最愛の幼馴染へ   作:有馬かなを幸せにし隊

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アニメ最終話と漫画最新話見て情緒が破壊されました
生きとし生けるもの全てよ推しの子122話までは全部見ろ…


『閑話・黒川あかねの実態』

―黒川あかねの実態・一番近くで見てきた人間の談―

 

 黒川あかねは傍から見るととても大人しく、清純な実力派女優である……というのが世間一般的な解釈だ。

 今ガチ出演当時はそもそも世間一般的な解釈が起きる程の知名度が無かったが、そこで紆余曲折を経てバズを勝ち取り今では人気も上り調子、人間関係も増え演技力にも更に磨きが掛かり良い事尽くめ。

 世間では『彼女にしたい芸能人ランキング』でも10代部門にランクインしてくるなど、賑わっている。

 その理由も『清純そうで落ち着いていて一緒にいて心地良さそう』『優しそう』『静かな子が好きだから』という解釈のレンズとズレない見方が大多数を占めている。

 

 では、近しい人物の反応はどうだろうか。

 

「静かな子が好き、ねえ……」

 

「どうしたの、ゆき?」

 

「いや……世間一般的なあかねの見られ方を見てるとなんかこう、エンジン入った時のあかね見せたらどんな反応するんだろうな〜って思って」

 

「? 私はいつも普通だよ?」

 

「じゃあかなっちの好きなとこ挙げてみて」

 

「良いよー。まずかなさんはなんと言っても顔が良いよね、あのぱっちりとした目に他の同年代と比べても幼い、中学生に見られてもおかしくない顔付き、それでいて全体的な造形は誰がどう見ても美少女と断言出来る姿。次に身体付き、ここもやっぱり中学生に見られてもおかしくない幼い体格だけどそれがまた良いの!! あの華奢でちっちゃい身体を抱きしめた時の抱き心地と言ったらそれはもう……!! それでいてスタイル自体は凄く引き締まってて体調管理完璧!! パーフェクトボディだよあれは!! あとやっぱり性格も大好きだな〜私が炎上して苦しんでる時にわざわざ来てくれて励ましてくれるお姉さん気質なところとか、和也くんに弄られてテンション上がってるところは逆に可愛いし、鼻歌歌いながら料理作ってくれた時とかもう……はな、鼻血が……!!」

 

「うん……そっかぁ。かなっちの事ほんと大好きだねえ」

 

 鷲見ゆきは少し引きながらも笑顔の表情をしていた。

 これが所謂『黒川あかね』の実態であった。

 彼女自身、あかねの一番の理解者を自称しているだけあってあかねが有馬かなの事を特別好きである事は十二分に理解していた、幼少の頃から付き合いがあるのだから動じる事は無い。

 

 だが、ゆきも出た『今ガチ』で有馬かなと共演してからと言うものの、親交が出来た有馬かなと距離が近付くに連れてその早口限界オタク振りは増していった。

 ちょっと話題を振ればこれである。

 その姿を見るのが面白いには面白いのだが、万が一にも世間一般的な見方が清純派で通っている以上お見せ出来ない姿でもある事を知っているゆきは『これからどうするべきか』と少し顔が引きつっているのだ。

 

「それはもう! 確かに子役の頃はやりたい役を沢山取られて悔しい思いもしたけど役者に歌にダンスにバラエティにあの歳からそんなにマルチにカリスマ性を発揮されたら信仰しちゃうのは仕方なくない!? なのにちょっと失敗しただけで事務所は……見る目が無いよ! 中学生の頃に出してた楽曲は洗練された歌声と神々しいMVなのに売れないし……私には芸能界が分からないよゆき……」

 

「確かに言いたい事は良く分かるけど顔近過ぎない?」

 

「あっ……ご、ごめんねゆき」

 

「それは良いけど。メディアでそのキャラ見せたらキャラ崩壊ってレベルじゃないから気をつけてね」

 

「大丈夫、そこは『みんなの想像する黒川あかね』の範疇ギリギリを狙ってやるから」

 

「そういうところは流石ララライのエースよね……」

 

 黒川あかねは普段優しく、そしてあまり自分を表に押し出さない性格の持ち主だ。

 そしてそうやって周りが自分の事を認識している事を把握している。

 

 鷲見ゆきは語る「あかねは一度見た人間は息をする様に、何の苦もなくトレース出来る。何時間何日過ごしたとしても何一つデメリット無くそれをしている。あたしだからギリギリ理解出来るけど人間として異質過ぎる。いくら役者でもそこまでやれる人ってそうそういないでしょ」と。

 そして「そのトレース対象は他人だけじゃない。『周りから見えている自分』の事も完全に把握してトレースする。そこが何よりも恐ろしいところ」と。

 

