鬼を狩る梟   作:リボルバー・ハト・オセロット

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早く湊を「大忍び梟」にしたいなぁ
前回猩々出てきましたけど名乗ってる名前が同じだけでべつに同一人物とか繋がりがあるとかそういう訳ではないです。ただもしかしたらこれから仏師殿要素はだすかも。
あと、その展開になるかどうかはまだ先の話ですけど湊に忍び義手をつけるかつけないかのアンケートをつくったのでよかったら協力お願いします。


茶屋

 湊に連れられてきた茶屋に来たしのぶだったが、まだ朝早いためだったがお客さんはあまりいないようだった。どうやら湊と、この中性的な見た目をしたここの店主は顔馴染みらしく、少し会話をしていた。

「お久しぶりです、平田さん。」

 

「いやぁ、よく来たね湊。ゆっくりしていってくれ。」

 

「今日は2人ですけど大丈夫ですか?」

 

「おや?女の子かい?湊も隅に置けないねぇ」

 

「いや別にそういうんじゃないんで…」

 

(なんかそれはそれで傷つくような言葉を言われた気もするが勘違いされるのも嫌だな。)

会話に横から割り込むようで悪かったが、しのぶもこの会話に参加した。

 

「そうですよ。私と湊さんはあくまでも同僚ってだけです。」

 

それを聞くと平田は少し驚いたような顔をして湊に聞く

 

「同僚ってもしかして()()のかい?」

 

「はい()()のです。」

 

「そうか、湊もだけどまだ子供の君たちも動くってのは難儀なことだねぇ。

これお品書きだよ、決まったら呼んでくれ。」

 

湊に品書きを渡すと彼は店の中に入って行った。空いてる席を見つけて湊としのぶは座る。

 

「…彼、平田さんっていうんですか?もしかして鬼殺隊のこと知ってるんですか?さっき()()とか言って会話してましたけど」

 

「そうだね、あの人は平田九水って言ってこの『()()()()』の店主だよ。でも鬼殺隊の事自体は知らないよ。あの人の事だしそういう存在があるってのはバレてると思うけどね。」

 

「…何故バレてるんです?」

 

「まぁ、あの人も俺も祖先の人が()()だからってのはあるかな。あとは茶屋とかそういうのをしてると情報とかが多く集まるんでしょ、たぶん。」

 

「葦名って、あの?」

 

「そう、()()()()。まぁひとまずはこれくらいにして後はたべながらでも話そうよ。何食べる?一応この店で一番人気のメニューはおはぎだけど」

 

「じゃあそれをもらいます。」

それに対して湊がわかったと笑顔で答えると平田さんを呼んで注文をした。ちなみに湊がたのんだのは団子だった。

 

 

「…おいしい」

思わず口から声がこぼれる

小豆の香りに、口に広がる確かな甘み。そしていい米を使ってるのだろうか、食感も見事で今までで食べたおはぎの中で一番美味しいと断言できる。

 

その言葉を聞いて笑顔になっている湊が自分ごとのように誇らしげに話す

「でしょ、これこの店の創始者の()()()()の時代からあるらしくて本当に美味しいんだよね。俺も昔から好きでさ。あ、でも今食べてる団子もおいしいよ」

 

「湊さんと平田さんは昔からの知り合いなのですか?」

 

「ん?あ〜そうだね。説明するのめんどくさいんだけど俺の家と平田家って昔から繋がりがある家なのね。それこそさっき言った葦名関連で。薄井家の初代当主っていうのかな?そういう人がいたんだけどその人は子供の時に本当の両親を戦で亡くして、戦火に燃えた後の葦名でとある忍びに拾われて、その人にそだてられたの。それでその祖先にあたる忍びが仕えてた主君が()()()()、この茶屋の創始者だね。で、九水さんはその九郎さんの子孫。だから平田家と薄井家の繋がりが強いんだよね、だから平田さんのことは子供の頃から知ってる知り合いかな。」

 

湊が他に質問ある?とも聞いてきたので折角だし他のことについてももっと聞いてみることにした

「じゃあ…葦名について教えてください。」

 

「あ、やっぱそこ気になるよね。」

湊はまぁ予想通り、と言った顔をして答えたあと質問する

 

「…葦名について知ってることは?」

 

そこでしのぶは今持っている葦名の知識を思い出しながら言葉にする

 

「閉ざされた地『葦名』、たしか戦国の世まで存在した国で内府によって攻め滅ぼされた後は政府の手によって入ることを禁止された土地としか…」

 

