

「何か言えよ!何のために連れてきたと思ってんだよォ!テメェに!何の価値も無いテメェにか、価値を出してやろうとしてんだよ!なら喜べよ!ほら、なぁ!?」

 

 こんな時にゲームがあったら、何て思う私は悪くないと思う。今までやってこれたのはゲームという一つの世界にのめり込めたからだ。しかし精神安定剤の役割を持ったゲームは手元には無く、泣きそうになる自分を押さえつけるのに必死だった。

 

 

「……分かった

 

「あ?んだよ」

 

「分かった、わよ。入る、入れば……良いんでしょ?」

 

 

 今は幽霊屋敷でも良いから一人になりたい。そんな思いで男子達に言う。早く行かせてくれと、遠回しに吐き捨てる。

 

 私が素直に言うことを聞いてくれたと男子達は喜び私の背中を蹴る。

 

「なぁ、中に入ったら地下から一番上まで見てこいよ?絶対に、だぞ?嘘つこうとすんなよ?もしついたら、ひどいぞ?」

 

 後ろから投げかけられる声に私は返答することなく幽霊屋敷のドアに手を掛ける。

ザラザラとした手触りのドアはやはり劣化してるだけあって重く、かなり強く押さなければ開かず、勢い余って転んでしまう。

 

 顔を上げてみれば埃が顔に掛かり、咳き込む。

咳き込みながら私は一旦周りを見渡す。

私から見て左側には襖があり多分そこは居間なのだろうと予想する。

 

「左から見たほうが良いわね、そう、そうしたほうが良い」

 

 自分にそう言い聞かせて私は足を進める。

 

……靴、履きっぱなしだけど別に良いわよね?

 

 襖にはすぐ着き、私は襖に手を掛け開ける。

中は埃や蜘蛛の巣、少し床が脆い位で内装は極々普通の家だった。

 

「静か……ってきゃっ!」

 

 辺りを動き回っていると足元の床が崩れ、足が挟まる。

少しビックリしたけど直ぐに足を抜く。幸いにも怪我はなく、そっと胸を撫で下ろす。

 

「全く、床が抜ける何て災難。ん?これ……メダル?どうしてこんな所に……」

 

 拾ってみるとそのメダルは太陽のシンボルが描かれており、不思議にも仄かに熱を帯びている。

 

「不思議……。それに、汚れてない」

 

 私の手の中で光るメダルには疑問が尽きないけど、メダルから発せられる熱は私の心の不安を少し吹き飛ばしてくれた気がした。

 少し勇気が出た私はメダルを片手に家の中を再度回る。家の奥は台所のようでキッチンには料理用具が置いてあるが、そのどれもが埃を被っていたり錆びていたりと最近まで使用された痕跡が無かった。

 

 少し辺りをウロウロしているととあるモノが目に入った。

 

「これ、ハッチ?」

 

 台所近くにある小さな空間。そこには小さなハッチがあった。

もしかしなくても絶対に地下室への扉だ。私は詳しいんだ。

 

 ………これは……地下室への道が分かって喜んだ方が良いのか、それとも扉が見つかって予定が狂ったと悲しめば良いのか。

 

 でも私は吸い込まれるようにハッチの扉を見続ける。何故か呼ばれてる気がする。先程から手に握るメダルの熱が更に上がり、まるでハッチの先にある何かに歓喜しているような、元あった場所に帰れるという喜びを私はメダルから感じていた。

 

「行くべき……ね」

 

 一呼吸置いてハッチに手を掛ける。ギィィ、と嫌な音を立てながら地下への階段が顔を覗かせる。

 階段から下は見る者全てを拒絶するような闇に覆われ、早速私は意思が折れそうだった。でも私の手にあるメダルの温もりが少なからず私に勇気をくれる。

 

───大丈夫。行ける、何も怖くない。

 

 震える手をキュッと抑え、一歩一歩ゆっくりと降りていく。中はやはりというか暗く、よく目を凝らさなければ見えない。

 

「工具、鉄くず、ガラクタばかりね………ケホッ。それにしても埃っぽい。まぁ、廃屋の地下ならこうなるのも当然ね………って。なに、これ?」

 

 ようやく目も暗闇に慣れた所でこの場に似つかない異質なモノを発見する。それは石の台に何故か欠けた足の石像があり、その少し奥、壁際にその足の上半身であろう腕やらが置かれ、その腕には先端の欠けた十字槍が握られている。

 

「祭壇……ね。でも何でこんな所に?」

 

 素人目でもこれは祭壇だと分かるほどの神聖さが溢れている。だからこそ何故この場にあるのか、疑問が湧いてくる。

 そんなときふと、手に持ったメダルに意識が向く。メダルと祭壇を交互に見ながら呟く。

 

「もしかして、この祭壇に捧げるものなのかしら。このメダルは」

 

 祭壇を見つけてからというもの、メダルが熱さを増し、このメダルは祭壇の物だと私は確信した。このメダルを手放すのは少し───いや、かなり不安だ。

 軽い思考の末、私は祭壇の下に近づく。腰を下ろし、石の台にメダルを起き黙祷する。

 