「あ、かなさんから電話ッ! ちょっと外すね!」

 

「行ってらっしゃい」

 

 鷲見ゆきは思う『もう少し世間を知っていたら完璧超人として生きていた』と。

 

「……ま、でも今のあかねが一番好きなんだけどね」

 

 楽しそうに電話口の有馬かなと話すあかねを見つめながら、呟いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―どっちとのデートだこれ―

 

「うん、この辺が丁度良いね」

 

「だな。如何にもカップルが来そうなカフェだ」

 

 黒川あかねと星野アクアはビジネスカップルである。

 あくまでも受けた仕事……恋愛リアリティショーでの営業で成立させただけのカップルだが、世間はそうとは全く思っていない。

 そうなると必要なのが『偽装工作』だ。

 近場に双方住んでいてデートもしないカップルなんている訳が無い、怪しまれない様にインスタグラムにカップル投稿するのもまたある意味仕事になってしまうのだ。

 

 この2人はその定期デートの何回目かに来ていた。

 最初こそ時間差投稿すら出来ていなかったが今ではお手の物、最早慣れた手付きで写真を納め次の場所に行きがてらで文面を共に考えていたりと余年が無い。

 

「これ可愛い〜クマのクッキーだ〜」

 

「撮るか?」

 

「アクアくんとクマのクッキー……可愛いかも?」

 

 ただ一つ言えるのは、これは傍から見ずともちゃんとカップルに見える事を2人は知らないという事実である。

 それが更にカップル解像度を上げる要因になっているのだが、当人達が知らない以上これを知る者はいない。

 

 そうして和やかにカップルをしていると一つの影が近付いてくる……チラリとアクアが見やるとそこには見慣れた顔がいた、有馬かなだ。

 

「……デート中に良く会うな」

 

「ほんとそうね……」

 

「あっ! かなさん!!」

 

 このやり取りを見ていればお分かりだろうが、一番テンションが高いのは一番そんなキャラをしていないと世間から思われている黒川あかねだ。

 だがこれでも控えめなのはあかね自身が良く把握している、ゆきに話していた通り『理想の黒川あかねがやれるギリギリのリアクション』なのだ。

 憧れの人の欄に有馬かながいる以上、この程度のハイテンションなら問題無いだろうという絶妙なラインを突いてきている、2人も自然と役者視点でこの天才に目線を送ってしまう程だ。

 

 しかしそれも一瞬で崩れる、あかねがかなに抱き着いているからだ。

 

「ほんとアタシ達良く会うわよね〜あかねちゃん」

 

「んふふ~かなさんかなさ〜ん」

 

「……こんな美少女に腕抱き着かれてるの凄く役得よね、ね? アクア」

 

「……まあ、そうかもな。俺にも抱き着く必要はあったのか?」

 

「アクアくんとのデートだからね!」

 

「そこの意識はちゃんとあるのか……」

 

 右にはかな、左にはアクアを据え腕に抱き着く形。

 自然と3人密着する様に歩く格好。

 そして両隣の2人もまた、かなは少しだらしなさそうに嬉しさを隠せない様子で笑顔になっており、アクアも表情筋はそこまで動いていないが満更では無い様子だった。

 

「ああ……これが幸せなんだなあ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

255:名無しのアイドル

なんで有馬かなスレに黒川あかねのインスタ貼られてんのかな〜って思ってた訳ですよ、んで開いてみたらなんなんすかこれ

 

256:名無しのアイドル

右には有馬かな!左には星野アクア!2人の腕を抱き締めて歩くは黒川あかね!

 

257:名無しのアイドル

>>256

あーもうめちゃくちゃだよ(歓喜)

 

258:名無しのアイドル

世は正に大『かなあか』時代ッ!!

 

259:名無しのアイドル

あかねちゃん大胆過ぎない?いや確かにかなちゃんの事憧れって言ってるのも知ってるし饒舌に語り出すのも知ってるけどさ

 

260:名無しのアイドル

そりゃアレよ、俺達の目の前にかなちゃんがいて「抱き締めても良いわよ」って言われたらどうするかって話よ

 

261:名無しのアイドル

>>260

まあ…抱き着きますかね…

 

262:名無しのアイドル

そらそうよ

 

263:名無しのアイドル

残当

 

264:名無しのアイドル

笑いたくば笑え、これがロリコンの成れの果てだ

 

265:名無しのアイドル

というかどっちとのデートだよこれェ!!

 

266:名無しのアイドル

二兎を追って二兎を得る女、黒川あかねです

 

 

 

 

 




黒川あかね
原作ではかなに対して『反転アンチ』『厄介オタク』な面倒な感情を抱いていたが今作では全てプラスの感情に振り切っていった
その成れの果てが『早口限界オタク』である
どう見ても和也とは気が合う未来しか無い
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