「まぁ普通の人からしたらそれぐらいだよね。これは家に伝わっている伝書の内容だから多少は違うかもしれないけど、葦名は自然に囲まれた国で、中でも葦名の水はとても清らかで美しいと言われるほどに水を始めとした自然が素晴らしい国だった。そして葦名のひと際古い土地に生える草木には、名も無き小さな神々が寄っていたと言われている。それも神なる竜が根付いたのちは、そうした小さな神々は、姿を潜めてしまったらしいけどね。でも、竜は帰郷したらしいし今はもしかしたら古い神々も戻っているかもしれないね」

 

「竜とかってそれ本当の話なんですか?」

 

しのぶは内心半信半疑で湊の話を聞いていた

 

「んーまぁそれに関しては俺もそう思うところもあるよ。でも実際こうして鬼とかはいるわけだしありえないことではないんじゃないかな?でも自然が美しいってのは本当だよ、確かにこの目で見たしね。」

 

今の話にしのぶは引っかかるところを覚える

 

「見たって…、どうやって?」

 

それに対し湊は平然とした顔で言ってのける

 

「前に抜け道を見つけたんだよ、忍びの抜け道を。内府が攻める時に使ったのかそれとも葦名から外に出る時に使ったのかは知らないけどね。やっぱり自分のルーツって気になるでしょ?」

 

「忍びの抜け道って…、やっぱり湊さんの家系は忍びの家系なんですか?確か祖先の義父が忍びだって言ってましたけど」

 

湊は首を横に振る

 

「いいや違うよ、うちは薬師の家系だからね。なんでも初代当主の義父の友人に優れた薬師がいたらしくて、その人に初代当主が弟子入りしてそのまま薬師の家系になったらしい。といっても忍び技の伝書とか忍具自体は受け継がれているし忍びの技の記録とかは存在してるけどね、かくいう俺の呼吸も忍びの技を元にして作ったものだし」

 

「そうなんですね。それにしてもそんなに自然が綺麗なら一度は見てみたいものですね。閉ざされた地なのが残念です。」

 

しのぶは残念そうな表情を浮かべるがそれを見た湊はこう声をかけた

 

「なら今度俺と見に行こうよ、俺ならあの抜け道の場所もわかるし簡単な道なら覚えてる。いつかはわからないけどどう?」

 

湊が綺麗な笑顔で言うものだからしのぶは思わず湊の顔を見つめてしまった。

 

「ふふっ、いいですね。楽しみにしてます。」

 

「そう、なら良かった。ところであれがしのぶさんのお姉さん?」

 

そう言って湊が指を指した先にいたのは叢に隠れようとして隠れきれてないしのぶの姉、カナエだった。

 

それをみたしのぶは怒る

 

「なんで姉さんがあんなところにいるんです!いたのなら出てくればいいのに。」

 

「はは…、それじゃあお姉さんも来たみたいだし俺はこれで失礼するよ。お代は払っておいたからゆっくりして行ってくれ。」

 

それだけいうと湊は茶屋から去っていった。それを確認したカナエは叢から出てきてしのぶに声をかける。

 

「しのぶ〜待たせた〜?」

 

さっきのがバレていないとでも思ったのだろうか?カナエは何事もなかったかのように接してきたのでしのぶは問いただす。

 

「姉さん、さっきそこの叢から私たちのこと見てましたよね!どうしてです?すぐに声を掛ければ良いものを、明らかにバレバレでしたよ!」

 

それを聞いたカナエは青ざめて、俯く。

 

「いや〜 だってぇ〜」

 

小さい声でそう呟くもしのぶの追及は止まらない

 

「だってじゃないです!ちゃんと説明してください!」

 

「そこまでにしたらどうですか?お姉さんが可哀想です」

 

あまりにもカナエが不憫に思えたのか、その追及にまったを掛けたのは九水だった。

 

「そんなに理由が気になるなら私の方から説明しましょうか?」

 

九水さんに姉が見ていた理由がわかるのも驚きだがそれ以上に理由が知りたかったので是非お願いします、としのぶは頼む。

 

「それはですねしのぶさん。しのぶさんと湊が()()()()()に見えたから遠くから観察してたんですよ」

 

その答えに対してよくわからなかったのかポカーンとしているしのぶに対し九水はわかりやすく説明する。

 

「つまりですねしのぶさん、あなたのお姉さんは、あなたと湊が()()()()()のように見えたから遠くから観察してたんですよ。」

 

少ししてその意味がようやくわかったしのぶは顔を真っ赤に染める。

 

「姉さん!私と湊さんはそんなんじゃないわよ!」

 

ここまできてカナエは開き直ったのかしのぶの言うことをまるで聞いていないという風に話を進める。

 

「いいのいいのそんなに否定しなくても。ただ私はしのぶも隅に置けないなぁっていうのと、しのぶが普通の女の子見たいにしてるのが嬉しくて」

 

「ちょっと姉さん!」

 

そのやりとりを見て笑っていた九水がしのぶに声をかけた

 

