最愛の幼馴染へ 作:有馬かなを幸せにし隊
アクア関連で大きく揺さぶられる事はあれどその度に和也に相談する事によって一人で抱え込まずに解消出来ます
ただ一点、原作よりデバフの掛かった面を除けば…
「えー? かなと仲直りしたいけどどうして良いか分からないから何とかしてほしいってー?」
「……情けないとは思うが、正直有馬との仲違いは死ぬ」
「っとにお前はこういう時は恥とか関係無いもんなあ……」
「それだけ大事な相手だからな。済まない」
「分かった分かった、んじゃ取り敢えずぴえヨンにでもなってかなを励ましてみるとか? ま、お前に出来るかは――」
「分かった、やろう」
「え?」
『つーか見たかよ! 新生B小町JIFでデビューだってよ!』
『びっくりしたよね、普通発表から1ヶ月でJIFは無理だもんな』
「B小町だから曲とか待たなくて良かったんだろうが……しかもセンターはかなだろ? 大丈夫かどうか」
自宅でのテレビ通話、いつもの2人と俺とで話すのはここ最近B小町の事で持ちきりだ。
現状一人暮らしと言うのもあり、暇が合えばこの2人とは通話して近況報告や仕事の事を話している。
『俺かなちゃんの楽曲見たけどめっちゃ歌上手いよな! やる気はさておき、実力ならセンターなるべくしてなった的な?』
『あれ、MVも力入ってるよね。ファンからしたら堪らないんじゃない? と、ファンに聞いてみたり』
「アレ全部そこまで売れてないのが気に入らないくらいだ。全人類が良さに気づくべきだ」
『流石の有馬かな第一人者』
『説得力があり過ぎる』
ちなみにJIFというのは『ジャパンアイドルフェス』の略であり、日本各地のアイドル達が一堂に会するビッグイベントだ。
かなの歌手としての認知度だと大体下から2番目くらいか……普通かなくらい可愛くて歌も上手くて良い女のオーラなら少なくとも上から3番目だろうがどうにも世間は見る目が無いらしい。
その点この2人は理解があって非常に助かる。
良い友を持ったものだ。
「このJIF……どうあってもかなを輝かせる。何があってもだ」
『うわ目が本気だ……確か新生B小町は10あるステージの内第4ランクステージだったよね』
『ボールファクトリー、だったっけか。初手でそこに位置付けられてるなら行ける可能性はあるな』
「という訳で俺様は自作でかな、ルビーちゃん、メッちゃんの団扇と法被、ハチマキを作って実費で各担当色のサイリウムも購入する。取り敢えずウチのマネちゃんともう一人に装着させる算段にしているが……」
実は最初、B小町のステージは『第5ステージ・スターステージ』だった。
だが主催がかなの実力とメッちゃんの集客力、B小町のネームバリューを見込んでわざわざステージを一つ繰り上げたのだ。
見る目があると個人的に評価も上げておいた。
『うん? JIFの日なら俺オフだけど……俺達じゃなくて良いのか?』
『あ、そういえば俺も。やれる事ならやるよ』
「ノブ……もっさん……! 俺様は良き友人を持った……!」
そしてそれ以上に今2人への評価も天元突破した。
本来ならマネちゃんと昔親父がどっかから拾ってきて今事務所警備員として暮らしてる亮介にでも装着させて出陣しようとしていたが、これなら問題無い。
『あーそうだ、どうせなら横断幕も作ろうぜ!』
『良いね、派手にかましちゃおう!』
待っていろかな、お前のデビューステージはきっと良いものになるんだからな……
「遂に来ましたジャパンアイドルフェス!」
「オフに美少女を眺められるとか最高か?」
「ノブくん? 浮気したらはっ倒すよ?」
「し、しないって! そもそも表じゃ交際公表してないんだしさ!」
「ゆき、思った以上にノブにベタ惚れだよなあ……」
「当たり前でしょ! 大好きなんだから!」
「へへ、愛されてるんだなあ俺って」
「か、かなさんのデビューステージ……」
そして迎えた当日。
気付けばゆきちとあかねちゃんもいたが気にしない。
どちらにせよこの後ステージ終了まで男組と女組で別行動となる……ノブとゆきちの交際を少しでも勘づかれなくする為だ。
そもそも着いてきた理由が『浮気しないか見ていたいから』という、一緒にいたら明らかにバレそうな理由だったが。
「取り敢えずここからはステージ終了まで男女別れての行動になる。心配しなくても浮気する様な余裕は無いだろう、我々は今日B小町応援隊だからな。お互い楽しもう」
「来たからには楽しまないとね、行こっかあかね」
「うん!」
嵐の様に去っていった女子陣……主にゆきちだが、を見送り俺達は暫く他のアイドル達の観察と興じていた。
「ここ本当に末席か? 第10ステージなのに熱量凄くね?」
「人数じゃ敵わない分一人一人の愛が凄いんだろうね」
「面白そうなグループだし覚えておくか……それにしてもこの熱気……アイドルそのものへの認識を改める必要があるな」
正直、本場のアイドルというものをナメていた。
