最愛の幼馴染へ   作:有馬かなを幸せにし隊

55 / 71
この話で一気に89話の時空まで飛びます(前話から1ヶ月くらい?)
本編時空に帰ってきたのに閑話っぽいのはなんででしょうかねえ…


『2人で冠番組?そんなのYESしか無くない?』

「俺様とかなで冠番組を持たないかって?」

 

「そうそう、今ガチの前から思ってたんだけど君達2人の幼馴染コンビって美男美女でイチャイチャと弄り合いの比率も良いし、何ならネットからの評判も最高だろ? というか決め手はそのネット評価なんだけど、お互いアイドルグループに属している上にセンター、それでいて小さい頃からの絆で2人のデートやツーショット何かは相当な人気。なら、冠番組を持たせても良いんじゃないかなとね。どうかな?」

 

「アタシ達で冠番組かぁ……楽しそうだけど和也のスケジュールって大丈夫なの?」

 

 あのテーマパークでの収録後、俺様とかなはディレクターに呼ばれたかと思うと「新番組を始めようと思うんだけど和かなコンビでやってみないか?」と誘われた。

 放映は今ガチ同様AbemaTV独占、地上波では無いがその分ゲストとかも少なく2人で『今ホットな場所をぶらりと巡る』『ホットな話題をどっかでロケしながら語る』という緩い番組。

 ゲストも芸能人という事は無く、その専門の人間を呼んで一緒に語っていったりするくらいで、あくまでも2人の為の番組として進行させたいそうな。

 

 ……正直今ガチの時も思ったが、このディレクター俺様の扱い方が手慣れている、ネットから情報を仕入れて俺様がかなに弱い事を知っていたのだろう。

 全く、やり手はこれだから困るね。

 

「スケジュールなら問題無い、春の終わりまでにドラマは1本撮り終わった。映画も2本、佳境に入ってる。残りガッツリ残ってるのがドラマ1本、映画2本、それと『YASUKE』の舞台稽古が8月から始まるくらい」

 

「良くそれでやろうと思ったわね!?」

 

「かなとの共演ですら即決なのに冠番組とかやらない選択肢が無いからな」

 

「アンタってほんとアタシの事好きよね……嬉しいから良いけど

 

「え? なんか言ったか?」

 

「なんでもなーい」

 

「……? そうか」

 

 チョロい? いくらでも言え、俺様はこの番組を仕事ではなくかなとのデート気分で出るんだから。

 勿論仕事としてもやるがギリギリまで出力は下げてとにかくかなとの絡みに終始してやる。

 

「て事はオーケー?」

 

「ま、ある程度俺様とかなの好きにやらせてくれるって言うんならですがね」

 

「そこは勿論、2人の良さを重視して行きたいからね。それにこの一年見てきて、無道君と有馬君になら指示を出さなくても大丈夫なくらいのプロとしての自覚があると思ってるし、期待してるよ」

 

「俺様としても、かなと番組持つのは夢の一つだったので嬉しい限りですよ」

 

「和也ってばほんと嬉しい事ばっかり言うんだから……」

 

「俺様としても嬉しい事だからな、本音でしか言わないぞこういうのは」

 

「んふふ〜、そう言われると今から収録が楽しみよね!」

 

「そうだな」

 

 いやぁしかしこんな話が舞い込んでくるとは、超多忙スケジュールでも詰め込んで撮影しまくってて良かった。

 その分音楽番組は出られなかったが。

 

 何にせよ今から収録が楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ホットな話題!」

 

「情報局!」

 

「記念すべき初回放送は『コスプレイベント』だが……やっぱり夏と言えばオタクの祭典目白押しといったところだな」

 

「そうね、特にコミケは世界的に見ても大規模なサブカルチャーイベントだからみんな気合いの入れ具合が違うわね」

 

「そんな俺様も割とアニメや漫画は嗜んでいるものでな。舞台東京ブレイドも原作全話読破している中でオファーを頂いたので非常に光栄だった」

 