「はっはっは、面白いね。でも意外とまんざらでもないんじゃないかな、しのぶちゃん。まぁそれは置いといて私からはしのぶちゃんに少し頼み事があるんだ」

 

その言葉にしのぶは疑問を示す。

 

「…頼み事?」

 

「そう。といっても簡単さ、湊のことを見ておいて欲しいんだ。あいつは昔の出来事のせいでどこか死に急いでる節がある。単独行動で動いているのもそれだろう。」

 

「それはいいですけど何で私なんです?それに過去の出来事って?」

 

「しのぶちゃんに頼む理由は簡単だよ、あいつと仲がいいからさ。側から見ていたけど湊があそこまで人に気を許すのは珍しいからね。それに湊のことをしのぶちゃんが見るのはそこのお姉さんにとっても話の話題にこと欠かないしいいんじゃないか?それで過去の出来事だったね。これは少し重たい話だからちゃんと話すことにしようか」

 

そうして九水の口から湊が鬼殺隊に入った理由が語られる。

 

────────────────────────

湊の家系は優れた薬師の家系だった。

 

忍びの技こそ受け継がれど、それはあくまで人から身を守るための術であり、かつての忍び程の技術は持っていない。そんな家系だった。

 

その日は湊が薬を売りに町に出ていた日だった。薄井家は薬草が多くある山の中に家を建てていたのでこうして薬を売りに町に出る日もあった。その日はよく売れて夜中まで町にいてしまったので、一晩宿に泊まってから次の日の早朝

湊は帰ることにした。

 

そして早朝、家に着いた湊が見たのは惨殺された両親の遺体と辛うじて息のしている妹だけだった。湊は妹だけでも助けようとした、だけどそれを妹がか細い声で止める。

「お……願……殺…し……て」

その声を聞いた湊が妹の体を見ると左手の爪が獣のように鋭くなっており、まるで異形のものにように見えた。

 

だが次の瞬間からから妹が叫び声を上げて苦しみだした。

 

そしてこの瞬間湊は理解してしまった。妹がまるで異形のもののように見えるのではない、実際にそうなっているのだと。葦名の伝書にも異形のものが存在しているという記載があった、そういうものがいるのだと知ってしまっていたが故にこの状況を理解してしまったのだ。

 

妹が異形のものになろうとし苦しんでいる。葦名の異形のものは自我を忘れて暴れ回ったという。これから起こる出来事を妹のためにも防ぐ為に、妹に余計な罪を抱かせないために湊は覚悟を決めた。

 

壁に飾られていても手入れは欠かさず続けられていた刀「楔丸」を手に取り苦しんでいる妹の前に立つ。

 

刹那、妹の心臓に刀を突き刺しそれを一瞬で引き抜く。

 

忍殺

 

偶然にも成功した一握の慈悲を持って相手を殺す技、妹がまだ完全に異形になっておらず人としての体をギリギリとどめていたからこそ心臓を潰しても殺すことができた。

しかし、死にゆく妹の体に痛みはなかったという。これも慈悲をもって殺したからこそ為せたのか、それとも異形になりかけていたから痛みがなかったのか、それはもうわからない。

 

だがしかし、奇しくもこの出来事が湊に人斬りとしての才能を目覚めさせるに至る。

 

その後湊は駆けつけた鬼殺隊の人に育手である猩々を紹介してもらい修行をすることになった

 

────────────────────────

 

「…とこれが私が聞いた話ですね。」

 

その場を重い沈默が支配する。胡蝶姉妹も目の前で親が殺されているがそれとはまた違った恐怖だろう、考えたくもないものだ。

 

「おそらく君たち姉妹も含めてそういう人たちが君たちのところには多くいるんだろう。だからこそ君に彼のことを見てて欲しいんだ、おそらく湊のことだから自分が死んでも他が生き残れば大丈夫とか思ってるだろうから。今は大丈夫だけど人は些細なことで壊れるからね。」

 

それに対してしのぶとカナエは頷く。

 

それを見た九水も満足そうに頷いてその場を去った。

 

私たちのような人を出さないようにする、その決意を胡蝶姉妹は新たにするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




湊の過去回とこの物語における葦名や狼の立ち位置についての説明回です。

今作は竜の帰郷→九郎様五体満足で復活→日本に戻り茶屋エンド
という奇跡的なものがあったと仮定して進めています。

九郎様とかエマ殿は子供好きそうなイメージあるので薄井家初代当主は狼の義理の息子だとしても狼ほど寡黙でもないと思います。

湊の過去は炭治郎の過去をベースに薬師として働いてた少年が忍びの才能を覚醒させるためにはどうすればいいかを考えた結果、なんか実弥と似たような感じになっちゃいました。

湊に忍び義手つける?

  • つけてくれ
  • 別にいらん
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