最愛の幼馴染へ   作:有馬かなを幸せにし隊

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ピーマン体操の歌を3時間延々とループして脳みそが焼かれました


『必要なら嫌いでも』

 日も少し暮れ始めた頃、そろそろ解散しようとなった時にはしっかりあかねちゃんとかなは意気投合していた。

 どっちも演技を仕事としているのが最大の要因か、まあ何にせよ大分落ち着いたみたいで何よりってとこかね。

 

「それじゃまた遊びに来るわねー」

 

「はいっ! また来てください!」

 

「……良かったね、あかね」

 

「うん、ほんとにありがとうゆき……それにかなさんと無道さんも」

 

「俺様は今回何もしてないけどな」

 

「まあ何もしてなかったのは事実だけど、いてくれただけで心強かったんじゃない?」

 

 かなには褒められたのか貶されたのか分からないが、あかねちゃんにも「来てくれてありがとうございました!」って良い笑顔で言われたしまあ結果オーライって事にしておくとするか。

 

 

 そしてあかねちゃんの家を去って少し。

 俺とかなのコンビはさておき、ゆきちを加えたこの三人でいる事というのも中々に珍しいという事になりファミレスで食事でもとなった。

 ノブには少し悪いが進展を聞くにも良い機会だろう。

 

「そういえばゆきちは今ガチで誰か気になってる男とかいるのか? 俺でないのは確定として」

 

「え〜もしかしたら有り得るかもよ〜?」

 

「んなっ!?」

 

「ククク、星野アクアやもっさんにも絡んでるのにあのアクシデント以外で二人で絡んだ事がそもそも無いだろう?」

 

「ありゃりゃ、やっぱりバレバレだった? あんだけかなと絡んでるから別に良いかな〜って、あとかなっちが嫉妬しちゃうかなと」

 

「しないわよっ!?」

 

 ……ゆきちの話を聞く前にそこそこかなが嫉妬してくれるのかもしれないという可能性に至って複雑な気持ちになってしまう。

 大切な幼馴染ではあるからLIKEの気持ちでそういう嫉妬してもらえるのは嬉しいが、それを目の前で見せられるのは少し恥ずかしい。

 いつもお互い伝えてない事だけにな。

 

「……そ、それで話を戻すが。気になる男って言うのはいたかい? ま、俺様は気になる女の子はいなかったがな。みんな魅力的ではあったが恋愛なんぞ本来興味も無かったからな」

 

「あたしは……ノブくんかなあ~。話してて気が合うし、ちょっとお兄ちゃんみたいなところもあるし、チャラそうに見えて女の子にも優しいし……恋愛感情はまだ分からないけど『カッコイイな』って思う」

 

「ノブくんって言うと確かアンタの友達だったわよね?」

 

「ああ、分かってると思うがあっちも少しゆきちの事を気にしているからな。俺には出来れば参加しないでほしいって言ってるくらいにはな。ま、そんなだからこれからも変わりなく茶々を入れていってやろう」

 

「そうなんだ……そこまで気になってくれてるんだ……」

 

 今まで『上手い女』とか『計算高い』とか『性格が聖母』とか思っていたがここまで思い切り純情乙女の様な表情は初めて見たな。

 やはり美少女だなと眼福にニコニコと微笑んでると顔をつねられる。

 そんな事するのは一人しかいない。

 

「なーにニヤニヤしちゃってんのよ、全く和也は昔から女の子に興味無いと言いつつこれなんだから」

 

 おーおーお前も嫉妬か?

 幼馴染から大切に想われて悪い気にはならないし気分は良いな。

 

「近付くと恋愛が絡んでくるから面倒で興味無いだけなんだよねえ。寧ろこっちにまるで興味無い美少女の乙女顔とか拝み得だろうが。なあゆきち?」

 

「顔面偏差値強過ぎるカズくんに美少女って言われると流石に対象として見てなくても照れちゃうかも」

 

「ああそう……」

 

「ちなみにかなの顔も美少女だと思ってるけどな。その童顔清純派そうな顔付きと強気な性格はこってりとしたオタクを一手に惹き付けるポテンシャルだぞ。ポテンシャルと顔は世界一だと言っても良いね」

 

「ちょ、きゅ、急に褒めないでよ恥ずかしい……」

 

「これで付き合ってないってマジなの?」

 

「? ただの幼馴染だし恋愛対象とか今更見ないでしょ、なあ?」

 

「当たり前じゃない、もうそういうのじゃなくて気の合う相棒って感じ?」

 

「ええ……」

 

