姫を助け出す勇者


魔王に囚われ勇者の助けを待つ姫

勇者が姫を助け出し
Happy End……



そんなHappy Endを許さない
ゲームの中の世界のお話

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はい、作者のらるふらぐです

早くも2作品目です
今回はホラーではありませんが、

私がゲームをやっていて
「このゲームの中はこんな感じなんだろう」と
思うことをお話にしました

お楽しみいただけると嬉しいです


王道RPGの世界

僕はあの日

 

 

姫を

 

 

助け出したはずだった……

 

 

 

「ここは……」

 

何回も見続けた

何回もここにいた

何回もここにいたから

 

 

 

何処かなんて

わかっているはずなのに

 

 

自然と口から出る言葉は

いつも同じ

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで?

なんでなんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

教えてくれよ

 

 

 

【なんで姫は毎回捕まる?】

【僕は姫を助けたはずだろ?】

【僕と姫は結ばれただろ?】

 

 

わからない…

 

「姫……

この世界は

私達を何故こうも残酷に

引き裂いて行くのでしょうか…?」

 

 

僕には理解出来ないなにかが

 

あるとでも言うのか?

 

 

意味不明すぎる……

 

 

 

そして僕は

 

 

敵を倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す倒す

 

 

 

 

 

 

姫を助け出すためだけに

 

姫の笑顔を見たいがために

 

姫と共に暮らしたいがために

 

 

 

敵を倒す倒す

 

 

出てくるものは全て敵だ

 

 

 

 

僕と

 

 

姫を

 

 

 

 

 

引き裂く

 

 

 

 

 

 

 

敵なんだ

 

 

 

 

 

 

 

倒して倒して

 

 

斬って切って伐って殺って

 

 

 

どんなに傷付いても

 

 

小瓶に入ってる意味不明な

 

薬で回復して

 

 

 

 

何回死んでも

 

 

 

紙切れにメモを取ったところから

 

 

 

復活して

 

 

 

 

剣がボロボロになることなんて

 

 

絶対に無い

 

 

 

 

 

そんな理不尽で

 

 

不可解すぎる世界で

 

 

僕は姫を助けている

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

たった今

 

 

 

 

凶悪と言われている魔王を倒し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫を助けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「姫……、お待たせしました」

 

 

 

「助けに来てくれて…

ありがとう……」

 

 

 

 

このループを繰り返す

 

 

 

 

最悪である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

何十年も経った時

 

 

 

勇者はこう言った

 

 

 

「ひ…め……」

 

姫は叫んだ

 

「もうっ…もういい…っ

お願いっ……!

歩くのをやめてっ!!」

 

 

それでも勇者は歩く

 

 

ヨロヨロになりながらも

 

傷だらけの鎧を

 

ガシャガシャと言わせながらも

 

 

 

 

姫の元へと歩き続ける

 

 

 

姫は泣き叫ぶ

 

「もう私のことなんていいから!!

お願いっ…!!お願いだからぁ!」

 

 

勇者はこう言いかえす

 

 

「ひ……め…………」

 

 

姫は泣き叫ぶ

 

必死に声が枯れるのも気に止めず

 

 

「もう…!

もういいの!!

だからぁ……止まってっ!!」

 

 

 

勇者はこう言う

 

「ひ…………………」

 

 

 

 

 

ドサッ

 

 

 

 

 

 

 

 

その場に倒れこむ勇者

 

 

 

もう先ほどまであった

 

 

 

 

姫と勇者を引き裂く者など

 

何処にもいない、無い

 

 

 

 

 

周りは暖かな光に包まれ

 

 

草花が咲き

 

 

 

勇者はその中で

 

 

 

 

幸せそうな顔をして倒れこんだのだ

 

 

 

 

姫は叫んだ

 

姫は走り、近寄り、抱き寄せた

 

 

 

「なぜ……

なぜ、ここまでして

私を守らなければならぬ世界にしてしまったのですか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうして……

どうしてなのですかっ!!!?」

 

 

姫は清々しいほどに

 

 

 

青く雲ひとつない空に向かい

 

 

叫んだ

 

 

 

「おかしいではありませんか!!!

意図もたやすく囚われた私が悪いのに!!!!

なぜ勇者がこんなにも傷つかなければならないのですか!!!?」

 

 

 

「こんなにボロボロになってまで!!

私を助けようとしてくださっているのに!!!

なぜ!!

なぜ!終わるごとに

囚われるのですか!!?

私は!彼と一緒に………

 

 

 

 

 

いたいだけなのです!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫は叫んだのだ

 

 

愛する人の為に

 

 

 

 

愛する勇者の為だけに

 

 

 

 

叫んだのだ

 

 

 

 

 

 

「ひ…め…」

 

 

 

「勇者……!」

 

 

 

 

「姫…あなたの涙は……

 

とても………

 

 

 

 

 

 

…………暖かい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう……終わったのです…ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「共に…眠りましょう

 

 

 

 

 

 

 

深い

 

 

 

 

 

深い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

眠りに…………」

 

 

 

そういうと

 

 

 

 

 

 

 

勇者は静かに目を閉じた

 

 

 

勇者は息絶えたのだ

 

 

 

 

姫はそのすぐ側で

 

 

 

 

勇者の懐から短剣を抜き出し

 

 

 

 

 

 

その

 

 

短剣を自分へと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

振り下ろしたのだった

 

 

 

 

 

 

なんども

 

 

なんども

 

 

 

 

 

自分に振り下ろした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

痛みが感じなくなるまで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【……あなたの流した分の鮮血を

私も同じく流しましょう

そうすれば貴方の想いが

きっとわかるはずだから。】

 

 

 




はい、作者のらるふらぐです

最後まで読んでくださりありがとうございました。

私はよく
Happy Endで終わるゲームは
主人公からしたら
Bad Endなんだろうと思いながらやっています

ゲームの中の彼らが本当に幸せなのは
きっとゲームをプレイしてない時が
1番幸せなんでしょうね。

こんな作品でした。
次回もまた私の作品を見てくださると
嬉しいかぎりです。

それでは、

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