かな以外に興味が無く全く見てこなかったが、JIF末席の1番小さい第10ステージですらちゃんとファン達が声援を送っていた。
確かにここに出られる事自体が大きな意味合いを持つ、だが第7、第8ともなれば既にご当地アイドルレベル、第10まで行くと地方の地下アイドルレベルだ。
それでもファンは着いてきている、それを思えばこそ、アイドルへの認識というものを改めねばならないと思わされる。
「……一層気合いが入るな、俺様達も」
無言で頷く2人。
そろそろ頃合いだろうか、少ない観客相手でも全力で歌って踊るアイドル達にエールのサイリウムを振ってその場を後にする。
人気の無い広いスペースで各自に担当してもらう法被、ハチマキ、団扇、サイリウムを手渡す。
ちなみに俺様が勿論かな、もっさんがやりたそうにしてたのでメッちゃん、ノブは誰でも全力で応援してくれるとの事だったので残ったルビーちゃんの担当となった。
それぞれが装着し終わった時には、既に臨戦態勢に入っていた。
「第4ステージともなると激戦区だ、俺達応援団みたいな人間は邪魔にならない様最後尾から声援を送る。周りに負けない様に行くぞ」
「折角のお祭り、楽しまなきゃ損っしょ!」
「俺も、気合い入った!」
全員が、広げられた横断幕を見つめる。
法被やサイリウムでは見つけられない可能性があるとして、必殺の特性横断幕を用意したのだ。
製作には2人も関わってくれた魂の一作だ、これで3人を鼓舞する。
横断幕にはこう書き記されている。
『かな・MEMちょ・ルビー全員激推し!!』
この想いを胸に、俺達は戦地へと足を運んだ――
結局、一睡も出来なかった。
心の中でそう後悔しつつ本番が回ってくるのをアタシは待っていた。
アクアとは仲直り出来た――ぴえヨンの中身がアクアだと知ってしまい、そのままバレて話して、蟠りが解けて。
そこまでは良かった。
――アタシはアイドルに向いてない。
和也の前ではアイドルになれた、それこそ黒歴史を晒け出せるくらいノリノリでやれるけれど元よりアイドルなんてやる気は無かった。
ただ、アイツの誘いに、アイツの言葉を信じたかったから。
でもやっぱりやるんじゃなかったと渦巻いていた。
B小町の曲はOBメンバーがわざわざ教えてくれたから覚えられたが、覚悟がどうにも出来ない。
歌手として、役者としても今売れてないアタシがセンターになったところで引っ張っていける自信なんてあるはずが無かった。
『コケて当たり前! 楽しく挑もうよ!』
ルビーはそう言っていたけれど。
それでもやっぱりアタシは、2人をコケさせたくない。
引っ張っていける自信が無いアタシじゃなくて、もっと違う人だったら2人に良い景色見せてあげられたのかも知れないのに。
芸歴だけ無駄に長いへっぽこじゃ、きっと――
『あなたには失望したわ、かな』
2人もアタシみたいに、失望されていく。
周りからドンドン人が消えていく、その辛さを知っているから。
誰かから失望される辛さを知っているから。
「さ、行こっ」
だから――
『MEMちょー!』
『メム〜!!』
『あの金髪の子も可愛い〜!!』
『分かる!!』
そんな心配をよそに輝いてる2人を見て、更に自己嫌悪してしまう。
結局歌が下手でも、芸歴が短くても、アタシより輝けるじゃん。
なんだ、やっぱりアタシがいなくてもどうにでもなったじゃん。
――ああ、そうだ。
何を勘違いしていたんだろう。
本気で輝こうとしている人間に、本気で輝く覚悟の無い人間が適うはずなんて無かったんだ。
でも。
本当は憧れていた。
ステージに魂を懸けて、ファンもその想いに応えて応援する姿が。
あんまりにも輝いていたから。
アタシも認められたかったんだ、和也以外の誰かに。
和也に応援されるように。
他の誰かからも、沢山応援してもらいたかった。
ここにいても良いよって、和也以外にもアタシの事を見てもらいたかった。
思えば干されてからずっと、和也に頼りっぱなしだった。
アイツの隣にいるからまだ何とか耐えられて、セット売りでそこそこ売れて、知名度も落ちなかった。
でもソロじゃダメだった。
楽曲も売れず、オファーも来ず、そして挙げ句の果てにここでもそうなるの?
嫌だ。
もう一度輝きたい。
一人でもあの頃みたいに、輝きたい。
苦しい、痛い、2人への声援が痛い。
もう投げ出したい、全て投げ出して終わりたい、なのにこの気持ちが収まってくれない。
たすけて
だれか
あたしをみてよ――
無道和也
「ちょっと変装して励ましてみたら?」くらいのノリで言ったらガチでアクアがぴえヨンになる事を知ってドン引きしている
星野アクア
素で名案だと和也を尊敬して実行している
実は1番本音を話しているのは和也
熊野ノブユキ&森本ケンゴ
原作では第三章のみのゲストも和也の友人枠でサブレギュラー化
鷲見ゆき
ノブユキがサブレギュラーなんだからこっちも出るでしょ