 ふむ、普通の会話だと思ったんだけどどうにも勘違いされたらしい。

 確かにいつもは言わないとはいえ俺から見たかなへの素直な評価なんだがな……仮にも芸能界で今旋風を巻き起こしてる俺様の評価が間違う訳無いしな。

 

 それはさておき、一応一番あかねちゃんと距離の近そうなゆきちにはあの子の事……頼んでなくてもやりそうだけど一応言っとくか。

 

「ま、それはさておきさ。あかねちゃん落ち着いたとはいえ何があるか分からないから……負担掛かるかも知れないけど外出したいって時には付き添ってもらいたい。俺が言うのも不自然かも知れないけどさ」

 

「うん、言われなくてもやるつもり。でも心配してくれてありがとね」

 

「それなら心強いな」

 

 その後は談笑に花を咲かせながらファミレスでゆっくりし、二人を送り届けた。

 こういう時俺様みたいな紳士な男がいると安心だな。

 

 

「さて、明日は今ガチの収録もあるし帰ってさっさとコンディション整える為に寝るか」

 

 とはいえそのコンディションはかな含む美少女とたんまり話した事で整えられているが。

 

「ん? アレは……って」

 

 気分良く帰っていると正面から見た覚えのある人影がやってきた。

 夜目もある程度効く俺は良く目を凝らす……チッ、なんだ星野アクアかよ。

 こんなところで出会うとか最悪だが、今日ばかりは都合が良い。

 

「……無道か」

 

「ケッ、星野アクアか……まあ良い、今少し時間あるか?」

 

「珍しいな、俺の事嫌ってる癖に」

 

「ああそうだ、大っ嫌いだが今回はあかねちゃんの事だ」

 

「分かった、多少はある」

 

 あかねちゃんの名前を出した途端大人しく言いやがった。

 コイツさては気がある……だが待て、かなと話してる時も相当良い……癪に障る顔で話してるから本命はそっちのはずだ。

 あくまでも共演者だから、そう言う理由で大人しくなったに違いない。

 そうでなかったらかなの方が報われねえしな。

 

「今日、俺様とかなとで様子を見に行った。……ま、ゆきちとも鉢合わせたが」

 

「……どうだった、様子は」

 

「かなり堪えてて、目にも隈が出来てたね。相当なダメージがあったっぽい。だが俺達が来た事で大分回復した、まだ外に出るのはキツいらしいが笑顔は見えた」

 

「そうか」

 

 若干ほぐれた表情になる星野アクア。

 コイツはクール気取ってて気に食わないしいけ好かないから大嫌いだが、だからと言って性格が悪いとは思っていない。

 妹との仲の良さはかなから良く聞かされているしな。

 だからこそ、大嫌いでも頭くらいは必要なら下げてやる。

 

「お前、若干だがあかねちゃんとは絡んだよな?」

 

「……まあ、それなりに」

 

「俺様やかなじゃまだ距離があって対処出来ない事もあるだろうし、ゆきちは女の子だからそこも大変だと思う。アクア如きに頭を下げるのは死ぬ程不服だが……あかねちゃんの為だ、お前からも気に掛けてやってほしい」

 

「……分かった。気にはなってたしな。あとスマン、形だけとはいえ無道達に任せる格好になった」

 

「ハッ、そう思うなら尚更俺様が頭下げてまで頼んだ事はやってもらうからな」

 

 死ぬ程不服なのは事実だが、俺よりコイツの方があかねちゃんとの距離感が近いのもまた事実だからな。

 必要なところで頭の一つも下げられずに取り返しの付かない事になるなんて、完璧主義者の俺様は耐えられないのもあるがな。

 

「……人ってのは簡単に傷付く。俺の手で守れる存在がいるなら……俺は……」

 

「アクア……?」

 

「いや……なんでもない。明日も早いからもう行く」

 

「あ、ああ……って! 今後はぜってえ頭なんて下げてやんねーからな!!」

 

 一瞬アクアが思い詰めた様な顔をしていたが……気のせいか何かか?

 しかしこれで完璧な布陣が出来上がったはずだ、世間の汚いバッシングから何が何でも守る……そう、俺様なら出来るはずなんだからな。




無道和也
自他共に認める顔面偏差値最強クラス男
かなの事は『世界一顔とポテンシャルの良い女』という評価、これで付き合ってないとかマジ?
必要なら好き嫌いを超越して頭を下げる

有馬かな
和也の『世界一顔とポテンシャルの良い女』という評価を素直に受け止めている、これで付き合っry

鷲見ゆき
上記二人の関係性を見て本当に付き合ってないのか若干疑っている

黒川あかね
大分持ち直して笑顔も見えてきた

星野アクア
人が傷付く事に敏感
今回は利害の一致で和也と共闘した感があるが和也をそもそも敵視していない
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