最愛の幼馴染へ   作:有馬かなを幸せにし隊

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あとがきに今後の活動について記載しています


『婚約のご挨拶へ』

「そういやさ」

 

「なーに?」

 

「俺様ってかなにプロポーズした訳じゃん?」

 

「そうね」

 

「ならアレじゃん?親への挨拶ってやっといた方が良くない?って思ってさ」

 

「……確かに!」

 

 二人で『ホットな話題!情報局』第二回放映を観ながらそんな話を始める、なおこの放映の冒頭では正式に二人の交際発表が俺様とかなの口から発表されている。

 思えば親父もワールドツアーから帰ってきて今家にいるから挨拶に行くなら今が丁度良いんだよな、お袋はどこ行ったんだか未だに帰ってきて無いから電話で適当に報告しといた。

 

「あら〜やっと付き合い出したの?時間掛かったわね〜」

 

 なんて呑気に間延びした声で祝福していたからまあ問題無いと思う。

 本当にあの人は何してんですかね……親父ももう帰ってきてんだぞ。

 でもそれを聞いたかなが嬉しそうにしてたから良いけれど。

 

 ちなみに今以前俺様が住んでいた家には実家からスライドしてきた亮介が住んでいる。

 土地代諸々は俺様が払ってるから問題無い、亮介的には弟分に金を払われるのは大問題だったらしいがそこは適当に説き伏せて住まわせた。

 割と快適な家だったし手放すのは勿体無いからな、あと拾われるまでの事情知っちゃったしちょっとでも幸せになってもらいたかったしな。

 

 閑話休題。

 

 そんな訳で善は急げの精神で親父と斎藤夫妻に「ちょっと話がしたいから時間を貰えないか」と連絡をして「じゃあ今日にしよう」となった。

 

「まさかこんなあっさり決まるとはな」

 

「どっちもこの放映観てるみたいだし察してるんじゃない?」

 

「かもな」

 

 そして三人とも恐らく話は察しているはずだ、芸能界と密接な関係を持つ親であるなら子の出演番組はチェックしているからな。

 そんな訳である程度最初から心構えが出来ている、あと壱護社長とは面識も多いからな。

 

 とはいえ気持ちはまるで決戦に行く兵士そのもの、現状壱護社長、ミヤコさんとかなの仲は非常に良好、良好なのは嬉しいがそれが緊張感を与える。

 アイの事があるから二人共相当過保護だろうしな。

 

「緊張してる?」

 

「まあなあ……多分男ってのは相手の親に挨拶行く時はみんな戦地に赴く兵士の気分になってると思うぜ。一世一代の大一番だからな、愛する人の親に頭を下げに行くってのは」

 

「そんなもんなのかしら。アタシは楽しみだけどね、結婚が現実味を帯びてきた〜って感じがして」

 

「なんというか、たまに俺様より強かになるよなお前。そういうとこはちゃんと年上っぽく見える」

 

「まるでいつもは年下に見えるみたいな言い方に聞こえるけど」

 

「それはそうだろ、昔から基本的にはそう見てきたし」

 

「分かってたけどなんか複雑……!」

 

 二人してワイワイと色んな事を話してイチャつく。

 うん、この空間心地良いなあ……愛する幼馴染兼恋人とイチャついて、婚約の挨拶にどうのこうのと話して、あーでもないこーでもないと言い合って。

 これで世界の修正とやらさえ無ければこのままエピローグ入ってエンディング流れるパターンなんだけどなあ……ファック世界の修正、ファックゴロー殺しの黒幕。

 見つけ次第絶対殺す、今の俺様は神だって原因だと言うなら見つけ次第殺してみせる、それくらい無敵状態になっている。

 

 止められるもんなら止めてみろ。

 

 ……え?かなには止められた?

 

 それはその、言わないお約束という事で。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よ、親父」

 

「和也、それにかなちゃんも。いらっしゃい」

 

 アレから一時間程。

 ビシッとキメるために色々と準備をしてまずは俺の親の方から。

 ちなみに親父は昔から格好付けたがりで割と親父側もキメていた。

 形から入るタイプのこの人に影響されて俺様のこの口調が形成されたと言っても過言では無い程には格好付けたがりなのだが、それをしても違和感の無い年齢不詳な若さをしているからタチが悪いと芸能界では専らの評判だ。

 もっとタチが悪いのが親父が美人に言い寄られているのを見ても我関せずでリアクションを全くせず気ままに過ごしていたお袋の方だが。

 あの人は何なんだろうな、親父の事を信用していると言えば聞こえは良いんだろうが……

 

「親父は察してるかも知れないが、かなが20歳を迎えたら籍を入れようと思っている……つまり結婚しようと思ってる」

 

「アタシ、和也の事が心の底から大好きなんです。だからこそ、こうして挨拶に来たかったんです」

 

「そうかそうか、やるじゃねえか和也。かなちゃんを幸せにしてやるんだぞ?」

 

 まるで昔から俺様がかなの事を異性として好きだったのをお見通しだったかの様に落ち着いた反応だ。

 この人には適わねぇなあ、本当に。

 

「ああ、勿論だ。一生懸けて幸せにするって誓ったからな」

 

「えへへ……」

 

「かなちゃんも幸せそうだし俺から言うこたねえな。二人共幸せになれよ。あとかなちゃんは俺の事お義父さんって呼んでも良いんだからな、なんてな」

 

「え、あ、う……お、お義父さん……」

 

「……和也、聞いたか?お義父さんだってよ!嬉しいなあ……」

 

「そりゃ良かったな」

 

 それよりもかなにお義父さん呼びされた事の方が余程感動するらしい、目を潤ませながら感動していた。

 確かにアンタ昔からかなの事溺愛してたもんなあ……それこそ本当の娘にならないかとか何回言ってたんだか。

 今思えばそうなっていたら恋人とか結婚とかかなり複雑な事になってたんだろうが……

 

 ……アレ?そういや義姉弟、義兄妹間の結婚は出来るんだよな。

 親父ってまさかそこまで見越していたのか……?