 もう良いかな?と目を開け、立つ。

 何故か今はこの暗闇に対する恐怖心は薄れ、心なしか周りもよく見える───ような気がする。再度祭壇にお辞儀をし、辺りを探索する。怪我をしないよう慎重に歩く。ゴミが沢山落ちているがどれもが鉄製だったりで危ない。

 見えると言ってズカズカと歩いたら怪我は免れない。出来るだけ壁に手を付きゆっくりと歩く。暗闇は時間感覚を損失させる。地下に降りてから何分?何時間?分からない。同じ景色に辟易していると地下の突き当りに赤褐色のドアを見つけ、近づこうとしたとき人差し指に軽い痛みが走り何事かと見れば手を置いた所に一本の剣が立て掛けており、気が付かないうちに指を切ってしまっていたらしい。そしてふと──気がついた。いつの間にか鉄くずが散乱する場所から剣や盾が散乱する場所へと変わっていた。剣の山の中には私の身長を超える大きさの剣が置いてあったり、私の知る地下室とはかけ離れた姿だった。

 

 そして私は奥の扉の先が気になった。この異質な空間にある扉の先は何があるのか。私の想像を超える何かがあるのか?今の私は恐怖心よりも純粋な、子供特有の無知無謀な好奇心が勝り、そのドアノブに手を掛ける。

 一瞬鍵が掛かって開けられないのではないか?と不安と恐怖に駆られたがドアは抵抗なく開かれた。

 

「────ぁ──」

 

 扉の先は小さな部屋になっており、壁も床も天井も黒く塗りつぶされている。

 そんな部屋の中心にソレはあった。小さく盛られた灰の山に錆びついた一本の剣が───螺旋剣と呼ばれる剣が刺さっていた。しかし私が特に目を惹いたのがその剣から立ち昇る火の粉だった。噂にある燃え続ける螺旋の゙剣は本当だった。そう確信すると同時に恐ろしくもなった。

 

───ならば、あの鎧の人も居るのではないか?と。

 

 急いで上に上がらなければ、と思い回れ右をしようとした、その時だった。

 

「───貴公」

 

 居る。私の後ろに誰かが。くぐもっているが男特有の低い声をしており、男性だと理解した。

 

「聞こえているだろう?まさか、言葉も返せぬ獣畜生ではあるまい」

 

 そんな言葉を背に浴びながら私は壊れたブリキロボットの様にゆっくりと振り向く。そこには古くボロボロの鎧を着込み、上から褪せた赤色の外套を羽織った浮浪者──この場合は浮浪騎士と言った所だろう。そう思わせる男がドアの前に立っていた。

 篝火の微かな灯りに浮かぶ兜の男の表情は削られた兜で伺えないがそれが更に恐怖を煽る。

 心臓が早鐘を打つ。恐怖で体が冷水に打たれたかのように冷たくなる。

 

「──ぁ──う───ぁぁ───」

 

 言葉を発したくても上手く喋れず詰まってしまう。

 

「うぅむ、何かを言いたいならもう少し声を出してくれないか?私とて万能ではない。ん?貴公……そのソウル。なんとも珍妙で()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 ズイィっと顔を近づける兜の男に私の脳は遂にキャパシティを超え、叫び声をあげる暇もなく私の目の前は真っ暗になった。

 

 

 

 

 

 兜の男は目の前に倒れている少女にとてつもなく困惑していた。彼はただ理由を知りたく声をかけただけなのだが、この少女は怖がり、挙句の果てには倒れる始末。彼は内心凄く困惑気味であり、そして落ち込んでいた。

 

───彼の今の外見が少女を怖がらせる主な要因なのだが彼は一切気が付かない。

 

 しかしずっと寝かせておくのも悪いので彼はそっと少女を持ち上げ部屋を出る。慣れた足取りでハッチの近くに来ると彼はふと、とある場所を見る。それは先程少女が小さなメダルを置いた石の台であり、置かれたメダルを発見した男は少女の顔を覗く。

 垂れた前髪から覗かせる顔はまだ少し眉間に皺が寄っておりうめき声を発している。

 

「そういえば、太陽のメダルが一つ無いと思ったら、まさかアレがこの子を呼んだのか、それとも……ククッ。なんとも、なんとも面白い」

 

 脳裏に浮かぶ一人の男を思い出しながら兜の男はゆっくりとハッチの階段を上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一応主人公の今の外見を説明。

 アルバの兜

 騎士の鎧

 逃亡騎士の手甲

 逃亡騎士のズボン

 その上にボロボロの外套を羽織ったみたいなやつです。

 ぐんちゃんってソウル凄そうですよね。過去の出来事だったりで矛盾を抱えた色のソウルをしてそう。(小並感)
 本編のぐんちゃんの不憫さには泣かされますね。だからこそ、幸せにしてあげたい。

我々ぐんちゃんを幸せにする会はぐんちゃんのこれからを応援しています。



  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。