 夏真っ盛り、異常なくらいに照り付ける太陽がギラギラ眩しくめちゃくちゃ暑いがそんな事より収録である。

 初回放送は真夏のオタクイベントに合わせた『コスプレイベント』にフォーカスしイベントに潜入しつつ俺様達もコスプレを楽しむというものになっている。

 

 で、俺様達が何のコスプレをしているかと言うと……

 

「そんなアタシ達もコスプレ、してみました!」

 

「はいどーん、お前ら好きだろこれ(ジンつるカップリング)。てな訳で舞台以来に今回は気楽に着させてもらった」

 

「勿論、原作者のアビ子先生の許可済みだから安心しなさいよねっ」

 

「つーかノリノリだったよな、先生」

 

 そう、東京ブレイドのコスプレだ。

 本来版権物のコスプレとなると著作権やら何やらで割と面倒なのだが、そこは舞台稽古の脚本の件で遭遇した時に連絡先と信頼をゲットしておいたからな。

 ディレクターに「上手く行けばコネが作れる」と話して鮫島先生との仲介役になってポンポンポンと手続きは軽く終わり、先生もその回は絶対見ますとノリノリになってくれた程であった。

 但し所謂『演技する』事は更に面倒な許可が必要らしく収録までに間に合わないのでNG、ただそれでもここまで短期間で手続きが終われたのは間違いなく人脈の賜物だ。

 

 ありがてえ限りだよ。

 

 かなのつるぎも可愛いし。

 

「そうね、放映楽しみにしてるって言われたし俄然やる気入るわ」

 

「てかちょっと歩くだけで俺様達拝まれてない? 大丈夫? ジンつる教なのは分かるけど傍から見たら物凄い光景だぞ?」

 

「ジンは漫画、アニメ、舞台全てで出てきて全てで死んでるからね。死亡皆勤賞キャラがまさか舞台で演じた役者がコスプレしてその筆頭カップリング先のつるぎ役のアタシもつるぎコスして歩いてたらそりゃ拝まれるわよ」

 

「それもそうか……インタビューとかは後でも出来るし今はちょっとファンサでもしとくか?」

 

「……和也の腕に引っ付くとか?」

 

「そそ」

 

 上目遣いでちょっと恥ずかしそうにしながらそっと俺様の腕に抱き着いてくるかな、色々と柔らかくて天国というかそれを我慢して表に出さないようにしないといけないから地獄というか……どちらにせよ幸せなのには変わりないから良いが、俺様も顔は整えてファンサ。

 

「うおおおおおおおおおおお」

「ジンつる最強!ジンつる最強!」

「スマン流石に刀つるから鞍替えするわ」

「ラブラブのジンつるを拝めるとか奇跡か?」

「舞台に文京入れてくれてありがとう……」

「終ぞ二次創作でしか見れなかったラブラブジンつる……こうして見られる日が来るとは……」

「そもそも和かなでキャスティングしたのが神ってる」

「それな、マジそれな」

 

「大好評っぽいな」

 

「やっぱりこういうリアクションよね、オタク文化に触れてるとこういうリアクションが一番嬉しくなってくる。やって良かった東ブレコスプレ……」

 

 ファンからの評価は聞こえてくる声だけでもご覧の通りご満悦。

 やはりこういうのはファンに喜んでもらってこそ活きるもの、鮫島先生と仲良くなれた事でここまで有利に運ぶとは……天運に感謝しないといけないだろうな。

 

「さーて、こっからは調査と行くかね」

 

「どこから回ろうかしら……」

 

 俺様達は気分上々で番組を進めていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー沢山インタビューしたな」

 

「そうね、話も大分盛り上がったし楽しかったわ」

 

「それじゃあそろそろ〆か?」

 

「そうなりそう、あと少しだけ……見、て……あ」

 

「ん? ……あ」

 