 

「いやーこれなら美乃もいれば良かったんだがな〜発作の一人旅で今はアルゼンチン辺りにいるらしいからちょっと帰って来れないらしい」

 

「どこ行ってんだよあの人は。あと親父の方には何処にいるのか連絡してきたのかよ」

 

「トリニダード・トバゴで遭難したとは2ヶ月前に言ってたが色んな人に助けられてる内に辿り着いた国でたまたま知ってる言語当てずっぽうに喋ったらスペイン語でビンゴしたらしくてな。アルゼンチンだったらしい」

 

「本当に何やってんだよ」

 

「あはは……美乃さんらしいわね」

 

 あと何故かお袋は海外にいた、それもトリニダード・トバゴで遭難していた。

 というかどんな旅してんだよイカレてんのか。

 取り敢えずかなに挨拶させたいから早く帰ってこい。

 

「あ、というか次は壱護のとこ行くんだろ?アイツもすっかり父親らしくなったって聞いたしリアクションどんなのか後で聞かせろよ?」

 

「へいへい」

 

 壱護社長と親父は旧友だからなあ。

 そんな軽く言ってるが俺様としてはそっちがメインで戦場なんだけど分かってんのかな……分かってないんだろうなあ……

 

 

 

 

 

 

 

 

「……無道君、話があると言っていたのはつまり『そういう事』で良いのか?」

 

「『そういう事』がご両親への挨拶で合ってるなら、ですが」

 

「やっぱりかあ……」

 

「かな、こんなずっと寄り添ってくれて優しいイケメンな最高の優良物件はこの世に二人といないから手放さないようにね」

 

「う、うん!」

 

 あの、俺様まだ挨拶してないんですけど。

 ミヤコさんがフルスロットルで俺様を手放すなとかなに話している姿が見えるのは気のせいですかね。

 気のせいだと思いたいが……ここは気を取り直して、ちゃんと言う事は言わないとな。

 その為に来たんだから。

 

「……その、既にミヤコさんからは何故か太鼓判を押されてる感じはするんですが自分の口から言いますね。……かなの20歳の誕生日に籍を入れようと思っています、『娘さん』を俺にください。必ず幸せにします」

 

「……俺としては、やっともう一人の娘が出来たと思った瞬間に嫁入りしていくのは凄く寂しい思いがある。だが無道君なら、何も心配要らないとも思ってる……かなを頼んだ」

 

「私としては無道君といつくっ付くのか楽しみだったけれどね」

 

「……ありがとうございます、壱護さん、ミヤコさん」

 

 二人は先日、正式にかなを養子に迎えていた。

 だからこういう思いがあるのは知っていた、それでも託してくれたのだからそれに応えないといけないな。

 

「そうだな、折角義理の息子になったんだから呼び方も和也君としようじゃないか」

 

「そうね。ふふっ、不思議なものね……血の繋がりは無いのに娘が二人に義理の息子が一人なんですから」

 

「……ねえ、二人とも」

 

 そっとかなが二人に歩み寄る。

 

「どうした?」

 

「アタシ……まだ、しっかりと二人の事を親として呼べてなかったからさ……アタシの事、娘として迎えてくれてありがとね……パパ、ママ」

 

「……かなぁ……!」

 

「私の方こそ……ありがとうって気持ちよ……」

 

「絶対、幸せになるね」

 

 壱護さんとミヤコさんに抱き着くかなの姿を見ていれば、それが本当の家族の様にしか見えないのは明白だった。

 やっと本当の家族を手に入れられたんだなと思うと、感慨深くなってしまって少し涙腺が緩む。

 

 俺様はそんな三人を少し遠くから、微笑ましく見守っているのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ、お姉ちゃんもくっついちゃうぞ〜☆」

 

「え!?お、お姉ちゃんいつの間に……」

 

「そりゃ愛しの妹が彼氏を連れてパパとママに話があるなんて言ったら気になるに決まってるじゃん☆和くんもお幸せに〜」

 

「ありがとうございます、アイさん」

 

 ……ほんと、幸せになれて良かったな、かな。




有馬かな
養子に迎えられたので本名が斎藤かなになった
とはいえ今まで有馬かなとして活動してきていたので有馬かなは芸名として残している

無道和真
キザな性格で女好きだが浮気は絶対にしない愛妻家
かなの事は小さい時から溺愛していて周りからは『どっちが親なんだか』と実母と比較されていた

浦和美乃
国内旅行でもしてんのかと思われていたが南米にいた
どうしてそうなった

星野アイ
シレッと和也の事を身内認定して名前を間違えなくなった


はい、あのですね、この話を持って無期限休止を貰おうと思います
理由を挙げると

1.ラストまで9章か10章か、それぞれそうだとしたらどういう章構成で行くか練っていた(決まらず)為ストックが死にました

2.単純なストック貯め期間(戻ってくる場合10話分〜最終話まで書いてる)
1の理由でストックが死んだので書き貯めてくる
ちなみに上述した通り長くて10章だと思うので全100話前後で予定しています、つまりあと30話くらい
フラグにならない事を祈っておいてほしい(10話程予定からズレた経験あり)

3.モチベーション低下
流石に毎日投稿は疲れた、サービス業やってると書く時間がまばら過ぎるのよ

そんな訳でしばらく休みます
~完~
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