 一通り会場内も見て回り、コスプレイヤーに話し掛け衣装作りに掛かった時間や衣装のキャラや作品に対する思い入れなんかを語って結果も満足いくものとなった。

 これで後は〆だけだが……

 

「え、ルビー?」

 

「え、かなちゃん?」

 

「いや深掘れ☆ワンチャン!! のロケ班もここにおんのかい! 完全に被っちゃってるじゃねーか! ウチの番組だけかと思ったわ!」

 

 まさかの『深掘れ☆ワンチャン!!』のロケ班と鉢合わせ。

 アクアとルビーちゃんがレギュラーとして出ている当番組なのだが、ルビーちゃん、それにその友人のみなみちゃんや不知火フリル、他数名……これはめちゃくちゃ気まずい。

 なんとか勢いで誤魔化しはしたが……

 

「……東京ブレイドのコスプレ……原作者先生の許可取れたんですか?」

 

 1人がそう聞いてくる、確か……ちょっと際どいコスプレで有名なメイヤって人だったか、コスプレイヤーは好きなんだがエロ方面のコスはあまり見てないもんで覚えが悪いんだよなあ。

 

「え、あ、はい。人脈あったので」

 

「え!? そうなの!? う、羨ましい……」

 

「ええなあ~……」

 

 ……てかルビーちゃん、俺様が思ってたより元気そうだな。

 それはそれで良いんだけどさ。

 

「えーっと……盛り上がってるとこ申し訳ないんだがそろそろ〆ろってカンペ来てるんでね、かな〜〆るぞ~来ないと後でハーゲンダッツ奢ってやんねえぞ〜」

 

「それは困るっ! じゃねルビー、収録頑張りなさいよ」

 

「分かった〜」

 

 取り敢えず別番組とあんまり絡むのもアレだしさっさと撤収するに限る、かなを呼んで〆に自然に入れるように茶番も交えつつ。

 あっちも困惑はしていたがそこは深掘れ、ギリギリを攻める番組だけあって美味しいと思ったのか撮り続けてたし。

 こっちも撮ってたけど。

 

「そんじゃあ初回放送はコスプレイベントだった訳だが、回ってみてどうだったよ?」

 

「そうね。色んなコスプレを見れて楽しかったけど、特にこんな暑い中でもかなりの重ね着をしたコスプレイヤーもいてプロ根性を感じたわ。アタシには無理ね」

 

「夏の熱気に負けないオタクの熱気、流石と言ったところだな。俺様も暑さ以外は存分に楽しめたし満足だな」

 

「また来たいわね、今度はプライベートで」

 

「おっとそれはデートのお誘いかな? なんてな。んじゃアイス食いに行くか」

 

「わーい、さっき言った通り奢りよね?」

 

「当たり前だろ? 俺様は嘘つかねーからな」

 

 っと、〆の感想とコントも終わって撮影終了。

 別番組とまさかの鉢合わせというハプニングもあったが特に問題は無く、安定して楽しめたな。

 

 ……冠番組、思った以上に楽しいかも。

 

 そう思いつつ、帰りにちゃんとかなにハーゲンダッツを奢るのだった。




無道和也
割と地獄スケジュールをこなしているがかなとの共演は完全に別腹
『ホットな話題情報局』でかなと冠番組を持ち、初回が『コスプレイベント』で収録が例のコスプレイベントだった
『YASUKE』では森蘭丸役を担う
あと非常に光栄だったとか宣ってるけど君一度突っぱねてますよね?

『YASUKE』
織田信長が見初め家来にしたアフリカ人奴隷『弥助』の生涯を独自性を交えて描いた硬派で正統派な歴史小説の舞台

東京ブレイドスレ
たまたま和かな好きが初回を見た結果めちゃくちゃ話題になり良い意味でも悪い意味でも阿鼻叫喚となった
ジンつる厨は演技をしていなかったとしてもジンが生きてつるぎとイチャイチャしていたので大号泣の嵐だったらしい
刀つる派は刀鞘とジンつるの間で恐らく死にかけている
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。